日本人でよかったと思わせて頂きました。甘い、ﾆｶﾞｲ、酒香に さり気なさ : 腰掛庵

9:28に暖簾の写真でもと思い、玄関に向かいました。玄関引戸の三和土に、9:30から営業開始の案内がありましたが、店の中から私が来たのが見えたらしく、中から｢どうぞ。お入りください｣と案内されました。

玄関前の下足棚で外履きを脱ぎます。
足がゆったりしますね。

この店の事は 良く判らず、ただただ、お店で餅を頂けると思い来たので、何が頼めるかと聞いたところメニューを出して頂きました。

喫茶の注文はよもぎ餅500円と醸(じょう)まんじゅう150円です。


レジカウンターの右側には暖簾で仕切られた10畳程の広さに座卓が3卓と隅に大きな置き型の囲炉裏があったので、皆が座れるように囲炉裏の端に場所を取りしました。

写メ中に立て続けに2組4名がこちら喫茶室に入場です。

その間にも暖簾の奥では、お土産を結構な量を買う方々いたようで、最高額6千円、、、と声があがりました。

っ～ことは、喫茶は後払いでいいんだなぁなと自覚。

暫くして、お盆と一緒に｢よもぎ餅と醸まんじゅうを御注文の方｣～多分、私が1番手だから誰よりも速く手を上げ自己アピール(笑)。


お盆毎渡してくれればいいのになぁ思いながら、1品1品、説明しながら注文品の他、器入りほうじ茶とお代わり用のおままごと用の可愛い陶器の薬缶と小さく折り畳まれた手拭き？と5回配膳して頂きました！

その中でとても気になったのが、濃い色の木綿だと思われる小さな手拭き。こんな小さいのに面を食らったが、後で大変役にたった。

小さな気遣いがいっぱいの店だと思った。
さて、

◎【よもぎ餅】～まず、プリプリだか？モチモチだか？分からないが、見たままのきな粉の色に目を見張った。

濃い色、黄色ではなく、濃いオレンジ色だ、次にとろんとろんの餅。餅に箸が触れるとたぷたぷ動く～凄いとろみだ(と言う表現しかできない)！

箸で掴めるので口に落とし込むと、舌に載せた餅が咽にまで広がり咽の奥にへばりつく。。まるで意志があるかのように毎回へばりつく。一瞬、窒息？を予感させた、、、危険な食い物だと思いながら食べ続ける！
500円だからなのか？20個程のよもぎ餅を箸で弄くり、舌で転がした。

直ぐに黒糖の甘味(帰り際に聞くと黒糖ではなく、砂糖とのこと)がします。甘すぎないがそれと分かる。上品な甘さに大胆な食感！
沢山あるので、噛んでしまったが、1度だけよもぎ餅を舌の上に置いたままにした。

何故か目を閉じてしまい、全神経が舌に集中した。
集中したことで幸せになった。

さて、ここで、脇役である｢きな粉｣だが、実は無くてはならないよもぎ餅の相棒だ。

◎【きな粉】は深煎りだと帰り際に聞いたが、実は微かに苦味がある。


スーパーで市販のきな粉は高い物は甘くなく、豆を感じものはあった。しかし、こちらは、よもぎ餅～専用のきな粉！

餅のほのかな甘味にきな粉の微かな苦味～でも、甘味が先に感じる。それも同時に、、、日本人でよかったと思った瞬間。


【 木綿の手ふきについて】

実は｢きな粉｣が美味しかったので、よもぎ餅が無くなった皿に散らばったきな粉を指に押し付けつけ口に入れた。前述のとおり、ほのかな苦みに加えきな粉の粒の大きさがいい。指に残った土状のきな粉は、何故か舐らず、木綿の手ふきに拭きたくなる。白色だと｢きな粉｣の黄色が手拭きに付くが、藍色の木綿の手拭きにはきな粉の黄色が残らなかったと思う。汚れが目立つ手拭きより何事もないような素振りの手拭きは、ほんの僅かな気遣いだと思います。

 
よもぎ餅に気をとられ一通り撮影と食感を楽しみ、食べた後に残ってしまったのが醸(じょう)まんじゅうだ。

◎【醸まんじゅう】
　まんじゅうの外観を写メして中身を写メるため、半分に割った時、餡子から湯気が上りました。

　｢へえ～っ｣声には出しませんが驚きです。

ある意味演出が上手い。配膳時に説明することとそうでないものが区別されてるような気がした。

多分、 先にこのことを聞いていたら、温かい物は先に食べたくなるので、まんじゅうを先に口に入れるだろう、多分、そうすると、よもぎ餅の繊細な甘さが分からなくなる気がする。

冒頭に始めに｢残った｣なんて記しましたが、このまんじゅうは、まんじゅうで凄いことが分かってきました。

 
　割ったとともに酒粕の匂いが漂ったと思います。（実は湯気に気を取られ気づいてない）

練り込まれた練り餡は写メでも綺麗に写りました。口に含むと香り同様に酒粕の匂いが強くします。これくらいの方が名前らしくていいと感じます。当然餡子に酒粕が練り込んでると思い、帰り際に店員さんに聞きましたが、きょとん顔をされました。

なんと、酒粕は薄い生地の方に練り込まれてるとのこと。この薄さでこの香りでは相当酒粕が含まれてるのではと思っちゃいました。

　確かに、日本酒は暫く飲み控えていますが、まんじゅうを１つ食べたら、気分が高揚してきました(笑)。

  和菓子屋でも酒まんじゅうがあるが、なんで酒なんだろうと思ってましたが、ネームと実態の一致は必要だと思いましたし、温めていた（実際、運びたてがどれくらいの熱さかは、今回は分かりませんでした）ことで酒粕の匂いが漂うようにしていたとおもいますが、温度は次回ネタとして調べたいと思ってます。

 さて、ひととおり食べ終え、支払いのため、レジに戻りました。　

先ほどは、お土産を沢山買う声が聞こえたので、自分も買わなくてはと思いました。

 
日持ちはよもぎ餅が明日まで、醸まんじゅうが明後日とのこと。

 
お店の方から商品説明を聞きましたが、いちごよもぎ餅が新作のようですが

よもぎ餅とは違いよもぎ餅で餡をつつんでいるので、たぷんたぷんとした感じはないのかと思い、１２００円、１6００円の土産は今回は見送り、今回いただいたものを土産としてどう味や食感が変わるのかを見たいと思いました。このログは後日にします。


最後に、レジのお姉さん～イメージがわかないなぁ、店番の女性は品が良い方で、返しがたい質問にも答えて頂きました。

そんなこんなで、伊勢神宮の｢赤福｣さんと同格ですが、向こうは巨大企業、こちらは個店だと思うので、点数化するなら、こちらは｢5｣にせざるを得ない。