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1回
夜の点数:4.5
昼の点数:5.0
2011/08 訪問
夜の点数:4.5
昼の点数:5.0
かような世界は、世界にひとつしかない。かよう亭。
2011/09/20 更新
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ひさびさに、心から痺れる旅館に出会いました。
金沢から電車で30分ほどの加賀温泉駅から、さらにタクシーで20分の山中温泉。
山城温泉を越えて、どんどん緑が濃くなっていくと川沿いにひっそりと「かよう亭」があります。
玄関の行き届いた緑の美しさ、ジョージ中島の椅子、李朝アンティークの椅子、九谷焼の古美術などの調度品の美しさ。
最近トレンドの「モダン旅館」とは比較にならない、厚みのあるハイセンスな空間があります。
夕食は、家族4人とあってか2階の20帖以上ある大広間で頂く事に。
畳に重厚な六角形のテーブルが並べられ、あまりにも贅沢な空間を使わせて頂きました。
前評判は大変高かったものの、昼に「小松弥助」さんでお寿司を頂いていたため
どうだろうか、、、と思っていたのですが、ため息が出るほど滋味深い料理の数々でした。
自分で心太棒で押し出す、豆腐そうめん
先付けには、にしんの粕漬け、ほうずきの実の形をしたおまんじゅうなど。
お刺身には、きんぱち、甘えび、かんぱち。
きんぱちは初めて頂いたのですが、甘みが強く大変美味しい。
そして、忘れられないのが、辛味大根の手打ち蕎麦。
鰹と昆布の旨味がつまった冷たい出汁に、辛味大根と蕎麦。
なんとひしひしと旨味を感じる蕎麦なのか。加賀の水と能登の塩が織りなす風味。
生まれて初めて出会う蕎麦でした。
そして、その場で串から外される、鮎の炭火焼と沢蟹揚げ。
肝さえも甘く、ほろほろと身が崩れる優しい鮎の味わい。これはもう脱帽です。
次は、くり抜かれた冬瓜に、鮑と海老、えんどう豆、ミニトマト、冬瓜が入ったゼリー寄せ。
そして食事の前に、加賀野菜の天ぷらとローストビーフ。
いやはや全ての料理の出汁加減、塩加減の上品なこと。
後から訊くとこのお蕎麦目当てに、来られるお客様もおられるとか。それも合点がいきます。
特に、蕎麦から鮎の下りは、忘れられない想い出になりました。
地のものを、当たり前のように美味しく食べられる幸せをひと際感じた「かよう亭」の宵でした。
この次の日頂いた朝食は、また手を合わせたくなるような美味しさでした。
また、紅葉の美しい秋になったら皆さんにお会いしに伺いたいと思います。