リンゴいっぱい秋季限定の「タルトタタン」 : ベイクショップ ロトリー

＜お店について＞
2019年5月1日オープンのご夫婦で営むカフェと焼き菓子のお店。
2006年4月水戸市米沢町地内（現在フルーツサンド 果じゅる水戸米沢店があるところ）にcafe de Loterieという店名でオープン。
2014年10月28日水戸市千波町地内に移転し、同時にそれまで奥様がmilkaとして営んでいた焼き菓子のお店を統合。
そして2019年5月1日、店名をBakeshop Loterieに変え水戸市元吉田町地内の自宅兼店舗に移転リニューアルオープン。
店名の「Loterie（ロトリー）」はフランス語の「宝くじ」のことで、“来ていただいたお客さまに夢を与えられる空間になるように”との願いが込められているのだとか。

・駐車場
店舗前に6台分程
（グループでの店内飲食の場合は乗り合わせでの来店がベター）

・席構成
カウンター席…2席程
テーブル席…2名がけ5卓程

・その他
テイクアウト利用の場合は11:00から入店可
店内飲食の場合は11:30まで入店不可
予約不可
電話での問い合わせ不可（電話なし）


＜商品＞
■タルトタタン…税込480円
・長さ…約8cm
・高さ…約6.8cm（クリーム除くと約4.2cm）
タルトタタンは19世紀後半に誕生したフランスの伝統菓子の一つ。
由来については諸説ありますが、フランスでホテル「タタン」を営んでいたタタン姉妹がリンゴのタルトを作る際に、型の中にタルト生地を敷かずにリンゴや砂糖、バターだけを入れて焼き始めてしまい、後からタルト生地を上からに被せてオーブンで焼いたらキャラメル状になった砂糖がリンゴに染み込んで意外にも美味しいものが出来上がったためホテルのお客さんにも出すようになったとか、アップルパイを作るべくフライパンでリンゴをバターと砂糖で炒めていたところ長く炒めすぎてしまい焦げるような匂いがしてきたので、何とかしようとリンゴの入ったフライパンの上にタルト生地をのせそのままフライパンごとオーブンで焼いたら…（以下同文）とか。
説によって細々とした部分に違いはありますが、ホテルタタンを営んでいたタタン姉妹がピンチをチャンスに変えて作り上げた、上下を逆にして焼きあげるリンゴのタルトであることは確かなようです。
こちらのお店のタルトタタンは、期間限定販売品。
2021年は9月限定販売でした。
薄めにスライスしたリンゴを石垣のように重ねて使用したタルトタタンで、タルトタタンは大きめにカットしたリンゴを使用したものが多いのでちょっと珍しい。
自分で作る時も、6等分とかの大きめのくし形切りにしたリンゴで作るので（私の場合は細かく切る方が面倒なだけ）。
リンゴはしっかり火が通っていてやわらかく、シャキシャキ感は控えめ。
紅玉のような酸味はなく、砂糖の甘さも控えめ、キャラメリゼの苦みはほんのりと。
大ぶりのリンゴで作ったタルトタタンのようなひと口ごとの食べ応えはないものの、逆に少しずついただくことができるので食べやすく、これはこれでありだなと。
トップに盛られていたのは、シナモンパウダーがかかった生クリームのホイップクリーム…だと思ったのですが、プニッとした食感でしたので、ゼラチン入りかも知れません。
タルト生地はザクザクとした食感でバター感がありとても美味しい。
秋を感じられるスイーツです。


■かぼちゃのタルト…税込480円
・長さ…約9cm
・高さ…約4.2cm
・重さ…約91g
生のかぼちゃを皮ごと使用したタルト。
2層構造になっており、下段はスライスかぼちゃが並ぶカスタードクリーム味のフィリング、上段にはペースト状のかぼちゃと細かくカットされたかぼちゃ入りのフィリング。
タルト生地がバターリッチで美味しいのは言うまでもなく。
たっぷりのった上段のかぼちゃ味のフィリングはかぼちゃのほっこりとした甘さで、かぼちゃの味が濃くとても美味しい。
下段のカスタードフィリングはフランス菓子のフランのようで食感も良いですし、スライスしたかぼちゃ入りなのでかぼちゃ感もあり。
今の季節にいただくかぼちゃは糖化熟成が進んでいるので、かぼちゃそのものがとても美味しい。
満足度の高いタルトです。
ちなみに、ご主人はフレンチやイタリアンの経験もあるシェフ。
こちらの人気No.1タルトである「生クリームとバナナのタルト」は、フランス料理を提供していた頃のブラッスリー・レフィーユで腕を振るっていたこともある一門のシェフが作る「バナナのタルト」をリスペクトしたものと以前伺いました。
この「かぼちゃのタルト」も一門で提供している那珂かぼちゃを使用した「かぼちゃのタルト」とほぼ同じ二層仕立てのタルトとなっており酷似していますので、こちらも一門のシェフが作る「かぼちゃのタルト」のリスペクトなのかも知れません。
タルト菓子に特化していたレフィーユ繋がりなのか分かりませんが、ふと昔を思い出しながらいただきました。