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巣鴨駅・北口、老舗の天ぷら屋「海老屋」。【5th】
巣鴨の老舗、お江戸の天重を堪能。
天丼の天ぷらの食文化論については、いつもついつい熱くなってしまう。
サクサクしていないからダメだとか、タレが濃過ぎて苦いとか…。
まぁ、人それぞれ好みなんだが、そもそも、天丼の天ぷらはいつの間にサクサクが主流のような言い回しに変わったのだ?「てんや」の影響か?
僕は、東京に来てから、ずっと天丼は浅草の「大黒家」を最愛用している。
そのレビューでこう書いた。
『好みは人それぞれである。でも、現代における「天丼」という食べ物には、いろいろな種類がある。各人が理想とする美味なる「天丼」は一つだとしても、色々な種類があるというコト、ソレが事実なのだ。
認知されているか、されていないか、また、そういう種別のモノなのかどうかもわからないが、事実は、主観とか客観でなく存在する。
こんな意見もあっていいと思う。
サクサクしてないからべっちょりしてる! タレが黒くて苦い!
所詮、観光客相手の店だ!
だから、自分には合わなかった。評価⇒1.0
以上
同様に、
真冬に北海道に旅行に行って、北海道は寒すぎるから観光地として適していない。評価1.0。
生モノがキライな人が、寿司屋に行って、食べられるモノが無かった。評価1.0。
アッサリしたラーメンが好きな人が、背脂チャッチャ系のラーメン屋に行って、油くどくて食べられなかった。評価1.0。
あくまでも、主観だ!…???
表現の自由だ!…???』
主観と表現の自由…。
その大黒家の天丼をこう書いている人もいる。「駒形どぜう」の六代目の越後屋助七さんが、下記の本でだ。
(以下の文章の『~』は、2003年小学館発行「駒形どぜう六代目の浅草案内」より抜粋)
『ずっと変えずに甘辛くて黒い天丼』と題して、こう綴られている。
『見た目はちょっと黒めの天麩羅が、大黒家ならではのもの。だが、食べてみると、ゴマ油の香りが口いっぱいに広がって、何とも旨い。これぞ、江戸の味。この天丼のファンが多いのもわかる。』
『大黒家の天丼。エビやキス、穴子などの味を逃がさないように衣をちょっと厚めにしてゴマ油でからっと揚げる。これに一見濃いようだが、じつはまろやかな味の秘伝のタレをかければ、大黒家特製の天丼のできあがり。天丼には、タレがうまくしみるように絶妙な加減で炊かれたご飯がものをいう。』
かなり、遠回りした。
この店の天丼、いや、僕が食べたのは天重だが、大黒家以来の感動をした。
巣鴨駅の北口の路地を入ったトコロにある老舗の天ぷら屋である。
昼時、ランチメニューのようなモノが出ていたので、何となくその時の気分で入ってみた。
カウンター席が奥に並ぶ感じで、鰻の寝床のようなこぢんまりしたお店だ。
先客無しで、大将とのサシである。
ランチメニューの天丼800円から、いくつか見るが、その時の我がままで言えば、しっくり来ない。
で、「海老だけの、海老天丼のようなモノできますか?」と、大変失礼ながら聞いてしまったのだ。
すると、大将は、二つ返事で、ハイつくりますよ。みたいな感じでの返答だった。
揚げる様を眺める。丁寧に一つ一つ衣がつけられ、かつ油の温度の微妙な状態を何度も何度も確かめられていた。浮き上がる天かすにどれほどの差があるのか素人にはなかなかわからないが、大将のジャストのタイミングで揚げられ始めた。
揚げ鍋の正面だったので、しばし見惚れていたが、あまり凝視するのも好ましくないと思い、店内を見渡す。
壁に貼られている、この店のこだわり。
揚げ油は、関根油店の「関根のゴマ油」だと書かれている。
後から知ったのだが、新宿の小田急ハルクにある「天兼」などの名店で90年以上愛用されているゴマ油だと云う。
玉締め絞りという江戸時代中期より続く伝統技法で、人の手で三日三晩かけて絞ることで、添加物を一切使用しない最高級の純正胡麻油が出来るという。そして、その玉締め絞りによる胡麻油の生産量は、日本全国でわずかに1%に満たない極めて貴重な胡麻油だと云う。
また、ご飯のコメも「多古米」だと書かれている。
「海老天重」(1,100円) ―― 目の前に到着したのは海老天丼でなく海老天重だった。
もちろん、蓋が閉められた状態で重に納められ提供された。
サクサク信者達は、コレでもサクサクしてないからダメだと言うのだろうか?天丼のフタがわかりづらいなら、天重ならどうなんだろう?
小ぶりな海老天が4本寝かされている。シシトウ天が1本彩りで添えられていた。
価格から考えれば、随分CPは良いと思われるが、ソレは結果論であり、食べる段階では、メニューに無いモノを勝手に注文した者として、価格がわからない海老天重はやや疑心暗鬼な面もあった。
でも、食べ進むにつれ、その味わいに納得し、感覚的には1,500円~2,500円位を想定した。
かなり幅があるが、お好み表の海老が1本600円だったためと、やはりランチ用天丼のための小ぶりな海老なんだろうという考えの狭間であった。
海老天は、噛んだ瞬間の海老の風味が良い。この海老天も大黒家同様、衣で風味が逃げないように工夫がされている。継ぎ足しの衣が何よりの証拠だ。コレを、単にカサ増しだと論じるのは、明らかな間違いである。
そして、その関根のゴマ油の風味がまた良い。きっと「てんや」などに慣れてしまうと、揚げ過ぎだと言われるのだろうが、白っぽい出で立ちでなく、こんがりキツネ色以上である。
で、くぐらせているタレとご飯に丁寧にまぶされているタレ。熱でキュッと引き締まったようなタレでもある。甘みもあるが、どちらかと言えばサラリとしていて、辛味の方が立つような感じ。もちろんやや焦がしダレ寄りなので、それなりに煮詰め感も若干ではあるが感じられる。
カタめに炊かれたご飯にもよく合い、そのご飯もやはりウマい。
あぁ、こんな感じの天重を食べたのは久々だ。
ウマい。ウマすぎる。
それに、みそ汁が、またとんでもなくウマい。
ダシの風味と、汁の味わい。天重との相性も極めて良い。
全てにおいて、深く考えられた食事だ。
大満足。ごちそうさまでした。
駅2,3分の立地で、こんな老舗の天ぷら屋が、口コミ4件「3.01」の評価は信じがたい。
お江戸の食文化は、すでに崩壊しているのか?
残念でならない。
ときわ食堂が210件「3.58」。極端すぎる印象。
(文責:京夏終空、2017.12.21)
(3.05/2018.1.21)
(※写真は、後日掲載。)
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店名 |
海老屋
|
---|---|
ジャンル | 天ぷら |
予約・ お問い合わせ |
03-3915-1450 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
JR山手線、都営地下鉄三田線【巣鴨駅】徒歩3分 巣鴨駅から133m |
営業時間 | |
予算 |
¥3,000~¥3,999 ¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥2,000~¥2,999
~¥999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
席数 |
8席 (カウンターのみ) |
---|---|
個室 |
無 |
禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2021/12喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
無 近くのコイン・パーキング:巣鴨2-4-7に18台収容、ほか |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
サービス | テイクアウト |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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やはり、お江戸の海老天重が何とも言えない。
こういうレベルの個人店の天ぷら屋さんは、少なくなったと思う。
天ぷらの揚げ方を見ていれば、スグにわかる。
この店、前回レビュー後も当然に訪れている。
個人的に、旅先や遠方以外で「4.0」以上付けた店は、再訪をしている。
逆に、良い評価だけして1度きりで、行かないというのは、どうかとも思う。
べらぼうに高いとか、予約が取れないとかは別にして、せっかく美味しいものに出会ったのなら、普通は再訪を重ねるのではないか?
食べログのレビューの変遷を見ていると、そのへんがどうも歪な印象を受けるコトが多い。
スグ近所の店で、「5.0」とか付けて、5年ぶりに来ました、とか…。全く解せない。
さて、実は、そんな偉そうなコトも言えない。
前文は、僕自身にも向けてである。
何故なら、この間に人を連れて来た1回をはさみ、3回目だからだ。(笑)
1年に1度のペースじゃないか…。
「海老天重」(1,500円) ―― 写真の通り。
詳細は前回レビューに譲る。全く同じモノを食べたからである。
でも、海老が4本から3本になった。その分、やや大きめ。
シシトウがピーマンになった。価格も上がった。
でも、十分に美味しいし、満足である。
むしろ、まだ安いのでは?とさえ、思う。
元々、メニューに無いモノを勝手に注文しているので、そのあたりは時価的な要素もあるだろう。
総合的に、ほんの少々、評価を下げたが、でも「4.5」は譲れない。
ゴマ油の香りに、サラリとしたタレ。
甘すぎもせず、辛すぎもせず。
ご飯の立ち方、重で蒸されたあと、フタを開けた時の立ち上る香り。
衣の付け方、足し方が、何とも良い。
ふんわり、極上に仕上がっている。
大満足。ごちそうさまでした。
いつも繰り返し書いているサクサク教信者に向けては、もう何も言わない。
ただ、天ぷら用の揚げ方と、天丼・天重用の揚げ方が、同じ海老天でも全く違うコトだけはわかって欲しい。
単なる衣のカサ増しと、タレを絡ませ、風味を逃さず、味わいを上げるための、衣の継ぎ足しも、全く違う。
この店の大将、スゴく丁寧に、そのあたりの作業をしている。
その技に、感動すら覚える。
(文責:京夏終空、2020.2.2)
(12件/3.15)