鯵のたたき丼は美味しかったですが、つみれ汁が余計だった・・ : 鰺家

この日は赤羽まで出てみました。
赤羽も地下鉄南北線が出来るまでは、一度池袋に出て乗換えるか、上野経由で行くかであまり便利な場所ではなかったのですが、地下鉄南北線が開通して赤羽岩淵駅が開業すると俄然住まいからのアクセスが便利になりました。

とは言え、5年前に戸塚から武蔵小山へ引っ越してきてからは、これまで赤羽へ出向いたことはありません。
この日は年末の休日で電車が空いていたこともあって、武蔵小山から赤羽岩淵まで直通で40分弱、座って行くことが出来ました。

赤羽まで出たのは、かねてBMしていたコーヒー専門店である「アエル コーヒーストップ」を訪問しようというのが一番の目的でしたが、その機会を利用してランチの方もいいお店がないか探索します。
その結果、今回探り当てたのが当店でした。
JR赤羽駅から東方向へ進むと「ララガーデン 赤羽スズラン通り商店街」というアーケード商店街に出ますが、そこに入って２本目の筋を左に曲がるとすぐに当店のブルーを基調としたファサードが目に飛び込んできます。

海鮮を扱うお店は多いですが、当店のように鯵にターゲットを絞ったお店は珍しいと思います。
それでも、世の中は、居酒屋さんあたりを中心に専門化の流れにありますので、当店のような超専門化も時流に乗っていると思われます。

かつてカテゴリーキラーとしてもてはやされた各種専門店は、一度退潮を経験していますが、今改めてブームになった専門化の流れはどういう帰趨を見せるのか、大いに気になるところで、差し詰め当店のような超専門業態は、潮目の流れの変化に対して、より敏感なのだろうと思います。

当店、朝は9時から(平日は10時から）営業しています。
朝食ないし朝(昼)飲みを狙った営業時間かもしれませんが、さすがに休日の昼間に独り飲みをするのも寂し過ぎると思い、やはりランチを目的に訪問します。

当店に到着したのは、11時10分過ぎ。
店頭にもチラシの類が賑やかに貼り出されていますが、店内に入ると右手に券売機と写真入りのメニューが置かれています。

鯵のメニューが中心ということは承知しておりましたが、現実にメニューを見てもそのイメージは変わりません。
鯵を抜きにしたメニューは全くと言っていいほど見当たりません。
これはあっぱれですね。

企業系チェーンの場合は、機会ロスをなるべく減らす戦略を取るため、メニュー構成にしても例えば子供に好まれるメニューも取り入れるなど、どうしても最大公約数的なメニューになることが多いのですが、当店は、そういったメニュー戦略は取っていません。

メニューのトップにある鯵たたき丼セット600円の食券を購入して席に着きました。

店内は、厨房を囲んでＬ字型のカウンター席があり、少ないですがテーブル席も一部あります。
先客はいませんでしたが、カウンター席を勧められますので、それに従いました。

たまたま座った席の上には、単品メニューが置かれており、目に留まったのが鯵つみれ汁@300円。
定食を注文した人には＋250円で味噌汁とチェンジできるとあったので、注文した鯵たたき丼セットではどうかと思い尋ねてみると、セットは割引の対象外なので、単品300円になりますとのこと。
仕方なくそれをお願いしました。

後で良く考えてみたら、鯵たたき丼セットは、鯵たたき丼単品@500円に昆布の佃煮と焼き海苔、かき玉汁が付くだけなので、私がつみれ汁を注文した時に、セットから単品への変更を提案してくれると100円安くなったのですが、そういう提案は一切ありませんでした。

なので、鯵たたき丼にかき玉汁とつみれ汁の汁2品が付くといういささか勿体ない形になってしまいました。

それはさておき、鯵たたき丼は、食券を渡してから2〜3分での提供になりましたが、小ぶりな丼ながら一面に鯵のたたきが敷き詰めてあるなかなか見栄えの良い一品。
あらかじめ味付けがされている鯵のたたきですが、鮮度が感じられ、なかなか美味しかったです。

これに対して、鯵つみれ汁は、大きめの器で提供されたものの、鯵つみれは小さいのが2個入っているだけで、たっぷり入っているほうれん草でごまかされている感じです。
そして、そのつみれ自体も増量剤の味のするつみれでそれほど美味しいとは思いませんでした。

鯵たたき丼セットだけであれば、コスパでも満足できたと思いますが、鯵つみれ汁をつけた900円はコスパ高いとは言えないです。
鯵つみれ汁を追加した時点で店員さんが機転を利かして鯵たたき丼の方をセットを単品に変更してくれていたとしたらまた違った評価になっていたかもしれませんが・・・

ということで、当店では、いい面と悪い面を同時に見てしまった思い。
やはり今回のケースなどの場合は、客が不満を感じないような対応を徹底しておくべきではないかと思いました。
いずれにしても、意欲的な超専門業態の取り組みですので頑張ってもらいたいですね。