【★4.0】スペシャリテは「ミノ」かも知れない【1223-2】 : 立石ホルモン 和敬

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キムチ（480円）12日かけて作る自家製の白菜キムチ
レバー（680円）豚肝臓
牛タン塩（1,580円）
コブクロ刺し（480円）
シビレ（780円）フォアグラタイプの牛膵臓
上ミノ（780円）塩だれ
上テッポウ（680円）
和敬のホルモン（980円）味噌だれの牛丸腸
えんがわ（680円）脂付きの豚ハラミ

前回は塩の強さが気になったキムチですが薄味に改善されており評価アップ。
一方でレバーは鮮度こそ良いのですが旨味アッサリして物足りなさを否めませんでした。
このあたりは日によってブレが大きいのかも知れません。
エッジの立つ鮮度抜群なレバーではありました。

そして相変わらず美味しかったのがミノ（今回は上ミノ）。
肉厚なミノには包丁を細かく入れてあって、食べやすく塩ダレとの相性もバッチリ。
とろミノ（980円）が品切れだったのは残念でした。

どのホルモンを注文してもハズレは無く（大アタリはミノだけでしたが）、
モツニーランドとも呼ばれる激戦区「立石」で2年続いているだけあると思います。
ミノ気分（どんな気分だ）になったらまた訪れます。

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2017年5月26日にオープンした立石ホルモン和敬（わけい）。
所沢市に本店がある「宮よし」の支店（青梅市）出身の方が独立開業したようです。
ホルモンは豚12種類、牛7種類、豚は熊谷から、牛は芝浦から仕入れているとのこと。

京成線の立石駅から徒歩3～4分、奥戸街道沿いにお店を構えます。
店内はカウンター4席、4人テーブル2卓、5人テーブル3卓、6人テーブル1卓（計33席）。
ホルモン焼きの火力は炭火の七輪となります。

銀色の排煙機のダクトが上空から下りていて排煙機能は良好でした。
卓上には味変アイテムの醤油、岩塩、胡椒、唐辛子、おろしニンニク、テイッシュの箱も。
セパレートタイプの取り皿には店長特製というトロトロの味噌ダレも出され、
レバーを注文すると胡麻油も出してくれて味付けの選択肢は豊富でした。

飲み物は生ビール（470円）を注文、サッポロ黒ラベルの中ジョッキです。
サッポロラガー大瓶（633ml）は570円（内税）で、ビールが1mlあたり1円未満。
下町ハイボールも290円ですし下町の酒都立石に見合うリーズナブルな価格設定。

食べた料理の寸評は以下の通り、【】内は個別の採点。
表示価格は内税です。

【3.3】自家製キムチ（350円→食べログクーポンで無料）

魚介の旨味が強烈なキムチで市販のケミカルな旨味ばかり目立つキムチとは一線を画します。
惜しいのは魚介の旨味以上に強過ぎる塩分の濃さ。
キムチ以外はタレも味噌ダレも塩ダレも美味しかったのですが何故かキムチだけ異常にしょっぱい。
塩の塩梅さえ適切であれば3.7～3.8級の絶品キムチとなりそうです。
ライス（銀しゃり）のおかずにすれば良かったかも知れません。

【4.1】ホルモン盛合せ（780円）

豚のもつ（小腸）、せせり（アゴ肉）、大腸の3種盛り合わせ。
デフォルトの味付けは醤油ベースで唐辛子入りのピリ辛ダレ、取り皿の味噌ダレで追いダレしてもまた良し。
せせりは希少部位のためメニューには書けず、盛り合わせで出すことがたまにあるそう。
カシラやハラミとはまた異なる独特の食感があってフレッシュで美味しいです。

コプチャンとシマチョウのように牛の小腸と大腸をメニューで分けるのは普通ですが、
豚の小腸と大腸までメニューできっちり分けているホルモン焼き屋はレベル高いことが多いです。
こちらでは脂付きの豚小腸と脂付きの豚大腸の食べ比べ、モツラーでアブラーな人間には垂涎イベント。

小腸のほうが皮目が少し硬くて歯応えがあるでしょうか。
牛の小腸と大腸ほど違いは無いのですが、こういう楽しみ方が出来るお店は希少。
それぞれの内臓脂肪から感じる旨味も強くて熊谷の豚モツも侮れません。

【4.2】レバー（480円）

この日のオススメを尋ねるとレバー推しでした、注文すると取り皿に胡麻油を入れてくれます。
卓上に岩塩とおろしニンニクがあるので旧時代のレバ刺しのような味付けで楽しむことも可能。
プルプルと張りがあって鮮度良さそうな見た目、臭み皆無で旨味もしっかりしていてハイレベルな肝臓。

超名店クラスのモツ焼き屋のみ扱えるような芝浦の最上級のレバーに比べると濃厚さや甘味に劣りますが、
上位1割のモツ焼き屋でもなかなか出せないクオリティではないでしょうか。
豚モツの基本であるシロもレバーも秀逸で値段以外はキングオブ立石の宇ち多゛にも負けません。

【4.4】とろミノ（740円）

豚だけでなく牛まで凄かったです。
亀戸ホルモンの「トロミノ」はミノの脂だけを出しますが、同店のとろミノは脂の乗ったミノという印象。
シコシコした食感のミノがメチャクチャ分厚くカットされていてミノ自体に脂が乗っています。
ミノサンドともまた違って、あくまで「ミノ」なのです。

先月は寺門ジモン氏が絶賛する静龍苑（森下）のミノ塩（1,600円）を食べる機会がありましたが、
塩ダレの塩分の適切さや分厚くて歯応えがある点、フレッシュで旨味も強い点など、
総合力では同店のとろミノのほうが上ではないかと思いました（しかも740円と安いです）。
食べログで4.00を超える焼肉店でもこのレベルのミノを扱えるお店はまず無かったです。

食べログ4.50で2万円超えのイタリアンでも味わえない、ホルモンならではの複雑で鮮烈な旨味。
これだけ楽しんで2,000円台というコストパフォーマンスも素晴らしいです。
立石には吉祥寺のいせや、芝大門夏冬出身の東京ホルモン、ひなた出身の豚燻など、
新興のモツ・ホルモンのお店が増えて激戦区となっていますがまた新たに凄いお店が誕生したようです。