武家屋敷の雰囲気そのままのラーメン屋さんです。 : 御食事処 山水

　知覧に帰省致しました際は、やはり、こちらのラーメンを、頂かずにはいられません。

　無事、知覧に帰り着きました翌日、私の母方の墓参のついでに、お昼を頂きました。
　幸い、お店が、年末年始休みに入る前の日でした。

　お店に入りまして、出て来られました叔母に、ご挨拶申し上げますと、叔父も、出て来られまして、「有名にして頂いて、ありがとう。」と言われてしまいました。
　この言葉が、本心なのか、冗談なのか、また、食べログ掲載で、お客様が増えたかどうかは、聞けずじまいでした。
　ただ、もし、ご迷惑をお掛けするようなことがありましたら、すぐに、ご連絡くださいと、改めて、お伝え申し上げました。

　夏は、ソフトクリームを販売しておりましたが、初掲レビューの際にも記しましたとおり、冬は、焼き芋を、販売しております。

　看板には、安納芋、知覧紅、紫いもの３種類の販売となっておりました。

　私ども、いつものラーメンを頂きました後、販売コーナーで買い求めようと致しますと、残念ながら、知覧紅は、売り切れ、安納芋も、最後の一つだったようでした（なお、恥ずかしながら、私、知覧紅という品種を、存じ上げませんでした）。
　１００ｇ１００円で、１個あたり、２００円前後です。
　ラーメンを頂くお客様よりも、派手な看板のためでしょうか、それとも、団体様は、お食事処がきまっているのでしょうか、焼き芋を買い求めるお客様の方が、多いように思われました。

　鹿児島県内では、比較的、気温の低い知覧で、武家屋敷を、焼き芋を頬張りながら散策するのも、良いかもしれません。

　申し遅れましたが、ラーメンは、全く変わらず、私どもの心を、和ませて頂きました。

　帰省時にしか味わえないのが、残念でなりませんが、それだけ、帰省が、楽しみにもなっております。
　また、夏に伺います。

　御馳走様でした。


　以下は、平成２０年９月９日、初掲載時のレビューです。

　私の故郷は、旧知覧町です（現南九州市知覧町）です。
　私が上京した２０数年前は、周囲に、知覧の存在を知る人など、皆無に等しいものでした。
　今でこそ、特攻基地や武家屋敷、知覧茶などが、全国的に知られるようになりましたが、２０年程前は、鹿児島が、お茶の産地であることすら、周囲で知る人はおりませんでした。

　しかし、私の上京の後、故郷知覧は、大きく変貌しました。
　主に、静岡やぶきた茶のブレンド用だった知覧茶は、関東でも、単独ブランドとして認識されつつあり、小さな資料館（知覧特攻遺品館）と戦闘機が一機、ひっそりと佇むだけだった特攻基地跡は、幾度となく映画の舞台となり、小さかった資料館の大幅な近代化（知覧特攻平和会館に生まれ変わり、内容も充実されました）を始めとして、博物館（ミュージアム知覧）の設置や広大な公園の開設など、見違えるような整備が図られ、全国から観光客が訪れるようになりました。
　そして、もう１箇所、観光コースに欠かせないのが、武家屋敷です。

　以前は、静かな田舎通りという印象の路地でしたが、私の上京前後に、国の重要伝統的建造物群保存地区や、日本の道１００選に選定され、保存整備が進みました。
　今や、薩摩の小京都と呼ばれ、観光客の姿の絶えない、有名観光地となりました。

　そんな武家屋敷群の一角（ほとんど入口）の所に、私の叔母が住んでおります。
　叔母の旦那さん（これ以降は、叔父と書かせて頂きます）は、教員で、校長先生にまでなりましたが、平成１３年正月に届いた年賀状に、平成１２年５月に、自宅を使って、ラーメン屋を始めた旨が記されておりました。
　父の話では、早期退職して、念願のラーメン屋を始めたとのことでした。

　丁度、私どもにとって、息子が誕生する前後のことで、帰省しても、すぐに訪れる機会は訪れませんでした。

　叔父のラーメン屋さんを初めて訪れたのは、平成１４年の夏、初めて、車で帰省した時のことでした。
　特に期待していった訳ではありません。
　日頃の疎遠のお詫びがてら、一度、味わってみようということになったのです（私の両親は、何度か訪れているようでした）。

　武家屋敷の一角の家だけのことはあり、武家屋敷風の民家にお呼ばれされたような、本当にくつろげる、良い雰囲気のお店でした。
　お庭も、ちょっとした庭園なのですが、パラソル席が置いてあり、外でも頂けるようになっておりました。
　叔父が調理をし、叔母が給仕をされていました。
　鹿児島ですので、当然のことながら豚骨なのですが、塩と味噌の２種類のメニューが用意されておりました（今でも変わっておりません）。
　夏ということもあり、冷やし中華もありました（これも、今でも変わっておりません）。

　妻は味噌、私は塩を頂きました。
　鹿児島らしく、くどさのない、優しい味わいの豚骨ながら、豚骨の味わいを失うことなく、味噌や塩と良く融合しており、これは、なかなかのお味だな～と思いました。
　特に、妻が、味噌の味わいを本当に気に入り、今まで頂いた中では、一番のラーメンだと感激しておりました。
　私は、チャーシューに感心しました。
　大きすぎることなく、溶けすぎることのない、肉の旨味を十分に味わえる、本当に口に合うチャーシューでした。

　正直、素人が好きで始めたレベル位を想像していただけに、私の口にも妻の口にも合ったそのお味に驚かされ、以来、帰省の際は、必ず立ち寄るようにしておりました。

　今回の帰省で、１年振りに、頂きに伺いました。

　昨年、私どもは、食べログレビュアーとなりましたが、このお店に関して、食べログはおろか、グーグル検索しても、ほとんど引っかからないことが気になっておりました。
　といって、私どもが、勝手に登録することも、差し控えておりました。
　それは、親戚のお店だからということではなく、このお店が、一ラーメン屋さんとして、私どもの、とても大切なお店でしたので、直接、叔父の許可を頂いてから掲載しようと思っていたからです。

　挨拶に、調理場から出ていらした叔父に、私どもが食べログのレビュアーになったことを話し、レビュー掲載の許可を求めてみました。
　食べログどころか、ネットでの口コミのことについて、全く知識がないようでしたが、紹介されるのはありがたい話ですとのことで、許可を頂きました。
　いつもどおり、妻は味噌、私は塩、息子と私の両親は、冷やし中華を頂きました。
　勿論、何も、変わっておりませんでした。

　このお店では、武家屋敷を散策する方のことも考え、夏は、紫いものソフトクリーム、冬は、紫いもの焼き芋を、販売しております。
　店内でも、お庭でも頂くことができますが、紫いもの味わいも、私のお気に入りです。

　親戚のお店を評価するのは、色々な意味で難しいものがあります。
　自分たちでは、客観的に評価しているつもりでも、もしかしたら、好ましくないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
　しかし、批判は覚悟の上で、敢えて、正直に、親戚のお店であることを書かせて頂いた上で、私どもの口に合うそのお味と、普通のラーメン屋さんとは思えないその雰囲気を、紹介させて頂くことにしました。

　今後も、帰省の際には伺いますし、もし、味に変化があるようでしたら、包み隠さず、報告いたします。

　皆様、お許しください。

　追伸、武家屋敷入口のそばには、知覧の雰囲気とは、一見、相容れないお店があります。
　こちらのレビュー（http://u.tabelog.com/00051362/r/rvwdtl/399893/）もお読みいただければ、幸いです。