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豚骨じゃないよ。豚ラーメン。山口では孤高の存在感。もっと早く来ときゃ良かった・・・
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ラーメン並（カタ）
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豚骨じゃあない、豚系スープ
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麺は山綱製麺の中細ストレート
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琥珀色の弱濁豚系スープ
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豚バラチャーシューは凡庸
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民家のガレージを改装した店舗
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月、水、金、土は屋台売り
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店舗情報（詳細）
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店舗基本情報
| 店名 |
閉店
たちばな
|
|---|---|
| ジャンル | ラーメン |
| 住所 | |
| 交通手段 |
由宇駅から428m |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算（口コミ集計） |
～￥999
|
席・設備
| 空間・設備 | カウンター席あり、座敷あり |
|---|
特徴・関連情報
| 利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
|---|---|
| サービス | テイクアウト |
| 備考 |
金曜日・土曜日・日曜日のみ営業 |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
|
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たちばな・・・ココは、山口県内の変り種ラーメン屋トップテンに入ってもおかしくない。何せ、店舗営業は土日のみ。おまけに前触れ無しに臨時休業があったりする。ウィークデーは神出鬼没の軽トラ屋台営業。しかも、ロケーションは山口東部の由宇町と言う、小さな町の古い住宅街に埋没している。しかもキッチリ昼休みがある、通し営業じゃないのだ。そんな訳で、存在は知っていたのだが、ついつい食べそびれてしまう、縁のない一杯なのであった。実はこのお店、創業は昭和二十六年と相当の古株。今は三代目が店を守る、かなり由緒正しい老舗ラーメン屋である。なのに暖簾を上げるのはこの店舗のみ。暖簾分けもせず、黙々と独りでラーメンを作り続ける姿はちょっと清いかも。店の前に立ってみれば、民家のガレージを店舗に改装した、ちょっと入るのを躊躇しそうなファサード。さあ!!意を決してガラガラ～。たのも～う!!←アンタ道場破りか～(- -#)
【ラーメン並（カタ）】\550
麺は山口県内では大手の製麺会社である、岩国山綱製麺の、低加水中細ストレート麺のようである。山綱の中華麺は、岩国地区の広島お好み焼きにも多用されており、県下では味の良く知れた麺。従って、麺に大した特徴はないのである。ただ、その茹で切れ味の良さは、触れておくべき。「カタ」で頼んだら、絶妙の茹でタイミングで出丼してくれる。ドンピシャ期待通りのシャープな茹で。ベテランさんなのがまる分かりの仕事ぶりだ。
さて、この一杯の最大ポイントは絶対にスープ。これはもう間違いない。実食前は、単なる豚骨スープだと思い込んでいた。だがそれは、とんでもない誤解であった。豚スープである。「骨」の字は付かない。聞けば、東京の某所から仕入れる、「ある処理をされた豚肉」でベースの豚白湯を採られているとのこと。そこに瀬戸内産のイリコ出汁を合わせる。豚肉+イリコ。しかも塩も化調も一切使わないのだ。本気で豚とイリコのみ。このスープが出色。山口県では他に味わえない類のスープだ。それは、豚骨臭とは完全に縁切りされた豚肉の風味。ラードの風味である。ラードと言っても、油脂を溶かしているのではない。豚肉からスープに自然と転写された、優しくも芳醇なラードの風味である。決してひつこくは無く、キッチリとコクがある。そこに絡むイリコの風味。キレが素晴らしい。豚+魚介、加塩なし、こんなシンプルなレシピでコレほどまでに旨みのあるスープが作れるとは。恐れ入った。
私から見れば、具材の豚バラチャーシュー、もやしに葱は付録のようなもの。無いと寂しいでしょ!?って程度であって、ココの一杯は、やはりこの極めてオリジナリティの高いスープと低加水ストレート麺の絡みにこそ最大の価値がある。
まとめ：
山口に移り住んで十六年。この一杯を未食だったのは悔やまれる。☆5.0の最高評価とする気はないのだが、豚骨、牛骨帝国の山口県に、たった一軒こんなラーメン屋が六十年も存在し続けている事実。それを知っていたなら、山口ラーメンの見方も少し変わっていただろう。印象深い一杯であった。