三鷹のはずれの住宅街で見つけた昭和レトロな中華屋さん : Daiichishokudou

今回紹介するのは、先日自転車で街を走っている時に偶然発見したこちらのお店。

場所は三鷹市中原2丁目。ちょっと行くと調布市という、市境付近の住宅街。
最寄り駅は京王線のつつじヶ丘か仙川だが、どちらから行くにしても徒歩20分以上はかかる陸の孤島である。

非常にそそられる外観に思わず自転車を停めたが、実はこの時あんまり腹が減ってなかった。
入ろうか、また別の機会にしようか、しばし考える・・
しかし、この機を逃せばいつまたここを通るか分からず、その時には既に廃業している可能性だってある。
実際に自分が経験した同様の事例は枚挙にいとまがない。
『町中華との出会いは一期一会』の法則が頭をよぎる。
気がついたら、店前に自転車を駐めていた。

看板には『中華料理』とあるが、その下に記載された『第一食堂』という屋号はどこか大衆食堂を彷彿とさせる。
はてどっち？ショーケースを見ても謎は深まるばかりである。
意を決してドアを開けた。

入った瞬間に「あ〜ここは当たりだ」と思った。
赤いカウンターにテーブル席。壁には工務店の名入りの鏡が取り付けられ、店内を実際よりも広く明るく見せている。
鏡の上には手書きのお品書きがズラリと並び、さらに上部の角っこにはテレビが設置されている。
そして厨房にオヤジさん、ホールには女将さん。
もう全てが教科書通り、まるで町中華の模範のようなお店である。

メニューが多過ぎてじっくり吟味する余裕がない。
とりあえず初訪という事で、注文したのはワタシの中の定番３品。

✔️五目チャーハン ¥750
✔️ギョーザ ¥500
✔️スーパードライ(大瓶)¥600

五目チャーハンは、これまた期待をはるかに超える昭和スタイルで登場。
郷愁を誘うラグビーボール型のチャーハンにフワトロ卵・細切りチャーシュー・カニのほぐし身がトッピング。
紅生姜と福神漬けがW添えのチャーハンは初めて見たかも。
早速パクリ。うん、いいね！
全体的にかなりオイリーだが、味は優しめ。
味付けは塩胡椒ベースに醤油化調少々といったところか。シンプルで王道な感じ。
餃子は肉少なめ野菜たっぷり。甘みを強く感じる昔懐かしい味わいだ。

餃子のお皿に刻まれた『三鷹店』というのが気になって、女将さんに訊くと、かつて代田橋にもご主人のお兄さんご夫婦が営む同名のお店があったそうだが、何年か前にお兄さんが亡くなり、それからほどなくして店をたたんでしまったとのこと。
代田橋店の分まで、こちらには末永く存在して欲しいと切に願います。


訪問日：2022.04.21、食べログ点数：3.24、口コミ数：11件