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「御膳せいろ」一式(2016/6)
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「せいろ」を手繰る(2016/6)
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「舞茸の天ぷら」(2016/6)
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舞茸天に蕎麦を絡めて(2016/6)
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「かけ」(2016/6)
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「かけ」に舞茸天を乗せて手繰る(2016/6)
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品書き(2016/6)
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「海老の天ぷら」
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「海老天を」抹茶塩で
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「玉子焼き」
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「玉子焼き」は染めおろしと共に
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「御膳せいろ」
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蕎麦湯は自然体
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酒類は無し
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早めのランチのために、久しぶりに向かう。
着いたのは11時半前だが、既に常連と思しき4人のグループがテーブルを占めている。
窓際の2人がけの卓に通された。
今回の注文は「御膳せいろ」に「舞茸の天ぷら」。
こちらは昔から酒の提供はしていないため、私にとっては極めて稀な'蕎麦前'に関する記述の無いレビューとなる。
運ばれた蕎麦は、茹で加減も精妙で、安定的でハイレベルな仕事を確認。
出汁が上品に薫るつゆも、相変わらずの仕上がり。
天ぷらは縦に割いた舞茸が5個。
やや固めな衣だが、揚げ上がりはまずまず。
最初は添えられた抹茶塩で試したが、そばつゆに浸して蕎麦と絡めて食べた方が、より美味さが引き立った。
盛りは決して少なくは無かったが、一気に啜ってしまったため、何となく久々に「かけ」も食べてみたくなり欲張って追加。
淡麗なつゆの加減も、その中でしっかりとした食感を保っている蕎麦も見事。
一つ残して置いた舞茸天を乗せると、油分がつゆに溶け込み、さらに味わいが深まる。
せいろのつゆも蕎麦湯で飲み干し、かけつゆも薄目とは言え全部平らげてしまった。
改めて'「そばつゆ命」の東京人の性'を感じる。
ご主人は元気かなと気になっていたが、この日は偶々店には出ていなかったようだが、齢91で達者でいらっしゃる由が、隣客と店員さんとの会話から漏れ聞こえて来た。
安堵の気持ちを抱き、店を後にした。
(新規に7枚の写真を追加掲載)
≪2013年4月のレビュー≫
平日の昼前にちょっと時間が空いたので、久しぶりに訪れる。
前回から2年以上が経っている。
内容的にはあまり目新しいものは無いが、写真掲載も含めレビューを更新したい。
いつものように地元の人しか知らないような抜け道を通って、駅から3分ほどで到着。
11時の開店直後のため、先客は無し。
広い窓から日差しが降り注ぐ、明るいリビングルームは清々しい。
「御膳せいろ」と「海老の天ぷら」「玉子焼き」を注文。
一緒に運ばれてきたが、抹茶塩で食する「天ぷら」も、別の器でたっぷりと添えられた染めおろしとともに口に運ぶ「玉子焼き」も、相変わらず家庭的な味わい。
しかし値段からすれば十分納得。
きちんと打たれた「せいろ」は幾分緑がかり、香りも食感も上々。
実力は衰えていないことを実感。
1枚の量もその昔の「田中屋」を思い出させるが、500円という価格は極めてリーズナブル。
今回はお代りはしなかったが、これをいつも3枚平らげていた子供の頃が懐かしい。
バランスの取れた「つゆ」も、変わらぬ丁寧な仕上がりで美味い。
「蕎麦湯」は口開けであったため、もちろん白湯に近い状態だが、これで十分。
最近は不自然なとろみの付けられた蕎麦湯をサービスと有難がったり、やたらと香りだの味だのを求める物言いが散見されるが、「蕎麦湯」はさり気無いことが蕎麦屋の本道で、それが粋と言うもの。
温かみのある接客振りも好印象。
後客の近隣の常連さんを見止めて、奥から御大が挨拶に現れていた。
今年で米寿を迎えられるそうで、未だ元気に厨房に立たれている様子に安心する。
≪2010年12月のレビュー≫
蕎麦屋業界の一つの時代を築いた、「ねりま田中屋」の創業者「田中國安」師。
私が小学生であった40年以上前は、東京近郊では「手打そば」自体がまだ珍しい時代。
田中氏はその草分け的存在で、後に大店が築かれる裏手の小さな店舗で、懸命に蕎麦を打っていた光景が懐かしい。
その後人気が高まるにつれ、「環七」に面して広い駐車場を有する立派な店構えに変わり、「銀座」や「赤坂」にも進出。
素材に拘り、設えや調度にも凝った店作りが評判で、高級蕎麦屋の代名詞のような時期もあったが、20年ほど前諸般の事情でやむなく店を手離した。
さらに後を引き継いだ「明月庵」も、オーナー会社の方針で発祥の「練馬本店」は3年前に閉店。
長年この店を見守ってきた地元人間には、今昔の感がある。
引退した後、一旦商売からは遠ざかっていたが、お孫さんの蕎麦屋の道を選びたいという意向により、自宅の一部を利用して始めたのがこちらの店。
場所は完全な住宅地で、先が行き止まりのような立地であるため、車で来られる方には便が悪いだろうが、「ひばりが丘」の駅からは、マンションの駐車場や市営の駐輪場の脇を通れば、ものの3分ほどで辿り着く。
一般住宅の玄関から靴を脱いで上がり、リビングダイニングを改造した店舗のため急ごしらえの観はあるが、温かみのある接客を含め雰囲気は悪くない。
'近隣の人々に、きちんとした蕎麦を安価で提供したい'という気持ちで始めたらしいが、口コミで評判が広まり、今では遠方から訪れる人も多い。
営業時間は昼の一時で、蕎麦屋では珍しく酒を出さないことも特徴。
その代わり「甘味」があるため、近隣のご婦人方の溜まり場となっている状況もある。
メニューは限られており、「せいろ」も「かけ」も500円。
サイドメニューの「天ぷら」は600円、「玉子焼き」も400円という安価。
蕎麦は端正に打たれており、'今時の手打ち'に比べれば個性は少ないが、しっかりとした歯応えが心地よい。
「つゆ」も往時が偲ばれる味わい。
「海老の天ぷら」はややふわっとした仕上がりで、素材も最高級とは言えないが、旨味はしっかりと有り、小振りだが4尾でこの値段はお得感がある。
やや遅い時間であったため、ご主人はもう自宅に引き取られていたが、85歳でお元気とのこと。
実際の作業の多くは若い方に任せているようで、そのためか味が落ちたという声も聞かれるが、今回は悪い印象は無かった。
私が蕎麦好き人間になった端緒の一つの蕎麦屋が、命脈を保っていることは嬉しい限りである。
「野中」をはじめ多くの職人を育て上げ、この業界を牽引してきた功労者である老師には、敬意を表したい。