本格派中華とカジュアルの素晴らしき融合 : 老虎菜 本店

【2020年2月 再訪】

かなり久々の訪問です。今回は大人数なのでかなり色々頼んでもシェア可能。張り切って沢山喰いました^ｍ^
この店は前菜・点心系・一品料理の全てが美味くて、更にはデザートまで超本格的。本当に凄いお店です。
料理は皆でシェアしましたが酒は各自注文。私は上海ハイボール(紹興酒ベースの酒)にしました。
ちなみに他の方が頼んだ中国茶も味見させてもらいましたが、生姜檸檬茶っていうお茶が特に良かったです。

・口水鶏 950円
しっとり柔らかで旨み豊富な鶏に、これまた旨味の詰まったソース。なんじゃコリャ！いくらでも食える^m^
鶏の質感に旨味と香りが詰まりまくったソースの旨さ。シンプルな料理なのに他のお店とは別物です。

・香菜のサラダ 北京"老虎菜” 1200円
パクチーを塩胡椒とかオイルで揉み込んだサラダ。歯触りも香りも良い新鮮なパクチーが更に美味しくなってます。
割とストレートなパクチー料理ですが、パクチーの青臭さを美味しさに変える素晴らしい味つけ(^_^)

・タラ白子の金砂炒め ※日替わり品・値段失念
コロッケみたいな揚げ物ですが、そこに香辛料をまぶした香ばしいパン粉？がたっぷり散らされています。
サックリした衣と白子のトロトロ。この対比の素晴らしさに加え、パン粉の味つけと食感が抜群です^m^
味わいと食感の演出の両面でグイグイ旨さを際立たせる逸品です。コレ、定番にしてほしい！

・鎮江黒醋のとろとろ角煮酢豚 2000円
普通の酢豚と違って野菜は完全に別添え。ゴロっと大きな塊状の豚肉がドーンと鎮座しています^m^
トロトロに柔らかく煮込まれた豚肉ブロックが表面だけサックリ揚げてあって、そこにたっぷりの黒酢ソース。
ツヤツヤ黒光りする迫力のビジュアルも素晴らしいですが、味わいも相当旨いです。カリッとしたあとトロトロ！
酢がしっかり効いていますが、まろやかで甘味もあるので豚肉の脂身とめっちゃ合います。これも絶品ですね。

・仔羊のキャレ 十三香粉炒め 2500円
中華スパイスや香味野菜を目一杯使った豪快な炒め物。大ぶりなラムチョップに鮮やかな色合いが映えます(^_^)
この料理は香辛料としっとりした葱が味つけのポイント。柔らかなラムに香りと旨味を足しまくってくれます。
ナイフでお上品に切り分けるのではなく手づかみでワシワシかぶりつく方が断然旨い！

・酸辣湯 1200円
スープのとろみに加え溶き卵たっぷりなのでかなりトロトロ。酸味がしっかりありますが、角は無く優しい味つけ。
ここまで色々喰いまくってたので、このタイミングでこのスープが丁度良いアクセントになりました(^_^)

・叉焼と白葱の和えそば 950円
ピーナッツ油で具と幅広麺を和えた変わり種。ほんのりした甘味もあってめっちゃクセになる味わいです^m^
麺そのものが旨いのと、取り合わせの具材も味つけも完璧。前回もこの和えそばを喰いましたが、やっぱり最高！

・干貝柱炒飯 1300円
基本の炒飯に貝柱を目一杯ぶち込んであります。シンプルな炒飯ですが適度にパラッとした絶妙の食感。
米の甘味と炒めた香ばしさに旨味豊富な貝柱が絡むと最強に旨いです。そこらの炒飯とは別物です(^_^)

・中国蒸しパン 1個200円
酢豚や仔羊のソースを余すことなく喰うために注文。少し甘口でふんわりした食感。このパン自体が美味い。

・ヘーゼルナッツクリームのエクレア
・金木犀のモンブラン
・ココナッツ風味のフォンダンショコラ
日替わりのデザートも欲張ってあるだけ頂きました。こちらは中華式ではなくガチの欧風デザートです。
ここのスイーツは盛り付けも美しく食べても美味しいです。これ単体で勝負できるクオリティ。

-----------------------------------------

【最後に】
前回の感動がまぐれではなかったのが良く分かりました。この店の料理は何を喰っても最高に旨いです(^_^)
食感や香りの演出に優れていて盛りつけの美しさも秀逸。バリエーションも豊富で終始唸りっぱなしでした。
本日のお勘定は1人約8000円。これほどハイレベルな料理が1万円切りとはむしろ格安に感じます。
ご馳走様でした。

阪神電鉄・青木駅から徒歩10分程。美味しいと評判の大人気中華料理屋です。
ＪＲ摂津本山駅からでも歩けますが、そちらからでも多分10分以上かかります。
予約を確保できた方からの有難いお誘いで、休日の夜に2名で利用しました。

お店は普通の住宅街のど真ん中。ネット情報が無いと絶対に知り得ないタイプのお店です(^_^;)
外観はカフェみたいな開放感のある洒落た造り。どうやら改装したばかりのようです。
カウンター席とテーブル席で20人強のキャパシティでしょうか。お店の人は3人(多分)です。
予約は開店時間丁度でしたが、開店と同時に即満席となりました。凄い人気ぶりですね。

メニューは北京・四川・広東等の地域性に関係なく、一通り旨そうな物をズラリと揃えてある感じ。
食材や調理法が被らないようバランスをとりつつ、気になった料理を一通り頂きました(^_^)
最初はビールで乾杯。その後は紹興酒のボトルに切り替えました。

よだれ鶏
ナッツ類と酒で風味づけされていて程良くピリ辛。鶏がしっとり瑞々しく仕上がっています。
皮とその下辺りの旨みが濃くて、これはめちゃくちゃ酒の進む味わいです^m^

老虎菜サラダ
パクチーや葱といったクセの強い野菜がたっぷり。味つけは醤油ベースで酒や香味油も入っているかな？
野菜の鮮烈な風味と食感を割とストレートに食わせる感じのサラダですが、味つけが秀逸で旨いです(^_^)

トマト焼売
トマト水餃子は今まで散々食べていますが、トマト焼売っていうのは初めてみました。
使っているのはプチトマトで丸ごと一個。加熱されたトマト果汁は意外とあっさりした味わいです。
トマトが思ったよりも主張していなくて、豚肉の旨みと自然にマッチします。これはかなり旨い^m^

家鴨の玖瑰露酒(メイクイル酒)風味のロースト　
皮目が香ばしくキャラメルみたなガラス質のツヤツヤ仕上がり。肉本体もしっとりしています(^_^)
酒と醤油と砂糖のどれもがハッキリ主張してくる強めの味つけで、中華の風味がブンブンに香ります。
ロース部分とあばら骨周りの2種類を出してくれましたが、より旨味が強烈なのは骨周りの肉です。
これは意地汚くガシガシ歯でこそげ落とすように食べた方が絶対に楽しめます^m^

アオリイカの葱山椒ソース
烏賊の表面に細かく包丁が入っていて烏賊の甘味を感じ取りやすくなっています。この手間はお見事(^_^)
イタリアンのジェノベーゼを思わせるようなソースですが、これは刻んだ葱と山椒です。
けっこうたっぷりの油で炒めてありますが、ムチムチとしっとりが同居したミディアムレアの絶妙な火加減。
油がいい感じに葱と山椒の風味を纏っているので、烏賊全体が満遍なく旨いです^m^

子羊のキャレ十三番香粉炒め
キャレ＝背中の肉。ラムチョップとロースを合わせたような肉厚の部位を使っています。
山椒や八角といったおなじみの香辛料以外にフェンネルと胡椒がかなり利いています。
羊自体が物凄く上等なのに加えて、中華系スパイスとの組み合わせがめっちゃハマっています。
クタクタになった刻み葱と青菜にも羊の旨みがブンブン入り込んでいます。いや、凄いねこれ。
どこをどう食っても物凄く旨いよ(T_T)

叉焼と白ネギの和えそば
〆に麺類も。きしめんみたいな幅広の麺を使っています。使っているのはなんとピーナッツ油。
見た目にシンプルな料理ですが、油を纏った幅広麺の口当たりと滑らかさが尋常じゃないです(T_T)
香りも良いし葱とチャーシューとの相性も抜群。今まで喰った和え麺の中でぶっちぎりの一位です。

アマレット酒の杏仁豆腐
こしひかり米とココナッツのムース 陳皮と小豆のソース
デザートはそれぞれ別々に注文。私は杏仁豆腐にしましたが、ムースもちょっと味見させてもらいました。
デザートにまで酒や陳皮を使って風味を引き出そうとする辺り、この店タダモンじゃないです(^_^)
両方とも美味しいし、なにより体に物凄く良さそうな気がします。

この店の料理は普通の中華料理とはひと味もふた味も違います。最初から最後まで唸りっぱなしでした。
メインになる肉や魚介の持ち味を香辛料や酒を織り交ぜながら目一杯引き出しまくる感じ。
食材の組み合わせや加熱加減は勿論、口に含んだ時の食感の気持ち良さまで計算していると思います。
私はそもそも中華料理が大好きなのですが、この店のやり方には終始圧倒されました。いやー、旨かった(T_T)

本日のお勘定は1人8000円弱。これだけの飲食いをさせてもらった感覚からすると、私は安いとさえ感じます。
予約難も相当だしアクセスも悪いので訪問のハードルはかなり高いのですが、これは絶対再訪しないといけませんね(T_T)
ご馳走様でした。