ひとりで来るお店ではなかった・・ : THE KINTAN STEAK

恵比寿は、住まいから近く、私にとっては古くから身近な存在のエリアなのですが、平成6年に恵比寿ガーデンプレイスがオープンすると、その環境は以前とは一変しました。
ガーデンプレイスタワーを始め、タワマン(恵比寿ガーデンテラス、恵比寿ビュータワーなど)や高級ホテル(ウエスティンホテル東京)、三越百貨店などが相次いで開業し、飲食店もそれに伴って名だたる有名店が出店してどこか近寄り難い雰囲気が出来上がってしまったんですね。

そんなことで最近はとんとご無沙汰だった恵比寿ガーデンプレイスですが、なんとこの3月末に恵比寿三越が2021年3月末での閉店を発表し、一つの歴史の転換点を迎える様相を呈してきました。
サラリーマン生活も第一線から退いて気楽な立場になったこともあり、この機会に三越の見納めでもしておこうと、休日のこの日に思い立って訪ねることにしてみました。

そんなことで、ランチも恵比寿ガーデンプレイスでとろうということになり、ガーデンプレイスタワーの38階のDINING＆SKY「TOP of YEBISU」にあるこちらのお店をターゲットにしました。

当店を運営しているのは、株式会社カルネヴァーレ。
源流を辿ると、「牛角」や「しゃぶしゃぶ温野菜」、「土間土間」等のフランチャイザーとして知られる株式会社レインズインターナショナルの100%子会社として平成13年11月に設立された株式会社アートフードインターナショナルに行き着きます。

同社は、平成23年に株式会社EDGEに社名変更しますが、平成25年には事業再編のために3社に分割されることになり、同年3月、「天空焼肉 星遊山」、「赤坂 金舌」、「白金 金舌」の運営を担う会社として設立されたのが、株式会社カルネヴァーレです。
同社は、設立後、「KINTAN」ブランドを掲げた店舗展開を開始し、平成25年7月のKINTANブランド1号店の「恵比寿焼肉 kintan」を皮切りに多店舗展開を進めていきます。
現在では、都内を中心とした首都圏に焼肉、しゃぶしゃぶなどの業態計19店舗を展開しています。

当店は、初のステーキ業態として、平成30年1月にオープンしましたが、ペッパーフード(いきなり！ステーキ)の経営問題に象徴されるように競争の極めて厳しい業界ということもあってか、現在もステーキ業態は当店のみとなっています。
追い打ちをかけるような新型コロナウイルス騒動もこれあり、暫くは様子見が続くのではないかと思われます。

この日は11時半にガーデンプレイスタワーに着き、DINING＆SKY「TOP of YEBISU」への直通エレベーターで上がります。
38階フロアは、全体が照明を落とし気味でなかなか雰囲気がありますね。
その一角で当店が営業していました。
ちょっと高級感の漂う入口から入店するとすぐにスタッフさんが出て来て、席へ案内してくれます。

案内された席は、特等席とでも言うべき東京タワービューのカウンター席でした。
基本ペアシートの設営でしたが、問題なく一人で利用させてもらいます。
スタッフさんの対応もなかなか丁寧です。
当店はテーブル席もかなりの席数ありますが、雰囲気としては断然カウンター席ですね。
特に夜景は綺麗だと思います。

席に着くと店員さんがランチメニューとアイスジャスミンティーを持ってきてくれましたが、メニューは、事前に食べログでチェックしていたメニューとは異なっており、また、メニュー写真も字が小さくて見えづらいと思われるので、以下に概略を記載しておきます。

①ドリンクセットランチ
・KINTANステーキランチ 150g
・KINTANダブルステーキランチ 160g
・牛フィレカツカレー
これらは、お代わり自由のサラダ、スープ、ライスとデザート、ドリンク付きで@2,200円均一です。

②ステーキランチ
・牛タンステーキ 120g@2,280円、180g@2,880円
・牛フィレステーキ 120g@2,330円、180g@2,980円
・黒毛和牛赤身ステーキ 120g@2,480円、180g@3,480円
・A5仙台牛ランプステーキ 120g@3,100円、180g@4,400円
・A5仙台牛イチボステーキ 120g@3,200円、180g@4,500円
・黒毛和牛サーロインステーキ 120g@4,500円、180g@6,200円
・黒毛和牛フィレステーキ 120g@5,500円、180g@7,500円
これらには、お代わり自由のサラダ、スープ、ライスが付きます。

企業系チェーンとしては、かなり本格的な路線ですよね。

注文は、特等席を用意してくれたのに申し訳ないと思いつつも、比較的カジュアルなドリンクセットランチからKINTANダブルステーキをチョイスしました。
これは、プライムハラミステーキと岩中豚肩ロースステーキが楽しめるものです。
ドリンクはジンジャーエール、ライスは白米と十六穀米から選べるので、十六穀米をチョイスしました。

待つこと3分ほどで、ジンジャーエールとサラダ、スープが運ばれてきました。
サラダは、りんごドレッシングサラダでサッパリしているので暑い夏にはいいですね。
スープは、ビーフクリームスープとのことですが、クリームスープに根菜と牛テールが入っているなかなか贅沢なスープでコクがあってとても美味しいです。
このサラダとスープがお代わり自由というのは嬉しいですね。

メインのダブルステーキは、それから3分ほどで提供です。
160gとのことですが、思った以上に肉は厚切り(いずれも厚さ1.5cm程度あり)で立派です。
甘辛2種類のステーキソース、テーブル備え付けの塩胡椒をバランス良く使いながらいただきましたが、プライムハラミは、ハラミ特有の風味、噛み応えで、それも含めて期待通りの美味しさでした。
岩中豚は、岩手中央畜産株式会社が生産する銘柄豚ですが、肩ロースステーキは、厚切りでサクッとした食感は心地良いですね。
旨味ある肩ロース肉で、とても美味しかったです。
カジュアルメニューだったので、半信半疑の面はありましたが、ボリューム的にも十分でした。

これにデザート(この日は、モカチョコレートムース)まで付きますので、絶景も含めて2,200円なら文句無くハイコスパと言えると思います。

ただ、惜しむらくは、このロケーション、雰囲気ならカップル利用がベストですよね。
もちろん楽しめたのですが、ひとりでは勿体無いような気持ちになりました。

今年は、私の還暦祝いで、新宿の「ニューヨークグリル」を利用したのですが、当店、景色としてはそれほど遜色ありませんし、ニューヨークグリルと比べたらずっとリーズナブルなので、ちょっとした記念日利用などには使い勝手のいいお店だと思いました。