＜山陰出張紀行③　献上そば羽根屋 大津店：出雲の人に最も愛されるそば屋です＞ : 献上そば 羽根屋 大津店

＜２０１１年４月２０日＞

(行程)　千歳（北海道）→神戸（三宮）→津山（岡山）→★出雲（島根）→鳥取（米子）

出雲出張は７回目くらいで、必ず立ち寄るのがこの羽根屋である。地元出雲の方に、一番美味しいお蕎麦は？とお伺いすると、ほとんどの方が、この羽根屋を紹介される。私も、紹介された一人で、やみつきになっているといっても過言でない。

羽根屋は出雲市内に３店舗あり、本店と伝承館店、それにこちらの大津店である。大津店は支店といっても、もはや４０年以上の歴史があり、本店のそばと汁をそのまま使用している。実際、本店も大津店も何度もお伺いしたが、味の違いはほとんど無いと言って構わないだろう。伝承館店だけは、唯一メニューも若干異なり、味付けも異なる。少し味が濃いという方もおられるが、それは好みの問題もあり、ここでは触れないでおきたい。

＜割子そば＞
さて、数あるメニューの中で、どれがお勧めかと言えば、やはり出雲そばの代名詞ともいえる「割子そば」である。１段２２０円から頼むことができ、色々な組み合わせでいただくことができる。
まず、蕎麦はもちろん地元出雲産のものであるが、細切りで、コシはあるものの、少し柔らか目の歯ごたえであり、つなぎの割合は、二八ということである。
つき汁は、結構甘目である。私の知る限り、今までに頂いた中で最も甘目の汁と言える。
この極細の蕎麦と、甘みのある汁とが、絶妙にマッチしており、子供からお年寄りに至るまで、幅広い支持を得ているものと言える。その昔、家内もこのお店で、割子そばを頂いているのだが、いまだに一番美味しいお蕎麦と懐かしむほどである。
今回ご一緒しているお連れの方も、羽根屋は割子そばは大の好物ということで、既に４０食以上は頂かれている。

＜チャーシュー麺＞
そば屋なのに、チャーシュー麺？と思われる方もおられるかと思いますが、本店では「裏メニュー」として、こちらの大津店では、なぜか裏メニューから表メニューへと変わっておりました。このチャーシュー麺、いわゆる超こだわりのラーメンというわけではないのですが、妙に美味しいのです（笑）。一口食べて、結構味の素が入っていそうなのですが、これが、何とも癖になる味で、私も、連れの方も、必ずと言って良いほど、割子とこのチャーシュー麺をセットで頼んでしまうのです。
北海道夕張にある「のんきや」の塩ラーメンに似ている感じもするのですが、とても懐かしい感じの胡椒風味の塩ラーメンです。ラーメン好きの方は、是非こちらも頂いていただきたいですね。私のように、はまってしまう方も多いと思います（笑）。
ちなみに、私はこのお店に来る２時間前に津山でラーメンを頂いたばかりで、並サイズでなく、ミニサイズをいただきました（値段は忘れました）。

＜釜揚げそば（６３０円）＞
いつも、割子とチャーシュー麺ばかりでありましたので、その他、お勧めのメニューはありますか？とお店の方にお伺いすると、釜揚げそばを紹介いただき、こちらもいただくことになりました。
いわゆる、釜揚うどんは有名で、私もよくいただきますが、釜揚げそばというのは初めてでありました。お店の方いわく、出雲ではかなり一般的な食べ方で、特に冬になると、お店の方も好んでよく食べられるそうです。ただ、私の出雲の知人（４０代）に釜揚げ蕎麦を食べるかどうか聞いてみると、食べたことがないそうであります。きっと、５０代以上の方には、浸透しているのだろうか・・・。
いわゆる蕎麦湯の上に蕎麦が浮いた状態で出て参り、これに直接汁をかけるというものなのです！！「えっ！！」という感じだったのですが、言われる通りにしてみました。
「うーーーーーん、これはかなり微妙であります」
私は、あまりマイナスコメントはしない方なのですが、割子が美味しいのであえて言えば、あまり、他府県の方は、釜揚げ蕎麦はお勧めでないかもしれません。
蕎麦がのびた感じになってしまっており、どろっとしていて食べにくく、もともと、柔らか目の蕎麦だったこともあり、どこか病院食のような感じが・・・。

あと、私は食べたことがないのですが、お連れの方いわく、羽根屋は、温かいお蕎麦は、やはり蕎麦が少しのびた感じになってしまい、割子が一番とおっしゃっておられました。
釜揚げを頂いて、なるほどと実感いたしました。

いずれにしましても、出雲そばを代表するお蕎麦ですので、出雲に行かれたら、是非一度は頂いていただきたいお蕎麦ですね。