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03-6882-3934
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夜に再訪。繊細な仕事ぶりと安定した実力を再確認
丁寧な仕事で昼でも気持ちの良い「蕎麦屋酒」を堪能
定期的に診察に出向いている、河田町の東京女子医大病院。
結構時間が掛かることもあるが、こんなご時世のせいか採血・診療・会計・調剤など全てが順調に運ぶ。
その後で食事をして帰るのが常だが、終わったのがまだ早い時刻で、小春日和の陽気に誘われて少し歩きたい気分。
北の方に進路を取り、坂を下って早稲田方向に歩き出す。
30分ほどブラブラした後でそろそろ食事処を決めようと、最初に向かったのは「汐見」だが、行ってみると12時開店で待つにも大分間がある。
そこで思いついたのが、少し先のこちらの蕎麦屋。
神田川に面した清楚な佇まいの店で、向かいには椿山荘や細川庭園の鬱蒼とした木々が、赤や黃を混じえて青空に映えている。
愛想の良い女将さんに迎え入れられて、間隔を空けて椅子が置かれたカウンター手前の席に通された。
まずはビール(ヱビス中瓶)をもらう。
お通しには、食感も味も柔らかな「煮昆布」が付いた。
ご夫妻二人でひっそりと営む店なので品数は多く無いが、昼でも肴類はきちんと用意されている。
目を引くのは2種類の'お昼のセット'で、「小鉢二品」に「炊き込みご飯」か「天ぷら」それに温・冷のどちらかの蕎麦が付く。
「天ぷらセット」(1,450円)を選ぶが、女将さんは私が呑むため'お蕎麦は後でお出し致しましょうね'という気遣いを見せてくれる。
小鉢は次の2品。
「自家製豆腐」は豆の旨味・甘味が濃く、実に美味しい。
「壬生菜のお浸し」は壬生菜の他にしめじやエノキタケなどの茸、三つ葉や黄菊が薄味の出汁に浸されている。
食感が心地良く、丁寧で上品な仕上がりが印象的。
「本日の天ぷら」の内容は、海老一尾に野菜5種(南瓜・蓮根・丸十・パプリカ・隠元)で、薄目の衣で軽い揚げ上がり。
海老は小振りだが車海老で味が濃く、野菜類も素材の持ち味が生きており塩だけで食べさせる手法も納得。
後の予定が有るので、酒には「木戸泉」を半合でもらう。
きちんと片口で供され、猪口を選べるスタイルも嬉しい。
穏やかな気分で、暫しの蕎麦前を楽しむ。
酒が尽きた頃、女将さんに声をかけて蕎麦をお願いする。
先につゆと薬味が出され、つゆは猪口に入っているが途中から足せるように小型のつゆ入れが添えられるのは好ましい。
少し含んでみると、かえしがやや強めだが以前に比べ円やかさも感じられる丁寧な仕上がり。
ランチのセットとは言え、本山葵の摺り下ろしが添えられるのもポイントが高い。
次いで文字通り竹笊に盛られた「ざる」が登場。
提供の際'北海道摩周産の牡丹でございます'の言葉が添えられた。
細目に揃っており、鼻を近づければ香りが芳しく歯触りも良好。
以前は切れ切れの部分も見られたが、今回は綺麗に繋がっている。
つゆは濃い目なので、先端を浸す程度で啜れば爽快な喉越しが楽しめた。
蕎麦湯は多少の白濁はあるが自然体で伸びは良く、気持ちよく〆られた。
手前の窓際の席だったので秋の陽が優しく差し込み、窓から望む木々も美しく実に快適なひと時を過ごせた。
昼のセットメニューは一杯やるにも好適で、トータル3,000円程度で楽しめるのは嬉しい限り。
女将さんのゆかしい応対ぶりも、居心地の良さの要因の一つ。
開店当初は立地の不利を心配していたが、この日も後客に途切れが無い。
夜の状況は分からないが、こんな時期でも近隣の方を中心に賑わっていることに安堵。
帰りは「肥後細川庭園」を散策の後、坂を上り目白通りまで出て帰途に就く。
わが家からバス一本で通える場所柄も有り難く、これからも定期的に足を運びたい。
早稲田の神田川沿いに注目店が誕生
2か月ほど前に、早稲田に新たな蕎麦屋が誕生したという情報が入ってきていた。
場所は新目白通りを越えて、神田川の南側の道に沿った所。
住所が新宿区ではなく文京区関口なのは、かつて神田川が蛇行して流れていた頃の名残である。
そのためか食べログの登録上の地区分けが「高田馬場・早稲田」ではなく、機械的にかなり離れた「大塚」に括られてしまっているのは釈然としない。
この辺りは昔から小さな印刷屋や製本工場などが点在しており、商店も疎らなちょっと寂しい所。
店の前から神田川の対岸を見上げれば、椿山荘や芭蕉庵、永青文庫も在る細川庭園などの鬱蒼と茂る木々が視界に広がっている。
ちなみにこの間を抜けて旧目白通りに向かう急坂は「胸突坂」と呼ばれ、私が学生時代に良く上り下りした懐かしい道筋である。
2週間ほど前、昼に一度寄って蕎麦の出来を確認したが、味もさることながら雰囲気や接客も好ましかった。
その時にこちらの前身は、渋谷の桜丘町に在った「多心」だと伺った。
「多心」には一度訪れたことが有り好印象が残っていたが、一年ほど前に閉店したと聞いて消息を案じていたが、こちらに移り店名も変えて再スタートしたとのこと。
昼でもきちんと「蕎麦屋酒」が楽しめることも分かり、この近くにオフィスのある友人を誘って再訪した。
小さめなマンションの一階で、入口も見過ごしてしまいそうな控えめな佇まい。
店内も清楚で、手前に壁に向かったカウンター、右手にちょっとした会合にも使える個室、奥にテーブルが3卓、合わせて15席ほどのこじんまりとした造りである。
ご主人と女将さんの、ご夫妻2人で営まれている。
一応席の予約を入れておいた我々には、2人掛けのテーブルが用意されていた。
昼は単品の蕎麦メニューもあるが、2種類のセットが用意されており、他に簡単な肴類も品書きに並んでいる。
まずは生ビール(サントリープレモル)をもらう。
お通しとして「昆布の煮物」が付いた。
注文は2人とも、2種のセットのうち「小鉢2品・本日の天ぷら・蕎麦」(1,350円)を選択。
それに単品で「出汁巻きたまご」を頼む。
先に出汁巻きが登場したが、焦げ目を付けない綺麗な焼き上がり。
断面を見ると半熟状態に仕上がっており、醤油を垂らした染めおろしを添えて口に運べば、なかなかの美味しさ。
次いでセットの小鉢が登場。
「自家製豆腐」は大豆の甘みと、滑らかな舌触りが秀逸。
「芯とり菜のお浸し」には「ひたし豆」も添えられており、両者の食感の対比と出汁を含ませた滋味が印象的。
「本日の天ぷら」は、海老・鯛の切り身・ヤングコーン・オクラ・空豆・インゲン・パプリカと盛り沢山。
からっとした上手な揚げ上がり。
塩とレモンで食べさせるが、海老も鯛もしっかり旨味が有り、野菜もそれぞれの持ち味が感じられる。
酒に私は'復興の酒蔵'として知られる岩手の「赤武」を、お相手は「自家製梅酒 ブランデー仕込み」をロックでもらう。
女将さんは'お蕎麦は少し遅らせてお出ししましょう'と言ってくれた。
おかげで暫し寛いで蕎麦前を楽しめた。
酒も尽きたころ、'声かけ'で蕎麦をお願いする。
「ざるそば」が文字通り、深めの笊に盛られて登場。
挽きぐるみが細目に打たれているため、ややつながりが悪く切れ切れな部分もあるが、香りはしっかり。
つゆは幾分'かえし'が強めに感じるが、決して悪くない。
薬味の仕事も丁寧で、山葵も上質。
蕎麦湯は自然体で、気持ちよく〆られた。
お相手もこの日はゆっくりできるので、メニューに載る「甘味」について訊いてみた。
昼でも提供可能で、しかも2種類が用意されているとのこと。
折角なので別々に、私は「無花果のゼリー寄せ」を、お相手は「蕎麦の実のアイスクリーム」をもらう。
両方とも甘さが控えめの上品な味わいで器も洒落ており、最後まで満足できた。
この日はご近所と思われる方々が、ぽつりぽつりと来店。
我々と同じように「蕎麦屋酒」を楽しんでいる方も居り、存在が周知され始めていることが窺える。
「多心」同様に、料理も蕎麦も水準以上の仕事が認められる。
ご主人夫妻の、穏やかな応対ぶりも好印象。
夜にはより凝った料理が品書きに並ぶとのこと。
我が家からは比較的便も良いため、近いうちに是非再訪したいと思う。
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蓼喰人
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蓼喰人さんの他のお店の口コミ
店名 |
蕎麦 高しま
|
---|---|
ジャンル | そば、日本料理、居酒屋 |
予約・ お問い合わせ |
03-6882-3934 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
東西線 早稲田駅から徒歩10分 早稲田駅(都電)から378m |
営業時間 |
|
予算 |
¥3,000~¥3,999 ¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
席数 |
12席 (カウンター2席、テーブル席2名×3、4名×1) |
---|---|
個室 |
有 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
駐車場 |
無 駐輪場もなし |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い、カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる |
---|---|
料理 | 魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
お子様連れ |
中学生以上可(2024年5月6日受付分より) |
公式アカウント | |
オープン日 |
2019年4月1日 |
備考 |
※お昼の予約は11時30分のご来店の方のみ承ります |
お店のPR |
お酒とお料理、〆の手打ち蕎麦
お酒の肴や季節の食材を使ったお料理をご用意しております。 |
初投稿者 |
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再訪したい蕎麦屋は多いが、こちらも何時でも行けると思いつつ4年近くも間が空いてしまった。
懸念された台風の被害も軽微だった翌日の土曜日、念のため予約を入れた上で訪店。
我が家の近所から出る都バスに揺られ、椿山荘の一つ手前で下車し神田川へ向かって学生時代から思い出深い急坂を降りる。
石段の両側は鬱蒼とした緑で、そこから聞こえる油蝉の声がより蒸し暑さを掻き立てる。
定刻の18時丁度に到着。
何回か訪れているが夜は初めてである。
女将さんと呼ぶには未だに初々しい奥さんが、明るく迎え入れてくる
席はいつもの入って右側のカウンターでは無く、奥のテーブルが用意されていた。
私のすぐ後から入店した3人組は、右手の個室状のスペースに通された。
他のテーブルにも予約が入っている様子。
予約時に「蕎麦前セット」(2,600円)という、簡便なコースをお願いしてある。
内容は「蕎麦前三点盛り+季節の天ぷら+蕎麦」で、足りなければ追加が出来ると言うスタイル。
まずはビール(ヱビス中瓶)をもらう。
ビールのグラスを傾けるうちに「蕎麦前盛り合わせ」が丸いお盆で登場し、女将さんから丁寧な説明の言葉が添えられる。
品書きには'三点盛り合わせ'となっており実際に3つの皿や小鉢が乗っているが、長皿には3品が盛られているので実質上'五店盛り'。
内容は次の通り。
「フルーツトマト ライム風味」:湯剥きされてカットしたフルーツトマトが、ライム果汁でマリネされており、爽やかさを演出。
「玉蜀黍豆腐 生姜ジュレ」:すり潰した玉蜀黍を寒天で寄せたものに、生姜の風味の出汁のジュレが掛かっている。
優しい食感と味わいが秀逸。
「ユウガオの冷製含め煮」:干瓢の原料であるユウガオだが、未成熟のものは見た目が似ている冬瓜と同じように煮物にすると味も似ている。
出汁を含ませてから良く冷えた状態で供され、青柚子を摺り下ろした'降り柚子'が清涼感を高める。
「釜揚げしらすと青菜のナムル」:一尾が大粒の釜揚げしらすと小松菜を改良した「江戸菜」と共に、胡麻油を効かせて和えられ刻み葱が天盛りされている。
江戸菜は小松菜ほどクセが無く食感も柔らか。
あっさりとした塩味と胡麻油の風味が心地よい、上品な一品。
「鴨ロースト」:じっくりとローストされた抱き身の厚めのスライスが2切れ、粒マスタードと白髪ねぎが添えられている。
程よい歯応えで、噛めばジューシーな旨味が口に広がる。
いずれも丁寧な仕事が施されており、味も上々。
酒は選りすぐった銘柄が9種類。
まず愛媛の「加儀屋 純米」をもらう。
優しい口当たりとふくよかな味わいが良かった。
「本日の天ぷら盛り合わせ」が登場。
内容は「鯛の身の大葉巻き」に「蓮根・ズッキーニ・玉蜀黍・パプリカ・モロッコ隠元」といった夏野菜の数々で、薄衣のサクッとした上手な揚げ上がり。
パウダー塩とレモンで食べ進めるが、鯛もよかったが、それぞれの持ち味や食感が生かされた野菜類が実に美味い。
酒の追加は「乾坤一」。
すっきりとした辛口で、すっと入っていく清廉な味わい。
蕎麦の前に何かもう一品欲しくなり、おすすめから「たらこの粕漬け」をもらう。
酒粕に漬け込まれた鱈子半腹が、軽く焦げ目が付くくらいに炙られて輪切りにされている。
中はレアの状態でプチプチの食感が心地よく、粕の旨味と程よい塩気に本山葵おろしが利いており酒が進む。
声掛けで蕎麦をお願いする。
端正に切り添えられた十割蕎麦が「ざる」で登場。
品種は最近注目されている「成田産 千葉在来」で、2.3本先に摘まむと歯触り良く香りも芳しい。
徳利で出されるつゆの出来も見事。
江戸前伝統の濃い口で、深みのある返しと香り高い出汁を融合させた優れた仕事。
手繰った先端のみを浸して啜れば、のど越しも爽快。
薬味には本山葵のほか、品質の落ちるこの時期でも白い部分のみを刻んで丁寧にさらされた葱が印象的。
蕎麦湯は正統的な釜湯のままの自然体。
濃い目のつゆに注げばすっきりと伸び、旨味が紐解けていくような感覚が楽しめた。
ここまででも十分満足だが、目についたのは'おすすめマーク'が付された「自家製わらび餅」で、面白そうなので頼んでみた。
黄粉をまぶされた一口サイズのわらび餅が6個ほど盛られており、添えられた黒蜜を垂らして口に運ぶ。
もっちりとした舌触りには、高級和菓子屋に匹敵する仕事が感じられる。
実に快適なひと時が過ごせた。
高価な食材が使われているわけではないが、すべてに繊細さが感じられ完成度の高い品々に仕立てられている。
蕎麦の出来にも、改めてハイレベルな技を確認。
勘定は6千円弱で、満足度に照らせば極めてリーズナブルである。
女将さんの穏やかな接客ぶりも、居心地の良さの一因。
決して好立地とは言えないが、近隣の皆さんを中心に多くの常連さんに支持されているのも頷ける。
帰りは来た道を戻る。
夕立後の鬱陶しさの中、蚊に刺されながら煩いほどの虫の音に包まれて坂道を上る。
ふと見上げた雲間に浮かぶ「カテドラル教会」の鐘楼が、何とも幻想的な光景を見せていた。