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なるほど和出汁だ
節制をひととき忘れて美味堪能
12月中旬に検診を控え節制を開始したことから、酒と外食を控えている。大好きな米子丿貫のTwitterも見ないようにしていたのだが(食べたくなるから)、ふと見ると明日は「リョーマがイクッ!鱈和えのHITASHI~明太子合わせ~(鱈鮮魚/鱈肝/鱈白子/明太子)」……魚の肝、白子、卵と私の好きなものだらけじゃないか(食べたくなった)。
そこで気を失い、当日ふと気付くと店の前にいた。これは誰の陰謀かと訝しみながら入店し「四番」を注文。このお店は品名が長いのでその日のメニュー番号で注文するのが簡潔でよろしい。
やがてカウンターに届いた一杯は、明太の赤、白子の白、肝のベージュ、海苔の黒、葱の緑で鮮やかに彩られていた。混ぜそばの習慣で思わず混ぜそうになり寸手のところで思いとどまる。まずは肝の下から麺を掬い上げ口に。濃厚。次は海苔と葱をひと口。これがベースか。白子。ああ、共喰いのような禁断の快楽。明太、辛味が口の中を引き締める。一杯の中でそれぞれの味を楽しめる至福の時よ。夢中で食べ進むうちに終盤自然と全体が混ざり、スープの最後の一滴まで執拗にレンゲで掬い上げる。
あー美味しかった! 我が食欲に悔いなし。でも次に来るのは検診終わってからにしよう。
冷やしゴールドラッシュそば目当てに
「しばらく酷暑なので足が遠のくかも」と思った直後に、Twitterで明日の限定メニューはトウモロコシ系の冷製らしいと知る。コーンポタージュ大好き人間としては、酷暑であろうと行かねばなるまい。
開店10分前iに到着、既に十人近い行列が。しかし意外と雲が厚く、待つのもそれほど苦にならない。無事一巡目で入店、他のお客の大半がやはり限定メニューのコーンを注文。そうなるよなあ。もちろん私も。
冷やしゴールドラッシュそば~蒜山産ブランドとうもろこし「ゴールドラッシュ」使用~。具材は刻みネギとコーン一欠片のみ、最後に黒胡椒がふりかけられていて、あくまでスープと麺を愉しませる作り。いきなり麺を掬いひと口。うん、コーンスープだ。そのまま二口三口と麺をすすりつつ、途中で炙ったコーンをひと齧り。うわっ、甘いなあ。麺を平らげた後、スープをレンゲで口へ運ぶ。ポタージュほどのとろみはなく、むしろサラッとした舌触り。コーンスープに寄せてはいるが、あくまでラーメンスープとしての塩気・旨味の仕立てなんだな。
オマール海老の和え玉。最近は冷たいラーメンの〆に暖かい和え玉で人心地着く感じだが、今日もそう。
甘海老と浅蜊の特濃、上に乗ったチャーシューを除けると下から綺麗に折り畳まれた麺が現れる。このしつらえの美しさがこのお店の特徴。スープをひと口いただき、後は夢中で麺をすする。オマール海老のような派手さはないが、甘海老そして浅蜊を濃厚に仕立てたスープは素晴らしい。「特濃」シリーズはこれがいいんだ、真夏の暑さの中でも冷製より特濃を選んでしまう。残ったスープを啜ると、ざらりとした口当たりと共に濃厚な旨味が口中に広がる。
明太子と大葉の和え玉、これは馴染んだ味わい。スープにつけるのでなく、スープと交互にいただく。口の中が喜んでるよ。
今日からしばらく猛暑が続く見込み。炎天下に店の前で並ぶのは勘弁なので、涼しくなるまでしばらく足が遠のくかも。行列のできる人気店だからこその悩みだよ。
丑の日に鰻ではなく敢えて海老を選ぶ海老好き
今日の限定二種類。鰻そばにも惹かれたが、海老好きなので初志貫徹で冷製オマール海老そば帆立のムース添えをチョイス。
まずスープをひと口。む、海老だ。ガツンと来る。世の中には海老の苦手な人がいらっしゃる。私は大の海老好きだが、この香りが臭みのように感じられる人はいるだろうと分かる。もともとこちらのお店は、海鮮系の個性的な香り旨味を最大限に研ぎ澄ませる作風。これもそんな一杯。酸味は刻んだミニトマトかな。合間に固めに仕上げた帆立のムースを齧ると、また風味が変わる。ひと口目の尖ったインパクトは二口三口と食べるうちに後退し、旨味だけが口に広がって最後まで美味しくいただいた。ただ、オマール海老は冷製よりも温かい方が好みだなと思った。
鰻肝の和え玉、こちにで鰻分を補給。肝の苦みがこれも尖っていて美味い。
イタリアンなラーメン
開店に5分ほど遅れて到着すると、すでに店の前の駐車場(二台分)は満杯。少し離れたところに第二駐車場があるようだが行ってみても場所がよく分からず(看板が欲しいな)、雨が降っていたこともあり店の前で待機。11時30分にようやく入店。
目当ての金目鯛のアクアパッツァそば、まずはスープをひと口。おおっ濃厚&複雑。このお店のラーメンは海老であったり牡蠣であったり食材単体の旨味を押し出すメニューが多い印象だが、これは複数の海産物の香り旨みが複雑に絡み合う(それともこれが金目鯛の旨味なのか?)。クリーミーさはさすが。夢中で麺を啜る。海鮮にはオリーブの実がよく合うなあ。最後に残りのスープをゆっくり味わう。イタリアンの海鮮鍋であり、同時にラーメンスープである満足の味わい。
フルーツトマトとバジルの冷やし玉、フルーツトマトの酸味甘味旨味が際立つ一杯。トマトの汁気とたっぷりのオリーブオイルがスープのように麺に絡む。
今日はメインもサブもイタリアンでチョイス。こういう創作ラーメンがいただけるから丿貫通いはやめられない。
暑い時は冷汁に限る
冷汁カレーそば。見た目では分からないがひと口含めば紛れもなく冷汁だ。紫蘇、胡瓜、茗荷、潰した豆腐、たっぷりの胡麻。カレーは冷汁の特性を殺さない程度に、しかししっかりとスパイスが効いている。
カレーとなれば小ライスがセット。温かなご飯でスープが温むのを避けるために煮干氷がついてくる。ご飯につづけてこれを入れれば冷たいままで楽しめるわけだ。美味美味。
最後にオマール海老の和え玉。あたたかい麺で体を少し戻す感じ。良き。
パンプキンスープでいただくラーメン
ニボッシングパンプキン、おお、どろりとしたかぼちゃスープが美味いなあ。オマールバターの和え玉も海老好きバター好きの私には堪らない濃厚さ。今日も美味しかったー。
潮の香りの淡麗ラーメン
淡麗牡蠣潮そばと肉増し。半透明のスープに麺が折り畳まれて沈んでいる。薬味としてネギとルッコラ(?)が載るのみで、他の具材はない。なんとも美しい佇まいの一杯だなあ。まずはスープをひと口。牡蠣の濃厚な旨味が広がる。これは海だ。なるほど「淡麗」であり「牡蠣」であり「潮そば」だ。麺がスープを纏い、するすると喉を通る。
淡麗は淡麗の良さなのだが、濃厚なのもいいよね。というわけで北寄貝バターの和え玉、濃厚美味。
海老と浅蜊の特濃合体は至福の美味
このお店は定番メニュー以外に限定メニューが提供される。限定メニューは日替わりのようで、Twitterで翌日のメニューを告知してくれる。きょうはオマール海老と浅蜊の特濃、先日食べ損ねたので今日こそはと突撃。
固めのストレート細麺にしっかりとスープが絡むのは、スープ自体が濃厚だからだろう。海老のしっかりとした風味が目立つが、おそらく浅蜊が共にベースを支えているんだ。海老好きなので、うまい、うまいと煉獄さんモードに突入。麺を食べ終えた後、和え玉を注文してから一息ついて、初めてスープをレンゲで掬い口に運ぶ。うわっ、麺を食べていた時の印象を凌駕するインパクトだ。海老の濃厚な風味と、それに負けない浅蜊の旨味が凄いな。
スープと並行して牡蠣の和え玉ハーフ、こちらもまた海老・浅蜊とは異なる濃厚な味わいで美味。ただ、少し塩辛い感じがしたな。
和え玉を食べ終え、スープを飲み干し、最後にコップ一杯お水を飲んで、あー美味しかった!
定期的に来たくなる魔力
私にとって米子は、駅から高島屋までの間と、本の学校の周辺が主な行動域。ホープタウン近くはあまりうろつくことがなかった。それが近年かわったのは、このお店があるからだ。他では味わえない濃厚な一杯は記憶に鮮烈に残り、定期的に思い出してはふらふらと訪れてしまう。
今日は冷や牡蠣と肉増し。一口食べて、(あれ、牡蠣の旨味ってこんなんだったっけ)と自分の記憶のそれとの違いに戸惑う。しかし、間違いなく美味い。メニューの「肉が入ってないから欲しければ肉増しを」とのサジェスチョンに従ったが、正解。スープに肉を浸して頬張るとたまらん。
このお店はTwitterでその日の品書きを告知しているのもありがたい。まだ食べたことのない新メニューも、必ず美味いという確信が生まれ、また足を向けることになるのだ。
中海界隈で最高の創作系ラーメン
私の地元である松江米子界隈には美味しいラーメン屋がいくつもあるけれど、こと「創作系」と言える店はあまり心当たりがない。必ずしも語義を正確に捉えているわけではないので、もしかすると私が「創作系」という言葉で言い表そうとしているところが伝わりにくいかもしれない。私の語感では、米子丿貫は地元で他に類のない創作系ということになる。以前から訪れたかったのだが、ようやく機会に恵まれた。
注文したのは期間限定の秋刀魚のこくにぼと蟹みその和え玉。前者は、最初にひとくちスープを飲んだ瞬間に、ぐわっ、と口の中に秋刀魚の風味が広がる。私の好みの細麺(つけ麺とちゃんぽんは太麺好きだけど)がよくスープを拾ってくれる。食べるうちに最初の秋刀魚のインパクトには口が慣れ、ベースとなる煮干しの旨味が口の中を幸福にしてくれる。濃厚な風味でありながら、麺の小麦の旨さが引き立つ。麺を食べ終え、スープを完食する頃に、柑橘系だろうか爽やかなものが感じられた。続いて蟹みその和え玉、まさに蟹みそ。和え玉はラーメンを頼んだ人限定で頼めるようだが(代金も安い)、中年後半の我が身にはラーメン一杯に加えてのこれはお腹が一杯になってしまった。
米子丿貫初体験は大満足。この界隈では他で味わえない一品を提供してくれる。和え玉という品が典型的に表しているが、濃厚な風味の旨さを前面に押しつつ、実は麺を食わせる料理という印象だ。本家は横浜の店なんだね。うん、これは気に入った。今度は息子を連れて行こう。
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口中の愉楽
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店名 |
米子丿貫(ヨナゴヘチカン)
|
---|---|
ジャンル | ラーメン |
お問い合わせ |
0859-34-6633 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
後藤駅から385m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席数 |
14席 (カウンター6席、テーブル8席) |
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個室 |
無 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 店の前に3台程度 |
空間・設備 | オシャレな空間、席が広い、カウンター席あり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
お子様連れ |
子供可 |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
2020年6月5日 |
初投稿者 | |
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先日唐崎商店松江店がオープンし、米子でないと食べられない店がひとつ消えたなと思った。他に米子ならではというと……やはり米子丿貫。メニューの組み立てが変わってから足が遠のいていたので、今回は久しぶりの訪問となる。
少し迷って選んだのは牡蠣バターの和出汁蕎麦。まずはスープを一口、ガツンと牡蠣だ。少し醤油が強いかなというのが第一印象。あとバターはあまり感じないな……などと思案しつつ麺を啜ると強いバターの薫りが! そうか、こっちかあ。中太麺にスープが絡まって美味い美味い。時折ネギを一緒に口に含むとその風味が簡易の味変をもたらしてくれる。このスープにネギは合う。麺と肉を食べ終えた後、誘惑に抗えずスープを口に運び続ける。醤油がキツいと思った最初の感覚はもうなくて、ああ、これは蕎麦汁に近いと気付いた。なるほど和出汁、か。
というわけで、あらためて米子でしか食べられない米子丿貫の価値を確認した次第。ご馳走様でした。