和歌山では貴重な大衆価格の居酒屋 : 酒処たなかや

この店に関する私の過去のレビューは2013年2月訪問時のものが最新で、総合★4.4という高い点数を付けていた。
その後、私も遅まきながら大阪の天満・京橋・十三あたりの大衆酒場に出没し、大阪レベルの大衆酒場を少しずつ体験してきた。
そうした体験を踏まえ、あらためて当店で飲食してみると、どうも過去に付けた点数が高すぎるように思えてきたのである。
そこで今回、久しぶりに当店のレビューを更新し、評価をし直してみたいと思う（偉そうな書き方ですみません）。

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まず料理について。
当り前だけど、料理によってCPが高いものと低いものがある。
例えば、お造り盛り三種は、特に旨いとか新鮮だとかいうことはなく、スーパーで買えそうな刺身がこの量で1,000円だから、CPは低いと思った。
手作りカキフライ（500円）も少々割高（CP低め）な印象。
朝〆四万十鶏たたき（480円）は、たたきのスライスが8枚なので量は多いけど、味が普通なのでCPも並。
小アジ南蛮（380円）もCP並。
鶏もつ煮込み（380円）、あつあつ揚げ出し豆腐（300円）あたりは「CPやや良」かなぁ。
総合すると、大阪あたりの同程度の店より1割～3割程度高い価格設定かと。
でも、和歌山レベルで見ると充分に安いんだよね (^^;

次に酒について。
ビール類は上々。
生ビール（450円）はジョッキではないが大きめのグラス。
エビスを選んでも同価格というのが◎。

瓶ビールは大瓶で450円。
大阪ならもっと安い店があるけど、和歌山では中瓶に500～600円を付ける店が多い中、これは素晴らしい値段だと思う。
さらにサッポロラガー（通称赤星）が選べる点で、ワタクシ的には◎◎◎。
ちなみにエビス大瓶も同価格なので飲み比べてみたが、赤星の方が好みだった。

残念なのが日本酒。
品数が少なく、和歌山の地酒である黒牛、羅生門、長久以外には高清水があるのみ。
和歌山の地酒なら平和酒造（紀土ほか）、高垣酒造（龍神丸ほか）、尾崎酒造（太平洋ほか）等々を置いてほしいし、酒屋が経営する店であればこそ、全国各地の銘酒も飲ませてほしいものだ。

ホッピーセット（500円）もナカは大方が氷。
前に来た時もこんなんだったっけ？

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・・・という訳で、前回より少々点数を下げたけれど、大衆酒場不毛の街・和歌山において当店が貴重な存在であることに変わりはない。

【2013年2月】
この店のごく近所に 酒屋の酒場 京橋店 がある。
最初はそこで飲んでいたのだが、気分を変えるため？ たなかや へ移動。
酒屋の酒場も良い店だけど、どっちが好きかと聞かれれば、やっぱり たなかや と答える。
とにかく安いし、安い割には料理が美味しいし・・・。

店へ入ったのは土曜日の午後9時前だったけど、テーブル席1つだけが空いていて、他は満席。
そのテーブル席に陣取って、11時の閉店まで飲んでいた。
主にビールや日本酒を飲んだ。
大瓶ビール450円というのが素晴らしい。おまけにエビスも同じ値段。さらに赤星（サッポロラガー）を置いてあるのも嬉しい。

閉店間際になってホッピーがあることに気付き、これも注文。
さらにホッピーの「なか」を注文しようとすると、「もう閉店時間です」と断られた。
スミマセンねぇ。もう、単なる酔っ払いですから・・・。


【2011年11月】
酒屋が経営している、というか酒屋に併設された酒場である。

昔は店頭で客に酒を飲ませる酒屋が多かったが、少なくなったものだ。
いま和歌山市内で私が知っている限りでは、
当店 たなかや（田中屋酒店に併設）
和歌山駅近くの 多田屋 （多田酒店に併設）
和歌山市駅近くの 酒の道場 花野 （花野酒店に併設）
の3店が存在する。

酒の道場 花野 には残念ながらまだ行ったことがないので、多田屋との比較をしながらたなかやの説明をしたいと思う。

メニューの品数は、多田屋のほうが多いと思う。
しかし、たなかやも決して少ないわけではない。

料理の味は、もちろん料理によって多田屋の方が美味いものと、たなかやの方が美味いものがあるとは思うが、総合的に見るとたなかやの方が上かと思う。
とくに鮮度を要求される刺身やサラダなどは、たなかやに軍配が上がる。

店内のきれいさ。これはたなかやに軍配が上がる。
反対に店の広さ（収容人員）では多田屋に軍配が上がる。

接客態度。これはたなかやに軍配が上がる。・・・というか、たなかやは普通の居酒屋以上にきっちりとした接客である。
（多田屋のおばちゃん達も、味があって好きだけど・・・）

店への入りやすさ。一見さんでも、一人でも入りやすいのは多田屋のほうかなぁ。
たなかやへ行ったときは連れと2人だったのでテーブル席に通されたため、カウンターの常連さんがどんな雰囲気なのか分からないのだけど・・・。

良くも悪くも個性的な多田屋に対し、たなかやは普通の居酒屋と見ても充分通用する店であり、誰にでも勧められるのはたなかやの方だと思う。