王さん私家菜/基本的人間の尊重 : 王さん私家菜

この口コミは、Jackie_mさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

4.2

~¥9991人
  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
2024/02訪問25回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/基本的人間の尊重

雪の粒が大きくなるにつれて居たたまれなくなり(居ても立ってもいられなくなり)、コドナに会社からいつ釈放されるのかとLINEしてしまった ! はいいけど、新婚のコドナは風邪気味だとかなんだとか、へなちょこなことを言って私から逃げる構えであったので、仕方なく帰途について王子の中華屋に独り。
ご飯がてら窓に舞う雪を見上げながらのお酒は、たとえ目の前の餃子だけが我が人生の伴侶であったとしても、それなりに風情があり、気分も上々やっていたのだが ……

しょう油ラーメンで〆ておもてへ出ると、ちょうど私の乗る路線のバスが出発するところ。
都バスに乗り続けて50年以上の私は、バスは案外雪に強く、ある程度のところまではチェーンを巻いてガンガン行くことを知っていたので、そしてまた私の使う路線は高頻度路線であることもあり、気にも留めずにバス停に並んだまでは良かったものの次のバスがいっこうに来なく、そこから30分以上も待たされる羽目に ……
そのうちに雪はみるみる勢いを増し、加えて今なんか光んなかった !? 稲光 ? (笑)
ようやくのろのろと滑り込んできたバスのリヤタイヤに目をやってみたのだが、なんかチェーン巻いてる気配がないんですけど ……

案の定道中、乗り込んだバスはスタート時にホイルスピンが目立ち始め、途中でエンコしているバスを少なくとも2台はやり過ごしたなら、ああ、これはもう隅田川を越す橋は登れないだろうと、でもそこまででも行ってくれれば、まああとは歩けばいいやと覚悟を決めて、しかし無事にゴールを切ってくれた運転手さんには感謝したい。
思うに、未だパニックに“なりかけ”状態でバス会社としてのバックアップが後手となり、瞬間、状況判断が個々の運転手さんに委ねられてしまったことに依って生まれた空白状態に、たまたま嵌ってしまったか。
でもバスを下りて積もったばかりの真っさらな雪を独り占めに踏みしめる、その背徳からくる快感といったらなかったけどね ♪ そのまま(荒川)土手に走っていきたい気分になるくらいに

<その翌日 2024.2.6>

「王さん私家菜」

朝方、用心して早めに家を出た。やってきたバスはやはりチェーンを巻いていなかったが、もう必要ないのであろう。
そして昼どき、思いのほか雪が早くなくなったのをいいことに、何食わぬ顔で「いってきます」して会社を脱出 ! 今まで少しの間、意図的に遠ざかっていた「王さん」へとやって来たのは、こないだ池袋で巨人軍は永久に不滅です ! と誓ったからというわけではなく、去年のどこかの地点で調理人が変わったのか、仕入れを変えたか、またはその両方が重なったからかで、ボクのフェイバリットであった“②番”が苦手なものに変わってしまったから

具体的に言うと、それは私が麻婆豆腐に関して“失敗した”と思う大半の原因にも重なるが、使用される挽肉がラフになったということ。加えてラー油、とんがらしがキツくなり、かなりの変貌を、私にとっては悪い方向にとげてしまったのである。
しかしお店屋さんの料理は往々にして、瞬間風速的に変動するということもあり得るということを知っている私なもので、こうして都度再確認の怠りないわけだが、こういったことを押さえられずにもっともらしくRestaurant reviewを続ける方々が散見されることが、人間として、いや、基本的人間として如何なものか ? なんて常に思ってる

“②番” @550也。

しかしこのビーフジャーキーに似た色合いの挽肉は(笑)、かつての②番に戻った気がする。但し、まだラー油が些かたっぷり過ぎるのと、また輪切りのとんがらしが大量過ぎることが、私にとっては些かキツいところ。
ペペロンチーノのときに同じことを言ってしまった気がするが、赤唐辛子を細かくして料理から分解出来ないように使うのはNGと思うが、業務用の、最初から輪切りになっているのを使うお店も多い、ということもあるだろう。
ともあれ依然として、このボリウムにして550円は立派 !!
としか言いようが無く、あとは鯉コク(こちらのお店の鯉のコック長)が早く冬眠から覚めてくれればと期待しつつ、一介の基本的人間として階段を下りるボク

  • 王さん私家菜 - ➁番ちゃダメなんでしょうか ?

    ➁番ちゃダメなんでしょうか ?

  • 王さん私家菜 - 時代はもうサーバーぢゃなくてクラウドなんですよ !

    時代はもうサーバーぢゃなくてクラウドなんですよ !

  • 王さん私家菜 - ➁番で奪われる粗利は、俺のラーメンで挽回 ! (ちげ~よ ! こういうのが一番原価高いんだよ)

    ➁番で奪われる粗利は、俺のラーメンで挽回 ! (ちげ~よ ! こういうのが一番原価高いんだよ)

  • 王さん私家菜 - センターのガラス窓に描かれた肖像画が鯉コク

    センターのガラス窓に描かれた肖像画が鯉コク

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2023/01訪問24回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/雨模様 Poker face

ぶ厚い曇り空。折り畳み傘を鞄に忍ばせてる。
いつもの小路はぼくのRestaurant街。しかし悲しいかな、焼きスパゲッティ屋「バルボア」さんも無くなった。あらゆるものが目まぐるしく新陳代謝を繰り返すこの世の中で、自分だけがただ一人とり残されているような、そんな気がしてもう堪らずに、自分が食材としていつ食べられてしまうのか分からぬままに、しかしそれでもコックとして日々ありったけの努力を続ける鯉のコック(料理長)、略して鯉こくに縋(すが)ろうと、ドアを引き様立ちはだかってくる階段を上っていった

<R5.1.27>

「王さん私家菜」

雨は魚にとっては恵の雨で、この雨模様に鯉こくも内心浮足立っていると思うが、でも彼はプロとして、ポーカーフェイスをkeepしている。
私が一躍人気店にしてしまった為に、というよりもホールスタッフの数が足りずに、というよりもその一人しかいないホールの女性にバックヤードの仕事すら手伝わさせている為に(笑)、この時間電話が掛かってきてもとれずに鳴りっぱなし、というシーンが多く見受けられるようになってきたが、そのコールし続ける時間の長さ、及び一旦切るものの直ぐ様またリダイヤルを繰り返すこのしつこい電話のかけ方は、日本人とは一線を画しているような気がするが、ここで断定するのは国際問題に発展しかねないので避けておく

“麻婆豆腐定食” @680也。

いつもの➁番、「➁番ぢゃダメなんでしょうか ?」の熱々豆腐は今日はおいておいて、100円高い麻婆豆腐を注文。それよりももう100円高い麻婆茄子を注文できなかった自分の器の小ささはとりあえず横へ除けておき、暫しリッチな気分に浸る、そんな100円の攻防を楽しんだ。
こちらのお店の料理は、もちろんこの安価で図抜けて素晴らしい料理が出てくるわけでもないのだけれど、妙な手作り感があり、余所の大陸中華と比較すれば日本人にとって味付けが適切なところと、また私にとってはとりわけ、麻婆豆腐の挽き肉がありがちな粗悪なものでない、というところが良い。
依ってお客さんのパーセンテージも徐々に中国人依存ではなく、界隈にお勤めの日本人が次々と階段を上ってくるようになったのは、私にとっても安心感が高まるという意味で、うれしいこと
(別に中国人が危険とは思ってませんけど)

ホールの女性が料理を運ぶ為にフロアに出てくるタイミングを見計らって立ち上がった。
鯉こくは依然としてポーカーフェイスをキープしている。横をすり抜けるときにふと目が合ったその鯉こくの目にすべてを見透かされているような気がしてハッ ! と目を逸らしてしまったならば、もう這う這うの体で階段をころげ落ちることしかできなかった

  • 王さん私家菜 - 真っ昼間のバーボンはとりわけ胸に滲みる

    真っ昼間のバーボンはとりわけ胸に滲みる

  • 王さん私家菜 - 680円ご飯全景

    680円ご飯全景

  • 王さん私家菜 - 雨模様の中でポーカーフェイスであり続ける鯉こくと、

    雨模様の中でポーカーフェイスであり続ける鯉こくと、

  • 王さん私家菜 - 合ってしまった目をハッとして逸らすぼく

    合ってしまった目をハッとして逸らすぼく

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2022/01訪問23回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/やおら丸呑んで

―― 2番じゃダメなんでしょうか ? シリーズ第48弾 ――

<R4.1.26>

「王さん私家菜」

「メイラァ !」
(↑どんな意味 ? 教えて池上遼一さん !)

元気の良い小さな女の子が厨房近くのテーブルに陣取っていたが、王さんの娘さんであろうか。といっても王さんがどなたかも知らないが。
目の前の鯉のコック長、略して鯉こくの子供でないことは確かだと思う。何故ならば、ヒゲが生えていないようなので。
ホールのお姉さんもこないだからずいぶんとお腹の大きさが目立つようになってきていて、こうやって外国の方たちが異国の地でも臆することなく、正々堂々と次々に新たな生命を育んでいっているというのに、自分のこの体たらくはどうしたことか ! と、人生を悲観してみたりして ……

“2番” @550也。

今日は趣向を変えて麻婆茄子でいってみようかと思ったのだけれど、麻婆豆腐よりも高い値付けを見て思いとどまる。
(といっても麻婆茄子定食も780円なんだけど。でも麻婆豆腐定食はその上をいっており、なんと680円 !)

でもぼくはいつものように、さらに革命的低価格を誇る2番を注文した。
麻婆豆腐との違いは、豆腐が細切れになっているかどうか。だけではないと思うけど、ほぼそんなもんだと思う(笑)。
でも日本そば屋だって、もりそばにただ海苔をかけただけでざるそばと称して200円余計にとることを思えば、こちらのそれは良心的とさえ言えるだろう

それほど辛くないということも、麻婆豆腐との違いか。
それを最近、私と同じく早い時間に一人で訪れてフロアの一番手前に陣取り、「2番、あまり辛くしないでくれる ?」とやっているおじいちゃんをよく見かけるようになったが、そうはいっても辣油にまみれた料理なので、その気持ちも良く分かる。

目の前の、自分がいつ食われるかという恐怖におびえながらも、常に立派にその役割演技を果たし続ける鯉こくの悲哀に共感を覚えつつ、やおらお小皿に張った杏仁豆腐を丸呑みにするぼく ……

  • 王さん私家菜 - 550円に見えますか ?

    550円に見えますか ?

  • 王さん私家菜 - 左手が王さん

    左手が王さん

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2021/10訪問22回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/おれの味噌

今夜は食べグロのマイレビワー様との待ち合わせ。
北陸の実家と東京との間をわりかし頻繁に行き来していらっしゃるお方とお見受けしていたが、なんでもあちらのお土産をいただけるらしい。
ならば私としてはそれに備えて夜までにダイエットし、この前釦をかけたときに背広の合わせ目からお腹のところではみ出てくるシャツの部分を、なんとか背広の内側に収納できるようにしておかなければならないのだが ……
(はみ出るのはあくまでもシャツの一部であって、断じて私の肉ではないことをここに強調しておきます)

またそのお方の県を“北陸”と言ってしまったが、自分でもあれれ ? と思ってマイコンにあたってみれば、電力は東北、ガスは北陸、NHKの天気は関東甲信と、なんか複雑な位置づけのとこらしい ……

―― あっ ! これってあれだよ ! 北区、豊島区、板橋区の3区にまたがっているという国鉄板橋駅と同じ構造だわ !

<R3.10.18>

「王さん私家菜」

先日いつもの“2番”ではなく、タンタン麺半チャーハンをやってしまい、やっつけるのにえらく難儀した記憶も冷めやらぬ中、どこからともなく呪文のように「2番じゃダメなんでしょうか ?」という耳鳴りがまたしても聞こえて来て、それに抗う恰好でまたしても半ちゃんラーメンファミリの中から、およそ大陸中華でやるものではないものを注文してしまう ……

―― ああ、これで「夜までダイエット計画」も一巻のお終いだよ ……

ちなみにこないだのタンタン麺は、こちらのお店の性格を象徴するようにチープな美味さが際立っていたけど、今日のはある意味“和”のラーメンだから、どうだろう

“味噌ラーメン&半チャーハン” @780也。

マウントされる野菜炒めのボリウムは、味噌ラーメンとしてそこら中にあるような常軌を逸した山盛りではなく、これが麺とヴァランスする最大のポイント(点)の範囲となろうかと思う。
且つしっかりと火が通されているので、キャベツなどのしなしな感が細麺を邪魔してくることを最小限に留めていることも、計算してやっているとしたなら頭が下がる。

味噌ラーメンは正直、“サッポロ一番みそラーメン”が最高峰ということは揺らがないと思うのだが、大陸の方の手に依る味噌ラーメンと考えれば十分にこんなものだと理解できるもの。
一方、目の前では、今日は鍋を振るわずに傍観を決めこんでいる鯉のコック長、略して鯉コクが、おまえにおれの“味噌”を食わせるのはまだ早いと、鯉コクだけに、まるで味噌を知り尽くしたような顔してこちらを見下ろしていた

そしてこの夜、職場を滞りなく離脱したぼくは、上野某所で冒頭の御方と無事合流し、ふたりして雑踏の藪の中へと忍んで往く ……
そこで「酔わないうちに」と頂戴した諸々の、なかなかに興味深いスパイ・アイテムは、ちょっと分析に手間が掛かりそうだけど、自分なりに有効に消化していくつもりだがその前に !
先ずその御方には、「007」の特殊装備調達係“Q”の称号を、ぼくの権限で与えておきたい。そう言っておけばまた何か貰えるかもしれないし(こらっ !)、最終的には水陸両用のロータス・エスプリ作ってもらわなきゃいけないからね。

また映画のQと違って非常にチャーミングな女性であったので、呼び名はQちゃんでいいかな

  • 王さん私家菜 - ご飯全景

    ご飯全景

  • 王さん私家菜 - 味噌

    味噌

  • 王さん私家菜 - 半ちゃん

    半ちゃん

  • 王さん私家菜 - 暮れにボール箱の湖池屋のポテトチップスが隠してあるのを見つけると、お正月が来るんだなぁと実感した子供の頃

    暮れにボール箱の湖池屋のポテトチップスが隠してあるのを見つけると、お正月が来るんだなぁと実感した子供の頃

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2021/09訪問21回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/鯉コクとぼくの奇妙な関係

思いのほか霧雨が強く、堪らずに鞄に忍ばせてた折り畳み傘をひらいた。
バスの停留所に着くと、制服姿の女の子がひとり、傘をささずに立っている。前面に背負っているリュックサックのほうが本体だと思えるほどに小柄な娘だった。濡れる女の子の横で自分一人傘に守られているというのも、なんとも後ろめたい気持ちになってきて、でもこのさほど大きくない傘の半分を彼女に寄り添って差し出すことなんか、それを拒絶されたときのことを考えるととてもじゃないけど怖くてできやしない !

そんな人の気も知らずにますます強まる雨足。
隣の始発停留所に朧気に見えているバスがおもむろに重い腰を上げてくれたことに心底安堵しつつ、となればその到着なんか待ちきれずに傘を畳み、ほんのわずかの間でもいっしょに雨に濡れたこんなぼくを、あなたは許してくださいますか ?

<R3.9.22>

「王さん私家菜」

雨が上がったら、今度はひどい湿気に苛まれる。
いつもの戸を、そうしてくれと書いてあるのでぴしゃりと閉め切り、いつもの階段を上がる。恋人のヘラブナを丸揚げにされてからしょぼくれたまんまのコック長の鯉くんが、でもこの曇天に少し元気付いたか(曇天、小雨が魚の活性を上げることは、釣り人なら誰でも知っている)、今日も私を気持ちよく出迎えてくれた。

「2番でお願いします」

鯉のコック長、略して鯉コクの部下の王さんって人(たぶんこの御方が王さんだと思う)に、もう番号を覚えてしまった、私の好きなその中国料理を注文し、だって、最近毎日同じ日替わりメニュウなんだから(笑)、いっくらおれだって番号覚えちゃうわよ ! なんて訝りつつも、でもここ最近それで結果オーライということを連続させているぼくである

“熱々豆腐のピリ辛炒め挽き肉かけ” @550也。

豆腐が温まるまで、「3分間待つのだぞ !」と言われて待ち侘びた蠱惑の料理が舞い降りる !
法事で鶯谷の豆腐料理専門店の豆腐づくしを体験したことが一度だけあるが、こちらの豆腐料理は、そのスカした老舗で出てきたどんな料理よりもはるかに美味い(これほんと !)。
このことを私は、おそらく中国の豆腐よりも日本の豆腐のほうがはるかに美味しかったが故に生じた現象だろうと分析している。

つまり、中国ではもともと豆腐が不味いので、その不味いものをなんとか美味しく食べようという工夫が、麻婆豆腐なりなんなり、豆腐料理を進化させたのだろうと。
逆に言えば日本ではもともと豆腐は美味しいので、シンプルにカツブシとしょう油をかけただけで事足りてしまう、というよりそれこそが最高 ! という領域にまで安易に到達してしまう為、豆腐の調理法が発達する余地がなかったのではなかろうか

オーヴァルの艶めかしきラー油の沼に浮かぶ、無垢なる純白。
それをメタルスプウンで端から崩すという背徳に暫し酔いしれる。崩すのはあくまでも少しずつであり、最初からぜんぶをぐちゃぐちゃにしないことは、それが決してマナー違反ではないものの、カレーライスを最初からぜんぶかんまさずにプロセスを楽しむということ、即ち形式美の堪能ということにほかならない

  • 王さん私家菜 - 全景

    全景

  • 王さん私家菜 - 蠱惑のオーヴァル、その沼に溺れて

    蠱惑のオーヴァル、その沼に溺れて

  • 王さん私家菜 - “ニラと“玉”炒め定食” なんの玉料理だろう。ちょっと身体が部分的に痛みを感じるのは気のせいだろうか ……

    “ニラと“玉”炒め定食” なんの玉料理だろう。ちょっと身体が部分的に痛みを感じるのは気のせいだろうか ……

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2021/09訪問20回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/②番じゃダメなんでしょうか !?

「おれはもう飲まない !」

もう飲まないから(ほんとはもう飲まない ! じゃなくって、“もう飲めない !”なんだけどね)、おれは3千円しか払わないのだ ! というロジックが分からなかったがそれはいいとして、それから御徒町の駅までおっぱいを揉みしだかれながら歩いたんだけど、そのおれの身を捧げたサーヴィス料はどうなるのか ?
よく主婦が自分の毎日の家事を給料換算して、月幾ら貰わなきゃやってらんない ! なんてやってるけど、それは適用されないのだろうか ?
(正確に言えば、マスコミがそうやって主婦の不満を煽ってるだけだけどね)

池袋西口のその手のお店の看板には“午後8時以降飲み“揉み”放題8,000円/40分”なんてあるけど、それでいけばおれも2,000円くらいもらってバチは当たらないと思うんだけど ……

「すみません、これ使えますか ?」

その居酒屋で一昨日、使えるのは1万円からだと店長に突き返された500円割引券を、Jokerを切るようにふたたび切った ! この夜は2人でボトルを1本入れ、それでも7千円を切っていたがふたたび。
何故捨てなかったのかというと、その割引券の隅っこにお会計金額3,000円からお使いになれます、というのを見つけたから ♪(笑)
当然のことながらそれはスムースに使うことが出来たのだが、肝心の店長の姿が見つからなかったことが、ちよっと癪。

ちゃんと本人に3,000円からというところを指差し、「これはいったいなんですか ?」と直接伝えたかったのに ……

<その翌日/R3.9.1>

「王さん私家菜」

9月の初日。厚い雲に覆われた東京。
今日は安価に済ませようと思い、しかし小諸そばを通過してしまったなら、大きな交差点の角の富士そばは憐れ新型コロナ過で閉店となっているし ……
ならば“シケサイ”しかないと思い、階段を上って間髪を容れずに②番と告げ、訝る彼に心で②番じゃダメなんでしょうか ? と繰り返し問うた ……
(訝ってない訝ってない !)

“熱々豆腐のピリ辛炒め挽き肉かけ” @550也。

もはやこのパッケージングは、どこのRestaurantのどんな料理と、ではなく、立ち食いそば屋のご飯とおそばの揃いものにも匹敵する価格、そして食事としての臨場感とボリウムは、それを完全に凌駕していると思う。
となると立ち食いそば屋が勝てる部分は、もう提供時間くらいとなろうか。

実はこの二日後にも私は同じ注文をすることになるのだが、他の料理よりもやや時間を要する傾向を覚えるのは、やはり豆腐一丁の温め、ということなのだろう、日に依りそこには若干の温度差を生じるようである

食事を終えて立ちあがり、ちょうど階段を上り切ったところの帳場の前に立って彼を待つ。
と、4人、いや、6人ほどか、界隈のOfficeLadyが大挙して階段を上ってくるものだから、その勢いに野郎独り、完全に気圧されてしまう。
もう目が眩んで階段から滑落しないように必死で足を踏ん張り、そして彼女たちが残していった残り香だけを深呼吸しつつ(変態誕生 !)、ふたたび階段を下りるぼく ……
(女性が多いような印象を与えるようなことを言ってしまい、それはそれで間違いではないのですが、こちらはランチタイムも煙草OKであることをお断りしておきます)

眼前に二木の菓子。
その際の階段の下から見上げる神社ともお寺ともつかないのって、二木の菓子さんが地域振興で戦後に作った仏閣なのかなぁ、と思いきや ! この地に開創400年なの !? ほんとに ?
そんなこんな、今日もおなかいっぱいでど~もすいません

  • 王さん私家菜 - 全景

    全景

  • 王さん私家菜 - 400年 ! おれの1億5千万光年前の塩には負けるけどね

    400年 ! おれの1億5千万光年前の塩には負けるけどね

  • 王さん私家菜 - 二番じゃダメなんでしょうか ?

    二番じゃダメなんでしょうか ?

  • 王さん私家菜 - もうサーバー増やすとかじゃなくて、時代はクラウドなんですよ !

    もうサーバー増やすとかじゃなくて、時代はクラウドなんですよ !

  • 王さん私家菜 - (東京五輪開催)反対することと、応援することは違うんです !

    (東京五輪開催)反対することと、応援することは違うんです !

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2021/07訪問19回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/どじな探偵さん ……

久々の、起きたら雨音。
typhoonが迷いつつ接近しているというが、それこそ横殴りの暴雨、という感じでもなく、空は気持ち明るく見えるくらい。
それでも、上野松坂屋南館が背の高いビル、PARCOになってから明らかにビル風が強まって、その袂を通過するときだけ見計らったかのように雨も強まり(笑)、束の間のプチハリケーンを楽しんでみたりして ……

<R3.7.27>

「王さん私家菜」

しばらく天気雨がふったりやんだりを繰り返していたようだがそれも収まり、意気揚々とおもてへ繰り出してみたものの行く当てもなく。
結局いつもどおりに世界の王さんの戸を引き、階段を上っていっていつもの席へと陣取らさせていただいた。
注文は、おもての日替わりの中にもうみつけていたので、大ジョッキ(その実こおり水だが)を持ってきてくれた彼に即注文。そこからが寧ろ、こちらのお料理リードタイムとしては時間が掛かっていたと思うが、それが注文した料理のせいなのか、まだ早い時間で準備を油断していたせいなのか、それは誰にも分からないこと。

ガラスの中の鯉くんの気分は、今日はふつう。
最低でもなければ最悪でもなさそう。しかしそれは人間とて同じことで、その中間を如何に謳歌出来るか否かが、充実した人生を送る為の、一つのキーとなろうかと思う

―― ということを鯉でも分かってる。まあ、鯉は100年生きるっていうからね、途中で丸揚げにされない限り ……

“熱々豆腐のピリ辛炒め挽き肉かけ” @550也。

―― なんかまたデカくなってない ? 豆腐 !

吉池で買ってきた豆腐まるまる一丁に食べる辣油、台湾ラーメン用の味付き挽肉をかけ、前の二木の菓子で買ってきたピーナッツを少々撒いて、そしてチンして完成の(んなわけない !)、いわば地産地消の料理はしかし、その即席性がいみじくも良い方向に作用していると思う。

ラー油のプールに浸かっているものの、そのhot(辛さ)は麻婆豆腐よりもマイルドで、そのhot(熱さ)も、豆腐一丁の予熱に時間が掛かる為かほど良く抑えられているが、その中を探って逃げ込んでいるドジョウを見つけることも出来なかった。
(ぼくドジョウ苦手なんで、万一入ってたら、不適合品として返品するけど)

ザーサイと白いご飯との協調を控えめにでも楽しんでしまうと、やはり豆腐だけが余ってしまい、それでもこの買い物(?)の挽肉が生々しさを感じさせないために、永遠に止むこと無き薄いメタルスプウンのストローク。
ほど良い満腹感、ほど良い発汗、ほど良い鼻水の拮抗 ……

頭上にマーブル模様のgray広がるアメリカン横丁。売り子のおじさんたちのエンヂンは、まだかかっていないよう。
ずいぶんと色黒の探偵さんが、このすべてがいかがわしい町に物陰から鋭い視線を張り巡らせて、ひとり真実を追跡していた

  • 王さん私家菜 - ゴゥファン ! (喋る犬がご飯を乞うときのように)

    ゴゥファン ! (喋る犬がご飯を乞うときのように)

  • 王さん私家菜 - このすべてがいかがわしき町を見守る

    このすべてがいかがわしき町を見守る

  • 王さん私家菜 - どじな探偵さん

    どじな探偵さん

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2021/07訪問18回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/あと少しで恋(鯉)どろぼう

朝の都バスの車内。
気付けば前の席に女性が座っていて、背中越し、ブラウスの肩にふわりと着陸したほんの小さな黒い塊は、これは蚊であろうか。
血液型占いというのを信じない私だが、O型が蚊に刺されやすいという説は、まさに自分がそうなので完全にそのとおりかなと思っている。
依って目の前の女性には悪いが、自分が助かる為に犠牲になってもらい、蚊には彼女の血だけでお腹がいっぱいになってくれるようにと祈った

―― ほんとうは、オレの血のほうがずっとおいしいと思うけど ……

と ! すぐに蚊が飛び立ってしまってちょっと焦ったが、無事に(笑)、今度はその女性の襟足、素肌に直接とり憑いたよう。
私は蚊の観察に夢中になった。蚊って、ご飯にどのくらい時間がかかるのであろうか ? かれこれ数分はじっとしているようだが、その時間ずっと血を吸い続けているとしたなら、体格に対してはかなりのギャル曽根だと思った。心なしか、彼の小さな躯は赤みを帯び(笑)、精気が漲ってきた気がする。
それからも数分、蚊は女性の襟足にとりついていて、やっとその彼女の手が伸びて来て襟足を掻き、その動きで、彼の小さな躯はどこかに払われてしまった !

おかしな話だがそのころには、私は何か蚊と共犯関係が成立したような気分にもなっていて、お腹いっぱいになり過ぎて飛べなくなった蚊がもしかして転落死してしまったのではなかろうかと、もう気が気じゃない ……

<R3.7.2>

「王さん私家菜」

雨の日の映画館はしめった傘の匂いがするというが、雨の日のこちら「王さん私家菜」は、コック長の鯉くんの元気が無駄に良くなるだけ ……
へらぶなの彼女は、こないだ鯉の丸揚げとして(水槽にへらぶなが泳いでいる店を見たら要注意 !/無論こちら「王さん私家菜」さんの話ではありません)お客さんに出してしまったという。
あと少しで涙になりそうな気がしたが、でも涙腺のない自分は泣くことが出来ず、だから悲しみもないのだと、そう鯉くんは自分に言い聞かせるように、寂しげにボクに話してくれた ……

“冷担々麺” @780也。

その鯉くんの一番弟子の王さんが作ってくれた冷やし担々麺は、意外とおいしい。
(絶対に怒られるよ、これ)
胸いっぱいの炭水化物、ということを満たしてくれるということについて、これはナポリタンや炒飯に匹敵するウェポンと言って過言ではなかろう。ほうれん草ともやしがたっぷりと盛られているが、それをヘルシーと呼ぶには、麺のボリウムが些か多過ぎた。

今の私に出来ることはただ、これは豆板醤か辣油か、簡単に弾け飛ぶにこれ以上ないほど良い粘度を持つスープを、シャツに飛ばさぬよう細心の注意を払いつつ、麺と絡むよう十分にかんますことだけ !

雨の日の映画館は、しめった恋がよく似合うという。
その意味でいつもからっとした性格のコック長の鯉くんには、いつも救われているのかも知れない。
と思えば、彼の好物であるマルキュー“鯉カレー”、もしくは“大鯉”、もしくは“スイミー”(スイミーだけ、マルキューかは知らないんだけど)を持ってきていないことが悔やまれるが、だとしても、私の通勤途上に全国2万店舗目標 !(200店舗だっけ ?) 「上州屋」もなく ……

あと少しで涙にならない
あと少しで恋にもならない
スクリーンの中でヒロインのソフィア・ローレンが、まさか冷戦体制最中のソ連にまで追いかけてきたって、ボクはマストロヤンニとは違ってリュドミラ・サベリーエワとの生活を壊したくなく(だってその人のほうが十分に女してるから)、その“小さな平和”の中で生きていこうと決心している

  • 王さん私家菜 - “冷”

    “冷”

  • 王さん私家菜 - 無駄に元気 !

    無駄に元気 !

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2021/04訪問17回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/母さん、ぼくのニラ帽子、液体になりましたよ

コドナから、もうほんとうにどこも営っていないのかとのLINEが届き、もうほんとにどこも営っていないのだと返しながら、新型ウィルス過で莫大に増した、自宅で過ごす時間をより快適なものにすべく、ドラッグストア的なところで目に留まってしまったこともあって、初めてmyコロコロを買う。
これで父親に気兼ねなくコロコロを使うことが出来ると思うともう居ても立ってもいられなく、早く家に飛んで帰ってコロコロをやりたい気持ちでいっぱいになるのだが、ここは自分の為にも、強靭な精神力で自分を律し、“ほんとうに営っていないのか”を確認する為に、常に酒飲みの聖地の一つに挙げられるアメリカン横丁を、半信半疑で御徒町から上野まで歩いてみることに ……

と ! さすがにこれはいつもの勢いではないのだろうが、さすがアメ横 ! 何件もの店に明かりが灯っており、あまつさえ呼び込み係を配置するところさえあり。
しかし注意深く覗いてみると、その中にお酒を提供している店としない店とが混在するようで、隣り合っていても一方は閑散、もう一方は大繁盛と、きれいに明暗分ける恰好となってしまっているよう

<R3.4.28 その翌日、同じく御徒町>

「王さん私家菜」

前を通りかかると、お店から“王さん私家菜”のロゴを背に背負った若者が、お使いなのか自転車で出ていくようで、入れ替わり、“得体の知れぬ中華居酒屋は避ける”と公言してしまった私だが、既に素性を完全に理解しているこちらの客先への階段を上っていった。

「ドーゾ、ドコデモイイヨ !」

見たことないタメ口の男性だが(笑)、これが調理長の王さんであろうか ? 料理長は鯉だとばかり思ってたけど ……
いつもの大ジョッキ(だよね ? おれビール飲まないからそ~ゆ~の分かんないのよ)でこおり水を持ってきてくれたその世界の王さんに、店頭のおすすめ料理の中に見つけていた玉子料理を注文する。
すると王さんは、盟友ハンク・アーロン氏逝去のショックを未だひき擦っていらっしゃるのかその表情に微かに憂いを湛えつつ、「ワタシガチュウカナベヲフルッテイルトコロヲ、ケッシテノゾカナイデクダサイ」と言う言葉を残し、厨房に入っていった

―― さては鯉の姿に戻って料理するつもりだな

“ニラと玉子炒め” @680也。

そしてどどんっ ! と、ニラのgreenも鮮やかに、中国5千年の玉子料理が舞い降りた ! それはいいんだけど、卵いくつ使ったのこれ ! 人間の分1人前でよかったのに !

世界の王さんには恐れ多くて蓮華を頼むわけにはいかないので、御付けを飲むように器を持ち上げて、直接口を付けて玉子スープを啜りはじめたのだが、そうしてみると、蓮華でやるのとはまた違った味わいが広がるようで不思議。
またカクテキっていうの ? 大根のやつのとんがらしの赤で白いご飯を穢すという背徳的行為を織り込みつつとり掛かる、この莫大なボリウムのgreenとyellowとの拮抗は、中華だしの科学的風味とも相まって、昭和の子であるボクにまったく嵌まる逸品。
さらにそのうま味を引き出すべく、醤油をたっぷりとふりまわしたことは言うまでもない

一人、また一人と上がってくるお客さん。
若い彼が帰ってきたと同時に入れ替わり外へ出て行ってしまった王さんだが、そこへ斜向かいのボックス席についたお客さんが麻婆豆腐を注文。
ああ、料理長不在の中、となればその男性の料理は、アルバイトの彼の手に依る見様見真似のにわか料理となってしまうのかと思うと、他人事ながら不憫でならない。
(また適当なことを ! 彼も達人だよきっと。そう信じたい/笑)

そしてお腹いっぱい !
もうご飯はなくなってしまったけど、名残惜しさが募って玉子を突き続けた。織り込まれたニラのしゃきしゃき感が、ニラを液体にしてしまった苦い過去を持つ私の心に、まるでジョー山中のナイフのように中途半端に突き刺さってきた

―― ニラってあんなにも力強い風味を持ちながら、どうしてあんなにもか弱いものか。麦わら帽子編めるくらいに強いものだと思ってたけど ……
(それは麦わら帽子じゃなくって、ニラ帽子)

  • 王さん私家菜 - 全景

    全景

  • 王さん私家菜 - なんらかの1人前。のはず

    なんらかの1人前。のはず

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2021/02訪問16回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/世界の王さん、ふたたび

毎年時期になるとどこかから送られてくるタカアシガニに、お礼の手紙をいやいや書かされていた。
それが今日、お母さんと真っ赤なクルマで旅の途中に寄った港町の旅館の食堂で、きれいな人が茹でたてのタカアシガニをお皿いっぱい持ってきてくれて、そのぷりぷりをママの魔法の手が上手に剥いていく。

お母さんは、末期ガンに侵されて余命2ヶ月。
それまでにすべてのことをやり遂げなければならないと固く決心しているお母さんは、だからって、食堂を出たあと、今お店にいた耳の不自由なきれいな人があなたのほんとうのお母さんだから、挨拶してきなさいとわたしに告げた。
なんで !? わたしのお母さんはお母さんだけだよ ! もう激しく動揺して全身でそれを拒絶するわたしを置き去りに、クルマで走り去ってしまうお母さん ……

やがてその女の人がわたしのもとへやってきたので、もうどうすることも出来ずに、わたしは手話でその女の人と会話した。女の人は、私が手話が出来ることに驚いているよう。
その手話は、いつか必ず必要になるからと、お母さんがわたしに教えてくれたものだった

<R3.2.15>

「王さん私家菜」

春のような本降りの雨に、こちらの総料理長であるガラスの中の鯉くんは逆に元気いっぱい。
目の前にはそこらへんのChinese-Pubの、女の子と呼ぶにはややお年を召した(笑)、しかしおばさんとも言えないチャーミングさを持った女性と日本人男性のアベックで、カセットコンロを前に平和にジョッキを傾けている。

私は独り、今日のお昼ご飯を考える。
麻婆豆腐、担々麺は、ちょっと今日は封印。私でもやれそうな卵料理を見つけ、おっかなびっくりそれでいくことにして注文を告げてしまえば、あとは雨に濡れて重さを増したズボンの裾を感じながら、午後は晴れてくるはずじゃなかったの ? と、朝のお天気お兄さんをそこはかとなく呪ってみたりして ……

“カニ玉定食” @650也。

こちらのことなので想像はしていたが、それを軽く凌駕するボリウムでカニ玉がやってきた !
中華屋さんでニラ玉はごくたまに頼むが、カニ玉を注文したのは初めてかも知れない。見た目上は私にとってのエネミーは見えていないが、まだ安心はできない(笑)。依って突き刺さっていた切れ味鋭きスプウンで、直ちに解剖作業に入る。

と、これは !?
蟹がカニカマに酷似しているのだが、これはいったい !? 私が注文したのは“カニ玉定食”であって、“カニカマ玉定食”ではなかったと思ったが ……

―― カニ専門家じゃないから知らないけど、もしかしてこれが ! あの宮沢りえさんの映画に出てきたタカアシガニってやつなのかなぁ ……? タラバガニがヤドカリだってことだけは知ってんだけどね

しかしいつものことながら、味はチープな感じですこぶるうまい !
これでもしもご飯が日本の家庭でふつうに食べられる白いご飯、且つスープが永谷園のお吸い物だったらもう言うことなしなんだけど、世の中、完全に満たされてしまえば壊れてしまうものがある、ということを考えると、これでよいのかも知れない。
そしてやや置き去りとなっていた満腹感がようやく追い着いてきたときには、未だそのフリスビー型の玉子は優に半分を残しており、これは私にとってはご飯半分お代わりするとかの問題じゃなく、もうムリダヨォ~ ! の世界。
といいつつ未練がましくもディザートをやりつつ玉子を突き続けてみたら、ほぼなくなったけど(笑)。でもちょっぴり残してしまったこの敗北感を、どう消化すればよいものか ……

―― この食べ残しを持っていってあげればママは泣いて喜ぶだろうけど、残念ながら去年の新型ウィルスフェスティバルがママの元気、やる気、勇気をとりわけ殺いでしまうがままとなっており、その永遠に上がらぬシャッターを、いつも遠巻きにやり過ごすばかりのボクである ……

  • 王さん私家菜 - “カニ玉定食” それか、“カニカマ玉定食”のどっちか

    “カニ玉定食” それか、“カニカマ玉定食”のどっちか

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2020/09訪問15回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/色合い、そしてまた風合い

これは新型ウィルスのせいばかりではないのだが、最近変化した生活習慣のせいでなかなか本を読む時間がとれなく、まして一週間に一度の週刊漫画にして、買ってしまったので義務のように無理矢理の消化を余儀なくされている、という情けない現状の中、小説なんか読み終われば切らすことなく常に補充していたものを、そんなことで暫く切らしっ放しにしていた。
それが何かの拍子、おそらく今日は文庫本でも手元になければ間が持たないだろうということがあったのか、駅ナカの小さな本屋さんで目についた中からどうしても選ばなければならなくなって、ふだんなら避けている(笑)大沢在昌さんの作品を手にしてしまった

―― 大沢在昌さん、東野圭吾さんの作品は読んだら面白いことは十分に分かりきってるんだけど、ただ面白いだけで、ちょっとその文学的魅力、文学的価値の位置付けが、私には分からない ……(おいっ !)

<R2.9.7>

「王さん私家菜」

午前11時50分。
小諸そばということも考えたが、“情緒”、また“味気”、という部分ではこちらのほうが上かなと思い。それでいて何より、コスト面でも小諸そばと大差なく収まるということが何より嬉しい「王さんシケサイ」さんである。
(私家菜って何て読むのか、実はまだ知らない。ただ私のちびっ子ワープロでは、シケサイと打てば滞りなく変換されるようになっている)

階段を上がっていつもの席に陣取る。
まだお客さんの姿は疎らながら、頭上のエアコンはちゃんと稼働させてくれているようでたいへん涼しく、これで注文の巾も広がろうというもの。
昨夜私がカウンターに着いたら、そこのエリアを受け持つクーラーを意図的にOFFしたどこかの青年実業家に[注]、こういった中国5000年のオ・モ・テ・ナ・シ・を、ぜひ学んでいただきたいものだが ……

注) 私の隣に着いたおばちゃんの、アルバイトの女の子への「クーラー強めてくれる ? ぜんぜん冷気がきてないんだけど !」との要望に、その青年実業家(即ち店長)は、「寒いかなと思って切ってましたけど、入れたほうがいいですかね ?」と ! 元々この店のエアコンは夏場のまったくの容量不足をもう何年もひき摺ってんのに ! 何を今更白々しい !

“麻婆豆腐” @680也。

今日はただご飯を食べに来ただけでとくに日記に残そうとは思っていなかったんだけど、舞い下りた麻婆豆腐の色がいつもと違ってたので、記録写真を残そうと思っただけ(笑)。

このサラダの、レタスに似た何らかのグリーン野菜は、大陸系中華のそれとは思えないくらいにフレッシュ !
何故か豆板醤、甜麺醤の凝縮された部分とそうでもない部分を分ける麻婆豆腐は、口中調味を前段階の土鍋の中でやれるという自由度を、これは偶然の産物かも知れないが実現している(笑)。
それを最高ではないが最悪でもない白いご飯と協調させれば、この安価な価格とも相まって、最初に受けた色合いや風合いが異なるという印象も、とりわけネガとして心に残存せずに直ぐ様ドロップしてゆくということが、それが計算づくのことであったとしたならば恐れ入る !

【還って小説の話】

クルーカットのゴリラ的女兵士。誰もが振り向くような美貌を持ちながらしかし、その実“元オトコ”のムエッタイ使いの凄腕ボディガード。隻腕の、元傭兵だったというBarのマスター。そしてそのBarに通う事件キャメラマンの私 etc.

ハードボイルド・エンターテインメントのすべてが凝縮された本作はただひたすらに面白く、分かっていたことながら、やはり夢中で貪れる内容を持っていた。
そのことに十分に満足しつつ、それを読み終えた今日、今度は少々大きめの本屋に、やはり文庫本は切らしちゃダメだなと自戒しながら手にとってレジスタカウンターに向かうそれは、しかしやはり、大沢在昌ではない(笑)

  • 王さん私家菜 - “麻婆豆腐”

    “麻婆豆腐”

  • 王さん私家菜 - 変わらないようでいてしかし、新しい発見のとまらない「二木の菓子」さん

    変わらないようでいてしかし、新しい発見のとまらない「二木の菓子」さん

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2020/08訪問14回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/ほんの束の間の冷却タイム

午後11時くらいだったろうか。気付いたら南浦和だった。
半狂乱になりながら電車を下りから上りへ乗り換えて、東十条で下りることには辛くも成功。そして久しぶりにタクシーに乗った。
昨今のタクシー大打撃時代でさえ、平気で乗車拒否される自分のブラック客度が寧ろ私の誇りでさえあったんだけど、やけに素直に止まってくれた運転手さんに感謝感激。
隣の席には何故か、コンビニ袋のスパゲッティがいる。カットされてはいるけど、一緒に鎮座ましましているロールケーキがなんとも心強い。

車に揺られながら、最後の高級天ぷら屋で何が起こったか、そしてまたどうしてコンビニに寄ってスパゲッティを買わなければならない羽目になったのかを必死で思い出そうとしてるんだけど、高級天ぷら屋でカルロス・トシキを熱唱したこと以外の記憶がなくなってしまっている ……

<R2.8.7>

「王さん私家菜」

とうとうホール担当が男性に変わってしまった。
しかしそんなに意地悪そうな人ではなく一安心(ということをジャッジする資格がそもそも、この根性が曲がった私には無い)。そして何を注文するかなのだが、店頭の看板でも気づいていたのだが、日替わりに麻婆豆腐に似た料理が安価にラインナップされていたので、その料理を注文するのは2度目か3度目になろうかと思うが、素性が分っているという安心感、また今日はリーズナヴルにいこうとも思って、早速ホールの男性に声をかけさせていただいた

“熱々豆腐のピリ辛炒め挽肉かけ” @550也

今日のナツメ型のお皿にのったそのRossoは、ヴィジュアル的にとりわけ魅力的だった。
それは無垢の豆腐一丁(兎も角ブロックのままという意味で。私は豆腐一丁の大きさの基準を知らないが、実際には、一人分なので半分にしているか、小さめのものを選定してやっているのだと思う)に味付き挽肉を一面に被せたものを大量の辣油に浮かべた、本格四川料理である。“熱々”と謳われているが、それほど熱々でないことが、店内のやや弱めの空調と発狂したような外気温には寧ろ嬉しい。その無垢に蓮華を入れて崩すという禁断の行為に軽いエクスタシィを覚えつつ、噎せないように食べていくと、見た目は今日のが一番良いと思ったが、挽肉との絡みが今一つのような気がしないでもなく、下品かなとは思ったが、もっとはしたなくぐちやぐちゃにしてみたら、ちょうど良くなった。

そのことに十分に満足しつつ、そういえばこないだY~ちゃん(私と仲良しの四川出身の女の子。好物はウサギ/笑)と食べ物の話を交わしているとき、流れから「四川には麻婆豆腐なんかないんでしょ ?」と再確認の意味も含めて聞いてみたら、その言い方が反発心を煽ってしまったのか、いつもは四川人は麻婆豆腐なんか食べないよと言っていたのに、「あるヨォ~、四川にも麻婆豆腐あるヨォ~」と、ちょっとトーンを変化させるではないか !

「本場の四川の麻婆豆腐はね~、こうやって豆腐を塊りのままやるの」

そんなことだから私もつい対抗心を燃やし(笑)、「本場四川の麻婆豆腐って知ってんの ?」なんてことを蛮勇を振り絞って本物の四川人に、よせばいいのにスマホを翳しつつぶっつけてやったその画像こそがまさに ! 今日のこの料理と考え方を同じくした、土鍋を焼いた中に豆腐一丁無垢のままに仕上げる、本郷三丁目あたりで見かける、本場の呼び声も高い本格四川麻婆豆腐である !

そのときのY~ちゃんのあの何とも言えない(というか明らかに、そんなの麻婆豆腐じゃないヨォ~と言いたげな)半笑いを思い出しつつ、未だがらがらの店内にかこつけて、滝のように頭のてっぺんから流れはじめた汗がひく束の間、クールダウンの為にほんのちょっと場所を借り、振るとカラカラと音の鳴るようになってきた(また不具合かよ !/笑)愛機のちびっ子ワープロに粗書きしてるおれ ……

  • 王さん私家菜 - “熱々豆腐のピリ辛炒め挽肉かけ”

    “熱々豆腐のピリ辛炒め挽肉かけ”

  • 王さん私家菜 - 拡大

    拡大

  • 王さん私家菜 - Y~ちゃんに見せた画像はこういうやつ

    Y~ちゃんに見せた画像はこういうやつ

  • 王さん私家菜 - これってあの早くなる水着なのかなぁ。ちょっと見る目がないので、柄もぱっとしないように見えるし、何より機能美を感じないんだけど ……

    これってあの早くなる水着なのかなぁ。ちょっと見る目がないので、柄もぱっとしないように見えるし、何より機能美を感じないんだけど ……

  • 王さん私家菜 - どんなに暑かろうと涼し気というこの謎を、今年こそ解いてみたい

    どんなに暑かろうと涼し気というこの謎を、今年こそ解いてみたい

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2020/07訪問13回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/フルコースを崩すということ

「コレアタラシイノモッテコヨウカ ?」
「…… いいや」

いつもの新橋の居酒屋で飲み始めたが、この閑散とした状況の中でスタッフたちを先に返し、それはいいんだけど手薄になった状態でお客さんたちを満足させるには、意識的に、自分により負荷をかけて頑張らなければいけないと思うが、逆にお客そっちのけでスマホに耽るママにほとほと嫌気がさし、途中コドナが合流して仲間用のと自分用、残っていたボトルを共に飲み干して新しいのは入れず、自分の中ではもう来るものかと決心して〆てもらった。
お腹の、ズボンのベルトの上にのっかってくるインナーマッスルがふたたび気になりはじめてる。少し運動しなければならないかなと思って、一心不乱に「カルメン'77」を繰り返し繰り返し踊った。
「大阪王将」の中で ……

王将は王将で、500mlの紹興酒をお代わりしようとしたらもうないと言われ、代わりにやっていた冷酒の幾つ目かでまたしても畳み掛けられるように、もうこれでお代わりはありません ! との死刑宣告を受ける。
新橋の街はグランドエフェクトで引っ張られる新型ウィルス騒動の逆風をもろに受け、なかなか客足が復元してこないことを肌で感じているが、それに輪をかけて垣間見えてしまうこのお店のやる気のなさがどうしても納得いかなく、もう「カルメン'77」のロボットダンスを狂ったように加速させるしかない俺 ……

<その翌日/R2.7.15 御徒町>

「王さん私家菜」

朝濡らして乾かした傘をふたたび濡らし、春日通りを折れた。
こちらへは意外にも、新型コロナ騒動以来初めての訪問となろうか。階段を上ると最奥でお姉さんが未だ掃き掃除をしていて、どちらでもどうぞとなっていつもの俺ポジションをとったなら、まったくブランクを感じることなく自然に品書きに目を通しはじめることが出来た。

BGMは中国の、ソフトめのハードロック。
中華旋法のファズギターがリードをとりはじめる中、初めて見るお姉さんに大ジョッキでH2Oを持ってこられてしまったならば、あのいつもの、ちょっと恐かったけど心根では優しかった、またそのことに気付いてあげられているのは俺だけだった(笑)お姉さんは、その俺を置き去りにいったいどこへ行ってしまったのかと気が動転し、思わずヘンな注文をしてしまう !

“冷やし担々麺” @700也

お腹回りのインナーマッスルの調整の為、セットものは暫く控えようと思い単品から、しかし自分でもわけの分からない注文をしてしまう。
おそらく冷やし中華が気になってしかし、こちらのそれは鶏がのっているということを知っていた為に、担々麺ではそれを避けられるだろうという考えを無意識に巡らせてのことだと思う。

おっかなびっくりだったが舞い降りて“余計なもの”(鶏やきくらげを細長くしたようなヘンなのたち)の姿が見えないことにまずは安堵。
その頂点に君臨するトマトにいつものようにmy塩こしょうを振って、それとレタスをAntipastoとし、皿の上のフルコースを厳かに堪能するべくやり始めるも、すぐに面倒くさくなり、いや、正確に言えばそのほうがおいしくやれると思い、今度はすべてのものを渾然一体とすべく、中央に埋もれる巨大な炭水化物の塊に果敢に挑んでゆく。

この摩擦係数の低い洗い箸で、紅き辣油をマーブル状に携えた落花生スープを存分に纏う麺の塊に、いくらこないだのファミリーセールで激安購入してきたとはいえ下ろしたてのシャツで立ち向かうということが、もう完全な自殺行為となることは百も承知で ……

膨大な量の麺が乳白色から全体に赤に変わっていく様を、筋に負荷のかかっている右腕とは頭を切り離し、なるたけ客観的に見つめていた。
単品であれば熱量が抑えられると思ったがとんでもない、食べても食べてもボリウムがなかなか減少してこないそれに空恐ろしさを覚えつつも、やめられないとまらない !

マウントされるもやしや挽肉にはそれを望めないものの、日本蕎麦屋でもちゃんと出来ない店が多くなってきた中、麺をうまく、冷たく調整してくれているなと思った。
スープは私にとってはパンチのある辛さを持つものであったが、冷製である為に当然のことながら攻撃力は抑えられいてスピードに乗ることが出来たことも、この大量を一気に食べ切ることを助けてくれたと思う。

皿をやっつけ、首を稼働範囲いっぱいまで下げてシャツのお腹のあたり、隆起するインナーマッスルからスタートし、徐々に見えにくくなる胸からその上までを、担々麺のつゆが跳ねていないかどうか丹念に確認し、見える範囲でそれが見当たらないことにそこはかとない満足を覚えつつ、ふたたび雨の路地に繰り出した

  • 王さん私家菜 - “冷やし担々麺”

    “冷やし担々麺”

  • 王さん私家菜 - 雨が続くと仕事もせずに キャベツばかりをかじってた

    雨が続くと仕事もせずに キャベツばかりをかじってた

  • 王さん私家菜 - マネキンにもパンチラってあるのかなぁ ? その前にパンツ穿かせないとダメだけど。トリュフォーだったら絹のストッキング、ガーターベルトで吊ると思うけどね、たとえマネキンであっても ……

    マネキンにもパンチラってあるのかなぁ ? その前にパンツ穿かせないとダメだけど。トリュフォーだったら絹のストッキング、ガーターベルトで吊ると思うけどね、たとえマネキンであっても ……

  • 王さん私家菜 - あなたにこれを着て欲しくて、今ぼくはお金を貯めています。着てはもらえぬセーターを編むかのように ……

    あなたにこれを着て欲しくて、今ぼくはお金を貯めています。着てはもらえぬセーターを編むかのように ……

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2020/03訪問12回目

4.2

  • 料理・味4.0
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/双腕アトム、スーパーロボットのくせ

今日は一転冷え込むらしく、東京は朝から霧雨が舞っている。
鈍色の上野広小路。中央通りの信号を線路側に渡って尚、途方に暮れている。ならばもう今日は新規開拓というよりも、狂ったエンゲル係数の正常化を図るべく動いた方が良いと思い、春日通りからいつもの猥雑な路地へと逸れていった

<R2.3.4>

「王さん私家菜」

どのくらいぶりの訪問であろうか。
それほど間があいてはいないと思うのだが、いつものちょっと恐いお姉さんの顔が見えず、その意味ではかなりマイルドと思える若い女の子がホールを担当しているようで、安心すると同時に、それはそれで物足りない気もする (笑)

本日のおすすめは早々にあきらめたんだけど、もう一度見直すと、四川の冠のついた刀削麺をみつけた。
バラ肉は入っていないだろうか ? いや、その前に果たして命の保証のある料理なのであろうか ? ちょっと迷ったんだけど元々安価な店なので食えなかったら残せばいいと思い (お~い !)、ものは試しに注文してみることに ……

“四川風刀削麺/半ライス付き” @700也。

どんぶりが舞い下りてその表情が見えた瞬間、あっ、これ白身魚の辛煮だ !!
これはY~ちゃんが「チュウカ」で注文したのを横取りして私も好きになった料理の、白身魚が刀削麺に変わっただけのものに見える。少なくとも見た目は (笑)。
早速愛機であるFUJIFILMのキャメラを構えてマニュアルフォーカスで2テイクほど撮影するわずかの間に、スープの表面に張った膜の正体はなんだろう。これが話題のコラーゲンってやつなのかなぁ ……

左手に蓮華、右手で箸を構え、双腕ロボットと化してどんぶりに突っ込んだのは、あらかじめ麺をほぐしておいてその捌(さば)けをスムースにし、この殺傷力のあるどぎつい赤のスープが飛び散ってシャツに孔をあけられることを防止する為 !
(バッテリ液じゃないんだから/笑)

蓮華と箸を操作すると、表面に張った膜がしわしわになって、そして何事もなかったかのようにふたたびスープに溶けてゆく。辛さは、お子ちゃまの私にとっては容赦のないものだった。
ロボットであるはずのこの私の額に、汗がつたうのは何故か。同時に涙と鼻水も ! 自身の冷却システムが自動的にair cooldからliquid cooldに切り替わったからだと思うのだが ……

―― 大量殺戮兵器と成り得るロボットは、現在世界に7体に制限されている。その内の1体、皆から愛されていたスイスのモンブランが何者かに無残に殺された ! モンブランほどのスーパーロボットを倒せる者がいるのだろうか ? ドイツのロボット刑事、ゲジヒトが捜査に乗り出したという。私が巻きこまれるのも、もう時間の問題だろう。私はこんな時、こんなとこでのんきに刀削麺を食ってていいのだろうか。しかもスーパーロボットのくせ汗だくで ……

気付けば隣のお姉さんも、何を注文したのか鼻をすすりつつラーメン的などんぶりに立ち向かっている。
このラーメンは健康にすごく良いか、或いはひどく悪いかのどっちかだと思う (笑)。最初に想像した白身魚の辛煮とは、完全に同系統の味だと思い[注]、そこには中毒性のある美味さを感じる。というか、何かが狂っていたとしてもそれを感じさせない強引さを持つスープ (笑)。
刀削麺もすいとんのような小麦感を存分に纏い、美味い !
もう超あと引いてしまって、鼻をかんでもう終わりにしようと思うとふと蓮華に手が伸びてしまって、またしても怒り猛る赤きスープを啜ってしまい、そしてまた鼻をかむ、というシークエンスをただ繰り返すばかり ……

注) その後、四川料理専門家の(何故ならば四川人だから)Y~ちゃんにその画像を解析させたところ ……

「これって白身魚の辛煮だよね ?」
「ゼンゼンチガウヨォ~」
「でも系統的には合ってるでしょ ?」
「ゼンゼンチガウ」
「なんで見ただけで分かんの ?」
「ミレバワカルヨォ~」
「だって同じ豆板醤と ~~~

fadeout

―― 絶対納得いかね~ !

  • 王さん私家菜 - “四川風刀削麺/半ライス付き”

    “四川風刀削麺/半ライス付き”

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2019/12訪問11回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-

王さん私家菜/なおも募り ……

国鉄王子駅のプラットホームに立つ。
月曜日の朝からの雨。加えて横浜駅での人転落事故に依ってまた電車が遅れているよう。暫く待って滑り込んできた電車にはちょっと乗り込めそうもなく、それでも今度は乗車待ちのマーカーの一番前に立って次の電車を待った。背中に、やはり無理には乗り込まなかった制服姿の女子高生の気配を感じつつ ……

そしてまた次の電車がやってきたのだが、それも結構に満員であって、しかし私は、時間的にはまだかなり余裕を持っていたものの、寒さということもあってなんとか乗り込んでしまうことにしたのだが、後ろの女子高生は、可哀相に、もう一本待つことにしたよう。
ホームを滑り出した電車の車窓越し、その女の子の制服の短いスカートから剥き出される膝っ小僧に、ああ、寒そうだなぁと、もうたまらない罪悪感に襲われて ……

―― 皆さん、月曜日の朝っぱらから線路に落ちるのはやめてね !(笑) お願いしますよ !

<R1.12.2>

「王さん私家菜」

階段を上がっていつもの席を狙うが、お姉さんに気付かれないうちに腰を据えてしまって放置されるのも嫌だと思い、柄にもなく「こんにちは !」と声を掛けてみたりして。

豆腐ピリ辛挽肉あんかけと迷うが、私にとっての“あの坂”の郷愁、そしてテレサ・テンの故郷が生みおとし名古屋が育んだ(かは知らない)、だとすれば系譜のとことん怪し気なラーメンを注文することに ……

本日の日替わりランチ
“台湾ラーメン&半ライス” @680也。

サーヴィスなのかもしれないけど、もやし入れ過ぎ !(笑)
細く艶を纏った、ラーメン通からしたらひょっとして無価値かも知れないこの麺は、それでも私にとっては安心感を与えてくれる麺である。その辛さは、私にとってちょっと咽せるくらい。

そして白いご飯を、醤油をまわしたザーサイで穢す作業に没頭。
ラーメンライスというのは昔からありがちだが、私の解釈ではそれはスープに投入してしまう、というのが、もっとも正統なやり方なのではなかろうかと思う。
だからあまりそのことに興味のない私は、ラーメンにふつうの白いご飯が添えられていてもとりわけ興奮を覚えることはないのだが、もしもそれをやるのであれば、やはり“醤油ラーメン”で、というのが正攻法であろう

そんなことでザーサイを失ってなおも残ったご飯の扱いに悩みつつ、それを蓮華を利用してこの辛い台湾ラーメンスープに浸しつつ、まあ、悪くはないよね、なんて生意気な思いにとらわれながら、もはや(加齢により潤いというものをロストした為に)日課となった食後のリップクリームの塗布を施してさえしばらくヒリヒリ感を残す唇に、あの“坂”への思いがますます募って ……

  • 王さん私家菜 - “台湾ラーメン&半ライス”

    “台湾ラーメン&半ライス”

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2019/08訪問10回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/香港と、香港亭について

明け方、蛍光灯の明かりの中で目が醒めた。
マットレスを敷き、敷き布団は敷けずに力尽きてそのまま就寝活動に入った模様。昨晩Y~ちゃんとその友達に、演芸場通りの入り口でずっと手を振られて見送られたことを思い出す。
いつかの夜、私がよろよろになって歩く姿を見送ったY~ちゃんに、「今日はちゃんと真っ直ぐ歩いて帰って !」と言われ、大丈夫だと剥きになって大きく手足を振りながらの行進。振り返って、踏切のこちら側に立つその少女たちは、まだ大人の顔にはなっていなかったと思う。

十分に二日酔いだったが、悪くない目覚めだった ……

<R1.8.7 御徒町>

「王さん私家菜」

BGMは原曲がシーナ・イーストンの“Strut”ということは分かるんだけど、アレンジされ過ぎていて、頭の中で必死でメロディの再現を試みるんだけどどうしてもマドンナの“ライク・ア・バージン”とごっちゃになる。

いつもの階段近くの二人掛けのテーブルに着いた。
今日は日替わりにニラ玉がないことが店先で分かっていたので、ふつうに麻婆豆腐でも良いかなと思っていたんだけど、この猛る気温が私の精神に変調をもたらしたか、気になると言えば気になって、でも私にとってそれをやるには諸々と問題を抱えた、しかし日本人にとってこの季節非常にポピュラーなそれを、勇気を振り絞り注文してみることにした。

「叉焼入ってますか ?」
「チャーシューハイッテナイベーコン。……ムシドリ、ベーコン」
「じゃ~麻婆豆腐で ♪」(笑)

“冷やし中華” @680也。

ベーコンとか蒸し鶏とか言い出すので恐れをなして麻婆豆腐でいいと言ったんだけど、どうしても冷やし中華を食べさせたかったようで(笑)、横から男の人が何でも好きなようにしてやるから的助け船を出してくれ、しかしそれでも尚危険の予感は拭えなかったが、私もその男気、または武士の一分に応えなければと、ままよと注文。

そしたら案の定 ! 叉焼のってるよ ……(笑)
おそらく最初に叉焼入ってますか ? とやったのが、叉焼を入れて欲しいと捉まえられてしまったのだろう。でも注文してからハッと気づいてしまった、もしも“ごまダレ”で来たら最悪だ、ということにはならなくて良かった。

トマトがのっていたので、卓上にNaClを探したがみつからない。
麺はけっこうにアルデンテで、しこしこで美味しいが、このしょっぱ酸っぱいたれとともに、スーパーで売ってるものに対してのお店屋さんの優位というものが、ちょっと見つけられないかな ……

―― まあその大部分は、私が自らベーコンとか(いや、ベーコンは違うでしょ ? ハムですよね ?)蒸し鶏とかを拒否してしまったことに依るんだろうけど ……

【還って昨夜】

「あの男の人、香港の人 ?」

Y~ちゃんの行きつけの店が定休日であったので、「香港亭」で飲み始める。Y~ちゃんが来てくれることはそれほど期待していなかったが、バイト先(ということは私がそれまで飲んでいた居酒屋だが)の後片付けを終えたら顕れてくれたので、それはそれなりにホッとする。今夜はY~ちゃんの友達の、同じく四川からの幼なじみだという、私ともインスタ友達の(私が一方的にそう思っているだけ)女の子も一緒。
その彼女たちが私の向かいに着くなり、私が飲んでいたお酒について追求しはじめた。

「ソレショウコウシュ ?」
「紹興酒だよ」
「チュウゴクデハミンナショウコウシュノマナイ、マズイカラ」

だそうです ! 紹興酒好きの皆さん(笑)。
俺もウィスキィがみつからなかったから飲んでただけだけど ……
そして ……

「あの人、香港の人 ?」
「チガウアノヒト、ホンコンジャナイ」

香港亭なのに、そのいつものおじさんは香港の人ではないという !!
これは由々しき問題ではないのか !

「じゃどこの人なの ?」
「ワカラナイ」

(中国の)どこの人かは分からないけど、香港人じゃないことだけは分かるとのこと(笑)。そして今の今、それから10日ほど経って居酒屋のカウンターにてこの記事を纏めている私だが、Y~ちゃんにこのちびっ子ワープロを覗き込まれ、私がY~ちゃんとのやりとりを電子日記にアップしようとしていることがバレてしまった !(笑)

「Y~ちゃんと香港亭に行ったときのこと、ブログに書くからね俺」
急に怪訝な表情を見せるY~ちゃん。
「ホンコンハイマオカシイ。シンバシデモソウ」
「香港じゃなくて、香港亭も嫌なの ?」
「……」
―― 嫌なのかよ !(笑) 香港と香港亭いっしょにすんな ! 突如挿入される新橋っていうのも意味不明だし(笑)

「Y~チャンハイッテル ♪」
―― だから覗くなよ ……(笑)

  • 王さん私家菜 - “冷やし中華”

    “冷やし中華”

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2019/07訪問9回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/その限りなき拮抗

昨日はいきつけの居酒屋が突如月曜を定休日として休みはじめた、その3週目か。
ママもおそらくシャッターを開けないだろうから真っ直ぐ帰るチャンスなんだけど、どうもこの足が帰ろうとしない(笑)。よく子供が悪さをすると、親が「この手が悪いのか ?」と、子供の人格までを否定せず、巧みに手のせいに逸らせる非常に高度な躾が日本にはあるが、だから自動的に軌道修正してそば屋酒に向かおうとしている私の場合も、まさにこの足が悪いのであって、私自身に何ら責任や落ち度があるわけではないのだ。
そこで無駄にお酒を三つやってしまったことだって、同じくこの手が悪かっただけで、私は悪くない。
はず ……

<R1.7.23>

「王さん私家菜」

ちょうど正午のあたり。一旦降った雨が上がった感じで路面が濡れており、水溜まりが出来ていた。
この時間、お昼ご飯にお店屋さんに入るということは、いつもそれを避けている私にとっては迷うこと。とりあえずいつも利用させていただいているリーズナヴルな中華屋さんの前まで来てみたら、店の前でお昼の品書きの看板を食い入るように見つめながら、入店を延々と考え込んでるおじさんがいた。

―― そういうの見ていると何故だかイライラしてしまうのは、それは私のほうがおかしいんだろうけど ……

まだ迷っているおじさんを横目にドアを引き、階段を上っていったら、いつもの手前の二人掛けが空いていてlucky ! 早速店頭で決めていたメニュウをいつものお姉さんに注文させていただいた

“ニラと玉子炒め定食” @680也。

鮮やかなGreenとYellowとの限りなき拮抗。
それはいったい卵幾つ使ったんだこれ ? というボリウムを誇らしげに見せつけて現れた。ご飯お代わり100円とはあるが、大盛りは無料と見えるので、お昼ご飯のパッケージングとしてはこれで辻褄があっているといって良いと思うのだが、如何せん私にとってはここから大盛り無料とかご飯お代わりとか、もう食べられない(笑)。

となりのおじさんは、何かトマトがのってる冷やし系の麺を注文したよう。
冷製のトマトのカペッリーニのような味がするのかなぁ。実は私はそれさえ食べたことないんだけど。何故ならば、あまりそそられないから(笑)。いや、冷たい麺が食べたかったら素麺、冷や麦とかのほうが料理としてまるで洗練されていて、何より美味しいじゃないかと思ってしまうので ……

―― いや、そう言っちゃったけど、ちょっと違うかな。なんだろう、冷たい中にちょっとした“こってり”を求めるから、冷やし中華とかになるんだろうな ……

それは中華屋のご飯なんだけどそれでも、母親を亡くしてからこういった白いご飯におかずを口中調味されていくことに飢えている私なので、その欲望を、しかも安価に満たしてくれるということに今日も感謝 ♬

  • 王さん私家菜 - “ニラと玉子炒め定食”

    “ニラと玉子炒め定食”

  • 王さん私家菜 - 水多マリ

    水多マリ

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2019/04訪問8回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/鯉くんの料理は今日も冴えて

新しく入ってきた小柄の「ギャングース」[注]に似た女の子とは、最初から相性が合った。とはこちらが一方的に思っているだけで、向こうは私のことを、ただの面倒なおっさんと思っているだけかも知れないが。
その女の子は資生堂(の専門学校)に通う、美容師志望の娘。まだ二十歳そこそこのその娘に果敢にもパトリス・ルコントの「髪結いの亭主」を持ちだしてみるも、無論通じるわけがない。美しき髪結いの未亡人。その人の店に初めて訪れた老人が散髪中、自分の後ろ立つその美しい人に鏡越し、初対面にもかかわらずとつとしてプロポーズするというとてもロマンティックな物語なのだと、そこまで説明できたことは、私としては上出来だと思う。

注) 「ギャングース」に似た:
週刊モーニングに連載されていた「ギャングース」の中に出てくる女の子の画に似た、という意。べつにギャングとかマングースに似た、ということではない

私 「美容師さんの使うハサミってもの凄く切れるらしいね」
ギャング―ス 「切れすぎて痛くないんですよね、ただずっと血が止まらなくて ……」

<H31.4.24>

「王さん私家菜」

今夜雨となるのは覚悟していたが、もう降ってる。
空の色はマーブル気味に明るい部分もあり、折り畳み傘をひろげてしまってまたすぐ畳むようになったら面倒だなぁ、と葛藤するんだけど、しかしそれなりに降っているので、ここはひろげるよりほかなかった。

午前11時40分。さすがにまだ空いている店内、階段を上りきったところの二人掛けのテーブル席に勝手に着かさせていただく。
BGMはいつもの軽快な中国語でのポピュラーミュージック。こうして聴けば、これは英語でも同じなんだけど、やはり日本語よりも中国語のほうがメロディックだと思う。日本語のように基本的に一音一音すべてに一つ一つ母音を持つ言語というのは、それを音楽にのせたとき、そこが一つのハンディとなろうし、また一つの個性となるとも言えるんだろうけど ……

私の席から向こうの硝子窓、外向けにお店の屋号とともに、コック帽を被った鯉くんの絵をみつけた。中華料理店にて、この鯉のコックさんは、果たして鯉のまる揚げを調理することが出来るのであろうか。それともへら鮒とかレンギョまではやるけど、鯉だけは勘弁してくれってゴネるのであろうか ……

“醤油ラーメン&半チャーハン” @680也

せっかく大きな叉焼をふたつものっけてくれているのに、偏食からそれを食べれなく、手を付けずに残してしまわなければならないということに、とりわけ後ろめたさが募る。
味の素が効果的に織り込まれた、それほど濃い色ではない醤油ラーメン。麺は透明感のある、極くふつうのやつ。はっきり味でスープは勿論、麺からチンゲンサイから、どこをとってもちゃんと味が沁みているところが私好みである。いや、ラーメンをデコレイトする野菜って、ともすればせっかくのスープをただ薄めてしまうだけの、ほんとうの“飾り”なの !? ってやつが案外多いので。

対して今日も炒飯があっさりだが、どんぶりの裏側に隠されていたザーサイを発見して口中調味を楽しみつつ、そしてまたまた醤油をかけてしまった。こちらの料理は何を注文してもほぼ美味しく、且つ安価ということが素晴らしく、とても鯉が作っているとは思えないものである(こらこら !)。
味作りはどちらかと言えば日本風にアレンジされていると思うのだが、旅行ガイドにでも載っているのか、春日通りから狭い路地を入ってこなければ見つけられない立地にも関わらず、今日も中国人旅行者とみられる家族が既に二組入店してきている。

―― いや、もしかしたらそのちょっと先の「二木の菓子」が旅行ガイドに載っていて(笑)、その途中で気付いた旅行客が行き当たりばったり入店してきているのかも知れないけど

昨夜のことをやおら思い出す ……

“切れすぎて痛みを感じなく、しかし血液だけがひたすらにとまらない”

人間が自分の身体を守る為に全身に張り巡らせた痛覚という非常に高感度なセンサを、いとも簡単にかいくぐってしまうという研ぎ澄まされた刃物。そのことと、一方で子供でも知っている、切れない包丁ほど危ない、という事実とを掛け合わせたとき、何かそこに重要な教示が見えてくる筈に違いないと朦朧とした意識の中で手探りするも、とうとう答えにたどり着けなかったことを ……

  • 王さん私家菜 - “醤油ラーメン&半チャーハン”

    “醤油ラーメン&半チャーハン”

  • 王さん私家菜 - “今日も腕をふるいまくる鯉くん料理長”

    “今日も腕をふるいまくる鯉くん料理長”

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2019/03訪問7回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/すぐそこにあるナースステーション

今日もいい天気だが、風が若干強めか。
昼間は外套なしでいけるとのお天気予報士さんの話だったが、私はコートを羽織っているからいいけど、そうでない人は日陰で風にうたれると、ちょっと寒い思いをしているだろう。
道すがら、今日は節約しようと「小諸そば」を覗いてみたが、まだしぶとくお客が入っている様子。となれば、信号を渡って富士蕎麦を目指そうとするも、節約だけなら立ち食いそばに限らないかとやおら思い出し、またしても例のお店へと向かってしまった

<H31.3.27>

「王さん私家菜」

右隣のテーブルに出てきたとんがらしとアサリの炒め物がめちゃくちゃに美味そうだったが、とても今の私にマッチしたものではないし、たとえ居酒屋使いしにきたとしても、ボリウムがあるのでほかのものが頼め無くなっちゃうということが、こちらに限らず、とくに中華屋さんでの一人飲みのネックとなろう。
お姉さんがその右隣のお客さんと中国語で短くやりとりしたなと思ったら、私のテーブルから何かの調味料をさらってそちらの卓へ。横目で確認したらお酢だったので、少しほっとした。

と思ったら今度は右端の女性が、中国語でボリウム全開に電話をはじめてうるさいのなんの !
でも私が我慢できるのは、私のすぐ左にどこか界隈のクリニックで働いていると思しきうら若き美人が、しかもナースユニフォウム姿で佇んでいてくれているからに他ならない ♪

―― たとえ田舎のバスがオンボロ車でも、車掌さんが美人であれば皆我慢できるように ……

“高菜チャーハン” @680也。

午後1時半にして店内はけっこう賑わっており、それなりに時間が掛かったそれは、気持ちの良いくらいに山盛りで舞い降りた。
スープはいつもどおりにあっさりとヌルく。
早速蓮華でその“山”を崩しに掛かる。ふつうに美味い ! 業務用味付き高菜が上手くバラけてくれていない為、箸での分解作業を余儀なくされるけど(笑)。それにしてもぜんぜん細切れにされておらず塊のまんま一つだけ織り込まれたその高菜の茎とは、これはいったい何の暗示であろうか。そのダヴィンチコードは、最後まで解くことは出来なかった ……

そしておっかけ春巻きが到着。
それも私としては珍しく、ほんとうに何もつけずに美味しく食べさせていただく

隣のビジンダーがやおら紫煙をくゆらせはじめる。
私はそれを深呼吸した。何故ならば、ケムが一直線に私に向かってくるので仕方がなかったから(笑)。まったくの余談ながら、隣のその女の子はワンピーススタイルのユニフォウムを身につけているが、ふつうの大学病院などではもはやこのようなワンピースのチョイスは絶滅したのかな、と思いきや !

今年の春からナース一年生になった、私とは他人以上セックスフレンド未満の関係となる(幅広すぎるわ !)Yちゃんの話によれば、今でもワンピースのナース服は、実は連綿と受け継がれているらしい。なんでも最初に病院から5着ほど支給され、どちらのスタイルかは任意で選べるらしいのだが、やはりスカートのユニフォウムは使用頻度が低くなる為、5着中1着か、多くて2着を希望する人がほとんどとのこと。

―― じゃ~どんなときにワンピースのナース服が入り用となるのかというと、やっぱりHalloweenパーティのときなのかな。実際Yちゃん、去年のそれのとき、ドンキホーテで自腹で3,500円出して買ってきたの着てたもん。些かスカートの丈がショートに過ぎたけどね。だからそれをほんとの病院で患者さんたちに披露してあげれば、瀕死のジジイババアもびっくりして蘇るんじゃないかなぁ …… ほんとそれ、リアルAEDだわ !

  • 王さん私家菜 - “高菜チャーハン”

    “高菜チャーハン”

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2019/03訪問6回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-

王さん私家菜/カプセル怪獣として生きるということ

昨日一日降ったくせ、また雨である。しかも冷たい雨。自然現象なので怒りの持って行きどころもないし ……
午後1時10分、上野広小路交差点。新しいPARCOのビルにより勢いを増したビル風にのってたっぷりと濃厚な霧雨が横っ走り、ズボンの裾の重みがやおら増してくる。春日通りを北に渡り、もう歩き回ってもしょうがないと、且つ今日は節約していこうと、路地の中でもとりわけ狭いところを入っていって、いつもの角のお店のドアをすべらせ、階段を上っていった

<H31.3.4>

「王さん私家菜」

謙虚に階段を上ってすぐの二人掛けの席に着いたが、お姉さんから(そこじゃ狭いだろうと)四人掛けのほうへと半強制的に(笑)促され、素直に従ったほうが身の為と観念。一旦据えた重いお尻をふたたびリフトさせ、向かい合わせの椅子に置いた外套とともに横のテーブルへとスライドさせる、その動きにさえも軽く疲労を覚えてしまう。

私を自分のコントロール下に置いたことにいたく満足気に悠々と水を置いてゆくお姉さんに、その場で注文を告げなかったことは、私のささやかなプライド。私はそう簡単にあなたの思い通りになる人間ではないのだという、ささやかな意思表示。なんて、あまりの麻婆豆腐の連続も能がないと思い、今日はお昼メニュウを裏返して、ちょっと変わったものにトライしてみようと思っただけである。

私の斜め前にはお母さん、お婆ちゃん、お兄ちゃん、妹の家族パーティ。
お兄ちゃんがやけに乱暴な言葉でお母さんに食ってかかってくんだけど、もしかしたらそれなりに正統性のあることを、彼なりに主張しているのかも知れなかった。ともあれ、やはり子供に「クレヨンしんちゃん」を見せて育ててはいけないのかなと、ちょっと考えさせられる

“担々麺&半チャーハン” @780也。

“極”までいくか知らないが、けっこうに細麺でそれはやってきた。
色合いは悪くない、というか私の好みと言える。
いつものように蓮華で麺をプレスし、毛細管現象を利用して麺と麺の間にスープを馴染ませ、麺を捌き易くしようとするのだが、担々麺としてのあまりの麺の細さと、表面のそれなりに高い摩擦係数に依り、なかなか思う分量で麺をリフトさせることが出来なく難儀する。
仕方なく先ず端を咥(くわ)えてしまって麺にテンションを与えつつ、中間を箸で裁きながら食べ進むのだが、果たしてそれがラーメンの食べ方として許されるかどうかを、私は知らなかった。これではラーメンをやるということの醍醐味である勢いを得ることは出来ず、また男の攻撃本能も到底満たすことは出来ないだろう。

半炒飯はお茶碗で。
ミニサイズとはいえども、炒飯がお茶碗で供されると興醒めするのは何故か。しかも中華屋にありがちな肉厚の器が、否応なしにそれに拍車をかけてくる

ともあれこんな細麺を、実は私は好きだ。ラーメンを日本蕎麦と同じ尺度で見ているわけでは決してないけれど。そして揚げたての春巻きがおっかけ届けば、細かなネガもたちまちキャンセルされて、こちらのお店本来の揺るぎなきコストパフォーマンスがまたしても際立ってくる。
と、若く可愛らしい女の子が真っ黒いガウンを纏ってあらわれた。
これから黒魔術でもはじめようというのか !? この中で生け贄にされそうなのは、明らかに俺しかいないんだけど ……

「イーハ」

ホルモンがどうとか聞こえた気がするので、日替わりの一番と注文したのであろうか。イーが1なのは何となく分かるけど、でも、この日本語読んだのかな、中国語のルビはついていないんだけど ……
その黒づくめの小姐が煙草をやり始めるのをトリガーとして、家族パーティに続く形で立ち上がり、支払いを済ませて階段を下りきったところ、頭上から ……

「ドアシメテ ♪」

お姉さんが頭上から、家族連れが開けっ放しで出て行ったドアを私に向かって寒いから閉めて出て行けと指図している。
明らかに私は試されていた。このまま私はお姉さんのカプセル怪獣にされてしまうのであろうか ! どうしたらこの心理戦に優位に立てるのか、瞬間頭をフル回転させかけたんだけど、すぐに面倒になって階段を見上げ、ぼそりと返した

「はい !」

―― 今回は俺の負けだけど、でも次は絶対にこうはいかないからね ……(笑)

  • 王さん私家菜 - “担々麺&半チャーハン”

    “担々麺&半チャーハン”

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2018/11訪問5回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/実はまだ知らない

いつもの居酒屋の店長による、第二店舗目のオープン日。
こちらのグループの店長の平均年収は実に1,000万なので、二店舗目を出店したことに依り、単純計算で2,000万になるという。
(つ~か俺が勝手に言ってるだけだけど、それ。でも年収1,000万はホント。そう店長候補募集のポスターに表記されてるから。年収1,000万から∞可能だって/∞って ! 笑)
新しいお店は、一店舗目は十条の寂しい側だけど、今度は“東”十条銀座へ。アルバイトのみんなからは東十条店のほうが行きやすいでしょ ? と言われるんだけど、確かに立地的にはそうなんだけど、私はそちらの店に行くつもりなどない。寧ろむさ苦しい店長(笑)が新店舗に集中するという話を聞き、内心ほっとしているくらいである ……

「Mさん(私のこと)俺今日9時あがりなんですけど、いっしよに東十条店行ってみません ?」

今夜も奮わない客入りに、お店から9時までと宣告されたバイトのSくんが(S多いなぁ)、いっしょに店長の新しいお店を覗いてみようと囁いてくる。なんでも、10人見たら10人が可愛いと思う娘がオープニングスタッフとして店に出ているとの情報をも得ているよう。しかしそれでも、私は東十条の店には通うつもりなど毛頭ないので、出逢いがあったとしたって一夜限りのこととなってしまうし、何しろ今夜は美形のEちゃんがおり、彼女との関係も深めなければならない。
そんなことで一瞬迷ったんだけど、でも彼がこんなこと言ってくるのも初めてだよなぁと、ここは男として付きあってやろうと覚悟し、重い腰をあげた次第。

―― けっしてその図抜けて可愛いという女の子の話に惑わされたわけではない。はず

<その翌日/H30.11.28 御徒町>

夜は雨マークがついていたと思ったが、すこぶる晴れ。
広小路の大きな交差点ににょきり、蒼空の中に仁王立つ新しいPARCOのビルが映える。春日通りを北にわたる。ここまでは、こうするしかほかに選択肢がないので。
で、ガードをくぐって昭和通り側を攻めるかこちら側をあたるか、となるんだけど、今日も冒険心よりも安定を求める気持ちが若干勝ってしまい、結果いつもの路地を二木の菓子のほうに入っていった

「王さん私家菜」

“シケサイ”と打ってずばり変換出来るようになった。
このちびっ子ワープロは、もはや伸びしろのなくなった私をあざけり笑うかのように日々着実に進化し続けているようだが、こちらお店の屋号のほんとうの読み方を、実は私はまだ知らない(笑)

“麻婆豆腐定食” @680也。

着席しても安定を求める気持ちが冒険心を押さえ込み、例のものを。
こないだの“熱々豆腐~”のときもまったくそうであったんだけど、夢中で食べ進んでしまったし、またそれが出来るのは、豆腐がちょっと温(ぬる)かったことに依るか(ここだけは改善点となってしまうかな)。
それでもこちらの料理は、私の知る範囲のランチにおいては、すべてにおいて安価ながらも手作り感のある、ざっくり言って“ちゃんとした”料理を出すというところが、昨今勃興する店作りに軒並み似通った意匠を持つ中華居酒屋とは一線を画すところであると、私は理解している

食事中に電話に翻弄される隣の彼。
そんなの出なきゃいいじゃないかと内心思ってしまうことが、いや、そう思えるということが、責任範囲の狭い仕事しか与えられていない社会的にダメ人間の特性なのではなかろうかと軽く自問してみたりしちゃうんだけど、やっぱご飯食べてるときに何度も席を立つ人間のほうが駄目だ !

―― 俺が子供の頃に家でこんなことやったら、お母さんにご飯ぜんぶ下げられちゃってメシ抜きになるわよ ……

昨今将棋の名人がAIに負けちゃったりして、いつか人間が人工知能に支配されてしまうんじゃないかという不安がそこかしこ煽られるんだけど、人間がAIに支配されるかなんて、心配しなくてもすぐに時間の問題でそうなるに決まってると私は思ってる。
何故ならば、既に大多数の人間がまさか携帯電話にさえ支配されちゃってるというのに、更に高度なAIに支配されないわけがないじゃん ! 頭の悪い座敷犬に支配されてる飼い主とか、孫に支配されてる祖父母とか、居酒屋のアルバイトの女子大生に支配されるおっさん客とか(それ俺ね !)、そういうの、もうイチコロだからね ♪

【還って東十条某店】

Sくんと野郎二人、演芸場通りを抜けて北口に向かい、駅のエスカレータをおりて右向けば看板が見えるくらいの好立地に、その新店舗はあった。
ガラス戸越しに覗いてみればかなり繁盛している様子で、共通の赤いずきんを被った、初日ということで十条店からヘルプに回ったYの姿もある。決心して突入した。正直、超アウェイだった。店長は俺たちのことを招かれざる客とでも思っているのであろうか。それは間違ってはいないけど(笑)。Yはその課せられた赤ずきんが気にくわないのか、半ばふて腐れた表情をキープするばかり。そして、超可愛いという女の子の姿は見えない(笑)。
けど、でも、代わりに蒼井優に似たチャーミングな娘が、俺が視線を上げると必ず目を合わせてきてくれて、そして随所で俺のことが好きみたいに微笑みかけてくれた。

俺は隣で飲むSくんに言った。
俺 「あの娘、ずっと俺のこと見てるよ」
Sくん 「俺のこと見てるんじゃないですかね ?」

―― いや、絶対に俺のこと見てるよ、絶対に ……

そして一方Sくんは、まだそれを信じ、自らに言い聞かせるようにつぶやいた
「絶対に中にいますよ ……」
尋常じゃなく可愛い娘は絶対にスタッフルームの中にいて、休憩が終われば出てきますよ ! と 今電気がちらついたのは、中からスウィッチを弄ってしまったからなのだと

―― 結果ほんとに出てきたけどね(笑)。でも俺は蒼井優ちゃんのほうが好きだな ……

  • 王さん私家菜 - “麻婆豆腐定食”

    “麻婆豆腐定食”

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2018/11訪問4回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/まるまる一丁

愛用のFUJIFILM社製コンパクトカメラを、駅の改札をくぐろうと定期を出し入れしているときに、不注意で落としてしまった。
その場では、バッテリが本体から飛び出てしまったくらいで済んだかなぁと思ってたんだけど、その部分のプラスティクパーツの爪が折れて蓋が閉まらなくっていることに気付き、続き、お気に入りであったマニュアルフォーカスが利かなくなっていることも判明。
蓋だけだったらまだセロテープで貼り付けての誤魔化しもありかなと思ってたんだけど、こうなったらもう、サービス入院させることを覚悟しなければならないだろう。となると ……

私はその夜、気持ちを切り替えて先代のRICOHのバッテリを直ちにチャージ。で、朝、そのほったらかしにしていた古女房のような塊を鞄に入れて家を出て、そして夜になっていつもの飲み屋のカウンター。スマホにその機種の取説をダウンロードし、ウィスキィを嘗めながら、忘れていた操作の確認作業に没頭。
それを見て、このおっさん何してるんだと訝るバイトの男の子に、カメラ落としちゃって古いの引っ張り出してきたんだけど、操作忘れちゃって今一所懸命確認してるのよ、と無駄なエクスキューズを ……

―― はぁ~ ……。なんでもかんでもパラメータっつ~のも、頭良いんだか悪いんだか

<H30.11.15>

突き抜ける陽射し、正午付近にしてなお斜光。
眩しさについ目を顰(ひそ)めたくなるが、いつ如何なるときでも、面(つら)を上げて歩いていきたい。もしもいしだあゆみが私のお母さんであったなら、きっとこう言い聞かされたろう。自分にやましいところがないのなら、顔を上げて、胸を張って歩けと

「王さん私家菜」

正午の手前。階段を上りきったところの明るいエリアは、夏場、激しく熱のこもる忌避すべき場所であったが、こんな爽やかな陽気であれば、何も心配はいらないだろう。四つほどのテーブルのうち一つにお姉さんが着いていたので、そのすぐ隣を避けて腰を据える。
そして半ば“麻婆豆腐”に決めていたんだけど、やおらお昼の品書きを手にとって、本日のお薦め的な中に、“それ”を見つけちゃった

“熱々豆腐のピリ辛炒め挽き肉かけ” @540也。

豆腐まるまる一丁(の重量基準を私は知らないが)のダイナミックな外観に、弥が上にも食欲をそそられる。
私にとってはちょっと冒険だったけど、“挽き肉”も額面通りの挽き肉で、まずは一安心。いや、これはともすれば見過ごされがちなことであるが、食べたことのない料理を品書きの文面からだけで読みとって出てきた料理がほぼイメイジ通りということは、これは何気なく凄いことと言えなくはなかろうか ?
我々はそれをあらかじめ知っているから、“たぬきうどん”といってもジビエ料理ではないと分かるし、“板わさ”といっても木の板にワサビを塗りたくったものではないと分かるし、“ところてん”といっても所ジョージのお好み焼きではない、ということが分かるんだけど、もしそれを知らなかったら ? と、ぜひ想像してみていただきたい。
そういった意味で、こういったそのまんまのネーミングというのも、或る意味秀逸且つ丁寧なものだと評価されるべきものであろう。

蓮華を抜いて、まずはスープから。ちゃんと熱くて美味しいスープ。蓮華に残っていた、メインの豆腐の皿の名残りのピリ辛スープの刺激が心地よい。夢中でご飯と豆腐をやりながら、そういえばどこかの鉄板焼き屋にも、いつも豆腐でご飯をやっているおじさんがいるなとにわかに思い出し、心の中でちよっとにやけた
[下記に解説あり]

“熱々”と謳われた料理が後半、熱気を失ってくる。
最初この豆腐まるまる一丁が熱々の挽き肉ソースの熱を奪ったのかなと思っていたのだが、どちらかというと豆腐は温められていて、そこにそれほど熱くない挽き肉炒めをマウントした為のことなのかも知れない。

いずれにしても、これで 540円はサーヴィス精神が些か旺盛に過ぎるのではなかろうか。それはお客にとっては、嬉しいことこの上ないことだけど。
みじん切りの玉葱のシャキシャキ感もフレッシュな、いや、それが故に麻婆豆腐とは一線を画したアナザー豆腐にプチ恋をする。たとえ枸杞の実だと思ったそれが、ただのピーナッツであったとしても ……

【解説】

本来鉄板焼き屋に入ったならば、その目の前に鎮座まします迫力の鉄板による“火入れ”料理を堪能すべきところであろうが、私にはその冷や奴でご飯をやる用心棒のおじさんの気持ちが痛いほど良く分かる。
急かされてパニック状態になることを極端に恐れるが為になされた異常に低い鉄板の温度設定が各々の食材の持ち味を極限なまでに台無しにさせ(笑)、だからこのおじさんはその影響から逃れた冷や奴でご飯をやるわけだが、そもそもこれもおじさんの本意ではないはずなのである。

また、この鉄板焼き屋に冷や奴というメニュウは表向き存在しないが(何故ならば鉄板焼き屋なので/笑)、それもその昔私がママに用意させたのがルーツなだけに、このことは私の目にもとりわけ意味深いものに映る。
当時私は、冷や奴とともに冷蔵庫の中に納豆も用意させていた。それに気付いてママにそれを撤去させたマスターも、体調が原因でもうここ数年お店には出てきていない。もし今でも納豆があったならば、おじさんは冷や奴なんかじゃなくって、きっと納豆で白いご飯を食べるに違いない。何故ならば東京人にとって冷や奴でご飯を食べるという概念は、端(はな)っから存在しないので ……

―― 俺だって納豆があったなら白いご飯もらうけどね。先ずおとうしの納豆でウィスキィをやって、そして〆にも納豆ご飯ね ♪

  • 王さん私家菜 - “熱々豆腐のピリ辛炒め挽き肉かけ”

    “熱々豆腐のピリ辛炒め挽き肉かけ”

  • 王さん私家菜 - “豆腐アップ”

    “豆腐アップ”

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2018/09訪問3回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/スズシイ、スズシクナイ

午後一時半に達していない。
朝方ぱらついていた雨は、今はあがっている。湯島から御徒町の駅へと歩いて行く途中でお昼ご飯する方法をいつも考えてるんだけど、未だ“答え”を見つけるに至っていない。
というか、その答えは永久にみつからないだろう。この界隈に銀座の「あづま」や「イタリー亭」、秦野の日本蕎麦屋「砂場」、または十条の今は亡き中華屋「一番」、これらクラスのお店が引っ越してきてくれれば別だけどね ……

<H30.9.14 御徒町>

「王さん私家菜」

BGMは中華歌謡曲みたいなのと、中華子供のはしゃぎ声。
たまには倹約しなければならないなと思ってこちらに縋ったことは、けっして間違いじゃないと思う。今日は“スズシイ”はずの奥が若干混みあっているようで、中華お姉さんは私をそこへは誘ってくれなかった。そのことが、私が今日、“麻婆豆腐”を避けた一因となったかも知れない。

そして最廉価版“本日のおすすめ”の中に、私の得意とする料理は見つけられず。
依って、というよりもそのことによって、何もかもリーズナヴルなこちらのお昼ご飯の中でも最も高価なそれをやるということが正当化されたような気がして、溢れる好奇心そのまんまに最近嵌まっている“例のもの”を注文した次第

“エビと玉子のチリソース定食” @880

こちらの“麻婆豆腐定食”は680円なんだけど、でも過門香のやつのように立派なもので、となると定食ファミリの中でも最も高価なこれは、もしや超もの凄いのが出てくるのではと、これは避けて通れないと思い注文しちゃったんだけど、結論的に海老のクウォリティはそうでもなかった。

それでも、こういう中国人の玉子炒めって一人分なのに玉子いったい何個使うんだよ !? っていうのを踏襲していてボリウム満点 ! 且つ味付けもちょうど良い。
そもそもこういった海老(リン酸水加水の海老)を市場に根付かせてしまったのは、他ならぬ我々消費者だということを鑑みれば、そこのところも安易に文句を言えない部分であろう

この入り口付近に設けられた“スズシクナイ”テーブルに並ぶお一人様、私含め都合四名。
私以外全員煙草をやっており(しかも三名中二人は若い女性 !)、一帯は豊潤なアロマの香りに包まれている。奥の親子がレジへと回ってきたのに合わせ、私も席を立った。お会計は明朗会計の880円。
唐突ながら、新橋の「万世」とか、好きににやっちゃうと二千円弱くらいすぐにいっちゃうけど、でもお会計が倍になったからって“倍美味しい!”、ってことはそんなにないと思う。だからこれでいいのだ !(笑)。

海老チリにしたことで、発汗も許容範囲。
ふたたび階段を下り、ガラス戸を引いて路地にでてみれば、纏わり付いてくる空気はもう秋のもの。

―― 目の前のニキニキニキニキ二木の菓子で、今日は何を買っちゃおうか。机の抽斗の中のお菓子を切らすことが堪らなく不安な今日この頃 ……

  • 王さん私家菜 - “エビと玉子のチリソース定食”

    “エビと玉子のチリソース定食”

  • 王さん私家菜 - “こおり水”

    “こおり水”

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2018/07訪問2回目

4.0

  • 料理・味3.8
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク-
~¥9991人

王さん私家菜/熱中時代 にら玉編

昨日の酷暑で熊谷が名実ともに観測史上、日本で最も暑い地域という栄冠を手にしたよう。
何を隠そう、我が足立区も東京23区で下水道普及率がワーストワンという栄冠を手にしている (俺の子供の頃調べ)ので、ことさら気後れすることもない

<H30.7.24 御徒町>

「王さん私家菜」

午後一時半。それほど間をおかずに二度目の来店。
BGM は中国の、何て言っていいのか分かんないんだけどポピュラーソング。と、音声の無いテレヴィジョンからの午後のニュウス。ニュウスキャスターの横では、現在の記録的猛暑について、もはや“命の危険”というテロップが踊っている。確かに今日もおもては相当な高温となっており、ここアメリカン横町でも、それでもまだ店先で声を張り上げてのお客の呼び込みをやらせている店を見るにつけ、それがお店の営業方針なんだろうけど、大丈夫なのかなぁと ……

斜向かいにはエステティシャンのような綺麗どころ二人連れが、ラーメンを啜っている
“美”を売る者には、常に“美”を纏うことが要求されるのであろうか。そうでない人がそれなりに美を売るということは、果たして許されないことなのであろうか ……

本日の日替わりランチ
“ニラと玉子炒め定食” @540也。

こないだ、これお得だよなぁと思ってたやつの注文に成功。
ニラの Green に玉子の Yellow のコントラストが鮮やかに映える。ご飯はお替わり、確か 100円と見えたが最初っからの大盛りは無料とのこと。でもふつうにしておいたけど。

卵は、東十条の坂の途中のラーメン屋さんのニラ玉が“良く焼き”なのに対し、半熟ということではけっしてないんだけど、それでもソフトな仕上がりをみせている。底にたまる水分は、油か、はたまた卵かニラの水分か、ニラ玉の作業工程を知らない私にはよく分からなかった。

若干味は弱い気もするが、それは醤油を回す為にと理解すれば何も問題はない。つ~かふつうに美味い !!
ご飯の色が多少ハテナマークなことも、540円という価格を鑑みたとき、何も文句は言えないだろう

結論的にこのお店は、少なくともランチにおいては相当すげ~お店だと思うんだけど、それが食べグロの点数に反映されてないというのも、まあそういうものの限界なのだろう。
お客さんにそこら辺の女子が多いということも、普段使いできるいいお店っことを如実に示していると思うんだけどね ……

少なくともこういう黄色いたんぱく質にたっぷり醤油かけて食べて、たっぷり水飲んでりゃ、多少気温が体温より高くったって熱中症になんかならないわよ。逆に熱中時代になることはあってもね ♪

「先生の名前は」
「きたのこうだ~いっ !!」

  • 王さん私家菜 -
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2018/07訪問1回目

3.5

  • 料理・味3.5
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.0
  • CP4.5
  • 酒・ドリンク-

王さん私家菜/別の生き物に堕ちて

上野広小路交差点。松坂屋の入り口から吹き出す冷風に紛れつつ、信号が変わるのを待った。
果たして松坂屋の冷房代は、一夏いったい幾らかかっているのであろうか。今日も強烈な暑さが炸裂しているんだけど、でもこの突き刺すような人工的冷気は、たとえ極く入り口付近でのことと言えどもそれに拮抗した勢いを感じさせ、人間の自然に対する“抗い”というものをはっきりと体感させるものであった。

信号が変わって春日通りを向こうにわたる。
いつもどおりに、往く宛てもない。糸の切れた凧のように、灼かれた路地を舞った。中華屋が見えた。階段を上った。閑散とした中、店の人とも客ともとれる人たちが悠々と客席で煙草をふかしている姿が見えた瞬間、心のアラートが全開で鳴り響き、直ぐ様踵を返して階段をフリー落下

そしてまた中華屋をみつけた (笑)。ドアを開けたら今度も階段で、それを上ってゆく。するとお店のお姉さんが私を認めて即座に「ドウゾオクスズシ」と誘ってくれたので、今度は素直に奥へと進んでいった。

<H30.7.18>

「王さん私家菜」

どこでもいいような感じだったので、テレビの見える四人掛けに着席。
テレビの音声は出ているのだが、同時に BGMも賑やかに鳴り響いている為、店内はラウドと言えばラウド。
先客は三組都合五名。右手の若きカップルは四人掛けのテーブルを、向かい合わせではなくベンチシートのように使っている。男女でこういったポジションをとった場合、彼女へのボディタッチがもはや常套と思うが、彼の手はまだ、別の生き物にはなっていない様子。
後客の男性が「3番 (豆腐のぴり辛炒め) ください !!」と告げて、お姉さんが私の前を、小声で「ヨンバン (よだれ鶏定食) ノホウガオイシヨ」とちいさな声で独り言つぶやきながら過ぎてゆく (笑)

―― “よだれ”ってなんだろうなぁ ? よだれを流す種類のニワトリが使われているのか、または料理人が自分のよだれを調味料として料理を完成させるのか。それを知りたいような気もするし、知りたくない気もする ……

“麻婆豆腐定食” @680也。

とりあえず、例のものを。
舞い降りたそれのルックスは決して悲観的なものではなく、寧ろこのランチの金額から考えたら、かなりちゃんとしているなと思った。
で、食べはじめてもその印象は同じ。
野菜もこの手のセットに付くものとしては珍しくグリーンもフレッシュなレタスが奢られており、ドレッシングも少々濃いめにたっぷりとかけられていて、発汗で失われた塩分補給に一役買っている。

―― マジで店の内装と器を「過門香」のものとして料理だけ盛り付けかえたら、そのまんま 1,500円とれるんじゃない !? でもそれは、お姉さんたちが深くスリットの切れこんだチャイナドレスを着てくれるかどうかに依存する話だけどね ♪

お腹いっぱいになって落ち着いたところで、日替わりの手書きボードに目を移せば、最安価なランチはなんと ! 540円から。
私は元々好き嫌いが多くって、中華で食べられるものは必然的に限定されてしまうんだけど、その中のニラ玉定食だったら食べられる ! ので、何故それに気付かなかったのかと悔やんでしまう。でもまあ 680円だって全然安いよね ♪
ちなみにこの定食ファミリーは、ランチタイムを過ぎると一律 200円価格を UPさせて頂くとのこと。
そして更に興味深いことは、日替わり 540円の中に“ミックスフライ定食”というのがあって、またそれを中華屋にして皆けっこう注文してる (笑)

―― そういえばさっきっからなんでフライ盛り合わせ的なものが俺の前を飛び交ってるのかなと思ってたんだけど、そういうことね ……

そして俺は“熱には熱を”をという健康法を確立させて、頭のてっぺんから汗だく。
何の気なしに隣のカップルに目をやれば、今まで耐えていたその若い彼の左手が憐れ別の生き物に堕ちて彼女の表面を蠢きはじめていたことには、寧ろ何となく安心しちゃう俺がいたわよ ……

  • 王さん私家菜 - “麻婆豆腐定食”

    “麻婆豆腐定食”

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Jackie_m

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店舗情報(詳細)

店舗基本情報

店名
王さん私家菜
ジャンル 中華料理、火鍋、居酒屋
予約・
お問い合わせ

050-5457-1794

予約可否

予約可

お席のみのご予約は
1ドリンク + 1フード 注文必須
(ランチメニューはご利用出来ません、定食をご利用の方は直接ご来店ください。)

住所

東京都台東区上野4-2-8 2F

交通手段

山手線御徒町駅北口2分

上野御徒町駅から94m

営業時間
    • 11:00 - 00:00

      L.O. 23:00

  • ■ 定休日
予算

¥2,000~¥2,999

~¥999

予算(口コミ集計)
¥4,000~¥4,999 ~¥999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、JCB)

電子マネー不可

QRコード決済可

(PayPay)

サービス料・
チャージ

サービス料なし

席・設備

席数

80席

最大予約可能人数

着席時 80人

個室

(2人可、4人可、6人可、8人可、10~20人可、20~30人可、30人以上可)

貸切

(50人以上可、20人~50人可)

禁煙・喫煙

全席喫煙可

2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

駐車場

空間・設備

オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い、カップルシートあり、ソファー席あり、スポーツ観戦可、電源あり、無料Wi-Fiあり

メニュー

コース

飲み放題、3時間以上飲み放題、食べ放題

ドリンク

日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、カクテルあり

料理

野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる、健康・美容メニューあり、英語メニューあり、デザート食べ放題あり

特徴・関連情報

利用シーン

大人数の宴会

こんな時によく使われます。

サービス

2時間半以上の宴会可、お祝い・サプライズ可、ペット可、テイクアウト

オープン日

2015年5月25日

電話番号

03-5826-8313

初投稿者

りりか姉さんりりか姉さん(693)

お得なクーポン

全部で1枚のクーポンを全て見る

  • ※ クーポンごとに条件が異なりますので、必ず利用条件・提示条件をご確認ください。

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