券二枚 一期一会の 上にぎり : 栄寿司

山形県の寒河江市にある寿司屋さんです。カウンター、小上がり席(4)があります。「Go To Eat」食事券が使えます。PayPay等ＱＲコード決済が可能です。

◼️頂いたメニュー
・上にぎりランチ　¥2200

2020.12
異例の大雪に見舞われました。周囲が雪で覆われる中、除雪のために外へと繰り出す人の姿が多く見られました。今年も間もなく終わりを迎えます。年末を間近に迎え、様々なことで人々は、先の見えない不安と疲労を抱えているのではと思います。特に飲食業に至っては、先が見通せない状況にあるのではと思います。

それでも、人はお腹が減ります。私の手元には「Go To Eat」の食事券が残っています。なら、私に出来ることは、これを使って腹を満たすこと。私の今の生きがいは食べること。そして旨い店を１店でも多く書き留めること。そのために、今日も町へと繰り出すのです。

本日むかったお店は、地域に根差した町の寿司屋さん。もちろん回りません。普段であれば、そんなお店に、一人ランチで訪れようとする発想は、まず起きません。なぜなら、高そうだから。頑固おやじさんに人睨みされそうだから。マンツーマンで沈黙に負けそうだから、と多岐に渡ります。ですが、食事券の存在が、私の背中を後押しするのです。

市内の町中ど言えど、路地裏にお店はあります。こんなところのお店が昼にお店を開けておくものなのかと思いながらもお店の前に着くと、駐車場は除雪されてあるし、暖簾もかかっています。ですが、他にお客さんの車はありません。ですが、来てしまったのだから入らざるをえません。

そして、暖簾をくぐり、二階にある玄関を目指します。階段を上った先には水槽があり、中にカニやら鮑の姿がありました。玄関の戸口を横にひき、中へと足を踏み入れます。

カウンターにいたのは板前さんと奥さんかな。席に着く前に消毒を求められ、好きな席へどうぞと声をかけてくれました。思った通りに、他にお客の姿はありません。その広い中で、小上がり席へと座りました。コロナ対策のためか、テーブルは、壁に接した配置となっています。

回らない寿司屋さんのランチメニューですが、やはり1000円越えは当たり前ですね。ですが、今は食事券があるのです。あるからには贅沢をしてやろうじゃないかということで、注文したのはまさかの2千円越えの【上にぎりランチ】です。

ランチメニューには、天ぷら、茶碗蒸し、味噌汁、お新香が付くとのことです。注文から10分程度で配膳されました。


【上にぎりランチ】
人生で自ら上にぎりをランチで一人注文する日が来るとは思っていませんでした。板の上にならぶにぎりの華々しいこと。脂身鮮やかな大トロ、白身、数の子、鮑、穴子、海老、雲丹、そして鉄火巻・・・。どれもこれもが美味しそう。食べるのが惜しい！

さて頂きます。最初から高いものを口にするのも何だったので、一番は隅にあった鉄火巻。柔らかく食べやすい。続いて箸をとったのは、雲丹です。わさびをのせてある黄色でたっぷりの雲丹を口にします。雲丹と言えば、回転寿司で食べても生臭く、どこが美味しいのかと思えるものですが、やはり回らない寿司の雲丹は違う！まろやかで口に広がる中には生臭さなど微塵もなく、雲丹の旨さだけが広がります。うーん、贅沢なひと時。

あとは、印象に残ったものを紹介します。

大トロ：もう、これは旨いだろうと、その存在だけでわかります。とろける柔らかさに旨さあり。まさに回らない寿司のマグロ of マグロです。

あわび：普段頂いている鮑にはない深い味わいを感じました。さっきまで水槽にいた奴かな？旨さより生命力を感じました。

数の子：コリコリです。

穴子：とろけて広がってゆくタレとともに美味。

海老：尻尾の中の身もスポッととれた。

天ぷら：柔らかくホクホクと温かみのある白身魚の天ぷらは最高。茄子、カボチャ、海老と葉っぱ、それらをおろしを溶かした天つゆに浸して頂けたのは美味しかったです。

汁物：海老の頭がはいった味噌汁。必要以上に海老が入っていなかったのは良かった。

茶碗蒸し：しめじと海老が入っていたかな。温かく美味しかった。


以上、贅沢なランチでした。やはり、回らない寿司屋さんのランチは高いながらも旨さが際立っていました。私らが普段食べているのは、回っているか、宅配ものばかりなので、それが我らの中での寿司というイメージが出来上がっていました。

たまに、こうした味を口にするからこそ、寿司の旨さの先の世界に触れられた気がして、食の贅沢を楽しむことができます。

食事券二枚と、残りはPayPayにて支払いしてきました。

ご馳走様でした。