武蔵小金井：ダブル鰹の冷やしは本当に美味い : ななふく

2022.08
　小金井の冷やしとしてはKu(ドンキ裏)に次ぐ歴史のある ななふく で、久々の冷やしを。
　大昔の２人体制から今の１人体制になって相当経ちますが、味は本当に安定していますし、夏の冷やしは必ず食べたくなる味です。

◆冷やしラーメン(\800)
　スープは毎年変わらない鰹中心、更に追い鰹で香りを立たせてくれていて染み込む美味さ。
　具は爽やか系の香味野菜で、ミョウガ、カイワレ、水菜、青ネギ等、その上に白髪ねぎがどっさり乗っていて、これが鰹の香りをまとって更に旨味を膨らませてくれます。
　麺は冷やし締めた翡翠麺で、色合いも相変わらずの綺麗さ。
　味変用の柚子胡椒と練り梅を添えてくれるのですが、味変を忘れるくらい一気食いしてしまう美味さです。

　見た目はシンプルですが実は技術の塊ですし、８月いっぱいで終わってしまう小金井の夏の風物詩、ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。

2020.08
　まだ地域では冷やしラーメンが黎明期だった頃から安定した美味さを出してくれる ななふく へ行ってみました。

◆冷やしらーめん
　氷を浮かべないスタイルは昔から変わらず、透き通ったスープの綺麗さが最初に目に入ってきます。
　スープの美味さも昔から変わらず、鰹ベースに追い鰹という仕上げは、キンキンに冷やし締められた翡翠麺との相性が抜群。
　トッピングも（多分）変わっておらず、カイワレ、水菜、大葉、ミョウガ、青ネギ、白髪ねぎで、スープの旨味を邪魔せず、逆に香り立たせてくれる完璧な存在です。
　メンマ・チャーシューの仕込みも昔から丁寧ですし、完成度の高い冷やしと再確認しました。

　獅子亭が あご出汁冷やしを初めてくれたので、武蔵小金井エリアでも冷やしラーメンの選択肢が広がりました。
　塩系の獅子亭、醤油系の ななふく、気分によって選べるようになりましたので、機会がありましたら、ぜひ・・・

2018.08
　小金井で上質な冷やしラーメンと言えば東の平右衛門＆がんま、南の春秋庵、そして西(ムサコ)の ななふく です。
　その中の一軒である ななふく に久々に行ってみました。

◆冷やしらーめん(\800)
　小金井で冷やしラーメンを本格的に始めたのはKuが最初と記憶していますが、冷やしラーメンが本当に美味いという認識を小金井に広めたのは ななふく だと思っています。
　鰹ベースの透き通ったスープは、旨味のこもった後味を残してスーーッと消えていく完璧な芸術品。
　冷やしの麺は今は翡翠麺の一択ですが、これもスープとの相性は抜群。
　トッピングは定番の大葉、かいわれ、水菜、ミョウガ、葱です。

　この一杯を食べると、小金井に夏が来たと感じられます。
　最近は地味に行列ができており、地域に根づいた名店になってくれました。
　ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。　

2016.11
　地域では東の平右衛門と並ぶ淡麗系の名店ななふく、醤油を軸にしつつ限定の塩を出してくれていましたが、新しく味噌もラインナップに加わりました。

◆ななふくの素朴なみそラーメン（￥８００）
　ななふくは、平右衛門と同じく丁寧にとった出汁の美味さを味わう店であり、味噌という強い味付けは本来は馴染まないと思っていました。
　ではありますが、今回の味噌はベースのスープを壊さないように、ほんわかとスープの味を味噌系に膨らませるイメージで作っていると思います。
　地域には、まるしゅうという味噌ラーメン専門店がありますが、強いスープと強い味噌を熱々油でまとめ上げる「まるしゅう味噌」とは対極をなす面白い味でした。
　麺はたぶん醤油・塩と共通で、トッピングは普段の２種チャーシュー・メンマに加えて、キャベツともやし、そしてアクセントに挽肉を使ってくれています。
　ビジュアル的には写真のとおり、昭和の味噌ラーメンという感じですが、変化球として十二分に面白い新作でした。

　でもって、新メニュー以外の気づきの点が、女子率の高さ。
　今回は何と、半分が女子です。

　一方で、営業時間には注意が必要です。
　従前は２人体制でしたが、今は完全１人体制です。
　ですので仕込めるスープの量に限界があり、「売り切れ御免」のシステムに変わっています。
　このため、営業時間内であっても２０時台後半にはスープ切れ終了となっている可能性もあります。
　早めの時間帯に、ぜひ・・・

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
2015.05　ななふく２０１５冷やしスタート！
　武蔵境コックテイルのハンバーガー食べまくり会の翌日、サッパリした一杯を求めてななふくに行ってみると、２０１５年の冷やしが始まってました。
　「今日からスタートです。」というタイミングの良さ。

◆冷やしラーメン（￥８５０）
　爽やかなビジュアルの一杯、まずはスープから。
　去年と同じく鰹ベース＋追い鰹のスープを、冷やしすぎず旨味を感じやすい温度で出してくれましたが、やはり染みこむ美味さ。
　対照的に去年から登場の翡翠麺はキンキンに冷やしており、スープとのコンビネーションは抜群です。
　トッピングも基本的に同じで、細かく刻んだカイワレ、水菜、大葉、ミョウガ、青ネギ、白髪ねぎ。
　野菜を気に入ったことを覚えていてくれたのか、トッピングを大盛りにしてくれました。（気になる方は「去年の冷やし美味かった。特に野菜が気に入った・・・」と呟くと大盛りにしてくれるかも。
　今年も味変用の練り梅等を添えてくれますが、殆ど使わないで完食。
　ななふく、今年の冷やしも完成度が高いです。

　冷やしのシーズンが来ました。
　東小金井の平右衛門もプレシーズン限定版を出しており本番が更に楽しみになりましたし、初年度と二年目で方向性を思いっきり変えた ばふ が今年の冷やしをどのように作りこんでいくか、それも楽しみです。
　平右衛門、ばふ。と並ぶ小金井の冷やしトップ３の一角、ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。

********************
2014年6月 ２０１４冷やしは麺を変更
　冷やしラーメンの美味しい季節になりました。
　ななふく の今年の冷やしラーメンは去年までと麺が違います。
　写真を中心に短文レポとしてお読みください。

◆冷やしらーめん（２０１４年）（￥８５０）
　麺以外のビジュアルは、昨年と殆ど変りません。
　澄んだスープの上に、細かく刻んだカイワレ、水菜、大葉、ミョウガ、青ネギ、白髪ねぎをトッピング。
　鰹をベースに、さらに追い鰹を効かせたスープは、去年と同じく極上の味です。
　そして野菜をかき分けて麺を探すと、緑色の練り込み麺（ほうれん草を練り込み。翡翠麺）の登場です。
　もちろんスープのボディとトッピング野菜の風味が強い分、全体を一緒に食べるとホウレン草の風味は感じにくい麺ではあります。
　ですが、製麺所が特別に調製し今年の冷やし向けにセールスをかけただけあり、地力は十分ですし、実はしっかり練り込みの味がします。
　２０１４冷やし翡翠麺、１日の食数に上限がありますが、機会がありましたら、ぜひ・・・

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
2013年6月　今年も出てます、冷やしラーメン

　少し短文で。
　去年の夏ラーメンベストと考えているななふくの冷やしラーメン、今年も出ました。

◆冷やしらーめん（￥８００）
　今年も食数限定、１日２０食です。
　スープは昨年と変わっておらず、煮干しと椎茸と鰹ベースという、獣系を排したものですが、旨味たっぷりの完成度が高いスープです。
　叉焼は去年の冷やしと同じ、Ver.2だと思います。
　上に乗っている野菜類も変わらず、微細切りした青ネギ、カイワレ、大葉、ミョウガ、そして水菜の茎をタレで和えたものをスープの上に浮かべ、さらに白髪ねぎととミョウガを乗せてくれました。
　野菜類の旨味も相変わらず十分強いですし、今年の冷やし系トップクラスは当確です。
　唯一、味変小皿の柚子胡椒の辛さが去年の倍以上に感じますが、店に聞いたところ、今年は素材の辛味が強く、調整の余地が少ないとのことでした。
　柚子胡椒をスープに馴染ませる際には、入れすぎないことを強く勧めます。

　ということで、柚子胡椒は要注意ながら今年の冷やしも素晴らしい。
　ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
2012年9月

　未食のレギュラーメニューと新メニューを試してみました。

◆ざるラーメン（￥７００）
　いわゆるつけ麺ですが、汁麺とは違った面白さがあります。
　基本線は汁麺と一緒だと思いますが、汁麺よりも醤油の風味を強く立たせています。
　そして、麺が結構冷やし締められていたにも関わらず、つけ汁が中々冷めなかったところに驚きました。
　冷めにくいつけ汁は、後半まで十分香りの立った美味いスープでした。
　麺の締めも、冷やしすぎないように、でも歯ごたえは十分出るように工夫しているように思えます。
　やはり技術の高い職人さんだと再認識しました。
　具は開店当初と基本的に同じなのですが、叉焼はバラとロースから選べます。
　個人的なお勧めは、バラ。

◆塩（￥７００）
　新メニューです。
　本来は9月の月替わりメニューとして出ているものですが、味が安定してきたのでレギュラーメニューになりそうです。
　スープは昆布と浅利から出汁をとったもので、淡麗系ですが旨味十分の素晴らしいものです。
　しかも旨味が濃いのに帰路もまったく喉が乾かない、塩分バランスが丁寧に調整された塩ダレがポイントだと思います。（隠し味として面白いものも使われています。ぜひ店で確認を・・・）
　麺と具は醤油と共通だと思われますが、チャーシューは風味が濃くなっています。
　淡麗スープとの相性を崩さない範囲で色々と挑戦しているようでした。

　「スープの美味さで勝負したい」と常々言っているオーナーですが、しっかり結果を出してくれました。
　やはり、淡麗系スープでは小金井トップクラスのラーメン店だと思います。
　ぜひ機会を作ってお試しいただければと思います。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
2012年7月
　ツイ友さんから限定メニューの情報をもらって行ってみました。
　初回訪問時から懐の深さと引き出しの多さを何となく感じていたのですが、新しいメニューを試してみて確信しました。
　隅々まで手をかける素晴らしい職人さんだと再認識、文句なし★4.5に上方修正です。

◆冷やしラーメン（\700）
　一日の食数に上限がある限定メニューです。
　透明感のあるスープと中細麺の上に野菜がたっぷりの一杯でした。
　写真の手前左が叉焼Ver.2、右に行って粗切りミョウガ、その上が白髪ネギ、三つの奥に行って緑っぽい塊が、微細切りした青ネギ、カイワレ、大葉、ミョウガ、そして水菜の茎をタレで和えたものです。
　チャーシューは、開店初期のVer.1（ロース）と違い、脂身多めのバラ（Ver.2）をサク切りしたものでした。
　スープは温麺とまったく違い、店から聞けた話では、煮干と椎茸と鰹をベースに（他は秘密）、再度追い鰹して冷やしたものとのことです。
　動物系を廃し、魚介と野菜オンリーのものですが旨味の濃い、本当に素晴らしいスープでした。
　一応「柚子胡椒」と「梅紫蘇」が添えられていますが、使わずに完食しても十分満足できます。（とは言っても、柚子胡椒は常連の人、梅紫蘇は別の常連さん（実は私が小金井で最も信頼する和食職人さん）が提案してくれたもののようです。ということは、それぞれに何か狙いがあるはず。私の能力では見抜けませんが、気づかれた方、ぜひ投稿を・・・・）

　冷やしラーメンは８月一杯で終わりです。
　「９月以降の限定メニューは？」と聞いたところ、「考え中です・・・・」とのことでした。（一案は聞けましたが試作はこれから、出てきてからのお楽しみですね）

　やはり、この店は凄い。
　まずは８月中に夏限定メニューのお試しを、強く強くお勧めします。


【独り言】
　冷やしラーメンが増えてきたと思った小金井ですが、少し前まで冷やしラーメンを出すオンリー１の店だったKu（長崎屋裏）が、今年は冷やしラーメンをやらないそうです。　残念・・・
　東小金井の平右衛門でも始まっており、冷やしは今年のトレンドのような気もします。
　Kuは、地域ではパイオニア的存在だったのですが・・・冷やしの再開を願います

**********************************************
(2012年05月)
　奥様の経営するペットホテル＠東小金井に移転したビターグリーンの後にできた店です。
　醤油ラーメンのみをメニューＯＮしており、訪問時は次のような感じです。
　　　\650　らーめん
　　　\800　ワンタンめん
　　　\850　チャーシューめん
　　\1,000　特製ななふくラーメン
　　　\700　ざるラーメン

◆特製ななふくラーメン
　昔風の「丼の底に入れたタレを注いだスープで割る」ではなく、小鍋にスープ、タレ等を注ぎ注文ごとに仕上げ煮込みしてくれます。
　このため、醤油タレは尖らないイメージながら、面白い感じに風味が膨らんでくれます。
　尖っていない分、一口目は「薄い？」という印象もありましたが、後味と余韻が良いスープでした。
　帰路も口が渇きませんでしたので、塩分バランスも上手く計算されていると思います。
　具は叉焼とワンタンと煮玉子が乗りました。
　叉焼は若干肉の味を抜き気味にした煮豚でしたが、ワンタンは素晴らしいものでした。
　皮が丁寧な作りですし、生姜千切りを効かせながら小龍包を頬張った時の味わいに近いと思います。
　ワンタンは超お勧め。
　そのほかの具は写真のとおりのイメージです。
　かなり丁寧に作られたラーメンで、個人的には定期的な通いが当確の店です。

　福禄寿＠新小金井ラーメン街道が再び休業状態となり内装が壊されている状態を考慮すると、純正醤油ラーメンとしては小金井で首位争いをする店だと思います。
　初回なのでとりあえず★４ですが、他のメニューを試した後に★4.5にする可能性がある店です。
　機会がありましたら、一度・・・