ひなた 志村坂上店｜やきとん大王のやきとん帝国 : やきとんひなた 志村坂上店

執事のリクエスト「やきとんで4ポイント以上の店」ということで、やや反則に近いが、ポイントが高いに決まっている「ひなた」に来た。一応これまでレポしたことのない志村坂上店を選んだが。志村坂上は板橋の中でも赤羽に近く、名前の通り高台に位置するためやや他の「ひなた」とは環境や雰囲気が違う。「ひなた」としては今のところ最後の支店になるのかも。一回入店したことはあるが、その後覗いた時はいつも満席に近い盛況ぶり。今回も期待を裏切らないメニューで迎えてくれた。

上板橋や大山に見られるギュウギュウ詰め感があまりない。だけど混んでいるのは一緒。三田線の中でも板橋の奥、という応用範囲が広くなさそうな地域だけに、他の店のように遠くから来る人は少なそうだ。そこが他の「ひなた」と違う、独特の雰囲気を醸し出しているのだろう。

とりあえずは満員を避けて、まだ明るさが残る口開けの客として入店。鮮魚二点盛りを頼もうとするも、この日の鮮魚はカツオ、〆サバ、イワシがあったので、どれが二点に選ばれるか質問。個人的には〆サバは絶対に入れてもらいたい。入ってなければ〆サバのみ注文も辞さない！ 聞いたら、「二品だけど、サービスでもう一種類も少しつけます」との殺し文句！ 意地汚い俺を引き込んで離さないぜ。飲み物はもちろんシャリ金ホッピー白。まだまだ残暑を楽しもう。

それと、さっぱり系のツマミとして日替わりのみつばとささみわさび醤油あえ。海苔も入っていて、肉系ながらこれなら重くないだろう。味付けは、酒の肴にするなら、もっとインパクトが欲しい。そこで刺身用についてきたわさびの残りを加える。鳥わさとして食べるつもりで…これで酒に合うちょうどいい辛さになった。

「ひなた」では必ず頼む串盛り六本もきちんと踏襲。最初にレバ塩、チレタレから登場した。焼き加減や良し。焼きを最低限に抑えるレバには素材の良さもあいまって、塩で堪能できる極上品だった。ダメなレバは塩で食うと臭いんだよね。ところで、前に上板橋店のレポ書いた時には、例の法律改定があったのでレバの焼き加減がよく焼きでも妥協したけど、ここは旧来のひなた焼きだった。これは、上板橋は再考の余地あり。こと焼き加減に関しては、こっちの方が上だ。チレはタレが合う。ただ、味噌でも食べたかった。もう少し俺の腹が空いていたら頼んだかも。今回は刺し盛りも食べたから遠慮しとく。

ハラミ味噌、やや臭いような。これは兄貴だったかな。

シロとテッポーがタレ。これも兄貴か？ よく焼きで出されたけど、シロが兄貴ならよく焼きでちょうど良い。テッポーは、画像の方は良いけど裏面がもうちょっと焼けていても良かったかな。

ホッピーセットを飲み終えてかなり乗ってきた自分をやや抑えるために、次の飲み物はあえてジャスミンハイなんかを頼んでみた。ジャスミンの香りが泥酔に傾きかけた自分を爽やか路線に誘ってくれる。ただし気持ちだけ。ビジュアル的には爽やかさ皆無。

日替わりメニューの中に「坂上のチリコンカン」なるものを発見。日替わりの上、この店限定ということでぜがひでも頼みたくなった。出てきたのはカレー風味、チリパウダーも効いているひき肉と豆のピリ辛煮もの。こんがりバケットにつけて食べるので、意外に腹にたまる。これはビール系の方が合うのかな？ ただ、直前のささみわさびみつばには強烈にミスマッチだった。

今さらビールだったので、比較的何にでも合いそうなラッキーハイボールを追加。特別普通のハイボールと何か違いのあるようには思えなかった。バケットはさっさと食い終わったけど、これ以上満腹になりたくないから肉豆でハイボールのつまみとして食う。全く違和感無し。というわけで、またいろいろと飲み食いさせられてしまった「ひなた」。いろいろ揃っていて、手ごろな値段だとどうしても調子に乗って頼んでしまうんだよなあ。

ところで、この店から首都高5号線＆都道445号線の方向へ坂道を下っていくと見次公園の横に「居酒屋ひなた」が存在する。どうもどこの「ひなた」よりも先にできていたような感じの全く無関係の店。誰か間違って「シャリ金ホッピーとやきとん盛り合わせ！」みたいなことを言った人はいなかっただろうか…気になっている。入って店の人に聞きたいのだが、さすがにそこまで無粋な質問をする度胸は無い。

Text by 大王