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遠くてもわざわざ通いたい極上レストラン!!
富山の山奥にある悶絶レストラン!!
あのレヴォがさらに山奥に移転したということを聞き予約して行ってみることにした。しかしながらあの辺りは日本でも有数の豪雪地帯である。雪のある時期にはさすがに運転に自信がないので春になって雪解けを待っての訪問であった。
約11キロある長~~い飛騨トンネルを抜け五箇山インターを降り、合掌造りの景色を横目に見ながらひたすら山奥へと走っていった。かなり細い道が続くと他のレビュアーさんが書かれていたので覚悟していったのだが、思ったよりも道幅は広く車同士のすれ違いに困ることはなかった。最も店に近い奥の方では車もいなかったが・・(笑)
ただちょっと緊張したのが店の敷地内に入って橋を渡ったあとの上りのところが道が細くてガードレールもないのでここで滑ったら谷に真っ逆さまである・・・雪の時期はとても怖そうな道であった。
その奥にはかなり広い敷地がありどこにでも車を停めれるようになっていた。もちろん駐車場の白線などはないのである。何か所か建物があったが、これはパン焼き小屋、宿泊施設、そしてサウナということはHPで予習済みであった。
ちなみにランチもディナーも同じものが頂けるので日帰りしたい人にとっては嬉しい限りである。
さて中に入り名前を告げ、自分のスタート時間までウェイティングルームで待った。大きな窓の向こうにはまだ雪が残る山々の景色が素晴らしく、これから始まる食事を期待せずにはいられない、そんな感じにさせてくれた。
そして時間になると奥の扉のレストランに案内して頂いた。今回私たちはカウンターの席であった。私はテーブル席よりもカウンターが好きなのである。同じカウンターの横にはおひとり様の方もいらっしゃって、そういう楽しみ方もできるようなのである。
ちなみにテーブル席は同じ空間では4人用のものが3つ、そして奥の方には個室もあるようであった。こちらは窓に隣り合っており景色を楽しみながら食事をすることができるのだ。確かに食事しながら素晴らしい眺めを堪能するのも一興だが、私はそれよりも料理の過程を見ることができるこういうカウンター席の方が好きなのである。今回はテーブル席の人たち可哀そうだなあ~~と思いながらでの食事であった(笑)
そしてまずびっくりしたのはスタッフの多さであった。調理スタッフが6人ぐらいとホールスタッフが4~5人、そしてソムリエさんという構成であったのだがどの方も自分のポジション、役割が分かっているようで調理スタッフはシェフの指示がなくてもしっかりと動き、ホールスタッフの方は常に客の方に目を向けてアンテナを張っていた。ということで今回サービスに関しては非の打ちどころがなく満点である。なかなかここまでスタッフの教育が徹底している店も珍しいと思うのだ。
しかもスタッフとしてもこの山奥に住み込みで働くとなると並大抵な覚悟では務まらないだろう。要はそういう人たちの集まりなのだ。おそらく皆さん24時間こちらの店で修業する決意で仕事をされているのだろう~~やはり志のある人というのはどこか違う、そんな感じも受けた。
さてまずは最初に甘酒にジンジャーが加えれたものが出された。甘い中にも生姜のパンチが効いており、食欲を増進させてくれる・・・
そしてここからが料理であった。まずはアミューズ4種からである。ビーツのメレンゲには冷たいL'evo鶏のレバーが入っており口の中に入れると冷たい食感とともにこれが溶け出しなんとも言えない味わいがひろがるのである。またヤギのチーズと酒粕がブレンドされたものが入ったグジェールは何でこんなに合うの?と思えるぐらいのものであった。そして黒ゴマ最中には甘鯛である。どれも谷口シェフのオリジナリティ溢れる唯一無二のものばかりであった。
そしてどれも
「こんな組み合わせがあったのか!」
と驚くような食材の相性の良さであった。こちらは富山県の食材を使い地産地消をモットーとしているのでおのずと選択の幅は狭まると思うのだが、それでもこれだけの料理を作ることができるのは凄い、とただただ驚くばかりなのだ。
さらにもう一品、イタリアンでいうプルスケッタのようなものが出てきた。これはあん肝を満寿泉の大吟醸に漬け込み藁で燻したものであった。これも香りと食感が絶妙なものであった。
続いては地物の朝取れアスパラなのだが、ここにハコベラ、ルッコラ、芹、三つ葉などのハーブを絡め、そこにレヴォ鶏が初めて産む「バージンエッグ」をポーチドエッグにして下に隠してあった。その名の通りバージンエッグとは一羽につき1個しか取れない貴重なものであある。色は通常の黄身に比べてかなり薄く味も淡白なのが特徴のようである。そんなバージンエッグとアスパラはとても相性がよくとても美味しかった。そのあとはタラの芽のフリットを頂き、冬眠明けのツキノワグマの一品であった。一般的には冬眠前のツキノワグマは脂を蓄えておりそちらの方が美味とされている。私も比良山荘などで頂いたがそれはそれでとても美味しいものであった。しかしそれよりかは下とされているツキノワグマだが今回はその赤身を楽しもうという趣向であった。これも谷口シェフの手にかかると雲丹と山菜のソースで素晴らしい料理に変わったのである。これも抜群に美味しかったのは言うまでもない。
次は燻した水ダコを大葉オイル、梅肉、などで頂いた。これも今まで食べたことがない料理である・・
そして薄青いまるで海の波を連想させるような器に乗ってきたのはさっきまで生きていたというホタルイカであった。ちなみにこの器は富山県のガラス作家、小島有香子さんの作品だそうである。現代的な直線と曲線の美が料理を盛り立てる素晴らしい器であった。また私は元来ホタルイカはあまり好きではないのだが、先日訪れた片折で人生で初めて美味しいと思えたホタルイカを経験した。そしてまだそう日も経っていないこの日も、人生で2度目の美味しいホタルイカを食すことができたのである。ホタルイカのような繊細な食材は現地で食べないと美味しくないのだ、ということを身をもって知ることができた。大葉のオイルとハコベラで頂くホタルイカはもう最高としか言えない、そんな美味しいものであった。
そのあとに出てきたのはこちらの谷口シェフのすぺっシャリテの一つ大門素麺である素麵とは言ってもセモリナ粉で作ってあるのでパスタなのであるが、アルデンテに仕上げたこの素麺を山羊のチーズとフキノトウのソースで頂いた。
「何これ!!!!!」
これは多分経験した中で一番美味しいパスタであった。表現はとても難しいのだが最高の一品であった。
そしてもう一品のスペシャリテはこちらのレストランの名前の付いた「L'evo鶏」である。モモ焼きのように見えるが中には富山米が入っておりそこの上にあたかも鶏の足のように皮を巻き直して焼いた芸術品のような物であった。マスタードソースをつけ、手で持って頂いたのだがこれもここでしか味わえない味に深みのある美味しいものであった。
そして一冬寝かせた赤かぶを頂いた。これは腐葉土で周りを固め火を入れたものであるが、食べてみるとかぶ自体に味がしっかりとついておりとにかく味が濃いのである。
「これって本当にかぶ?」
と思えるぐらいの濃さであった。そのまま食べても良し、酒粕で作った泡のソースと一緒に頂いても良し、単純だが奥の深い料理であった。
魚のメインである甘鯛のうろこ焼きを頂いた後は、本日の肉のメイン地元で獲れ、1ヶ月熟成させた鹿のもも肉のローストであった。薪でじっくり焼いた鹿肉にはイノシシや鹿の旨味で作られたジビエソースで頂いた。これも今まで頂いた鹿肉の中で最高に美味しいものであった。添え物にはシェフが崖から命がけで取ってきたというかたくりの葉や行者ニンニクほうれん草なのであった。
そしてデザートはよつぼしイチゴとマスカルポーネを組み合わせたもの、そのあとにはあんぽ柿の干し柿を頂いて終了となった。
最初から最後まで全く隙の無い料理の数々であった。決して奇をてらうことなくフレンチの技法を使い地のものを最高の状態に仕上げるという谷口シェフの哲学が生かされているのだろう。この料理はやはり決して都会の真ん中で頂くものではなく、こちらに来て初めて美味しく頂ける、そんなものだということを実感した。少々遠いが季節による料理の違いを楽しんでみたいと思う。また食事だけではなく、こちらに来て景色も空気感もすべて楽しめるテーマパークみたいなものだと思った。こちらには一日3組限定ではあるが宿泊もできるようである。薪サウナを楽しみながら最高の食事を頂くにもきっと素晴らしい経験になると思う。次回は雪の降る頃に決死の覚悟で行ってみようかなあ~~
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店名 |
レヴォ(L'evo)
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受賞・選出歴 |
2024年Gold受賞店
The Tabelog Award 2024 Gold 受賞店
2023年Gold受賞店
The Tabelog Award 2023 Gold 受賞店
2022年Silver受賞店
The Tabelog Award 2022 Silver 受賞店 |
ジャンル | イノベーティブ、創作料理、郷土料理 |
予約・ お問い合わせ |
0763-68-2115 |
予約可否 |
完全予約制 富山県と岐阜県の県境近くに位置しており、交通アクセスが困難な山間部にございます。 |
住所 |
このお店は「富山市春日56-2」から移転しています。 |
交通手段 |
宿泊者限定でJR高山線越中八尾駅から往復6000円(税別)で送迎を利用するかタクシー及び自家用車での訪問をお勧めします。 |
営業時間 |
|
予算 |
¥20,000~¥29,999 ¥20,000~¥29,999 |
予算(口コミ集計) |
¥30,000~¥39,999
¥30,000~¥39,999
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支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
席数 |
26席 |
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個室 |
有 (2人可、4人可) |
貸切 |
可 (20人~50人可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり、無料Wi-Fiあり |
ドリンク | 日本酒あり、ワインあり、カクテルあり、日本酒にこだわる、ワインにこだわる |
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料理 | 朝食・モーニングあり |
利用シーン |
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ロケーション | 景色がきれい、ホテルのレストラン、隠れ家レストラン、一軒家レストラン |
お子様連れ |
12歳以上で、大人と同じお食事が可能な場合のみご同席頂けます(料金は同一となります) |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
2020年12月22日 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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どんなに遠くてもそこに行かないと食べることができない料理というものがある。こちらのような美味しいイノベーティブなど東京や名古屋でも食べれるのでは??と思われる方も多いかと思う。それはある面正解、そしてある面では不正解なのである。
それでもその神髄を知るためにはわざわざそこに行かないと食べることのできないものもあるのだ。こちらL'evoは私にとってまさしくそういうレストランなのだ。
本来であれば冬の寒い時期に伺いたいと思っていた。ただこの辺りは日本でも有数の豪雪地帯・・
運転にも自信がないし、店に向かう細道のガードレールがないところなどスリップしたら谷底に真っ逆さま!!ということが起こりそうで、この冬は勇気を出すことができなかった。
ということで少々遅めにはなってしまったが約1年2か月ぶりの再訪を果たすことができたのである。
予約の時間になると待合室から1組ずつメインのホールの席に案内されていった。私は最後に到着したので当然一番最後であった・・・
席の指定は敢えてしていなかったがラッキーにもまたまたカウンターであった。こちらの店はメインホールに3テーブルとカウンター、そして奥に個室が2つあるのである。
やはり私にとっては食事を楽しみたいときには最低でもスタッフの動きが感じられるメインのホール、できれば調理スタッフの動きを見りことが出来るカウンター席がベストなのだ。ちなみにこちらのレストランではキッチンが客の席よりも1段高くなっているのでシェフやスタッフの仕事を見たいならばカウンター席に座る必要があるのである。
今回もカウンター席での食事となった。こちらはおひとり様でも全く違和感なく座ることができるのでそういう場合は重宝しそうなのである。
最初にドリンクオーダーして、早速料理のスタートとなった。
今回の料理は
利賀村自生のイタヤカエデの樹液「森のしずく」
前菜
富山の白エビを薪で軽く炙ったタルト
香草のパウダーを塗した甘鯛とジャガイモのクロケット
山ブドウの新芽のフリット
ビーツの皮ととレボ鶏のレバーのマカロン
山羊のチーズをシュー生地で
薪で炙った富山の青バイ貝、玉ねぎ、イタリアンパセリ、玉ねぎのソースで
鱧から作ったジュレ、ジャガイモのピューレ、雲丹と大葉オイル、じゅんさい
専属猟師が獲ったツキノワグマ、階下の熟成庫で熟成させ炭火で焼いたもの
ぜんまい、こごみ、熊の出汁のジュレとともに
薪で炙った赤いか、シシトウ、またたびの実等
朝採れのアスパラガス、低温調理のサクラマス、
大根の花、山椒、天然三つ葉、熊の油と卵黄のソースで
大門素麺、山羊のチーズ、フキノトウのオイル
生後90日のL'evo鶏
中には胸肉、もも肉、熊の内臓とコシアブラで炊いたご飯
マスタードソースで
揚げたオコゼ、ガス海老のソースで
熟成させたイノシシの薪焼、空芯菜を添えて
富山市の四つ星いちご、チップ、アイスで、下にはショコラクッキー
その他 小菓子とコーヒー
であった。
カウンター越しに見る谷口シェフはとてもかっこよく、多くの料理人たちを無駄なく率いていた。各人しっかりと自分の担当を認識しており動きに無駄がなかった。そうでなければこのランチタイムに来ている15名ほどの客を2時間半という限られた時間で終わらせることができないと思うのだ。
今回は定番の大門素麺は相変わらずの美味しさでこれは感動ものであった。素麺をどうしたらこれだけ美味しくすることができるのか?と驚き、またもう一つの定番であるL'evo鶏も皮の中は胸肉もも肉、熊の内臓、コシアブラで炊いたご飯などが入りすべての素材がハーモニーを奏でるといった完成度の高いものであった。
それだけではなく前菜から、オコゼに至るまでどれも非の打ち所がない美味しいものばかりであった。あんな交通の便の悪いところにあっても全国から食通が訪れるのにはこういう理由があるからだろうね~~
今回も大満足であった。併設する宿泊施設の方はかなり先まで予約が取れないようだ。いつかはそちらに泊まるプランで贅沢なひと時を過ごしてみたいものである。