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店名 |
知憩軒(チケイケン)
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ジャンル | 料理旅館、郷土料理 |
予約・ お問い合わせ |
0235-57-2130 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥8,000~¥9,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
電子マネー不可 |
席数 |
32席 (カウンター4席、テーブル28席) |
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個室 |
無 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり |
料理 | 野菜料理にこだわる |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン、一軒家レストラン |
オープン日 |
1999年 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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初回訪問は2021年。山形は鶴岡の郊外で心洗われる料理に出会いました。
車を駐車場に停め、ツツジの小路を進むと古民家に辿り着きます。引き戸を開けて店内に入ると、そこは昭和…いやセピア色な大正の趣きです。店の奥に声を掛けると70位の婆ちゃんが現れ、「好きな席に座りなされ」とのこと。
まだ寒さを感じる季節なのでストーブの近くを狙うと既に猫がゴロリと場所取りしちょる。私達の来訪など眼中にもなく、うつ伏せて寝返って伸びをして気持ち良さそうなので、隣のテーブルに腰を下ろして食事と猫を楽しむことにします。
ところで知憩軒[ちけいけん]って店名。なんか良いよね。知恩院みたいな響き。軒下で憩い、知識を伝え合う場所。という理念らしいです。
この店のランチは1種類のみです。さっそく紹介します。
先ずは季節の前菜が4品で、ウルイの胡麻和え、ばっけ味噌、焼き筍、切干大根。
ウルイはさっぱりしたお浸しなんだけど、濃厚な黒胡麻ソースも掛かってて2度おいしい1品。ばっけ味噌は甘みも苦みも濃ゆくてチョー好み。酒の肴だけでなく御飯のお供にも最適です。因みにばっけ味噌ってのはフキノトウ味噌の方言名です。
焼き筍は水煮保存した竹の子ではなく獲れたての筍。木の芽と味噌焼きの香ばしさと新鮮な歯応えが美味しいです。切干大根は軽めの生干しで正月料理の膾に近い味わいです。
そしてメインの1汁3菜は、フキ煮、身欠ニシン、高野豆腐の焚合せ、紫蘇の実御飯、味噌汁。
フキ煮の繊維質な歯応えが気持ち良かったので「ツワブキですか?」と問うと、婆ちゃん曰く「水フキよ。鶴岡ではツワブキは食べないの。ツワブキを食べる土地から来たの?」と驚いたご様子。鹿児島とは食習慣が違うんだねぇ。こういう異文化交流って好きです。旅行の動機になります。因みに"といもがら"は鶴岡でも鹿児島でも食用でした。
身欠ニシンは山椒煮。ほんのり甘く醤油で炊かれてて隣県福島の会津若松の味に近いんだけど、特筆すべきは一緒に炊かれた里芋。里芋にも山椒の煮汁が染みててチョー美味い。会津の身欠ニシンには里芋は付いてこないので、一風新鮮な山椒煮に舌鼓です。もちろん木の芽の風味も◎
高野豆腐の焚合せも美味。甘さが控えめで出汁の旨みが強いの。動物性の出汁は感じず、昆布/人参/しめじの野菜からの出汁がヒタヒタと染みててじんわり美味しいです。
どの料理も丁寧に下ごしらえされててThe田舎料理の見本市。華美を省いてる点も質実で地に足が付いてて好評価。もちろん田舎料理なので砂糖/味醂/醤油もきっちり使ってるハズなんだけど、似たような味になりがちなのを工夫して料理毎に変化を感じさせる味わいにしてあるのが素晴らしい。
要は、地元野菜の扱いに長けてるっちゅう事なんだろうなぁ。日本古来の保存食の美味しさを存分に引き出してます。あえてケチを付けるなら、どの皿も量が少ないので、もっともっと食べたくなるのが罪深さ。
そんでもって、最も美味しかったのが御飯。うめぇ~(^^♪。紫蘇の実+御飯でも美味しいし、前述の"ばっけ味噌"との相性も強烈ですが、やっぱ素の白米がウマ過ぎるぅ。この甘みの引き出し方と、適度な噛み応えを残した米の炊き加減こそが価値なんだと思います。
食後に茶を啜ってると、嫁の膝の上に猫が乗ってきて更に快眠。ぐでたまみたい。本当に自由なやっちゃ。婆ちゃん曰く飼い猫は3匹らしい。
膳を下げる婆ちゃんに、料理と御飯の感謝を伝えると「どれも昔っからの農家の御飯だから、特別なことは何もしてないの。ウチは普通のものしか作れないんだよ。ごめんね」との控えめなお返事。違うんだよ。婆ちゃんの普通は物凄い価値なのですよ。
東京には何でも在るけど何にも無いんだよ。外見だけ繕った回転率重視の量産品だと飽きちゃうんだよ。現にこの店の料理は東京じゃ喰えんけんし、この料理のために再訪しようと思う私達のような客もいるんだよ。
店を出て「知憩軒の料理を腹いっぱい堪能するために次回は宿泊かなぁ」と思いつつも「イカン。満腹を求めては。直ぐに変化や成長や規模拡大を求めるのは悪い癖だ。足るを知れ。この店ではスローフードを質素に噛み締めて味わうのが郷に従う礼儀なのでは」と考える自分も居ます。迷うなぁ。オイラってば食欲に正直で意志が弱いしなぁ……笑
ご高齢に負けず、末永く営業を続けて欲しい店です。ご馳走さま。>婆ちゃん
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いのちを繋ぐ1汁3菜と保存食(¥1,100):ウルイの胡麻和え,ばっけ味噌,焼き筍,切干大根,フキ煮,身欠ニシン,高野豆腐の焚合せ,紫蘇の実御飯,味噌汁