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「ワンタン麺」。動物系と魚介系が完全にバランス。優しい醤油ダレが効き、生姜香るワンタンが5個も入った新時代のバランス型醤油ラーメン。
3月28日(木)
東京に帰省して最初に訪れたのが、前から行きたくて仕方がなかった「中華そば さわ」(板橋区中板橋)。
下北沢の「中華そば こてつ」をはじめ、いくつかの名店で働いてきた森田店主が昨年12月1日、中板橋駅北口の商店街にオープンさせたカウンター6席のみの小さなお店。
メニューも、「中華そば」(醤油)と「塩中華そば」をメインとするシンプルな構成ですが、既に開店4ヶ月弱にして、すっかり街にとけ込み、しかも無化調淡麗系の名店の風格さえ漂わせています。
とくに注目したいのが、スープの構成。
私はどちらかというと、「鶏と水」「アニマルオフの魚介100%」「煮干しと水」などの引き算のスープが好き。
「さわ」のスープはその対極。
鶏、豚などの動物系、節類や煮干し、乾物系など多様な食材を使った足し算のバランス型。
バランス型は、いま東京の新店では大流行ですが、下手をすると個性のないスープに陥りがち。
「さわ」は一体どうだろうか?
そんな興味から訪れた次第。
実家のある中野区野方から中板橋へは、環状7号線を走る赤羽駅行きないし王子駅行きのバスで一本。
野方駅北口バス停から約20分で、さくっと中板橋駅入口バス停に到着。
バス停から少し赤羽方向に進み、最初の信号を渡って、右に入る道に。
すぐに、久保田橋で石神井川を渡ります。
この付近の石神井川は、両岸に桜が植えられていて、この時期、見事な桜のアーチになります。
今日(3月28日)は6分咲き程度でしょうか。
満開になると、さぞや壮観でしょうね。
久保田橋を渡り直進すると、もう目の前は東上線の線路。
商店街の十字路を渡り、線路方面に少し進むと、右側(セブンイレブンの斜め前)に行列が見えます。
ここが「さわ」です。
小雨が降っていたせいもあるのか、12時35分だというのに、外待ちは5人のみ。
店から1人出てくるごとに、1人店内に入っていきます。
私は6人目でしたが、回転が速いので、10分で入店。
「中華そば さわ」と黒字で書かれた白い暖簾をくぐって、扉を開け、店内に入ります。
すぐ左が券売機。
今日は「中華そば」と決めていましたが、問題は「特製中華そば」にするか「ワンタン麺」にするか?
いずれも850円(「中華そば」は650円)。
「特製」は豚チャーシューが2枚。味玉が付いて、ワンタンが2個。
「ワンタン麺」は、ワンタンが5個。
結局「ワンタン麺」を選択しましたが、これが個人的には大ヒット。
○「ワンタン麺」(850円)
カウンター6席が厨房に沿って並ぶ狭い店。
厨房内には森田店主と奥様のお二人。
カウンターの上には水差しとコップ。
もちろんお冷やはセルフサービス。
それ以外はエコ箸とレンゲ、髪止め、黒胡椒ミル、楊枝があるだけ。
お客さんは近所のサラリーマンをはじめ老若男女。
ラーメンマニアが並ぶのはもっぱら週末で、平日は昼時でも地元の方々が中心。
テレビが昼のワイドショーを流す店内ではお客がラーメンを啜り、あるいはラーメンの到着を待つ落ち着いた雰囲気。
入店して食券を渡してから7、8分で、予想していたよりもお若い森田店主が「ワンタン麺」を目の前に置いてくれます。
琥珀色の深みのある醤油スープに鶏油が浮かび、キラキラと輝いています。
具は大きめのワンタン5個とピンク色の豚肩ロース肉の低温調理チャーシュー1枚、極太のメンマ2本に小口切りの青ネギ。
まずスープを飲むと、鶏油のオイリー感。
鶏油プラス鶏ダシで、はじめは鶏の旨味がふわっと漂います。
間髪をおかずに醤油ダレがじんわりと効いてきます。
やや甘めのブレンドの醤油ダレと鶏油が融合。
最初は見た目以上のオイリー感と甘味のあるスープに鶏ダシが加わった感。
キリッした切れのある醤油味というよりも、じんわりと心に沁み入るような優しい味。
最初の鶏感のあとに、今度は節類メインの和ダシ感が続きます。
そして鶏ダシと和ダシが融合。
やや甘味がありながらも、さっぱりとした醤油味のスープに収斂。
まさに上質なバランス型の面目躍如。
スープは丸鶏と鶏の胴ガラ、豚の背ガラなどの動物系にムロ節、鯖節、鰹節、宗田節などの魚介系、そして昆布やシイタケなどの乾物系をブレンド。
これに、生醤油、濃口醤油など4種の醤油をブレンドした醤油ダレを合わせ、さらに鶏油を仕上油として使っています。
隠し味に山椒オイルを使っているようですが、「塩中華そば」の方が山椒の風味を感じられる模様。
以上のように多様な食材を使っていますが、主役は鶏と節類、醤油、そして鶏油でしょう。
これらの食材の味がちゃんと感じられるのも無化調の良いところ。
鶏ダシと節類などの和ダシがうまくバランス。
それにやや甘味のある優しい醤油ダレがじんわりと効く中で、いよいよ麺を啜ります。
事前情報で、三河屋製麺製の切り刃22番の低加水中細ストレート麺とインプットされています。
しかし、眼前の麺は、それよりももう一回り太めの20番手のよう。
たしかに低加水らしく、はじめは適度な硬質感がありますが、噛むとモチッとした食感で、トータルとしてはふんわりとした茹で上げ。
食感的には中加水麺。
果たしてどうなのだろうか?
そこで森田店主に聞いてみると、やはり「22番手の低加水麺」。
少し茹で時間を長くして、ポキポキではなく、ツルモチ感を出すようにしているという。
森田店主はもっと細い24番手で、柔らかい麺が好きだそうだが、今回の麺に落ち着いたという。
しかし、低加水の歯応えと中加水的なしやなかさとふっくらとした食感の両面をもった麺の旨さと存在感が、「優しい醤油スープ」の中で光っています。
麺量は150g。
豚肩ロース肉のレアチャーシューは、薄くスライスし柔らかいチャーシューという固定観念に反し、肉厚でかなり歯応えのあるもの。
極太メンマはサクッとして噛み切るタイプ。
よくあるシャキシャキ感のあるメンマと比較すると、こちらも噛み応えがあります。
そして、麺と並ぶ主役であるワンタン。
大ぶりで、皮は厚いもののツルツル。
そんな皮に包まれた餡は豚ひき肉のコクと旨味に、おろしではなく、細切りにした生姜のフレッシュな香りと風味が加わり、何個食べても飽きない美味しさ。
スープが大人しい割に、チャーシューとメンマが歯応えのある個性のあるもの。
それにブリモチの中細麺と美味しいワンタンが5個もつく「ワンタン麺」は大オススメ。
無化調だけに、食べ終えた後も雑味が口の中に残らず、さっぱり。
同店のラーメンが多くの人に愛される理由が良くわかります。
もしかすると、ワンタンの入っていない「中華そば」だと、スープが大人しすぎて少々物足りないかも知れません。
しかし、たっぷりワンタン入る「ワンタン麺」だと、スープの大人しさが、かえってワンタンの存在感を浮かび上がらせます。
同時にワンタンのツルツルの皮や生姜がガツンと効いた餡がスープにプラスされ、トータルとしてラーメンのコクや旨味がアップします。
今回「中華そば さわ」の「ワンタン麺」を食べ、新時代のバランス型ラーメンの方向性とトッピングの重要性を実感させられました。
「ほっとする優しさのあるラーメン」「毎日食べても飽きないラーメン」。
それが「さわ」の「ワンタン麺」です。
醤油味の「ワンタン麺」を食べた以上、これも美味しそうな「塩ワンタン麺」を食べたくて仕方がなくなりました。
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hidey803164
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店名 |
閉店
中華そば さわ
|
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受賞・選出歴 |
ラーメン 百名店 2022 選出店
食べログ ラーメン TOKYO 百名店 2022 選出店
ラーメン 百名店 2021 選出店
食べログ ラーメン TOKYO 百名店 2021 選出店 |
ジャンル | ラーメン |
住所 | |
交通手段 |
中板橋駅から141m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席数 |
6席 (カウンターのみ) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | カウンター席あり |
利用シーン |
|
---|---|
オープン日 |
2018年12月1日 |
備考 |
2023年5月25日から営業再開。 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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5月5日(日・祝)
10連休も今日(5日)を含め、あと2日。
明日(6日)は盛岡に帰らなければならず、明後日(7日)は朝から仕事。
そんな少々憂鬱になりがちな心境を吹き飛ばすような五月晴れ。
気温もぐんぐん上昇していますが、吹く風がさわやか。
まさにラーメン日和。
今日(5日)の昼は、中板橋商店街にある「中華そば さわ」で「塩ワンタン麺」を食べる予定。
3月下旬に同店を初めて訪問。
「ワンタン麺」(醤油スープ)を食べ、バランスのとれた無化調のスープと生姜の香る餡をツルツルの皮で包んだワンタンの美味しさに感動。
是非、連休中に再訪。
今度は塩を試してみたいと思っていました。
○「塩ワンタン麺」(850円)
実家近くの野方駅北口バス停を、環状七号線を走る赤羽ないし王子方面行きのバスが頻繁に通ります。
さすがに連休だけあって都内の道路は空いていて、わずか20分で中板橋駅入口バス停到着。
バス停先の歩道橋を渡り、右に入る道を進むと、久保田橋で石神井川を渡り、すぐに中板橋の商店街。
まっすぐ進んで、東上線の線路が迫る少し手前右側に、白い看板に「中華そば さわ」と書かれた「さわ」があります。
向かい側はセブンイレブン。
12時40分の到着。
野方の実家からわずか30分強で着きました。
連休も終盤。
Uターンの方も加わり、昼時なので、さぞや行列が凄いかなと予想していたら、まさかの行列なし。
カウンター6席の店内を覗くと満席。
そこで1人で並んでいると、後続のお客さんが続きます。
すぐに店内から1人出て来たので、少し待ってから白い暖簾をくぐって入店。
左手にある券売機で迷わず「塩ワンタン麺」のボタンを押します。
カウンター6席とそれに沿った厨房のみという狭い店内ですが、椅子の間のスペースが十分にとられ、窮屈さは感じません。
厨房内は実直そうな森田店主と若い助っ人の方のお二人。
食券を渡したあとは、卓上のコップにピッチャーからお冷やを入れ、一息つきます。
カウンターの上は、黒いエコ箸とレンゲ、楊枝、黒胡椒ミル、髪止めなど最小限。
まもなく森田店主から出来上がった「塩ワンタン麺」を受けとります。
薄めの醤油ラーメンのような薄琥珀色の澄んだ塩スープ。
具は、中央に小口切りの青ネギが盛られ、それを取り囲むようにロゼ色の豚肩ロース肉の低温調理チャーシュー、太めのメンマ2本、そしてワンタンが5個配置されるという美しいビジュアル。
まずはスープを飲むと、塩角の立たないまろやかな塩加減。
表面に浮かぶ鶏油が魚介風味にうまくのり、なかでも節類の旨味がじんわりと効いてきます。
スープは「醤油らーめん」と同じく動物系・魚介系・乾物系をブレンドしたバランス型。
丸鶏、鶏の胴ガラ、豚の背ガラなどの動物系。
ムロ節、鰹節、鯖節、宗田節、背黒煮干しなどの魚介系。
昆布やシイタケなどの乾物系など、かなりの食材が使われています。
そこから抽出されているだけに、塩ラーメンとしては、濃いめの色のスープ。
動物系はどちらかというと下支え。魚介系、なかでも節の風味を昆布などが支え、まろやかな塩ダレと合流。
塩ダレには塩に加え白醤油が使われ、これがタレのまろやかさを増幅。
塩ラーメンのスープに塩角を求める方には少々穏やか過ぎる味かも知れませんが、このまろやかな角のない塩味と節類の旨味の合流が、1つの個性を確立。
麺は三河屋製麺製の切り刃22番の低加水角ストレート麺。
低加水麺の茹で時間を少し長めにとって、硬質感を保ちながらも、ツルツルでモチッとした食感に仕上げています。
この硬質感とツルモチ食感を合わせもった麺も、同店の個性。
麺量は150g。
豚肩ロース肉の低温調理チャーシューは、薄くスライスした柔らかいローストポーク全盛の中で、それに抗うような厚めで、しっかりとした食感。
肉の旨味を十分味わえるチャーシューです。
太めのメンマは、やや固めでサクッとした食感。
味付けは薄め。
そして、いよいよ準主役のワンタン。
アツアツのワンタンは豚挽き肉に生姜の効いた味付け。
豚挽きの旨味と生姜の風味が合わさりながら、あくまでもさっぱりとした風味の餡。
それをツルツルの皮で包んでいます。
そんな美味しいワンタンが5個も入っているのですから、満足度の高い一杯になっています。
塩スープは、温度が低下する後半になると、節類の旨味の中から、ほのかに貝の旨味が立ち上がってきます。
森田店主に聞いてみると、あさりの煮干しとホタテを塩ダレに仕込み、とくに後半になって効いてくるように工夫しているとのこと。
それにしても、こんなに贅沢に食材を使い、この値段。
採算面で大丈夫かなと心配になりますが、醤油と明確に違う塩の個性をきちんと確立しています。
森田店主によると、貝の旨味がじわじわの効いてくる塩ダレは「つけ麺」にぴったり合うという。
その言葉から、近々「塩つけ麺」が登場すると推測しましたが、どうかな?
強いインパクトがあるわけではありませんが、「毎日食べたくなる優しい味」。
それが「さわ」のラーメンでしょう。
完全無化調で頑張る「さわ」を、今後も応援していきたいと思います。
満たされた心境で店を出たあと、しばし中板橋商店街を散策。
今日は5月5日。
庶民的な商店街の中には必ず自家製の和菓子店があるとの予測が見事に的中。
柏餅を買ったあと、再び中板橋入口バス停に戻ると、すぐに高円寺駅北口行きのバスが到着。
12時過ぎに実家を出て、13時30分には戻るという効率的な中板橋往復でした。