営業再開！日本人向けのタイレストラン : タイ国料理　タイバンコク

かつて荒川沖はタイ人が多く「リトルバンコク」と呼ばれていました。
今も荒川沖にはタイ料理店が多くあります。
※詳しくは記事の最後に。

そんな荒川沖で、しばらく休業されていたタイレストランが営業再開されました。
タイ料理専門店「タイバンコク」さん。

コロナ禍中で休業し、そのまま閉店か。
・・・と思っていたら、なんと営業再開されました。
3月2日の夜営業から再開されたそうです。

タイマッサージ店と繋がったお店です。
看板に書かれた12時～24時の営業時間は以前のもので、現在は違います。

店内に入るとすぐに１人のテーブルが１卓。
その奥に１人用と３人用のテーブルが１卓ずつ。
ちょっと変則的なテーブルです。
そして広い部屋に、４人用テーブル２卓。
座敷に３卓があります。

壁には歴代の王様たちのレトロな肖像画が飾られています。
タイは王国で、元首は王様。現在の王はラーマ10世です。

お店には、フロア担当の日本人の男性と調理担当のタイ人の女性がいらっしゃって、ご夫婦のようです。
奥さんがタイのどこのご出身かは聞きそびれました。

お店の営業時間は11時から22時。
ただし14:30～17:30は休憩時間。
ランチタイムは11時～14時半。

ランチメニューは、
A：ガパオライス
B：グリーンカレー
C：イエローカレー
D：トムヤムクンの米麺
E：カオマンガイ
S：３品セット（ガパオ、グリーンカレー、イエローカレー）
通常メニューもお店が込んでいなければオーダーできます。

しかし結局、ランチのグリーンカレーにしました。
我れながら芸がない。(*´ο`*)=3
「辛いの大丈夫なんで、辛くして！」とオーダーしました。

お水は、ペットボトルの水をセルフでコップに注いでいただきます。
カトラリーは、黒いリユース箸とスプーン、フォーク。

◆グリーンココナッツカレー
グリーンカレー、サラダ、スープがトレイに載り、ライスは別に配膳されました。

スープ。
ナンプラー風味のちょっとガーリックが効いたスープ。
鶏肉ミンチと豆腐が入ってます。

胡麻ドレッシングの野菜サラダ。サラダは日本人仕様だろね。

あまり大きくない器にグリーンカレー。
鶏肉のグリーンカレーです。

グリーンカレーは、タイ語で「ゲーンキャオワーン」。
「ゲーン」は汁物、「キャオ」は緑、「ワーン」は甘いという意味で、緑の甘い汁物のこと。青唐辛子を使った緑色で、「辛い」じゃなく「甘い」というのが特徴の汁物です。
鶏肉なので「ゲーンキャオワーンガイ」ですね。

辛くしてもらったけど、あまり辛くない。
辛さレベルは日本人向けに辛さ控えめになっています。
ココナッツミルクベースの汁物で、その名の通り甘さが少しあります。

具材は鶏肉のほかに、タケノコ、ナスが入っている。
ショウガの香りが効いていて、タイバジル（ホーラパー）、コブミカンの葉（バイマックルー）も使われています。
タイでは、スズメナスビ（マクアプゥン）という小さくて苦いナスを使うのですが、日本では入手しにくいので、普通のナスを小さく切ってあります。

ライスは日本米です。
このお店ではタイ米（インディカ米）ではなく日本米のライスが提供されます。

タイ流の食べ方は、ライスにカレーをドバっとかけるのではなく、少しづつカレーをかけて食べます。
グリーンカレーをかけていただきます。

やはり辛味が不足なので、卓上調味料で辛さを増しましょう。
タイの卓上調味料セット（クルアンプルン）は、辛味、甘味、酸味、塩味の４味のセットで、粉唐辛子（プリックポン）、グラニュー糖（ナムタン）、唐辛子入りの酢（プリックナムソム）、ナンプラーがセットされています。
置かれているクルアンプルンは、砂糖が無くて、オイスターソースと唐辛子入りのナンプラーがある。

粗挽き唐辛子とかなり辛い唐辛子入りの酢。
それをカレーにかけていただきます。

ピリッと辛いグリーンカレー。
最後はグリーンカレーの器にライスを入れていただきました。

コーヒーが置いてあるので、自由にいただけます。
ホットコーヒー
「薄めにつくってある」とご主人がおっしゃってましたけど、十分な濃さですよ。

このお店の料理は、ガチの現地仕様ではなく、日本人仕様に工夫されています。
ライスは日本人向けに日本米。
カレーの辛さはかなり控えめ。辛いのが苦手な日本人向けです。
だから辛いのが苦手、タイ米は苦手、という多くの日本人もタイ料理を楽しめます。

ごちそうさまでした。

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最後に「荒川沖リトルバンコク」について。

1980年代後半～90年代初頭の「バブル景気」のとき。
荒川沖には日本人相手の売春スナックがあり、そこで働く多数のタイ人女性がいた。
そして彼女ら相手にタイレストランや多くのタイ人が働いていた。不法滞在者も多かった。
そんな荒川沖が「リトルバンコク」と紹介されました。
実際に多く住んでいたのは、タイ中央部のバンコク出身者ではなく、タイ東北部イサーン地方の出身者たちでした。
しかしバブル景気の後退と不法滞在の摘発によって、リトルバンコクも衰退しました。
そんな様子については、「リトルバンコク」の命名者である下川裕治氏の「荒川沖のタイ人たち−微笑みの結末−」（『アジアの誘惑』講談社文庫）に書かれています。