多少お値段が高くても、今はこういうベーカリーが流行るのかも。 : ル･ポポタン

2日続けての東武東上線沿線での食べログ活動となりました。
うどん百名店巡りをやっていることを人に言うと、「物好きだね」と言われることも多いのですが、闇雲に回るよりもやはりいいお店に出会える確率は格段に高くなるので、私は一つのやり方としては有りではないかなと思っています。
たまにアンチ百名店の人を見かけますが、結局、そんな人もお店回りはネットに落ちている情報を頼りにしているのが分かるので、単なるへそ曲がりなんだろうと思うことにしています。
まあ、百名店がそうであるかどうかは別として、世間で注目されたり、流行っているものには必ずアンチが登場します（妬み嫉み根性が底辺にあるケースも多い。）ので、そこはあまり気になりませんが。

そんなことで、この日もうどんEAST百名店巡りに精を出し、ランチは、上福岡駅からほど近い「讃岐うどん 條辺」で久しぶりのセルフ讃岐うどんを楽しみました。

本来ならランチ後のベーカリー巡りも上福岡のお店から選びたいところなのですが、上福岡駅周辺で食べログ検索をかけたところ、パンジャンルのお店は4店しかヒットせず、しかもその中で最有力だった「ゴフ ブーランジェリー」(食べログ評価3.41点)は日曜日はお休み。
その他3店は大手チェーンやスーパーのインストアベーカリーなどで、わざわざ上福岡まで来て利用するまでもないお店です。
そんなことから、上福岡から探索エリアをちょっと広げて、隣駅のふじみ野エリアも見てみたところ当店がヒットしました。

当店のオーナーシェフの川尻祥男(かわじり よしお)さんは、20歳で日本菓子専門学校へ入学し1年間パン作りを勉強した後、青葉台の「ボンヴィボン」で製パン職人へ向けての修行生活を始めます。
同店で4年間勤務した後は、半蔵門の「ブーランジェリー・アー」に移って2年間、再びボンヴィボンに戻って3年間の修行をそれぞれ積んだ後、2016年5月に31歳で独立して当店をオープンしています。
10年間の下積みの後の起業ということになりますね。

当店の場所は、ふじみ野駅の真北の方向で、直線距離だと600ｍほどですが、歩くと10分少々掛かります。
目印になるのは、ヤオコー上福岡駒林店で、同店のある交差点から県道272号線を川越街道方面へ150ｍほど進んだ左手、「ガスト ふじみ野東店」の先になります。

この日は、12時ちょっと前の訪店になりました。
ここのところ毎日猛烈な暑さが続いており、特に埼玉県地方はこの日も前日に続き猛暑日予報が出ていたので、駅からのウォーキングは結構ハードでしたが、汗だくになって当店に着くと、店頭には入店待ちの人たちが列を作っていました。
お店の入口には日よけのテントが施されているのですが、その中に並べるのは3人までで、4人目以降は炎天下での待ちを強いられます。
私は、「えーっ、ここに並ぶのか！」とブツブツ言いながらその4番目に並んだら、すぐに１人が入店して日陰に移動することが出来てまずは一安心です。

店内人数は3名までと制限されていますが、順番が回ってきて入店したら、店内は比較的ゆったりしたスペースがあって、3人制限というのはかなり固めに運営されているんだなという印象です。
店内は完全セルフスタイルで、手指消毒をしてからトレイを取り、左手から奥にかけての壁沿いの三段棚を回ってパンをピックアップし、右側のレジで会計するシステムです。
パンは、サンドイッチなどのチルド食品も含めると50～60種類くらいはラインナップしており、メロンパンやあんぱん、クリームパンといった大衆パンのほか、総菜パンやヴィエノワズリー系のパンも結構多彩なパンが並んでいます。
ただ、お値段は、やや高めの設定と思われ、特に総菜系やヴィエノワズリーは、@200円台～＠300円台が中心になっています。
最近は、お値段を見ながら2個買うか3個買うか決めているのですが、当店の場合は2個に決め、以下を購入しました。
・ほうれんそうとチーズフォンデュのもっちりフランス＠303円
・ピスターシュ＠270円
合計573円

ちょっとこだわったパンをピックアップしましたが、平均単価287円ですからやはり高いですよね。
持ち帰って、翌日の朝食に供しました。

ほうれんそうとチーズフォンデュのもっちりフランスは、レンジで20秒チンした後、600Wのオーブンで4分間加熱していただきました。
オリーブオイルを練り込んだパン生地にほうれん草を混ぜ合わせ、チーズフォンデュソースをサンドして焼き上げたパンです。
パン生地はあまり主張が強くなく、その分ほうれん草の香りが良く生きており、チーズフォンデュと絡まって、さらに風味が高まっています。
なかなか美味しいパンでしたが、@303円というのは、やはり高く感じますね。

ピスターシュは、イタリア産のピスタチオペーストをミルククリームに混ぜてソフトなフランスパンでサンドしたものです。チョコレートクリームも加わってクリームの三重奏みたいな感じですが、その味の組み合わせはなかなか素晴らしいですね。
このパンも@270円と高いのですが、とても美味しかったです。

当店、決してコスパが良いとは思わないのですが、店頭の待ち客の列などを見ていると、しっかり地域に定着している感じがします。
天然酵母使用などと、こだわりをさりげなくアピールしている点なども受け入れられているのかもしれません。
街のベーカリーが後継者不足等もあって退店が加速する中、新たに頭角を現してくるのは、多少お値段が高くとも、品揃えで「ちょっと上」感を主張しているこういうタイプのベーカリーなのかもしれないですね。
食べログ評価は、オープン6年以上経っている割にはレビュー件数22件、評点3.28点と盛り上がりはイマイチなのですが、これは地域性も影響していると思われ、これから更なる評価アップが期待出来るお店と言えそうです。