こげら共同体 : 手打ちうどん こげら

年明け一発目のへき地巡回にてこげらさんに向かいました。
年末、開店15分前に訪れたところまさかの2巡目てことがあったので今回は開店20分前。5分繰り上げてカウンター席1巡目ゲト。

オーダーは満を持して「汁玉」並、ゲソ天＆ちくわ天。
青い鳥方面で最近呟かれていた「釜玉」にあつあつの「ダシ」を張った一品とのこと。この発展形で「玉二郎」「玉三郎」なるウラ？メニューもあるらしく唐突に注文したりするとゆるい店内の雰囲気が一変、「こやつナニモノ？？」的な空気がほんの一瞬だけ張りつめたりするのもこげらっぽいんだな、とか最近気づき始めました。

安定のATFT（矛盾している気がしないでもない）を目の前に先のお客さんを飛び越して汁玉、天ぷら2種が配膳。注文したうどんやタイミングによって配膳が前後するのもご愛敬。
今回は汁玉に出汁を取ったいりこが一尾チョコンとトッピング。
「汁玉」や生卵を絡ませたゴン太うどんにあつあつダシを張ったばかりで形而下のかき玉うどん風。
揚げ玉をオンしてさっそくずずず、というよりもぐもぐタイムですかね。
小麦粉の香りがブンっと立ち上がるゴン太うどんを噛み締め、味わいます。時としてさまざまな表情を見せるこのうどんがこの上なく美味しいのですよ。
同時にデフォルトで手渡されるキッチン鋏を使いながらゲソ天とちくわ天をブチ切ってイン。至福のうどんタイムを過ごしました。
前述の青い鳥方面を定期的にチェックしていると調理場で（基本）ワンオペ店主が発するアレコレがツボにはまることも。特にボヤキはマニア的に要チェック。(笑)常連、てわけでもないので店主ボヤキをスルーしちゃったりすると行き場を失った言葉の端っこをつかまえてオチにつなげるのとか見てて飽きません。
ワンオペなので配膳、下膳、会計の独自ルールプラスα発動もいとおかし。常連の方々の腰の軽さとかそれらを含めて当店で実においしいうどんを食べる共同体に加わっている感覚に陥ります。

ちなみにこの日は「汁玉」並＋天ぷら2種で￥750と相変わらず低廉な価格設定。
実は先月価格改定に踏み切れられたのですが基本￥50アップと控え目。
ま、店主が楽しくご商売を続けられているのが何よりでしょうか。今年もちょくちょくお邪魔させていただきます。
ごちそうさまでした。

休日の麺クエストにへき地で営業と謙遜されるこげらさんまで足を伸ばしました。へき地とまでは言わないけど、どの駅からも遠く幹線道路からも外れまくっているので土地勘が無いと迷うこともあろうかと。

開店時間チョイ前を狙って顔を出すと先客1名、間を空けてカウンターに座って、先日の初訪問以来シミュレーションしていた二杯にチャレンジ。「ひやあつ」と「釜玉」のそれぞれ小にちくわ天を注文。ノンビリムードの店主さんの「ちょっと待っててね～」のお言葉に素直に従い、ワンオペでの調理、配膳などを眺めさせていただきながら、先にちくわ天、その後釜玉、最後にかけのひやあつが順番の供され、切り立て茹で立て流水で〆立ての麺を噛み締め味わい咀嚼しました。
ごん太の麺はぐいぐいと噛み応えがあってコシが強い。釜玉でもひやあつでもそれぞれ麺の味わいや食感が堪能できる。黄金色したオツユも美味しいですね。
ちくわはゴリッパな磯辺揚げ風。これも股佳し。
小サイズは麺量120ｇとのこと。2杯食べても240ｇであれば並サイズのうどんとほぼ同量程度。
このサイズがあるのは嬉しい。

しかし休日のブランチ替わりのこの2種のうどんを味わってちくわ天にまで齧りついてワンコインの￥500ですよ。ことさらに価格が動機づけになることもないんですが、こちらのうどんはそのマジメな美味しさと結果的な値付けとのアンバランスさが突出しているかと。それゆえにサクっと食べて速やかに席を立ちます。ごちそうさん～
この日は常連さんが店主とのユルイやり取りを経て結局お酒を。品書きにも明記されていますが地元東村山の「屋守」ですね。あぁ、次回は日本酒を一杯いただくってのもいいなぁとか、年末年始の徒に長い休みにでもタイミングが合えば行ってみよかな、なんて思ったり思わなかったりのこげら再訪の巻でありました。

以前からそのウワサを耳にしていた讃岐うどんの店。
たまたま午前中ぽっかり予定が空いた日に青い鳥を眺めていると、当店復活営業（何ゆえに復活かについてはいろいろあったようです…）との知らせを目にしました。
むむ。タイミングはバッチリ。場所も射程圏内。
自宅からの距離とルートを設定しいざ出発と相成りました。

初めて通る場所。開店時間の20分ほど前、ここら辺かなぁと思った通りに暖簾が出ている店を発見。
開店してなかったら並ぶのかなぁとか思っていたけど既に店内にお客さんが入っているので私もラスト2席だったカウンター席に滑り込みました。
いつものように一見知ったかぶり作戦発動。(笑)
独特の間合い、空気を纏った店主さんがマイペースで常連と思しきお客さんとやり取り。
そんな中、メニューをチェックしますが、うーむ…安い。
かけ、しょうゆ、ざる、釜玉の小から並、中、大と￥200から￥500。天ぷらはちくわ、げそ、れんこんがそれぞれ￥100。
この日は南高梅のひやかけが特別メニューだったのでコレとげそ天を店主に伝えます。

ちょっと待っててね～とのお言葉に従い、お客さんの動きを敏感に察知。
どうやら狭い店内、店主のワンオペということもあっていろんなローカルルールがありそう。
とは言え空気が張り詰めているなんてことは全くないので(笑)じわじわ学習します。
そうするうちに先に天ぷらがお皿に乗って到着。大きなキッチンバサミが付いているけどこれで巨大なげそ天をカットしながら食べるんですね。しかしこれが￥100、デカい。
このげそを適宜カットして目の前の並んだ小物やフレディマーキュリーの小さなフィギュアを眺めているうちに意外に早くうどんが手渡されます。

澄んだ黄金色したひやだしに真っ白で麺線の整った太いうどんがぐるんと。中央には大葉の上に鎮座した大きな南高梅。うまそ！
さっそくうどんを手繰って噛み締めます。ぐいぐいぐい。単に堅いとも違った均質なコシにともすれば押し戻されそうになるほどの噛み応え。上品にいりこが効いただしとともに小麦の香りがブンと立ち上がります。活きが良いことは間違いなく、店主のキャラとはイメージが異なるかなりの硬派な讃岐うどんではないかと。(笑)
はちきれんばかりのまんまる南高梅も爽やかな梅の風味が程よく、ナニコレすごくウマいんですけど。
このうどんに適宜げそ天を浸して齧って想像以上の充実の一杯となりました。
先客の動きに倣って使った皿にキッチンバサミ、お箸を所定の場所に戻して会計をするとお釣りはそこの持ってって～とかこれまたユルい対応。(笑)
こりゃ近くのうどん好きが街灯に群がるナニのようにわらわらと寄ってきそうなお店ですね。
ちなみにげそ天にはおそらく山菜、行者にんにくかな？がオマケだったよう。

しかしこのゴリッパな南高梅を使った洗練のうどんに大きなげそ天と合わせて￥500のワンコインですよ。
あまり縁のなかったエリアですがこっちの方まで足を伸ばすことが増えそうな予感…
こげら、げっつ！な夏の終わりとなりました。