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この口コミは、ヒロシマオクトパス三世さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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1回
昼の点数:-
2010/07 訪問
昼の点数:-
最近の地雷1――これが「男」なら、オレは女になりたい。
2010/07/31 更新
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この一角で発生した火災の後に出現した当店のことは、通勤時あるいは帰宅時の途上で度々行列を目撃しており、気になっていた。夕方6時からの来客を控えた某日午後2時すぎ、遅めの昼食を摂るべく、覗いてみると、幸か不幸か行列はなく、空席がひとつふたつある。券売機で最も安価なラーメン750円の釦を押し、着席した瞬間に「しまった!」と後悔することになる。眼前に広がる光景――捻れた極太麺、大量の背脂、丼からあふれんばかりのスープ、テンコ盛りの野菜、卓上に置かれた粗くカットされた大蒜――は、我が駄目舌の好みとは大きく乖離していることを予感させるものであり、店壁が開放された店内を何故目視で確認しなかった事、あるいは、当サイトの他評を事前リサーチしなかった事を悔やむのだが、時既に遅し。店名の「バリ」から博多ラーメンによく使用される固めの細麺を勝手に想像していたのだが、時として根拠のない妄想は悲劇を生むのである。
アルデンテを意識しているのか、中央に芯が残る麺の食感は、ラーメンを食していると言うよりはむしろ、出来損ないのすいとんを食べているような錯覚に陥ってしまう。また、夕刻から来客を控えていたこともあり、店側が推奨する大蒜の投入はスプーン一匙の半分程度に抑えたが、腹の中で燃えるような感触を覚えた。注文したのは私自身の責任であり、眼前に広がる巨大な丼にゲンナリしつつも、完食を目指して麺及び具は無理矢理あらかた腹に押し込んだが、スープは数杯口にするのが精一杯であった。
夕方からの客とのミーティングは6時間に及び、参加した他のメンバーは、弁当を取っていたが、無駄に膨れた私の腹は、夕食を要求する元気もなく、数杯の液体以外は何も口にすることなく、日付の変更を迎えるのであった。
スーパーマンの衣裳を髣髴とさせる赤地に旨に黄色いマークが入った店員のユニフォームと相俟ったこの手の安易なマッチョ志向が「男」であるのであれば、オレは潔く性転換することを選びたいのだが、店内には美味そうに箸を進める女性の一人客の姿もあり、最早ジェンダーの境目は限りなく曖昧になりつつあるのではなかろうか。