これはちょっと納得できないなぁ : Koshitsu To Niku Baru Uoniku

埼玉県の所沢という地方都市に行ってまいりました。
訪問には二つの理由があります。一つ目は、わが青春の思い出がある街という点です。

西武球場や西武園ゆうえんち、そして西武園競輪ｗ
駅前にはプロぺ通りと呼ばれる飲み屋街があるのですが、一時期は「行ってない店は無い」くらいの頻度で通った時代もありました。

当時は飲み屋さんに対しての知識も経験も少なかったので、初期は名前の通ったチェーン店を利用しておりましたが、暫くして色気が出てきて、百味のような大衆居酒屋に冒険してみたり、変わった趣向の店に足を伸ばしていた記憶があります。

様子が変わったのは10年くらい前です。自分が年齢を重ねてきたという事があるのでしょうか。あるいは好みが変わってきたからかもしれません。幾つかの良店を除いて、どうにも「・・・？」と思う機会が増えてきたのです。

例えば新興企業と思われる格安チェーンがプロぺ通りのテナントとして盛んに進出してきました。入ってみると、マンガ喫茶のような粗悪なBox席の環境に加え、業務用と思われるチープな料理が提供され、どこも良い特徴がありません。料金は均一居酒屋なんかは安かったけど、どこにも面白味を感じないのです。
そして、そんな面白くない店の中に、地域への馴染みにすら違和感を感じる「さらに変な店」が増えたのもこの頃です。意味が良く分からない綺麗系のキラキラした店名や、和のテイストを匂わせるつつも店の実態とは全然関係ないような店名を冠しているのですが、多くの店のサービスは最低レベルたった記憶があります。
そうです、その当時には場合によっては衛生面に問題があると感じたり、お勘定が間違っていたり、商売人として最低限の体裁さえ整えられないような店すらあり、とにかく不快な思いをすることが増えてきたのです。酷い場合には領収書が発行できないと強弁する店すらありました。思えば路上客引きが増えてきたのもこの頃だったのかもしれません。

そのせいもあって、ここ5年くらい所沢プロぺ通りからは足が遠のいていました。わざわざ行く価値のない場所・・・。地元の方御免なさい。でも秋津とか池袋の方が面白かったんです。
ただ、最近食べログで所沢のレビューを見る機会があり、呑兵衛として久々に状況を確認してみたくなりました。

今回は知人と待ち合わせての二人での訪問です。
プロぺ通りを歩いて一番気が向いた店に行くことに決めています。
交番のある入口を入るとたくさんの居酒屋の看板が目に付きました。すると早速しつこく付き纏ってくるお兄ちゃん達が何人も。

「居酒屋いかがっすか」
「ドリンク割引します」

あーあ、ここ（所沢）にも客引きさんが掃いて捨てる程いるようです。1人2人3人と数えて行くとたちまち10人、いや20人位いますね。道の真ん中で声をかけてくる人の他にも、サボって座り込んでいたり、タバコを吸いながら屯している人もいるので、通りを通行する人よりも多いくらいです。

知人に「どうする？？」と聞いたところ、お前に任せるよ、とのこと。
だったら、（アッチの店に）行きますか？と窺いをたててみると、、、すでに知人は悪戯小僧の表情になっていました。
あはは、さすが腹が据わってるね。膝を痛めたとはいえ柔道の元県代表。万一絡まれたら、必殺の両手絞（りょうてじめ）をお願いしますね。あれ決まると、突然泡吹くんでみんなビックリするんだよなぁ。
では、方針も決まったところで、さっそくキャッチ推奨の居酒屋に突撃です。

当店【個室と肉バル うおにく 所沢店】の従業員さんには、プロぺ通りの真ん中あたりで声をかけられました。
和食の中でも特に魚介に強い居酒屋ですとしきりに宣伝してきます。刺身は苦手なんだよなぁと知人が言うと、たちどころに肉が美味しい居酒屋です、と説明が変わります。お店のコンセプトがマルチですからねぇ、どっちが得意なんだか分かりにくい説明ですね。個人的には両方不得意なんじゃないの？と思いましたが、先入観で指摘しては失礼かと思い、グッと発言を堪えます。

ではせめて、割引は？と聞くと10％が限界とのこと。しかし、この程度の割引では「値段が高級なッ店」だった場合はいささかキツイ。もう一声と粘ってみる事にします。
こんな時はちょっと策を施します。こういう路上のキャッチさんと話していると、交渉決裂した場合にすぐさま声をかけようと待機している「次の客引きさん」がいる時があるんです。路上で間を置かず次から次へと声をかけられるのは、こういうフォーメーションがあるからって聞きました。ですから、次の交渉権を持つ客引きを見つけて、チラチラ目くばせします。すると、あっさり15％まで引くとの話になりました。よし、交渉成立ですｗ　リアル営業の基本テクニックですねｗｗｗ

あ、このレビューを見た善良な皆様はマネしちゃだめですよ。何百回と騙されてきたkuidourakuだからこそ出来ることですからね。そこのところ、よろしくお願いします。

さて、店内には階段を登って上がります。最近開店したばかりの新店のようです。
入口にはおしぼりを大量に入れたビニール袋が放置されていて、来客時に直ぐに出せるよう準備も整えられているようです。
同じビルのテナントはガールズバーかな。うん、ビルには同レベルのテナントが集まる事が多い、これ不動産業の常識です。

案内された席は、個室というか、まぁ店内写真をご覧ください。私はこういうのは個室とは言えないと思っています。
最近多いんですよね、ロールカーテンとか暖簾で仕切れば個室と表現するお店が。困ったものです。
ちなみに他の客は２組ほどです。縦に長いビルのようですので、私たちの直後に4組目？が来るまでは、とても静かな環境でした。
周囲を見回せば、新しい造りの店だということが分かります。しかし、その割には清掃が十分に行き届いていないように感じました。店員はたくさんいるのに清掃が行き届いていないのは、経営努力が足りないという事でもあります。改善を望みます。

今回のドリンクは、焼酎をいただくことにしました。二人とも焼酎がいけるクチなのですが、いいちこや二階堂といった高級銘柄まで均一の580円（税抜き）で飲めるようでしたので、宝山をロックで２杯注文する事にしました。それとチェイサーの水も２杯。

すると・・・10分程で届いたのが写真のグラス６個です。
うーん、私の表現がまずかったのかな～。これをどうしろとｗ　セルフか？
もしかして厨房にもホールにも焼酎をロックで飲む習慣のある人いないのかな～。ここ居酒屋なのにね～。

料理は、せっかく魚介に強いとの説明でしたので、おすすめ刺身の中から、高級食材のサーモンを選択し刺身で注文しました。税抜きで780円でしたので、税込みだと842円になります。ここから交渉の15％を引きますので、今回は721円の支払いです。食した感想は、明らかに冷凍した、まるでゴムのような食感の刺身でした。
知人はアサリの酒蒸しを注文します。税抜きで680円でしたので、税込みだと734円になります。ここから交渉の15％を引きますので、今回は624円の支払いです。知人の感想としては醤油の味しか感じられない。辛くて舌が痺れる、だそうです。

最後にドリンクをいくつか注文して〆る事にします。会計を見ればちゃんと割引もされていました。
外に出てサービス料とか週末料金とかは取らないのと聞いたら、所沢ではしていないのだそうです。へー、そうなんだ。所沢では取らないんだ。

まぁ、メニュー表・約束の料金通りの高額居酒屋ですね。この店は再訪は無いと思います。
ご馳走様でした。