当時は大好きなタイプだったんですけど : カレーグリル勝志満

山口県の新規オープンのカレー屋さんに行ったつもりが、先も後も実は２年以上経ってたという、やや恥ずかしいリサーチ不足でしたが、同店『勝志満カレー』さんは、ちょうど１年経つか経たないからしいので、まあ、中では大目に見て頂ける感じでしょうか？

場所は道場門前商店街のコープの横、アーケードを外れた雑居ビルの２Ｆにあり、写真のように昼なお暗い階段を上がって入店するのは、さすがに少し勇気が要るでしょう。

専用駐車場はありませんけど、道場門前商店街周辺のコイン・パーキングは良心的な１時間100円程度が多いですし、それ以上にセコいワタシのような人間は、コープ向かいのＰなら幾らか以上の買い物で１時間ぐらいの無料券が出るはずです（詳しくは忘れましたし、責任は負いかねますので、ご興味ある方は検索してみてください）

伺ったのは平日の開店時間11時ちょい過ぎ、幟旗は出てるものの、開いてるかさえ分からない薄暗い階段を上るとある格子のガラス窓をなんとなく覗き込むと、ふと中にいる人と目が合い、多少ビックリしましたが、開けようとドアを引くと、ガタンと音がし、どうやら押すタイプのよう。。

「こんにちは」

「いらっしゃいませ」

30代くらいの若いご主人、まだランチとも言えぬ時間帯のワタシという来客に、やや戸惑っているようながら多少ラッキーな感もあるようながら。。。

そんな状況だからテーブル席でも何ら問題なかったんだけど、どれだけ来客があるのか分からなかったので、一応カウンター席に座りながら、メニューをチラ見しただけで、デフォの

『勝志満カレー 原点 並盛 750円』

を、お願いしました。

同店、写真のメニューからもお分かりなように、それなりのトッピングもありますが、斜線で消されてるように、あくまでも本体で勝負なようなので、あえてシンプルなデフォを頼んでみた次第です。

カレーだからすぐに出てくるかと思いきや、そこからわずかに照明が明るくなり、スパイシーな香りも漂ってくるなど、どうやら準備じたいまだだったみたい。。

それにしても薄暗く、喫茶店とかなら許せるムーディーさながら、カレー屋さんとしてはどうなんだろう？と首を傾げるほどでした。

ただ、店内の清掃は行き届いていて、おそらく喫茶店やスナックなど飲食店の居抜きでしょうが、古い割に居心地は悪くないと思います。

薄暗いのは、写真からも分かるようにガラス窓が意外と大きく、スダレなど垂らさないと日光が入りすぎ、冷房代も馬鹿にならないからでしょう。

ですから、逆に冬場は心地よい日向になると思われ、カレーの芯から暖かくしてくれる効果も鑑みると、知らないうちに午睡しちゃいそうですね？

先にサラダと、写真にあるスプーンと箸が入った瓶が供され、すぐにカレー本体も出てきました。

て、まずはルーだけ食べてみると、

〝なるほど、このタイプか〟

と分かったようなことを独り、頭の中で呟きました。。。

〝新宿、中村屋のカレーみたいだな〟

それがワタシが感じた印象で、むろん東京に住んでたとき食べたことはありますし、それよりも先、ＴＶで同店のかつての料理長が惜しげもなくレシピを公開してくれたので、自分でもよく作ってたからです。

むろんワタシが作ったのより本家や、この『勝志満カレー』さんのカレーの方が断然美味い、というか、比べ物にならないほどですが、タイプとしたら似てるなと思ったんです。

といっても、この10数年、そのカレーを作っていないからレシピ自体ド忘れしちゃったんですけど、たしか玉ねぎを甘くなるまで炒め、骨付きのままの鷄と煮込み、ヨーグルトを割と多めに入れたような記憶があります。

ですから、ある程度の粒っぽさがありながらコクと僅かな酸っぱさがあり、喫茶店カレーというよりは洋食、味は違いますけどデミグラスっぽい食感が残ってる感じです。

当時は大好きなタイプのカレーだったんですけど、あまりに作りすぎて飽きちゃって、しかも最近じゃ似たような味の安いレトルトまで売ってるんで、わざわざ作ったり、ましてや食べたりもしなくなってました。

ですから、このタイプ（って、勝手に決めてますが）何年か振りに再会した好きだった人みたいな感じで、ずっと好きだったんだぜ、なら『斉藤和義』さんが歌うように今も綺麗なんだろうけど、現実はそう甘くなく、よくある

〝なんで、こんなアイドル好きだったんだろ？〟

みたいな『天地真理』事件と大差ない感じでした。。

でもまあ、それらも含めて自分の歴史ですし、恨むべきは年月であって本人ではないから、それはそれで愉しむしかないのかなって感じでしょうか？

といって、もちろん以前は好きだったほどですから美味しいカレーに間違いないし、雰囲気も悪くないですけど、並盛にしてはちょっと量が少ないし、サラダも野菜に元気がない感じがしたんで、改めて食べに行こうとは、正直思えません。

俯瞰から勝手な感想をだらだら書き、そう思えぬ方もいらっしゃるでしょうが、あくまでもワタシなりの、ワタシの歴史からの感想なんで、何卒ご容赦ください。


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