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移転当初に比べれば、落ち着いた印象
出かけた帰り、ランチを摂り損ねたので駒込で途中下車し、駅から比較的近いこちらに久々に足を運ぶ。
石造りのステップを上って洒落たドアを開けるまでのアプローチは、蕎麦屋らしからぬ南欧風の構えだが、広々とした店内にはすっきりとした和の風情が漂っている。
時刻は一時半過ぎ、梅雨のような鬱陶しい天候のせいもあろうが、店内は閑散としている。
とりあえずビール(サッポロラガー中瓶)を頼む。
今回はゆっくり「蕎麦屋酒」という時間も無く食事が主目的のため、すぐにランチメニューより蕎麦と天重がセットになった「天箱御膳ランチ」を注文。
ビールが1/3ほど空いたころに、一式が角盆で登場。
白木の横長の箱に盛られた「天重」の具は、海老・ズワイガニ・茄子・南瓜。
海老はまずまずのサイズで旨味もあり、カニの脚肉も結構な食べ応えで味も抜けておらず、2種の野菜も美味い。
仕事はいわゆる'蕎麦屋の天ぷら'だが、衣はそれほど厚くなく綺麗に揚がっている。
たれは味も分量も程よく、ご飯の炊き加減も良好。
添えられる小鉢は「ひじきの煮物」、香の物は「キャベツと昆布の浅漬け」だったが、これは普通の出来。
一方の「せいろ」の蕎麦は生粉打ちと二八が選べるが、今回は後者を選択。
特筆する点は無いが、まずまずの出来。
つゆはやや甘めで、こちらも可も無く不可も無くといった仕上がり。
タイミング良く湯桶が出されたが、自然体である点は好感。
今回のセットメニューは蕎麦よりも天重の方の印象が良く、評価は平均してこのくらい。
開店当初スタッフのいで立ちなどにも違和感が有ったが、現在は蕎麦屋に相応しいお姐さんが担当している。
花見時など六義園に人が押し寄せる時期は立て込むことも有るようだが、今回はのんびりした時期と時間帯だったこともあり、全体的に落ち着きが感じられて寛げた。
帰り際に裏手に廻ってみたら、隣のビルの壁面にはこちらが主宰する「蕎学舎」の文字が、その設立の高邁なスローガンと共に掲げられていた。
ここの出身者には、いま都内の新進蕎麦屋の中では最も注目されている「一東菴」や「もりいろ」のご主人がいることで知られている。
それについてはいささか'出藍の誉れ'的な思いも拭えないが、優れた職人を輩出するだけのレベルの高さは推察できる。
六義園の間近に移転、蕎麦屋とは思えぬほどの店構え
こちらは都内のデパートやターミナルビルの食堂街に5店舗を出店している「小松庵」の総本店で、駒込でも山手線の外側の本郷通り沿いに古くから店を構えていた。
2月末に線路を南側に越えた新店舗へ移転。(住所・電話番号変更依頼済み)
詳しい場所は「六義園」の入り口としては駅からは最寄りの、「染井門」向いのマンションの2階。
凝ったデザインの手すりを巡らせた、螺旋状の石段を上がるアプローチの先に、流行のフレンチやイタリアンを思わせるお洒落な扉が出現する。
内部は明るく開放的でレイアウトもゆったりしており、当然ながら清潔感が溢れている。
さらに入り口脇の外にはテラス席が設けられており、陽気の良い時にはそこでも食事が出来るようで、これは蕎麦屋にしては珍しい。
開店2日目の土曜日の午後、混んでいるのではないかと4時近くに入店(こちらは以前から通し営業)したが、先客は一人だけだった。
花番と言うよりウエイトレス、ウエイターといった感じの接客係がオーダーを取る。
板を表紙に使ったメニューを開くと、蕎麦も料理もシンプルなものに限られている。
まず「生ビール(ヱビスの樽生)」を注文。(お通しは付かない)
肴は半端な時間なので簡単なものをと、以下の2品を選ぶ。
「板わさ」:飛び切り上質ではないが、不満は無い。
自家製と思われる山葵漬けが添えられており、合わせればなかなか美味しい。
「蕎麦味噌」:赤味噌仕立てのゆるめの練り味噌に、炒った蕎麦の実が混ざっている。
棒状に切られた胡瓜とともに‘もろきゅう’スタイルで食させるが、甘目の味が程良く調和する。
酒は「大七」をぬる燗でもらう。
洒落た酒器で登場。
店のあちこちに飾られた胡蝶蘭などの祝花を愛でながら、ゆるりと過ごす。
蕎麦は「生粉打ち」と「二八」の2種類を、常時打っている。
今回は「生粉打ち せいろ」を注文。
出てきた蕎麦は切り斑は少なく、比較的揃っている。
細かめの挽きで香りも有り、十割にしては綺麗につながり、食感は滑らかでコシも程良い。
1,150円という値段は破格ではあるが、盛りは結構多い。
「つゆ」はやや甘めであるが、くせのない出汁は薫り高くバランスの良い仕上がり。
「蕎麦湯」は江戸前伝統の自然体であり、清々しい後味が気持ちよい。
こちらの創業は大正11年と言うから関東大震災の1年前で、都内でも老舗と言える蕎麦屋。
しかし現在のような手打の技を追及するスタイルに転向したのは、それほど古いことではないようで、私がこちらの店名を知ったのは、10年ほど前に支店が幾つか出来始めたころ。
その前までは、大衆的な普通の蕎麦屋であったらしい。
さらに現在は「蕎学舎」という、蕎麦職人養成期間を設けている。
現在都内の若手蕎麦職人の中でも注目の一人である、東十条の「一東庵」の主人がこちらの出であることでも気になっていたが、技術レベルの高さは十分に窺える。
さて、この店の評価も難しい。
お洒落で華やかな内外の様子はまぶしいほどで、これからの花見シーズンにはさぞや賑わうと思われる。
しかし私としては、蕎麦屋としての違和感の方が一番に目に付いた。
蕎麦の出来はまずまずであり、何度か通えば慣れて来るとは思うが、総合評価は現状ではこのくらいとならざるを得ない。
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蓼喰人
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店名 |
小松庵総本家 駒込本店(こまつあんそうほんけ)
|
---|---|
ジャンル | そば、天ぷら、居酒屋 |
予約・ お問い合わせ |
03-3944-8385 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
JR 山手線 駒込駅 南口 徒歩2分 駒込駅から179m |
営業時間 |
|
予算 |
¥3,000~¥3,999 ¥2,000~¥2,999 |
予算(口コミ集計) |
¥2,000~¥2,999
¥2,000~¥2,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
サービス料・ チャージ |
詳細は店舗までお問い合わせください。 |
席数 |
56席 (テラス席有り) |
---|---|
個室 |
有 (10~20人可) 完全予約制 2024年2月から 個室利用代として5500円と飲食代サービス料10%がかかります。 |
貸切 |
可 (20人~50人可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 店内完全禁煙 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキングあり |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、オープンテラスあり、バリアフリー、車椅子で入店可 |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる |
---|---|
料理 | 英語メニューあり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
サービス | テイクアウト、デリバリー |
お子様連れ |
子供可、お子様メニューあり 詳細は店舗までお問い合わせください |
ホームページ | |
オープン日 |
1922年5月10日 |
備考 |
【2014年2月19日で駒込3-3-21 より移転】 |
お店のPR |
駒込駅2分|創業大正十一年|江戸蕎麦独特の四角に延ばす打ち方や濃い汁の味『東京蕎麦』を堪能
= 創業101年の老舗そば店 = |
関連店舗情報 | 小松庵の店舗一覧を見る |
初投稿者 |
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子供の頃の近所の蕎麦屋の思い出の中に、出前も含めてうどんを食べた記憶はほとんどない。
当時の東京には蕎麦屋はいたる所に在ったがうどん屋は稀で、そんな蕎麦屋でも片手間にうどんは出しているものの、'蕎麦屋は蕎麦を食べる処'という慣習が身についていたため、うどんを頼むことはほとんど無かった。
そんな中で唯一記憶にあるのは「鍋焼きうどん」で、グツグツ煮立った状態で運ばれ、上置きの華やかさの印象が残っている。
「天ぷら」と「おかめ」と「月見」が同時に楽しめる豪華さには、目を見張ったものだった。
しかしこれは煮込んでもある程度の食感が残る「うどん」ならではの話で、蕎麦喰い人間には縁は薄かった。
最近になって「小松庵」の各店で「鍋焼き蕎麦」なるメニューを出していることを知った。
通常とは異なる煮込んでも崩れない太打ちの蕎麦を用いて、鍋焼きうどんとほぼ同じスタイルで提供されるとのこと。
こちらは支店は丸の内の「オアゾ」や「新宿高島屋」などに在り、このメニューは何処でも出しているようだが、今回は久しぶりに駒込の本店に向かう。
土曜日の昼、開店時刻の11時を少し回った頃に到着したが、向かいの「六義園」はこのご時世で休園となっている。
洒落た石段を上がり入口へ向かう。
移転当初は蕎麦屋とは思えぬ店構えに戸惑ったものだが、今は違和感も薄れた。
すでに奥の一角には、ご近所と思われる先客の姿が見える。
窓に沿って置かれたテーブルの一つに通された。
まずはビール(サッポロラガー中瓶)で始める。
肴には'候の逸品'と付された'季節のおすすめ'から「牡蠣の時雨煮」をもらう。
時雨煮にも色々な手法が有るが、こちらではしっかりした火通りの生姜を効かせた甘露煮風。
味付けは濃いが噛めばきちんと旨味も残っており、これはこれでなかなか美味しい。
今回の目的は「鍋焼き蕎麦」なので早めに注文し、合わせて冷酒に「高千代」をもらう。
しばしの後に運ばれた景色は期待通りのもの。
一人用の土鍋はグツグツ煮立っており、蓋はスタッフが卓上で取ってくれるが、立ち上がる湯気の中の光景も「鍋焼きうどん」とほぼ同じ。
必須アイテムである海老天や「おかめ」にも使われる蒲鉾や椎茸、中央に生卵が落とされるスタイルも定法通り。
他に鴨肉一片と舞茸、青葱などがこちらの個性を表している。
現在こちらの蕎麦は通常でも十割だが、鍋焼きには煮崩れないように特別に太めに打たれた蕎麦を使用しており、熱いつゆの中でもきちんと食感を残している。
つゆは煮立った状態で供されるため、その後の煮詰まりに配慮して最初の一口はやや薄めに感じるが徐々に良い加減になり、蕎麦がつゆを吸うことも良く計算されている。
少しづつ小鉢に取り、丹念に味わっていく。
海老天の揚げは衣に適度につゆが浸ることを前提とした所謂'蕎麦屋の天ぷら'であり、海老は上物とは言えないが十分に美味い。
きちんと椎茸は煮含められており、他の具材もそれぞれ美味い。
熱が加わり半熟状態になった玉子に、蕎麦を絡ませて啜るのもなかなか楽しい。
添えられた自家製と思われる香り高い「七色」も、美味さを引き立てる。
最後はつゆまで全て平らげれば、かなりの満足感。
期待通りの味とスタイルで、楽しい「蕎麦屋酒」となった。
「鍋焼き蕎麦」は単にうどんを太打ちの蕎麦に置き換えただけでなく、蕎麦の特性を生かして創られていることが判る。
値段は1,900円とやや張るが完成度は高く、中々の逸品と見る。
一般的な蕎麦とは別に太目の田舎蕎麦を常時打っている更科系や本陣房系の店では、こちらに倣って出せば当たりそうな気がする。
バリエーションも色々と有りそうで、新しい蕎麦の可能性も期待できる。
斬新さは店構えだけでなく、メニューにも表われているようだ。