値段は張りますが、ケーキ、コーヒー、雰囲気とほぼ完璧に近いカフェ : 胡桃堂喫茶店

国分寺の殿ヶ谷戸庭園を訪れたこの日は、せっかく国分寺まで来たのだからとランチは好物の武蔵野うどん店を探索。
結果的になかなかハイレベルの武蔵野うどんにありつけて(@国分寺 甚五郎)、まずは最低限の満足は確保しました。

ところが、実は国分寺にはもう一店、かねてＢＭしていたお店があったんですね。
それが当店。
フォローレビュアーさまのレビューを拝見してＢＭしていたお店ですが、食べログ評点は3.5点超えですので期待したくなります。
この日、国分寺を訪ねることにしたのも当店の存在があったといってもあながち的外れではありません。
それだけ存在感のあるＢＭ店だったということです。

当店は、西国分寺にあるカフェ「クルミドコーヒー」の2号店として2017年3月にオープンしました。
クルミドコーヒーのオーナーは、その筋には著名な西国分寺出身の実業家影山知明氏です。
氏は、東大法学部を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー勤務を経て2000年に総額30億円規模の独立系ベンチャーキャピタルを共同創業。2009 年４月より株式会社フェスティナレンテとして独立しています。
その一方で、2008年10月には、生家の地に建てた、まちとつながるシェア型マンション「マージュ西国分寺」１階に、こどもたちのためのカフェをオープン。
それが、「クルミドコーヒー」です。
店舗でのお客さんとの出会いから、『10 年後、ともに会いに（寺井暁子著）』『やがて森になる（小谷ふみ著）』２冊の本を発刊。
やっぱり才能のある人は違いますね。
国分寺市の地域通貨計画など、独自の地域振興活動に参加するほか、ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京創設メンバーも務め、現在は、ミュージックセキュリティーズ株式会社の取締役などを兼務しています。

当店は、国分寺駅の北口側。
国分寺街道の国分寺本町一丁目交差点際で営業しています。
ちょっとレトロ感を感じさせるファサードで店内では書店も併営しています。
神保町界隈あたりにもありそうな雰囲気のカフェですが、都内でも屈指の文教エリアである国分寺、国立エリアに相応しいお店ということが出来るのではないでしょうか。

この日はランチを終えた11時半頃の訪店になりました。
入店すると、正面にレジがあり、その右手は厨房風です。
左手には8名ほど座れる長テーブルがあってそこでは男性客1人が寛いでいました。
しかし、後述しますが、後にも先にもこの男性が当店で目にした唯一の男性だったんですね(笑)

すぐに店員さんが出てきて席は2階にもある旨告げられます。
1階の男性客との相席もあまりいい気持ちでは無かったので、2階席を所望しましたが、これが大正解。
2階にはかなり広い空間が広がっており、ゆったり寛げそうです。
BGMはバロック音楽。
単なるクラシックでは無くてバロックであるところにこだわりを感じます。
窓際の2人用テーブル席に案内してもらいました。
先客は3〜4組はいたと思いますが、この後、ランチ目当てと思われる客が次から次へと入店してきて、広い2階席もかなりの混雑になってきました。
しかも、その全員が女性、しかも、若い方を深めてかなり落ち着いた雰囲気の方々ばかりです。

ちょっと場違いなところに来てしまった感はありましたが、私も落ち着いたおっさんなので・・(笑)

卓上にはこじんまりしたメニューブックがあり、珈琲、日本茶、紅茶などのドリンクメニューのほか、スイーツ、食事系メニューもラインナップしています。
時間帯がランチタイムだったせいもあり、周囲の客はほとんど食事系メニューを注文してましたが、私はスイーツ系から人参のケーキ@580円を注文。
ドリンクは、中煎り珈琲@680円にしました。
セット割引等は無いので、合計1,260円也。
かなり贅沢なランチ後のコーヒータイムとなってしまいました。

待つこと6〜7分くらいで注文の品が運ばれてきました。
人参のケーキは、見た目とても鮮やかなケーキ。
ベースのケーキ生地には人参のレモン煮を配合しているそうで、シャキッとした歯ごたえと絶妙な酸味がとても心地よいです。
このベース生地とクリームチーズ、あんこと3層になったケーキですが、素晴らしい風味のバランス。
値段は確かに高いですが、それだけのことはあるとても秀逸なケーキでした。
横のテーブルにいたご婦人客のお一人が私のケーキの方を見てつい「美味しそう」と呟いてしまい、私と目が合ってニコリと笑顔になっておられました。
こういう雰囲気もいいもんですね。

コーヒーは中煎りですが、苦味と酸味がいい具合に調和してこちらもなかなかの味わい。

優雅な空間で、バロック音楽を聴きながら、美味しいケーキとコーヒーでゆったりと寛ぐことが出来ました。
私の理想とするカフェにかなり近い印象。
値段が高い割に女性受けしているのは、それなりの理由があるということですね。

女性客はコスパには敏感と言われてますので、当店が提供するサービスはそれなりの対価を払っても受け入れたいものと評価されているのだと思います。

さすが国分寺といったところでしょうか。