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㐂久家/プリンスのmountain
「キョウコレカラノミニイク ?」
「たぶん、まっすぐ帰らないことは確かだと思うよ」
いきつけの居酒屋でいつものように飲んでいたらよ~ちゃんからそう問われ、その場はなんとなく腰が引けてしまって一般論で流しつつ、その言葉の真意とともに、既にほぼほぼ出来上がってしまっている体調の温存の検討にとりかかる。
要はその女の子が、あなたはこれからまだどこかに寄ってくのですか ? とたわいなく聞いてきただけなのか、或るはアルバイトがひけたあと一緒に飲みに行きたいということなのかを見定めて、もしそうだとすれば、これから時間的にまだ一時間以上ここで飲み続けた上で、彼女のいきつけと聞いている線路の向こうの中華屋さんに付き合うだけの体力の温存を図れるのか、ということを ……
―― ここに来る前にすでにカレー屋でいい調子で飲み食いしてきちゃってるのが効いてんだよなぁ。これは嬉しいことなんだけど、インド人かネパール人かは知らないけど彼の国の人たちは、ジョニ赤これでもかと濃くつくってくれるので(笑)
<R1.6.23>
「㐂久家」
こういった町場にあっての日曜日の通し営業が、嬉しく、そして頼もしい。
席に着いた直後、お母さんに「揚げ茄子おろしもやっております」と品良くおっしゃっていただいたんだけど、自分の信念に従ってざるそばを注文してしまったことに依り、お母さんの気持ちを踏みにじってしまったのではないかとまたしても罪の意識に苛まれる。
―― この罪と罰は果たしてどこまで続くのだろうか。そしてその行く末の天国と地獄とは ……
隣の男性が冷たいぶっかけ系のおそばを片付けたと思ったら、今度は届いたばかりのかき揚げ丼にとり掛かりはじめるよう。
まるで中学、高校生の頃の自分を見ているような気がする。こと“食べる”ということに関してはその時の自分に今すぐにでも還れそうな気もするんだけど、とりあえず今日はいいや。昨日よ~ちゃんに付き合っちゃったおかげで、午後4時近くとなろうとしているのにまだひどい二日酔いが続いているので ……(笑)
“ざる/大盛り” @840
ざるのふつう盛りで690円の、もりそばが590円。
ちなみにかき揚げ丼が1,080円の天丼が1,630円で、これは私の常識に合致すること。というのは、そんな高級店の敷居は跨いだことはないんだけど、浅草のとかいろんなお店を廻ってみて、私は人生、ずっとふつうの天ぷらよりもかき揚げのほうが安価なものだと思っていたのだが、天丼よりも高いかき揚げ丼がけっこう存在するということに奇妙さを覚えていたので。
いや、正直かき揚げは天ぷらのかすで作っているとさえ思っていたわけであります(笑)。そしたらたいそう凝ったタネのかき揚げがあるばかりか、何故かかき揚げ丼のほうがご飯の盛り含めBigsizeだったりしてね ♬
そして今日も細身のつるりのおそばが到着。
それはまさに町場のおそば屋でこのくらいのものが出てくれば納得、という期待を満たしてくれるおそば。こちらに限らないけど、こういうおそばはどんな胃薬よりも昨日の酒にやられた胃腸を優しく修復にとりかかってくれる、私にとってはなくてはならない頼もしい存在なのである
おそば屋を出て音無川を渡り、飛鳥山んとこの大きな交差点を明治通りを突っ切るかたちで宛てもなく進む。それはいつもであれば飲みはじめる為の時間稼ぎに他ならないんだけど、今日は些か胃が疲れているようで、どうしたものかと葛藤しつつ ……
大通りを往っても能がないと思い、ちょっとそれたらうまい具合に西ヶ原商店街というのをみつけ、それに添って歩いた。最悪巣鴨で電車に乗ろう、なんて考えていたところ、ああ、明治通りで曲がらなかったから巣鴨方面には歩いてないわ、なんて素で思うバカな男独り。
よく分からないけど漠然と歩き始めた商店街は、その看板なり幟みたいなのをおっていくと、西ヶ原商店街から染井銀座とその名を変えて、最後は駒込の霜降り銀座を抜けて本郷通りに突き当たるではないか !
洋品店、ファンシーグッズの吊された文房具屋さん、それでも東芝の看板を背負った小さな電気屋さん、金物屋さん etc.
日曜日の夕暮れ。個人店を中心に構成されて延々と長く伸びたその商店街はしかし、それなりの情緒を湛えつつも、十条東十条のそれと比べてしまうと半ば死に体に見えてしまうことがどうにも悲しい。
メインストリートを出口から駒込駅に向かえば、とうとう小さな雨粒がはらりと頬におちてきた ……
そして昨日の夜は記憶が断片的なんだけど(笑)、ようちゃん(行きつけの居酒屋のアルバイトの女の子)に危うく“蜂の巣”なるものを食わされそうになって、必死に拒絶したことだけははっきりと覚えてる。何故拒否したかというと、それが蜂の巣だから(笑)。
―― だって蜂の巣とか蜘蛛の巣とか、そんなの人間の食べものじゃないでしょ ?(笑)
大昔にいかりや長介さんが、毎年、どこか未開の原住民のへところへステイに行って交流を図るという番組を興味深く見ていたけど、その中で長さんは、いろいろ昆虫みたいな芋虫みたいなゲテモノをすすめられるんだけど、でもそれを食べなければ現地の人と、これは精神的なことを言っているのだろうけど絶対に仲間になれないから、それを無理してでも自分は食べるのだと。
―― その理屈は十分に理解できるんだけど、でもダメなんだよなぁ、俺って。どんなに若い女の子からそれをやられてもね。ダメなオトコだよほんとに。やっぱ今夜も飲むしかないわ ……
平成最後のプリンス
平成最後の日。
プリンス2丁目(ふつうに王子2丁目って言えよ!)のバス停からパチンコ屋回りを攻めるも、営業していて、且つぴんとくる店がない。なので一旦駅前へ出て例の北とぴあへの小路を進むんだけど、「かずゆき」はこないだ入ったばかりだし、「そふりっと」は、中を覗いてみようと思ったら目の前でご夫婦がドアを引き入ってしまい、席はぜんぜん空いていそうだったんだけど、なんとなく通り過ぎてしまった。
ガードをくぐってバス通りに上っていく道を見上げたら、トリコローレに気付く。時刻は午後3時をちょっと過ぎたところで、通し営業していてくれなければ入店することは叶わないが、その可能性は低いとみながらも歩いていく。案の定、目の前まで行って札はCLOSEに返っていた
<H31.4.30>
「㐂久家」
北区役所の横のそば屋が通し営業していたかなと思ってそのまま坂を上り続けたら、運良く暖簾がかかっていた。
その前のラーメン屋も営業していて一寸迷うが初志貫徹、その古のそば屋の暖簾を割ってみる。
BGMはクラシックで、これは悪くない。
こちらには年に一度も来ないと思うんだけど、来るたびに内装なんかがちゃんとしたお蕎麦屋に更新されていく気がして、しかし肝心のお蕎麦が、別段ふつうのお蕎麦からの脱却の気配がみられないことが、いまいち私を惹きつけてくれないことの最大要因だと思っていた。
しかし茹で場が女性担当のイメイジだったんだけど、今日は男性の職人さんが二名入ってくれていて、もうそれだけで、そこはかとない期待が沸いてくるものだから不思議である。
因みにこのバス通りを十条方面にちょっと進むと「越後屋」というそば屋が2件あり、その手前の「越後屋」はもう幾度かこの場でご紹介させていただいているんだけど、しかしその奥の「越後屋」が、未だ入る勇気が沸いてこず(笑)。
先客は一組、都合三名。
私の入店後、若いハンサムな彼氏が一人で入ってきて私の正面に向かい合わせとなる恰好で着いたので、Gayではない私だがちょっと胸がキュンとした(嘘!)
余談ながら、この通りのそば屋ではその手前の「越後屋」が、そばだけを考えたときに一番その質(たち)が良いと思うが、いきつけの鉄板焼き屋のママはこちら「㐂久家」が好きなようで、時折使っているという話は前から聞いていた
“ざるそば” @690也。
因みにふつうの“もり”で590円。
海苔はハサミ切りだが、黒光りしており質(たち)は悪くなさそう。何より、その細身のそばの質がよさそうで、更に猪口の中のつゆの分量も適切に見え、にわかに興奮してくる。
早速割り箸のティップでそばを起こす。水切りが少々あまいかなと思いつつ、また粉ワサビも少々ゆるいかなと思いつつ(いちいちいちいち ! 俺!/笑)、そばを適量摘まんで啜ってみたところ !
―― ぜんぜん悪くないじゃん ! ここん家のお蕎麦 !! 今までなんで気付かなかったんだろう !?
そばの水切りはぎりぎり、ふつうにやっていって辻褄の合う領域におさまるものであったので、私の高等技術を揮う必要はなかった。
繰り返しとなるけど、正直、この細打ちのそばは悪くない。時間が時間だったので「定食はもうNGですよね ?」と駄目元で聞いてみたのを快く通してもらってやりはじめた向かいの男性が、いくらも経たないうちに「せいろもう一枚 !」とやる気持ちがよく分かる。その限りなき自由の謳歌を目の当たり、正直、俺ももう一枚欲しいわよ ……
―― こんなとき、どんな顔していいのかわからない ……
男性だと思っていた茹で場ご担当のお一人がホールの女性と話されている声が聞こえたんだけど、女の人だった(男の人だと間違えてごめんなさい!/笑)
その言葉遣いは抑制がきいており、我々お客の前でも全く以て適切なもの。お蕎麦の追加は、強靱な意思を以て封じ込めた。自由とはあくまでも個性の発揮ということであって、決してやりたい放題ということではないのだと自分に言い聞かせつつ ……
熱々の湯を、なるたけゆっくりと堪能する。
そばをやっているときのスピード感とのコントラストを愉しむ為に。そして小銭の中のぴったりを握りしめて帳場に回ったら、そんなに若くないなと思って気にしてなかったんだけど(こらこらこら!)、私は熟女マニアではないがすごく品良く感じの良い奥様があたってくれて、ちょっと胸がぴくっときた(嘘)
【箸袋について】
こちらはどのくらいの老舗なのであろうか。
おそらく電話番号の()内の数字三桁だった頃のバランスを守って刷られたものだと思うんだけど(三桁の幅に四文字詰め込んでいるから文字が小さく見えているのではないか、ということ)、またはその昔都内間で下四桁だけで通話出来ていた時代の名残で、括弧内がなおざりにされ、元々小さめの号数で刷られていた頃の名残とも考えられるが、だとすればこちらも、それなりの歴史を持っているおそば屋ということとなろう
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Jackie_m
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店名 |
喜久家
|
---|---|
ジャンル | そば、うどん |
予約・ お問い合わせ |
03-3908-6400 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
王子駅前駅から389m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
個室 |
無 |
---|---|
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 店頭にも喫煙所なし。入口・店内に「終日禁煙」表示あり |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 座敷あり、バリアフリー |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
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何を注文しても美味しい居酒屋の、今日は定休日。
国鉄王子駅を南に行ったらいいのか、北に行ったらいいのか。しかも電車が同時に来た ! どうせ通勤定期は切れているし(現在社有車通勤の為、継続するなとの会社からのお達しが出ている)、昨日に引き続きということがちょっと引っ掛かったが、北へと向かう
―― 国鉄という名の低気圧にのって北へ向かった。ここも北区なのに、別の北区へと ……
赤羽駅下車。
まだ足は痛い。が、航続距離は飛躍的に伸びている。そば屋酒がしたかったが、目をつけていた通し営業のそば屋の暖簾は未だ掛かっていなかった。キープの中華屋の夜の部も、まだ始まっていないよう。脚を引き摺りながらかなりの距離を歩いた。時間稼ぎの為に足を痛めつけつつ、目あてのそば屋は開くのだろうか ? と迷う。それをもう一人の自分がとうとう待っていられなくなり、結局元の木阿弥に ……
<2.5.11 王子>
「㐂久家」
王子駅に戻ってそば屋酒をやることには、一つ重大な問題があった。
ここまで酷使してしまった足を更にひき摺り、果たして駅からバス通りまでの長く急な坂を今の自分に上っていけるのか ? ということ。
きつい坂を上るには、ため息を何度もつき、しかし後ろだけは振り向かないという方法、名付けて“無縁坂登坂法”というのがあるが、今回ばかりはそれが通用するかどうか、自信がない ……
そこで私は、自分に元気とやる気と勇気を与える為、「無縁坂」ではなく、岩崎宏美の「思秋期」を歌う。
青春はこわれもの 愛しても傷つき ……
歌っているうちに、バス通りに出てこちらの暖簾が出ていたことには心底安堵した。実は「思秋期」を歌っても元気なんか出ない。どころか逆に暗い気持ちになるということは分かっていたが、それでも歌い続けたのは、単純にこの曲が“長い”から。
長いから歌っているうちに着くだろうと思っただけで、実際にそのとおりにいったんだけど、でもその代償として、私は青春をロストした岩崎宏美を追体験し、よけいに深く傷つかねばならなかった ……
“日本酒/一合” @650
「日本酒はどうしましょう ?」
「冷たいのありますか ?」
「冷酒ございます~ ♪」
“かき揚げ/一枚” @730
「おつまみの単品でいいですかぁ ?」
「おつまみの単品でいいです」
しかしこれは ……
向かいの「越後屋」さんの“かき揚げ”のほうがぜんぜん質が良いだろう。いや、上手く揚がっていると思うが海老が活き芝海老の死んだやつではなく(捻りすぎ !)、例の火を入れても白くならない加水の海老ということだけが、しかしそれがすべてとなろうが、これは老舗のおそば屋として正直、如何なものかと思う
バス通りには未だ少し残る光量。
こちらは元々夜方向への営業時間が短く、このまま寂しく男の一日が閉じてゆくのであろうか ……
“納豆”か“もり”か迷う。
イタリアではもっともシンプルなスパゲッティである“ペペロンチーノ”は、お店では出さない料理だという。あまりにシンプル過ぎて、お店屋さんでお金をとれる料理ではないということだろう。
この一点においてだけでも、この日本が誇る蕎麦という料理があまりにもfree、あまりにも自由だということが分かる。天が人の上に人をつくらず、そしてまた人の下に人をつくらないように、他の料理が松竹梅のようなグレード付けに余念なき中、これは非常にミステリアスなことなのだが、こと蕎麦の前では何故かすべてが平等に帰すのである。
例えば上天丼を注文する人の隣で“並”天丼を注文するとちょっと気おくれした気分に陥るが、天ぷらそばを注文する人の隣でもりそばを注文して逆に心の中で嘲笑うことさえ可能とする、蕎麦というものはそういうマジカルな料理である
私は迷うことをやめた !
振り返っておばあちゃんに正義の挙手をする。その完全なる自由を手にする為に !
「もりそば大盛り !!」
日本語としてこれ以上正義の言葉を、私は知らなかった。
瞬間、目の前のバス通りを往く自動車のロードノイズさえも私を祝福してくれているような気がした。たとえそれらの中にミシュランタイヤが混じっていたとしても !
※ あと酔ってるから教えちゃうけど、「大きいもりそば !」という言い方もあるが、こちらのほうがより高度な言い回しとなる為、それを恰好良くやる為にはより高い精密さが要求される
「あと注文ないですか ? ゆっくりしていってね ♪」
花番さんに子供扱いされることに微睡むということだけが、実はそば屋のほんとうの醍醐味かも知れない。
かき揚げを一つ、大きいもりそばを一つ、そして冷たいお酒を二つやった。
ゆっくりしていってねと言ってくれたおばあちゃんがどこかの電気を消すのを(笑)トリガーとして、猪口に残った湯をぐい吞んでやおら起ち上がる。
そして忌まわしき坂を下りる足の痛みは、お酒の魔法でいくらか弛んでいた