グチャグチャに まぜてカレーは ウマクナル : Anji

山形県の寒河江市にあるインドカレー系カフェです。カウンター席、テーブル席があります。PayPayが使用可能で、営業日はインスタで確認するのが吉。金曜日は、ギターや手芸を楽しめる趣味の日なんだとか。

◼️頂いたメニュー
・カリーセット　¥1300
・特製ココア　　¥300（セット価格）

2024.1
寒河江市の街中に一昨年にオープンされたというカフェ。インドカレーがメインながら、日本人ご夫妻が営んでおり、ケーキなどが楽しめ、ギターライブなども行えるステージ付きなんですと。インドカレーと言えばインド人と言われるほど、本場のインドカレー店が出回っていますが、カフェ風の創作インドカレーには興味がそそられるものです。

以前に雑誌で掲載されているのを見てから、行ってみたいと思っていましたが、漢一人で入るのは、なかなかに勇気がいるオサレな雰囲気が漂うお店です。今日は覚悟を持って行くのです。

扉を開けば、明るく奥行きのある店内で、マスター夫婦が笑顔で迎えてくれました。「一人ですが大丈夫？」と、居酒屋に飛び込むようなことを言いながら入室。

空いているテーブル席へと座ります。奥様がメニュー表を持ってきてくれ説明してくれましたが、その途中に、予約客の方が来られまして、案の定、広い店内のなかで私のお隣へと座られます。お話好きな女性客の隣で、一人縮こまるオヤジという構図は、少し辛いものを感じるも、ここは踏ん張りどころ。

注文したのは【カリーセット】と、セットのドリンクにインスタで紹介されていた【特製ココア】をお願いしています。

マスターがプレートを運んできてくれました。ワンプレートに３種のカレーと様々な色合いの薬味や添え物が付いています。マスターが、プレートの説明をすごく丁寧に（早口で）してくれたのですが、品数が多いことと、インドカレーの知識に乏しい私の右耳から入った情報は、左耳からスルスルと抜けていくようなフワフワ感の中で、説明を聞いておりました。

とりあえず、「カレーはライスにかけて」「薬味はお好みで」「激辛パウダーは直接かけない」「ぐちゃぐちゃに混ぜると最高」ということは伝わりました。


【カリーセット】
メニュー紹介によると、カレーは左から
・ベジタブルコルマ風の野菜カレー
・バターチキンカレー
・ひよこ豆と大豆ミートのキーマ風カレー

頂いた感想は左から
「よくわからない野菜っぽいスープみたいなカレー」
「みんな大好きバターチキン」
「豆入りのスパイシーなスープカレー」


そして中央のライスを囲むものは、

アルーベイガン（茄子とジャガイモのスパイス炒め）
スパイシーでうまい。ご飯のおかずとしてもいける。

白菜のポリヤル
インドの本場の漬物にトラウマがあったが、これは大丈夫。だが、味は覚えてはいない。

大根のライタ
インド近辺で好まれているヨーグルト和えのサラダ。本場のはきついがこれは大丈夫。

キャベツのアチャール
アチャールとはインドの漬物で、いわゆるピクルスみたいなもの。ピクルスだとわかれば余裕。

レモンピックル
単体では美味しくないけど混ぜると美味しいと説明された薬味。よくわからないけど混ぜ混ぜ。

トマト、バナナ、チャトニとドライフルーツで作ったアチャール
カレーに混ぜて味変を楽しめるとのこと。味変を楽しむまでの余裕がないままに、最後の方でみんな混ぜ混ぜ。スプーンがデカいので一度混ぜると隣も前部巻き込んでしまうので諦めが肝心。


一般男性が３種のカレーや薬味を多様に組み合わせて食べようとすると、圧倒的にライスが枯渇してしまう。どの組合せが美味しいとかではなく、ライスが半分を切ったあたりから、もう混ぜ混ぜしないと間に合わないという覚悟をもって、とりあえず混ぜる。

個を掴むより、集合体を楽しむというのがおすすめのよう。

プレート上のものを余すことなく、よくわからないままに、まぜまぜしたものをスプーンで掬い上げて頂くのが最高。いわゆるビビンバ的な食べ方がベストなのだと。おしゃれなプレートをぐちゃぐちゃに混ぜる覚悟がないと真の味に到達できないカレーなり。

珍しくて興味深いカレーなれど、個人的にはお茶碗のご飯にカレーをかけて、薬味を添えてモシャモシャと掻き込みたい衝動に駆られてしまうもの。それでも、お隣の女性らの優雅なランチタイムに同調するような時間を共有できた機会もまた特別な時間だったのではないかと。


【特製ココア】
食後に提供されたココアには、オートミールと生姜のクッキー付き。

久しぶりに口にするココアは、熱々で甘く、寒い冬にはぴったりなもの。薄い膜が表面に蓋をしているせいか、温度が長持ちで、たっぷりあるグラスにあるココアは満足できるもの。一緒に提供されたクッキーをかじりつつ、ランチ後のひと時を満喫。

ご夫妻でやりくりしている穏やかな時間のカレーランチは、せわしない日常を忘れてしまうような居心地の良さを感じました。

ごちそうさまでした。