北京ダックはお値段通りのお味、麻婆豆腐ならランチで再訪もあり。 : 北京ダックモンスター

以前はかき氷やさんだった場所です。
葉桜になった週末に当日昼予約でディナーの席を確保できました。
目黒川に面した大きいキッチン前のテーブルに２名で案内されました。これは桜が綺麗に見られるロケーションですね。来年の座席争奪戦が目に浮かぶようです。
そんな素敵な雰囲気に期待が高まりました。
時間制限があったらどうしようかと不安に思っていましたが、滞在時間は30分で終了です。その理由は以下の顛末の通りです。

まずは北京ダックの感想です。
8枚3000円です。お安い印象ですね。
なのにひと目みて(ﾟдﾟ)！なぜかっていうかカサ増しのために綿飴の山に北京ダックの皮が張り付いています。本場のザラメの代わりなのでしょうか？本来は皮を噛みながらザラメの甘さを口の中で溶かして少しづつその皮の脂と融合させて美味さを感じると思うのですが…綿飴では皮を噛む前にわたあめがとけてしまいます。
ピンクの綿飴は食べるには色調がビビットで少し食欲を削がれました。きっとサクラをイメージしてくださったんだと思います。時期的に。でもごめんなさい。着色料は苦手です。

皮は既にカットされたものを木箱から取り出して盛るだけです。
もちろんその皮は既にカリカリ感が失われています。身から綺麗に剥がされてはいるものの既に歯触りが失われていたら、かえってその皮のペラペラ感に虚しくなります。座席からカットの様子が伺えますが、とっても丁寧に仕事をされているのが好印象です。その分この皮のしなっと感に無念すら覚えます。
やっぱり北京ダックは揚げたて熱々を処理して頂くのが一番の贅沢なんだなと再確認です。
安くてもこの手間を惜しんでは北京ダックたる理由すら無いような気もしました。

丸い小さめの春巻きのようなクレープ、カオヤーピンでしたっけ？これにミソと謎のマヨネーズっぽいソースをぬって北京ダックの皮ときゅうり、ネギでいただきます。

まずきゅうりとネギが少なすぎます。ひと目見てこれでは8個もカオヤーピンで包んで食べられませんという量です。。後から追加をお願いしました。ご快諾いただけます。無料のようです。
肝心のお味は北京ダックのジューシーな脂は全く感じられません。
ミソの味付けはスッキリとした甘さで美味しかったのですが、いかんせん北京ダックの味が弱くてカオヤーピンのミソ味を食べただけの印象です。カオヤーピンは結構美味しかったです。甘くてしっとりです。これに北京ダックが完全に負けてしまっていました。もうちょっとカオヤーピンの皮が薄めだといいなーと思いました。おかげで食後1時間のタイミングで異常に満腹になりました。結構カオヤーピンの炭水化物がお腹にたまります。

次のオーダーはよだれ鳥。ゴマが多い豆板醤風のタレとマッチしていいお味です。
ただしよだれ鳥は既に冷蔵庫に保存しておいた調理済みのものがカットされて出てくるだけなので北京ダックと同じく5分程度ですぐ出てきます。
うーん、冷たいせいかよだれ鳥の肉の旨味は感じにくかったです。

ここまででかなりテンション低く意気消沈気味だったのですが、それを救った料理があります。麻婆豆腐です。
辛さも穏やかなのにスパイスが鼻腔をくすぐり美味しく頂きました。私のチョイスが悪かったせいかこの日唯一のあったかい料理だったのもあってちょっと味が濃かったですがビールとともにすすみました。
北京ダックは一度でいいけどこの麻婆豆腐はライスも付いてランチもやっているようなので、その使い方なら再訪かな？と思いました。

割り物系のアルコールの飲み物は薄めです。
ハイボールは最初からアルコールと炭酸がセットされてるものなのかは確認出来ませんでしたが、あれで500円ですか…お酒のコスパは？？？です。
ただし紹興酒、ワイン、ビール、サワーなどそれなりに数は多くないものの種類をご用意いただけています。あらゆる客層に対応しようという意気込みを感じます。

サービスは感じはいいと思いました。が、いかんせん動きがまだまだ洗練されていません。
メニューは頼まないと出てこないし店員さんを呼んでもワンクッションおいて動く。
お客様をお待たせしないホスピタリティは全面には感じられません。全く手が空いてしまっているのにお客の半歩先に行くサービスはまだまだです。飲み物も全然出てこない。なんてザラです。テーブルの食事の進捗をチェックしているようには全く見えません。
ただしお店はオープンしたばかりなのでこれから熟れていくのでは？と期待出来ます。

値段はどのお料理も北京ダック以外はだいたい1000円以下と、あの立地と味付けではかなりコスパはいいのかもしれません。が、ボリュームがあるわけではないのでお腹の満足に合わせるとそれなりの金額になりそうです。サービスチャージなどないのは良心的ですね。

本当は北京ダックと紹興酒でちびちびやりたかったのですがなんとなくそんな雰囲気ではありません。自分のテンションも北京ダックのクオリティでダダ下がったせいかもしれません。

一緒に行った者には、あの値段で期待し過ぎでしょ？と諌められて目が覚めました。
たまたま私自身が北京ダック職人が目の前でさばいてくれる様なお店にいったばかりだったので無意識に期待し過ぎていたのかもしれません。北京ダックが安く食べられる。と言うよりも、ちょっと小腹が空いたら、もしくはファーストフードの様な感覚で行くと良いかもしれません。味付けは美味しいと思うのでもうちょっと北京ダックそのもののレベルが上がってほしいなーと勿体無く思いました。

まだまだアポ無しの着席は特に週末は難しい様です。私の他には2組しかお客がいないのに、飛び込みのお客様は私の滞在時間の間で4組位は断られてました。
カウンター２名とかなら運良けば行ける位でしょうか？平日はどうなんでしょうね？
ご馳走さまでした。