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店名 |
閉店
いろは食堂 本店
|
---|---|
ジャンル | ラーメン、かつ丼 |
住所 | |
交通手段 |
JR 岩出山駅 徒歩 13分 岩出山駅から623m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席数 |
36席 (テーブル20席、座敷16席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 店舗敷地内と道路を挟んだ向かい側にもアリ |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
お子様連れ |
子供可 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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2016年3月24日(木)昼食。宮城県日帰り出張で。
北へ。宮城県大崎市旧鳴子町を中心に仕事。温泉に入りに行くのではない。仕事に行くのだ。
東北新幹線で東京から古川へ。10時ちょうどくらいに古川駅前をレンタカーで出発。国道47号線を北西の方角に走る。旧岩出山町に入って、この店に行くために、途中で左折して中心地の方向に向かう。
10時28分、店の駐車場と思われる敷地にクルマを停める。道路を隔てた南側の民家ふうの建物からラーメンのスープの香りがしてくる。ほかの方のレヴューを読んで予習してきたので、門から入って、一見玄関に見える左の引き戸を一瞥して通り過ぎ、建物の反対側に回り込む。そこに入口があって、中でおばちゃんが体操しているのが見える(笑)。
さらに前方の建物に沿って椅子が置いてあって、すでに待っているお客さんがいた。僕は5番目だった。僕のあとにも何人かが並ぶ。僕の隣の夫婦は仙台からで、何度か来たことがあって、「寒いんだから中で待たせれば良いのに」「おばちゃん体操してるからもうすぐだよ」などと話している。
10時34分、おばちゃんが出て来る。「何人ですかあ?」と先頭のお客さんに訊いて、お客さんを中に入れ始める。僕も何人かと訊かれて、呼ばれて中に入る。
おばちゃんはお客さんを椅子席のいちばん奥から座らせていく。僕も言われて先ほどの引き戸を背にしたテーブルの一つに着く。その時点でお客さんは僕のほかに10人だった。
おばちゃんはお客さんに「今日は何(が)いいの?」などと注文を訊いていく。訊かれたお客さんから注文を言っていく。そして思い思いに厨房の前にセルフの水を取りに行く。
メニューは主にはらあめん(600円)、特製いろはらあめん(900円)、らいす(200円)の3種類で、ホワイトボードには「かつ丼・900・限定5食」と書いてある。7割くらいのお客さんが特製いろはらあめんを頼んでいる。僕が選んだのも特製いろはらあめん。
客席の上部は北島三郎のポスターがいっぱい。カウンター側には竹で編んだ漁具もたくさん飾ってある。「3月の休日予定日 8日、18日、28日です」という掲示もある。おばちゃんが着ているティーシャツには「味のいろは」と書いてある。厨房の奥には20~30代くらいの男女がいて、この2人が調理をしているみたい。おばちゃんの旦那さんと思われるお父さんもいる。誰がラーメンを茹でているのかはわからなかった。
お客さんがだんだん増えてきて、椅子席がほぼ埋まると、おばちゃんはお客さんを小上がりに上げ始める。中にはおばちゃんと世間話をしているお客さんや(お彼岸の連休中は子供連れが多かったとか)「今日は1人なの?」とおばちゃんに言われている常連客がいた。そういうお客さんが3~4割くらいだった。やがて豚肉を揚げる豪快な音が聴こえてくる。
食べログのレヴューにはおばちゃんの接客がおっかないとか不愉快だという意見がたくさんあるが、そういうことは感じなかった。おばちゃんはお客さんと時々談笑していた。ただ、一度だけ、何人かと訊かれたお客さんが4人だけどまだ全員揃っていないと答えると、「揃ってから」とぴしゃりと言って、ぴしゃりと入口を閉めていた。でも別に普通の光景だった。
10時42分、最初のお客さんにたくわんを出す時に、おばちゃん、「はい始まり」と言った。まるで自分に言い聞かせるみたいに。誰でもそうするみたいに。僕はこの一言に心を打たれた。
10時45分、最初のお客さんにラーメンを出す時には、おばちゃん、「はいどうぞ」と言った。48分、僕の隣のお客さんと僕にたくわんが出てくる。隣のお客さんには「らあめん」、僕には「とくせい」。まるで確認するみたいに。
ラーメンを出す時には、おばちゃんは「ごめんください」と言ったり「はいどうぞ」と言ったり何も言わなかったりしていた。10時51分、僕の隣のお客さんと僕にラーメンが出てくる。僕の隣のお客さんには無言、僕には「はいどうぞ」だった。
まずはスープを一口、ふむふむ、なかなかおいしい。多めの脂が表面を覆っていて、どなたかが書いているが、なるほど札幌の純連を思い出す。でも味は地味。純連をオフにしたような感じ。鶏ガラと魚介は感じるが、あとはちょっとわからない。麺はストレートで柔らかい。これはあまり特徴を感じない。そして豚肉だが、言うまでもなくこれがアクセント。味はしっかりとしょっぱい。衣はなくて、揚げ方が独特で、コンフィのような仕上がりになっている。
そして食べ進めるにつれてスープの味がどんどん変わっていった。最初はモノトーンだったが、だんだんカラフルになっていった。一つは豚肉の味が溶け出すからだろう。もう一つは豚肉やそのほかのものの味と混ざり合うからだろう。たくわんも含めてだ。何だか一つの料理がもう一つの料理と「合う」ということのメカニズムが理解できた気がした。それは、先に食べたもののあと味が次に食べたものの新しい味と溶け合う時に感じる感覚だ。そしてこのラーメンには揚げた豚肉や萎びたたくわんの味が良く合っていた。
会計の時、おばちゃんは「ありがとうございました」と言った。僕は「ごちそうさま」と言った。おばちゃんはもう一度「ありがとうございました」と言った。店の外には、ナンテンだと思うが、赤い実が成っていた。
たまたま極端な場面に遭遇しなかったからかもしれないが、おばちゃんの接客には違和感や不快感はまったく感じなかった。強いて言えば田舎の、敢えて言えば東北の、言葉やアクセントに慣れているかどうかによって感じ方は変わってくるのかもしれないが。
それにしても、開店時間は11時なのにお客さんが待っているからという理由で10時半に店を開けるという、ここまで客の立場に立った店を僕はほとんど知らない。少しは知っているが、たくさんは知らない。それは丁寧な言葉で接客するかどうかよりももっとずっと大切なことではないかと思う。まあ、おばちゃんにしてみれば、客のためを思ってと言うよりは、生きる姿勢として、働く態度として、普通にそうしているだけだと思うのだが。
僕もかくありたいと思う。
クルマを出そうとするとちょっと風花が舞ってきた。でもすぐにやんだ。そのあと旧鳴子町までクルマを走らせる。温泉に入りに行ったのではない。仕事に行ったのだ。まあ温泉にもちょっとは入ってきたが(笑)。滝乃湯という公衆浴場で、入浴料は150円。色は白濁、温度は高め、硫黄臭が強く、湯の花が多く、最高のお湯だった。