カレー王国鳥取の新名物、鮮やかな色味の『ピンクカレー』！ : 大榎庵

国内屈指のカレー消費量を誇り、日本一にも輝いた実績を持つカレー王国、鳥取県。

鳥取カレーといった県内共通の明確なご当地カレーがあると言うわけではないようですが、家庭でカレーがよく食べられることはもちろん、県内にもカレーを食べられるお店が多く、店ごとにこだわりのオリジナルカレーが楽しめるとのこと。

数多くある鳥取のカレーの中で、かなり異色な名物カレーとして知られるのが、こちらのお店「大榎庵」の「ピンクカレー」。

ピンクの色味の秘密は鳥取県産の赤ビーツ。
最近では知名度も上がっているものの、あまり日本では馴染みのないカブのような真っ赤な野菜。

ロシアの定番料理である真っ赤なスープ、「ボルシチ」に使われていることで有名です。

「飲む天然輸血」と言われるほど、カリウム、鉄、マグネシウム、ナトリウム、カルシウムといったミネラル豊富な野菜。

美肌に必要なビタミンB群、ビタミンACEや食物繊維、血流を良くする一酸化窒素も多く、女性を中心に注目を集めているそう。

こちらの大榎庵は、「ブリリアントアソシエイツ株式会社」という会社が運営するお店。

鳥取県の食と観光をプロデュースする会社で、ピンクカレーは鳥取県を盛り上げるため立ち上げた、「貴婦人プロジェクト」から誕生した料理だそうです。

貴婦人プロジェクトは、ゲゲゲの鬼太郎や名探偵コナンの作者の出身地である鳥取県において、いずれの作品も主人公が男の子であることから、女の子のキャラクターを作って女性視点でお洒落な鳥取をアピールしたいという思いから生まれたそうです。

キャラクターには鳥取市内にある国の重要文化財、白亜の洋館「仁風閣」をイメージに、ロココ調の華やかな貴婦人４姉妹を設定。

洋館に住まう貴婦人に似合うというコンセプトをベースに商品や観光事業を展開し、「貴婦人になれる街」を鳥取市内外にPRすることで地域活性化につなげていくためのプロジェクトだそうです。

鳥取県の人気観光スポットの一つ、鳥取港海鮮市場「かろいち」の中にある海鮮料理店、「市場料理賀露幸」の運営に携わったことから、海鮮料理と切り離せない醤油に注目し、この醤油がピンクだったら食卓が楽しくなるのにと生まれたのがピンク色の醤油。

ピンクは貴婦人のイメージにもぴったりだったことから、他にピンクにしたら楽しいものはなんだろうと、様々な商品が誕生していったそうです。

ピンクカレーやピンク醤油の他、ピンクマヨやピンクワサビ、ピンク米やピンク出汁などの豊富なラインナップ。
ピンクで始まる料理の新スタイルを発信しています。

大榎庵は鳥取駅より北東方向へ徒歩20分ほどの距離。
県道323号線沿いの立地で、店前に数台分駐車場もあります。

外観には全くピンク感を前面に出しておらず、むしろ黒を基調にした落ち着いた和風の古民家カフェ。

しかしお店の中に入ると、まるで貴婦人のような洋風で派手な衣装の店員さんがお出迎え。
ようやくピンク感を感じられました。笑

席は個室に案内していただきましたが、ここでも溢れる和風感。
しかし店員の方は貴婦人。
そして隣の部屋からは襖越しに、外国語での談笑が聞こえてきて、なんだか色々不思議な空間の中にいるなと感じます。笑

メニューはこの時、ピンクカレーのセットか、ハンバーグセットのどちらかになるそうです。

テーブルの上にもメニューは置いておらず、お土産商品の一覧があっただけでした。

ピンクカレーが特に有名なお店ではありますが、公式サイトに掲載されているメニューを確認すると、にぎりや天ぷら、お造りといった会席料理の提供もあるみたいです。

しかし初めてこのお店に来たからには、注文は最初から一択しかありません。笑
もちろんピンクカレーセットを注文です！

【ピンクカレーセット】1500円(税込)
セットの内訳は、ピンクカレー、サラダ、味噌汁。
食後にドリンクが付いており、ホットorアイスコーヒー、アイスティー、オレンジジュースから選べます。

ピンクカレーはまるで絵の具のような鮮やかさのピンク。
ネガティブなイメージでは無く、単にその色味の美しさに心を奪われ、あまり食欲が湧きません。笑

ピンク色でも味はしっかりカレーという情報を目にしていましたが、個人的にはあんまりカレーのようには感じませんでした。

もちろんカレー自体非常に幅広い多様性を持つジャンルなので、これはこれでこういうカレーなんだと思います。
あくまで1番食べ馴染みのある、一般的な欧風カレーとの比較です。

スパイスの内訳で味を分析できず、知識も皆無なため、ふわっとしたイメージにはなりますが、カレー特有の風味がそんなに強く感じず、スパイシーなホワイトソースのような印象。

コクはそんなに強く無く、クリーミーながら思ったよりあっさりとした味わい。
そして意外にも辛味はそこそこ強く、甘そうなピンクの色味からは想像出来なかった衝撃のギャップです。笑

食後にはアイスコーヒーをいただきました。
コーヒーはサイフォンで淹れているのも特徴的。

落ち着いた和風の個室で、のんびりコーヒーを飲んで過ごす時間はなかなかに優雅です。

終始接客がとても丁寧なお店で、退店時も深々とお辞儀で見送って下さりました。
独特なメニューの面白さだけで無く、お店としてとても良い印象を抱きました。

またこちらのお店でも色々なピンクのオリジナル商品が販売されていましたが、ピンクカレーや醤油などは道の駅やお土産ショップといった、県内の様々なところで販売しています。

観光で色々回っていたら、思った以上に色んな場所で売っていて面白かったです。
お土産に買って帰るとかなりウケるかもしれないですね。笑

ご馳走様でした(^^)