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「TOKYO味噌らーめん(ハイカラ)」。中野区「あぶたま味噌」製の「江戸甘味噌」100%の無化調味噌ラーメン。さっぱりした味噌とこってりした粉チーズとの相性良好。手打ち手揉み麺は柔らかめ。
「かけらーめん」。ワンコインの「かけらーめん」が「きまぐれ限定」で戻ってきた!
5月1日(水)
10連休もはや半分にさしかかった5月1日夜、東京に帰省。
しかし、盛岡では曇り空だったのに、大宮を過ぎると、新幹線の車窓が濡れるほどの強い雨。
東京駅に着いても雨足は衰えず。
中央線で中野駅に出ても、依然として強い雨。
両手に荷物をもっているので、傘がさせない。
一時は弱気になって、北口のサンモール周辺か南口でラーメンを食べようかと思案。
でも、この時間(21時過ぎ)中野駅周辺で営業している店で無化調店は皆無。
そもそも中野駅北口・南口周辺にラーメン店は多々あれど、化調店ばかり。
せっかく東京に来たのに、化調ラーメンは食べたくない。
そこで、雨に濡れる覚悟で、都立家政の「食堂七彩」(中野区鷺宮)へ。
平日なら24時頃まで、土日祝でも22時頃まで営業しているのもありがたいし、実家に近いのも便利。
ところが、どうしても途中で雨中を歩かなければならず、濡れてしまう。
ともあれ中野駅南口からタクシーで環状7号線経由で、新青梅街道の「都立家政入口」に急行。
あとは雨に濡れながら都立家政駅に向かって数分で、「食堂七彩」。
○きまぐれ限定「かけらーめん」(500円)
最近同店では、純手打ちの「喜多方らーめん」ばかり食べていたので、今夜は趣向を変えて「稲庭中華そば」の塩でも食べようかと思っていたのてすが。
店内は先客2人のみ。
21時過ぎなら、満席に近いときも珍しくないのに、やはり連休で多くの方々が地方に帰省。
東京はガラガラになっているんですね。
逆に、盛岡は帰省された方々や観光客で賑わっています。
厨房にはスタッフが2人。
ラーメンをつくっている方は初見かな?
まず券売機を見ると、目に入ってきたのが、きまぐれ限定の「かけらーめん」(500円)。
以前も「食堂七彩」ではワンコインの「かけらーめん」を提供したことがありましたが、すぐに終了。
それ以来です。
説明を見ると、「ねぎのみのシンプルな手打ちらーめん。スープの味も通常のらーめんと一味違うよ?」と意味深な表現。
純手打ち麺をワンコインで食べることができるうえ、麺量は中盛(200g)まで並盛(150g)と同一料金。
しかも、通常のらーめんと一味違うとは一体どういうことなのか?
以前の「かけらーめん」は通常のらーめんからチャーシューやメンマを抜いたものでしたが、今回は「一味違う」という。
これは、食べるしかないでしょう。
500円の食券を買って、スタッフに中盛を頼みます。
すると、スタッフは麺帯を取り出して、麺切り包丁で裁断。
裁断された麺を丁寧に手揉みしてから茹で始めます。
これだけでも、ラーメンの美味しさが保証されたようなもの。
そして、できあがった「かけらーめん」を見て驚き!
薄め琥珀色のスープに幅広の純手打ち手揉み平打ち麺が盛られているビジュアルは、具がネギのみということを除けば、通常の「喜多方らーめん」と同じと思っていました。
が、着丼した「かけらーめん」には背脂がびっしり。
具のネギは、輪切りのネギの上に、笹ネギの青ネギがまぶしてあります。
スープは通常の「喜多方らーめん」と同じで、丸鶏と煮干し、昆布などから抽出。
それに弓削田醤油の生醤油をはじめ数種類の醤油をブレンドした醤油ダレを合わせています。
もちろん無添加・無化調スープ。
スープのやや薄めの琥珀色が示しているように、あくまでもすべて手作りの純手打ち麺が主役。
スープも醤油ダレも控え目で、麺の引き立て役に回っています。
それが「かけらーめん」に限り、背脂トッピング。
さらに、もうひとつ通常のらーめんと違うところがありました。
まずスープを飲んでみます。
煮干しをはじめとする魚介の旨味がほのかに感じられ、動物系は主張しない優しいスープ。
それにやや薄味ながら、きりっとした生醤油の香りが加わります。
さらに背脂。
もっとも見た目ほどのギトギト感はなく、背脂特有の甘味もなく、キレのある醤油スープに純粋にコクを与えています。
もうひとつ違うのが「ゴマ油」。
スープにゴマ油が加わり、ゴマの香ばしさが広がります。
チャーシューやメンマがない代わりに、背脂でコクを補い、ゴマ油の香りを添えるという味付け。
加水率56%強の超多加水麺。
麺幅は5ミリ以上。
手切りだけに麺幅や麺の厚みも不揃い。
プリプリとした食感の麺が口の中で躍動。
なかでも、噛むと半端じゃないモチモチ感。
これは、もう快感に近い状態。
純手打ち麺の真髄を堪能できます。
チャーシューやメンマがないだけに、唯一の具である2種のネギの香りや食感をストレートに感じることができるのも、嬉しいところ。
最初は背脂びっしりとゴマ油を効かせたスープに驚きましたが、「かけらーめん」の味を通常のらーめんと無理なく差別化している点を評価します。
無化調スープに純手打ち麺という高クオリティなのに、たったワンコインというのはお得過ぎます。
今回は「きまぐれ限定」ということで、期間限定でしょうが、今後もワンコインに是非挑戦し続けて欲しいと思います。
ピロピロの超多加水手打ち麺を冷たいスープで食べる快感!
8月12日(日)
本日(12日)は昼、東中野の「メンドコロKinari」で、まさかの店内連食。
合計280gの麺、そしてスープと具でお腹一杯。
さすがに夕食のラーメンは控え、軽く済ませようと思っていたのですが。
帰省中の実家に戻り、昼寝をしたあと、夕方17時頃にTwitterを見てしまった!
見ると、実家から徒歩7分の「食堂七彩」(都立家政)が12日夜と13日限定で、「冷やしらーめん」を提供するという。
しかも、同店の純手打ちの麺を冷たく冷やして、「冷やがけ中華そば」とは違った一杯を提供するとのこと。
「食堂七彩」では、夏季限定の冷たい麺として、「冷やがけ中華そば」(870円)と「冷やし中華」(920円)を提供しています。
ここ2年、「食堂七彩」と「麺や 七彩八丁堀店」の「冷やし中華」を味比べしていました。
それはともあれ、「食堂七彩」の「冷やがけ」と「冷やし中華」の麺は、いずれも細麺の乾麺である「稲庭中華そば」。
悪くはないのですが、同店の「顔」ともいうべき純手打ち麺の冷やしがなくなったのを残念に思っていました。
あのピロピロ食感の手打ち手揉み麺を冷水で締めたら美味しいのに。
そんな思いでいただけに、「冷やしらーめん」の提供は大歓迎。
提供数量限定ということで、昼の280gをすっかり忘れ、夜19時、「食堂七彩」に急ぎました。
○限定「冷やしらーめん」(820円)
実家の野方から都立家政の「食堂七彩」までは、先に書いたように徒歩7分。
店につくと、先客2人が券売機で「冷やし中華」の食券を購入しているところ。
実はこの2人で、本日の「冷やし中華」はおしまい。
「冷やし中華」は同店の夏の人気メニュー。
昼の部で早々と終わってしまうことも度々。
夜の部で食べることができれば、ラッキー。
いつもなら、夏は「冷やし中華」ねらいなので、私の前で売り切れとなると悔しい思いをするのてすが、本日は「冷やしらーめん」が目的。
無事「冷やしらーめん」の食券を購入して、次は麺量の選択。
同店では、同一価格で「並盛り」(150g)、「中盛り」(200g)、「大盛り」(250g)を選択可。
昼の暴食を考えれば、おとなしく並盛りにすべきところを、ついつい中盛りを選択。
昼夜で480g!の麺量を食べるという暴挙。
スタッフは、若い店長と同じく若いスタッフの2人。
店長は注文を受けると、寝かせた手打ちの麺生地を取り出し、注文量だけギロチン型の麺カッターで裁断するパフォーマンス。
裁断した麺を手揉みしてから茹で始めます。
茹でた手打ち麺を水で締めてから盛り付けます。
提供された「冷やしらーめん」。
澄んだ琥珀色の冷たいスープ。
そこに綺麗に麺が盛られ、「冷やし中華」と同様の細く刻んだきゅうりが山盛り。
きゅうりの山の頂上には糸唐辛子。
豚肩ロース肉の低温調理チャーシューが2枚。
金糸メンマも添えられます。
スープはキンキンというよりも、適度の冷たさ。
透明感のあるスープは通常の醤油ラーメンと同じで、丸鶏などの動物系と鰹節などの節系、そして、昆布などをブレンド。
弓削多醤油の生醤油をカエシに使ったもの。
スープにはゴマ油が注がれ、香ばしさが特徴。
そしてメインの純手打ち麺。
店長に確認すると、加水率は昨年と変わらず56%。
まさに超多加水麺。
約5ミリ幅で裁断。
麺の厚みは薄め。
典型的なピロピロ麺です。
ツルツルでプルプルとした麺は、水で締めていますが、少し柔らかめ。
コシや弾力よりも、食感や喉ごしの良さを楽しむ麺。
冷たいスープに浸っているだけに、麺のプルプル感やツルツル感がさらに際立ちます。
うーん、この麺で冷やし中華を食べたいと思って、先の本日最後の冷やし中華2杯を食べている2人を見ると、何と稲庭中華そばじゃなく、純手打ち麺ではないですか!
今年の冷やしは再び手打ち麺に戻したのか、それともお客が手打ち麺と稲庭中華そばを選択できるのか?
これは是非確認するために再訪必至ですね。
ゴマ油の効いた冷たいスープときゅうりが「冷やし中華」を何となく連想させる味。
もちろん酸味はありません。
冷たい麺やスープに良く合う柔らかく淡白な味の豚肩ロース肉レアチャーシュー。
トータルとして、「七彩」ならではの超多加水の手打ち麺を冷たいスープで食べること自体で十分満足できます。
しかし、ピロピロ麺の魅力に比べると、スープや具が少々弱い感じ。
途中で単調になる感は否めません。
やはり稲庭中華そばを使った「冷やがけ」並の完成度が欲しいところ。
今年の「冷やしらーめん」は気まぐれ限定ということでやむを得ませんが、「冷やし中華」の酸味をなくし、簡素化した印象。
もっと完成度を上げ、「冷やし中華」「冷やがけ」と並ぶ夏のレギュラーメニューにまで高めて欲しい。
そして、ワサビオイルを垂らしたあの爽快感のある冷やし塩ラーメンの手打ち麺バージョンを復活させて欲しいですね。
無化調ラーメンと純手打ちの雄である「食堂七彩」には、一層の頑張りを期待したいもの。
コクと深みが増したTOKYO味噌らーめんハイカラ
12月28日(木)
私が住む盛岡は例年以上の厳しい寒さ。
そのせいもあって、このところ味噌ラーメンを無性に食べたくなります。
味噌ラーメンといえば、ラードで炒めた野菜をたっぷり盛り付け、分厚いチャーシューやニンニクを加える濃厚系が全盛でした。
しかし、このところ「味噌汁」の感覚でラードを使わず、味噌の風味そのものを生かす「淡麗系味噌ラーメン」が改めて脚光を浴びています。
そのなかには、無化調にこだわるものも珍しくありません。
岩手でも、私が勝手に「ネオクラシカル」と言っている上記のような味噌ラーメンがいくつか登場。
そんな無化調ネオクラシカル味噌ラーメンのルーツの一つが「麺や 七彩」が提供してきた「TOKYO味噌らーめん江戸甘」。
地元・中野区の「あぶたま味噌」の「江戸甘味噌」を使った無化調味噌ラーメンを夜営業で提供。
一躍人気メニューとなり、2008年には中野区の逸品グランプリで最優秀賞を受賞。
「麺や 七彩」が2011年に東京ラーメンストリートに移転してからも、「江戸甘」の提供が続けられてきました。
しかし、「麺や 七彩」が八丁堀に再移転したあと、「江戸甘」はメニューから消えていました。
都立家政で「麺や 七彩」を引きついだ「食堂 七彩」でも、「江戸甘」は復活せず。
それが2017年の10月に復活。
しかし、名称から「江戸甘」が外され、単に「TOKYO味噌らーめん」となっています。
どこが変わったのか、それとも変わっていないのか関心がありました。
もう一つ「食堂七彩」に着目したのが、亀有の「ののくら」登場により、加水率50%を超える超多加水麺への関心がにわかに高まったから。
「食堂七彩」では手打ちで超多加水の手揉み麺をずっと提供し続けています。
「ののくら」では1時間待ちでようやく入店できるのに、「ののくら」に影響を与えた七彩系の「食堂七彩」は待ち時間なしで食べることができます。
これも、「食堂七彩」に伺った理由です。
○「TOKYO味噌らーめんハイカラ」(970円)
夜21時近くという遅い時間の訪問。
先客は4人。
新メニューの「辛味噌らーめん」(970円)や「生姜そば」(870円)にも食指が動きますが、初志貫徹で「TOKYO味噌らーめんハイカラ」の食券を購入。
ちなみに、「ハイカラ」とは味噌ラーメンの上にパルメザンチーズをかけてくれるサービス。
味噌ラーメンに粉チーズなんて合わないと拒否反応を示す方もおられるかもしれません。
しかし、味噌とチーズが実によく合うのです。
提供されたラーメンは濃い褐色の味噌スープ。
明らかに「江戸甘」を冠していた当時より色が濃くなっています。
具は茹でたモヤシがたっぷり。
その上にパルメザンチーズ。
チーズの上に一味唐辛子とネギが振りかけられています。
その他、豚肩ロース肉チャーシューが1枚。
味噌スープを飲むと、以前よりも味噌味が濃く、深みのあるものになっています。
「江戸甘味噌」は米麹メインの米味噌。
やや甘口の風味が特色。
今回は甘味がぐっと抑えられ、赤味噌を「江戸甘」にブレンドしたようなコクと深みを感じます。
まさに、味噌そのものの風味を味わう味噌ラーメン。
塩分濃度もさほどではなく、香ばしい味噌風味が広がります。
おそらく丸鶏と魚介を合わせたであろう穏やかなスープ。
このスープが風味豊かな味噌ダレを下支えしています。
麺は、「超多加水」の手打ち麺。
「八丁堀店」では、注文を受けてから麺を打ちます。
「食堂七彩」は毎日朝と昼の中休みに麺を打ちます。
そして、注文を受けてから麺生地を麺切りのカッターで裁断。
麺生地を寝かせないで裁断する八丁堀店と違い、ある程度寝かす時間がありますので、ソフトでフワッとした八丁堀店の麺に対し、「食堂七彩」は麺が締まっています。
「両者は全く別物。両方とも食べてほしい」とは「食堂七彩」の店主の言葉。
ついでに、加水率を聞いてみました。
すると、55%という。
これは「ののくら」と同じ加水率ですね。
店主の話では、「ののくら」の店主は「斑鳩」の出身ですが、東京ラーメンストリート当時の「麺や 七彩」で働いていたこともあるという。
55%の麺生地を5ミリ程度で切ったあと、手揉みした麺を茹で上げます。
ツルツルモチモチとした手揉みの平打ち縮れ麺は、柔らかいというより、ぐっと締まって適度のコシとのど越しの良さの両者を兼ね備えた麺。
しかし、手揉み麺が味噌スープに入るとき盛大にスープが跳ねますので、カウンターの上にある紙エプロン装着は必須。
茹でたモヤシはシャキシャキとした食感。
「ハイカラ」(パルメザンチーズ)を混ぜると、スープのコクと「洋風度」
が増し、これまでの味噌ラーメンの常識を覆す味に!
唯一残念だったのは、大きな豚肩ロース肉のチャーシューがぱさついて、旨味も欠けていた点。
淡麗味噌ラーメンと超多加水が評価されるいま、「食堂七彩」のリニューアルした「TOKYO味噌らーめん」は、もっと注目されるべき一杯です。
しかし、他のお客が食べていた「辛味噌らーめん」と「生姜そば」も実に美味しそう。
さらに、「TOKYO味噌らーめん」
の復活に続き、洋野菜に豆乳スープを合わせた「TOKYOタンメンハイカラ」、醤油スープの「トマトタンメン」の復活も希望。
リニューアルした「食堂七彩」の冷やし中華
8月14日(月)
昨日(14日)夜は、実家から徒歩7分の「食堂七彩」(都立家政)を訪問。
もちろん、夏の定番「冷やし中華」(970円)がターゲット。
19時45分入店。
先客2名、後客5名。
○「冷やし中華」(970円)
大衆中華の夏の代名詞「冷やし中華」。
冷やしラーメンの普及もあり、有名ラーメン店では冷やし中華を提供しないところがほとんど。
そんな中、「食堂七彩」は「百年続く冷やし中華」をキーワードに掲げています。
王道の甘酸っぱいタレとトッピングのキュウリを継承しつつ、それ以外は大幅に質を高め、創意工夫した最高品質の冷やし中華を提供。
しかも、兄弟店の「麺や 七彩 八丁堀店」でも、冷やし中華を提供。
両店の冷やし中華は同一の内容ではなく、比較するのも楽しみ。
昨年のお盆帰省時は都立家政2回、八丁堀1回訪ね、冷やし中華を堪能。
両店は使用する麺が違います。
八丁堀店は機械打ちの自家製麺。
固め茹で上がりのストレートな細麺で、コシも十分。
これに対し、「食堂七彩」は喜多方らーめん用の手打ち麺を使用していました(昨年)。
プリプリして、モチモチした手揉み麺が冷水でしめられ、コシもぐっと増加。
昨年の「食堂七彩」は伝統的な冷やし中華を踏襲。
千切りキュウリ、錦糸卵、ハムの代わりに細切りチャーシュー。
それにトマト、岩海苔やカラシまで添えたオーソドックスなスタイルの中で、手打ち麺が光っていました。
これに対し、八丁堀はタレにトマトを使い、具にも水煮のホールトマトをたくさん添えるなどパスタっぽい冷やし中華。
では、今年の「食堂七彩」の冷やしはどうでしょうか。
店長は目の前で、麺生地を取り出し、麺カッターで切った後、手揉みし、茹でるパフォーマンス。
これなら、昨年と同じプリプリモチモチの手揉み麺の冷やし中華が楽しめると期待が膨らみます。
ところが提供された冷やし中華をみてビックリ。
麺が違う!
これは、「冷やがけ」で使う稲庭中華そばの細麺(乾麺)ではないか。
たった今つくっていた手打ち麺は、他のお客の喜多方らーめん用。
具も昨年と一変。
タレがやや多め。
弓削多醤油の吟醸純生醤油に富士酢、ゴマ油、オーガニックシュガーを合わせた甘酸っぱいタレ。
麺の上には千切りキュウリが山盛り。
トマトは昨年の生トマトではなく、ホールトマトをカットしたもの。
大葉も混ざり、姫竹も隠れています。
チャーシューは、薄くスライスされたピンクのレアチャーシュが2枚。
見た目は、昨年の同店より、八丁堀店の冷やしに似ています。
氷が2個入り、清涼感を高めています。
醤油ダレは酸味はもちろんですが、甘味の方が強め。
これにトマトの風味が混じり、これも八丁堀寄りの味。
レアチャーシュはモモ肉か肩ロース肉か?
冷たいタレや麺の中でも、肉の旨味がちゃんと感じられます。
問題は麺。
稲庭中華用の細麺は、ツルツルして喉ごしも良いシルキーな麺。
柔らかい麺はタレとよく混じります。
しかし、いくら冷水でしめても、コシのない素麺のような麺のまま。
実は「冷やがけ」でも細麺を使っているので、同様の印象的。
トッピングに稲庭中華や冷やがけ定番の姫竹が使われるなど、今年の「食堂七彩」の冷やし中華は、稲庭中華寄りにシフト。
実はコシのない柔らかい細麺が物足りないので、後日八丁堀で冷やしに再チャレンジと思い、情報収集。
すると八丁堀店では、昨年と同じくコシのある細ストレート麺(自家製麺)を使っている模様。
八丁堀店の方がトマト水煮の量がさらに増加。
スープにも入るなどトマト色が強まっています。
八丁堀店は、原則昨年の冷やしを踏襲。
これに対し、「食堂七彩」は麺を喜多方らーめん用の手打ち麺から稲庭中華用の細麺に変更。
タレや具は、昨年のオーソドックスなスタイルから八丁堀寄りに変化。
八丁堀店では、注文されてから打つ手打ち麺を冷やしに使っていないので、手打ち麺で冷やしを楽しめる「食堂七彩」は貴重な存在でした。
それが「冷やがけ」と同じ稲庭中華麺になってしまうと、個人的には魅力半減。
麺以外は、ほぼパーフェクトに近い出来なので、残念。
来年は、是非とも喜多方らーめん用の手打ち麺に戻して欲しい。
あるいは、注文時に稲庭中華そば用の細麺と手打ち麺を選択できるようにして欲しいと切に希望。
食べ終えた後に、ワンオペで頑張る若い店長(スタッフ?)に「今年は麺を稲庭中華に変えたんですね」と声をかけてみました。
回答は「前からこの麺を使ってます」
そうか、昨年の冷やしは知らないんだと直感。
楽しみにしていた七彩の冷やし中華。
惜しくも麺の変更がマイナスとなり、総合評価を0.2下げました。
「肉」を食べるためのラーメン!
5月3日(水)
連休後半の帰省実質初日。
秩父羊山公園の「芝桜の丘」をはじめ久々の市街を散策。
では、ラーメンも秩父で済まそうと秩父鉄道・秩父駅から荒川に架かる秩父橋に行く途中の「麺屋たつみ 喜心」に向かいました。
秩父には「見晴亭 宮前店」「珍達そば」「富士屋」など老舗のラーメン店があります。
残念ながら、こうした老舗ラーメン店も、味は「ローカル」レベルにとどまっています。
懐かしい昔ながらの中華そばといえば良いのかも知れませんが、歳甲斐もなく「最先端の?」ラーメンを追い求める私のターゲットではありません。
その中で唯一、一時期、石神氏の『極うまラーメン』にも掲載された「麺屋たつみ 喜心」のみが、辛うじて首都圏レベルのラーメンに迫っていました。
ただし、同店は14時で昼営業終了。
夜営業は18時からということで、秩父駅近くのショッピングモールで買い物をしたり、モール内の大型書店で本を物色しながら時間をつぶしました。
18時を過ぎたので、店に向かうと、何と本日は臨時休業。
ガーン!
でも、古色蒼然たる伝統店で食べる気にもならず。
リベンジで、本店よりも高評価の「麺屋たつみ 喜心狭山店」(入曽)に行こうかとも一瞬考えましたが、こちらも水曜定休。
ならば実家近くの「食堂七彩」(都立家政)しかない!
前段が長くなりましたが、西武秩父から約2時間。
立ちっぱなしで満員の車中でもまれ、疲れきった身体で都立家政の「食堂七彩」に飛び込みました。
既に21時過ぎ。
遅くまで営業してくれるのが本当に助かります。
最近では、帰省時に新店や未訪店を中心に計画するため、後回しになっていた「食堂七彩」。
前身の「麺や 七彩」は、私が無化調至上主義?にはまったきっかけをつくってくれた店。
食堂七彩には、3つのラーメンの系列があります。
1つは、手打ちの「喜多方らーめん」。
こちらは、七彩特有の太め平打ち麺を手揉みしたピロピロ麺。
2つめが、秋田県の佐藤養悦本舗と共同開発した乾麺の「稲庭中華そば」。
こちらは、喜多方らーめんとは対照的に、素麺を思わせるなめらかですすり心地の良い細麺。
3つめは、担々麺(汁有・汁なし)(喜多方らーめの手揉み麺を使用)。
5月から「稲庭中華そば」を使った冷やしラーメン「冷やがけ中華そば」、手打ちピロピロ麺を使った「冷やし中華」も始まっています。
昼食もろくにとれずに歩き回り、長い車中で疲れた身体が要求したのは「肉」。
そうだ肉をガッツリ食べたい。
となると、「稲庭肉中華そば」しかない!
同じ肉そばでも、「純手打ち 喜多方らーめん(肉)」と「稲庭肉中華そば」では肉の扱いが全く違います。
「喜多方らーめん(肉)」は、普通のチャーシュー麺(チャーシュー増し)。
これに対し、「稲庭肉中華そば」は想像を超える肉の量とビジュアルなんです。
○稲庭肉中華そば(塩)(1,220円)
券売機で、稲庭肉中華そばの食券を買うと、「値上げしている!」
「喜多方らーめん(肉)」が1,070円ですから、値段の差は歴然。
21時を回った店内は、先客3人のみ。
いずれもご高齢の方で、私が座っても違和感がありません。
塩と醤油が選択できますが、迷わず塩を注文。
塩ダレを丼に入れたあと、鶏と魚介のスープを注ぎ、乾麺の「稲庭中華そば」を湯で戻します。
ここまでは、とくに驚く手順ではありません。
その後、店長はやおら肩ロース肉チャーシューの大きなブロックを取り出します。
薄めにスライスするのではなく、何と包丁で大胆に2~3センチはあろうかという厚さに切ります。
店長曰く「私は切るのが下手なんで、どうしても厚切りになっちゃいます」
なかなか冗談がうまいですね。
もともと、稲庭肉中華そばは、肉の厚さが売りなのですから。
切った分厚いチャーシューを、今度は炙っていきます。
肉を炙るいい匂いが漂うのにうっとりしている暇もなく、店長は焦げ目のついたステーキのようなチャーシューを5枚切りにして、稲庭中華そばに盛り付けます。
これで「稲庭肉中華そば(塩)」の出来上がり。
見た目は、どでかい「豚ステーキ」がドーンと乗り、その上にネギが振りかけられています。
綺麗な麺線の稲庭中華そばも特筆すべきでしょうが、とにかく稲庭中華そばというもっともあっさりした細麺のラーメンに、もっともワイルドな「豚ステーキ」が5切れも乗っているなんて。
まさに、ミスマッチの極致。
でも、このミスマッチが「稲庭肉中華そば」のキモなのです。
スープは少々塩分の濃さが気になりますが、鶏と魚介のあっさり塩味。
麺も、コシはないものの、とにかくなめらかで、スープとの絡みも抜群。
当然、すすり心地や喉越しが良いのも稲庭中華そばならでは。
「麺や 七彩八丁堀店」では稲庭中華そばは食べられませんので、食堂七彩は本当に貴重な存在。
チャーシュー以外に、ナメコに細竹、鶏肉などが煮込んであります。
そして、いよいよチャーシュー(ステーキ)をひと切れ口に入れます。
これが香ばしい上に、肉汁が口の中にどっと溢れ、肉の旨味に圧倒されます。
チャーシューとしては、都内ラーメン店最高の出来といっても言い過ぎではありません。
もちろん、ラーメンを食べるのですが、ここまで来ると、もはや主役は肉(ステーキ)。
5切れもありますので、これだけでお腹が一杯。
軽めインパクトの稲庭中華の塩味だからこそ、ステーキの純粋な旨味が味わえるのかも知れません。
満足!
ストロングな煮干し「Type-SA」
1月4日(水)
少し前の訪問ですが、ここ数日ラーメンを食べに行く時間がとれないので。
実家(西武新宿線野方)から徒歩7分の至近距離にある「食堂七彩」(都立家政)。
年末年始1週間の休暇では、話題の新店を優先。
年末毎日のように提供される限定麺に心引かれながらも、ようやく1月4日夜に訪問。
○喜多方らーめんType-SA(870円)
八丁堀店イチオシの「喜多方らーめん煮干し」の食券を買うと、「Type-SA」という見慣れない名前に驚く方もおられるでしょう。
「Type-SA」ってなんだ?という疑問を持った方に。
「食堂七彩」では、「喜多方らーめんType-SA」という名前のまま提供。
この食券を、八丁堀店でも使っているというわけです。
では、SAとは何か?
これは、最近復活した喜多方の名店「さゆり食堂」の略。
ただし、さゆり食堂では、煮干し風味を効かせた醤油ラーメンという程度。
これにインスパイアされた「Type-SA」は、もっと煮干しをストロングにした全く別物のラーメン。
最初、都立家政店で提供。
その後、八丁堀店では、名前を「喜多方らーめん煮干し」と変えて提供されています。
当日狙っていたのは、実は「稲庭肉中華そば」の塩。
焼き目をつけた肉厚のステーキのような豚ロース肉のチャーシューが、麺の上にドーンと乗る迫力満点のビジュアル。
それと対照的な繊細な塩味、細麺の稲庭中華そばという組み合わせが私のツボ。
残念ながら、本日は流通の関係から肉の供給がままならないのか、肉そばはなし。
限定もないということで、「喜多方らーめんType-SA」をセレクト。
夜8時、五分入り程度のL字カウンターに座ります。
若い店長とサブの方の2人体制。
若い店長は、前回書いたように、当日の朝打った麺生地を注文ごとに麺カッターで裁断。
八丁堀店のように、注文を受けてから麺を打つというわけではありません。
しかし、こちらの方が麺のコシが増す点でいいかも。
中太平打ちで、手で押して縮みをつける手もみ麺は、モチモチとした食感とともに、独特のピロピロとした感触。
七彩の喜多方らーめんは、この麺が最大の魅力。
Type-SAは、丸鶏ベースのスープに煮干しを効かせ、カエシに生醤油を使うノーマルなラーメンをもとに、さらに大量の煮干しを丸ごと投入。
その後、煮干粉を追加。
この結果、見た目からして煮干し色の濃いスープとむせかえるような風味が充満。
最近の見た目は濃厚ながら煮干しの旨みのみ抽出したスープと一線を画し、苦味やエグみも、程よく加わっています。
八丁堀店の煮干しよりも、さらにストロングな煮干し味。
しかし、ノーマルな喜多方らーめんのスープと醤油のカエシが基盤をしっかりと固めているため、さらっとしたスープは、煮干し丸ごとの旨み、苦味、エグみを放しつつも、ごくごくと飲めるさっぱり感があります。
あっさりとした醤油味に煮干し風味の淡麗系煮干しでもなければ、ドロ系、セメント系の煮干しでもない。
完全に独自の境地に達しています。
無化調で、ここまでの煮干しラーメンができるとは!
七彩独自の出来立ての手もみ麺のモチモチ感とピロピロした食感が、Type-SAの孤高な存在感をより高めています。
今年初訪問の食堂七彩。
稲庭肉中華そば(塩)こそ空振りしましたが、改めてType-SAの美味しさを堪能。
八丁堀店の「煮干し」を気に入った方には、もっとストロングな食堂七彩のType-SAをオススメ。
最後になりますが、食堂七彩では、冬季限定として、あの名品「TOKYO味噌らーめん江戸甘」「同ハイカラ」を提供。
八丁堀店では食べることができないため、都立家政に出向く価値は十分あります。
もちろん、江戸甘も無化調です。
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「麺や 七彩八丁堀店」(八丁堀)と「食堂七彩」(都立家政)の両者が、夏季限定メニューとして、「冷やし中華」(970円)を始めたと聞きました。
振り返ると、都立家政(東京都中野区)に「麺や 七彩」がオープンしたのが2007年2月。
同年夏に、いきなり7種類の冷やしラーメンを発表して度肝を抜かれました。
その中に、「冷やし中華」が入っていました。
思えば、開店以来、麺や 七彩の冷やし中華への思い入れは並々ならぬものがありました。
食堂七彩の店内掲示にも「普通の冷やし中華を凄く美味しくしたい!そして『100年続く冷やし中華』をつくる。そんな想いで取り組んでいます」と書かれており、意欲の程が伝わってきます。
あくまでもオーソドックスでありながら、「凄く美味しい」冷やし中華ってどんなものだろうか。
食堂七彩と麺や 七彩八丁堀店の「冷やし中華」に違いはあるのだろうか。
そんな疑問をもちながら、8月10日~17日の帰省中、実家に近い食堂七彩には4回、八丁堀にも1回足を運びました。
八丁堀のレポートは別掲ということで、ここでは食堂七彩のレポートを記します。
ちなみに、4回食べたメニューは、
・冷やがけ中華そば(塩)(870円)1回
・冷やし中華(970円)2回
・限定「江戸甘味噌の冷やし中華 ゆずVer」(970円)1回です。
○冷やがけ中華そば(塩)
麺や 七彩のFacebookによると、7月1日に食堂七彩の店長が替わりました。
新店長は、東京駅の麺や 七彩初代店長、八丁堀店の初代店長を歴任したベテラン。
いま独立に向け、その前の試走として「食堂七彩」の運営を任されました。
新店長になって、食堂七彩がどう変わったのかを確認するのも今回の目的。
食堂七彩は、純手打ちの喜多方らーめんと乾麺の稲庭中華そばの二本立ての店。
担々麺も隠れた人気メニューになっています。
メニューのバラエティやラーメンの美味しさ、そして無化調の先駆者としての自信と貫禄などがあいまって、東京でも有数のラーメン店であると考えています。
ところが、ここ1~2年、店長の頻繁な交代などもあり、味のバラツキやオペレーションの悪化が目立ち、がっかりしていました。
昨年夏に来たときに、今回と同じ「冷やがけ中華そば(塩)」を食べましたが、これが最悪の出来。
ただでさえ柔らかめでコシの弱い稲庭中華ソバを茹で過ぎて、麺が台無し。
さらに少な目のスープがもの凄く塩辛い!
正直ここまで味がぶれているのかと失望感さえ抱きました。
オペレーションも悪く、食べ終えて店を出た客の残した食器がいつまでもテーブルに残っていることもありました。
これなど、かつての七彩では考えられなかったことです。
客が店を出ると同時に、食べ終えた食器を回収し、テーブルを丁寧に拭くことなど当たり前でした。
「ネギを切っているくらいなら、早く食べ終えた食器を回収してください」と、アルバイトの方に声をかけそうになりました。
途中、9周年記念の「鶏白湯煮込みつけ麺」復活など嬉しい出来事もありました。
しかし、麺や 七彩発祥の地・都立家政で、そのあとを受け継いだ「食堂七彩」の現状に不満を募らせていたのも事実です。
ところが、7月に新店長に替わって、状況が一転!
味も向上。
オペレーションも改善。
店の雰囲気が明るくなりました。
これまでも食堂七彩は、純手打ち喜多方らーめんとうたっているくらいですから、喜多方の麺は、当日の朝に打った出来立ての麺です(さすがに、八丁堀のように、注文を受けてから麺を打つというわけには行きませんが)。
新店長は、手打ち麺については、従来麺切りまでやってから寝かせていたのに対し、朝打った麺生地を寝かし、注文を受けるたびに生地を取り出して麺カッターで客の目の前で切るというパフォーマンス(?)を実演してくれます。
これだけでも、既に切った麺を取り出すよりも、美味しく感じるのですから不思議です。
朝打った麺生地を使っているので、打ちたての八丁堀よりも麺にコシが出ています。
出だしが長くなりましたが、8月10日(水)夜21時にこの夏最初の訪問。
注文は、昨年散々な出来だった「冷やがけ中華そば(塩)」。
塩ダレの効いたスープは、鶏出汁と魚介のダブルスープ。
少しとろみのあるスープは、冷やすとプルッとした感じになり、麺によく絡みます。
それに、ツルツルとして喉越しの良い稲庭中華そばの細麺。
具は、通常の稲庭中華そばと同じで、低温調理の豚モモチャーシューが2枚。
なめこと細竹、それにネギがたっぷり入っています。
そして、塩の冷やがけに欠かせないのが、ワサビオイルの投入。
ワサビオイルが冷やがけの清涼感アップに多大な貢献をしています。
昨年の出来からは想像もつかない、まさに味の芸術品のような稲庭中華そばの「冷やがけ(塩)」を、一気に食べてしまいました。
実は、この日は夜遅いということもあり、第一目標の「冷やし中華」が売り切れ。
ということで、翌8月11日(木)夜の部で、待望の「冷中(冷やし中華)」を食べてきました(13日夜に再食)。
○冷やし中華(970円)
食堂七彩の冷やし中華の最大の特徴は、目の前で切ってくれる手打ち麺を使うということにあります。
手打ち麺は、中太平打ちの縮れ麺。
モチモチとした食感が抜群。
しかも、硬めに茹でた麺を冷水で締めていますので、少し硬めの麺は歯ごたえ十分。
麺にくらべると、タレと具はオーソドックス。
タレは醤油ベースに酢と砂糖、ゴマ油、それに隠し味に塩レモンを使った甘酸っぱい味。
具は、トマト2切れ、錦糸卵、きゅうりの千切り、低温調理豚モモ肉チャーシューの千切り、そして岩海苔など多彩。
ちゃんと丼のふちに、からしが添えられています。
タレや具すべてについて基本を守りながらも、いずれもグレードアップ。
もちろん、手打ち麺の存在感が冷やし中華の質を大幅に高めています。
「普通の冷やし中華」を凄く美味しくした「100年続く冷やし中華」の看板に偽りない逸品。
そうなると、上記の食堂七彩の冷やし中華と、八丁堀店の冷やし中華のどこが違うのかが気になります。
○限定「江戸甘味噌の冷やし中華 ゆずVer」(970円)
盛岡に戻る直前に登場した限定の冷やし中華。
8月17日(水)の昼に実食。
冷やしのタレに、江戸甘味噌をブレンドしているのが最大の特徴。
もちろんタレには酢が入っていますので、酸味はありますが、やや甘めの味噌味が強く出て、酸味は通常の冷中よりもおさえられています。
何よりも目立つのが、高く盛られた千切りきゅうりの山!
その頂点に柚子が添えられています。
きゅうりの山の麓(?)には、低温調理の豚モモチャーシューが2枚。
きゅうりを崩しながら手打ち麺に到達。
味噌ダレとゆずの酸味が混ざって、少々濃い目ながらも爽やかな後味を残します。
以上、駆け足で新生・食堂七彩の夏メニューをリポートしました。
まずは、意欲ある新店長のもとで、完全復活(?)を遂げた食堂七彩(客も増えていますね)の現状は嬉しいかぎり。
それにしても、私の帰省前(8月初め)に提供された限定メニュー「天然生もずくの冷ざる麺」。
食べたかった!
これまで食堂七彩の評価を4.8としていました。
これは9周年記念限定の「東京軍鶏の鶏白湯煮込みつけ麺」に感動した結果。
そこで、他店との比較をふまえ、点数を下方修正しました。
それでも今の水準やオペレーションを維持してくれる限り、4.5の評価は妥当でしょう。
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○東京軍鶏の鶏白湯つけ麺(900円)
2月24日(水)から28日(日)にかけて、久々に休暇がとれたので、1ヶ月半ぶりに、帰省とラーメン店訪問を兼ねて東京の実家へ。
24日(水)と28日(日)は盛岡→東京、東京→盛岡の移動日なので、夜と昼のみ。
25・26・27日は、昼と夜の2回ラーメン店に通うということで、合計8店の無化調店を訪れました(新規3店、リピート5店)。
本来なら順を追っていくつか紹介すべきですが、最終日の28日昼に食べた「食堂七彩」(都立家政)の「東京軍鶏の鶏白湯つけ麺」が最高だったので、これをまず紹介。
2月27日(土)夜、19時頃。
注文を受けてから麺を打つということで大評判の「麺や 七彩八丁堀店」(八丁堀)に4度目の訪問。
券売機で食券を買おうとすると、
「2月26・27・28日 3日間限定 開業9周年感謝メニュー・東京軍鶏の柏そば」(770円)のボタンが。
もちろん、売り切れでしたが、店内で並んでいると、わずか3人の店員で行列客をこなしていたのには驚き。
そのうち1人が麺を打ち、もう1人が配膳とお客の誘導を担当。
そして何と藤井社長自らが調理を一手にこなしていました。
着席すると、藤井社長がご挨拶。
二言三言言葉を交わします。
私「9周年の限定メニューがあるんですね」
藤井社長「ハードル高いですよ。限定50食ですが、今日は開店前から50人以上並んでいたんですよ」
私「都立家政(食堂七彩)でも、9周年記念の限定を出しているんですか」
藤井社長「都立家政でもメニューは違いますが、3日間限定を出しています。でも、限定1日15食です」
忙しそうなので、ここで会話を打ち切りました。
八丁堀店で、私が一番のお気に入りの「味玉らーめん(煮干)」(970円)を食べ、打ち立ての麺を堪能したあと、帰りの地下鉄内で早速、七彩のfacebookを検索。
ありました。
「七彩9周年を迎えるにあたり、お客様への感謝の気持ちを込めた限定メニューを販売致します。
●限定メニュー販売店舗
麺や 七彩八丁堀店
食堂七彩(都立家政)
金町製麺(金町)
●限定メニューの販売期間
2016年2月26日(金)~28日(日)
限定メニューのテーマは「東京しゃも(軍鶏)」
●麺や 七彩八丁堀:「東京軍鶏の柏そば」(1日50食限定)
●食堂七彩:「東京軍鶏の鶏白湯つけ麺」(1日15食限定)
●金町製麺:「東京軍鶏そば」(1日10食限定)」
都立家政に「麺や 七彩」がオープンしたのが、2007年2月27日。
ちょうど、9周年を迎えるのですね。
そのタイミングにたまたま八丁堀を訪れ、藤井社長と言葉を交わさなければ、この貴重な機会を見逃すところでした。
3店で提供される限定メニュー中、もっとも魅力があるのが「東京軍鶏の鶏白湯つけ麺」。
「鶏白湯つけ麺」は、都立家政当時の「麺や 七彩」の冬の看板メニューでした(当時も1日限定20食程度)。
私もつけ麺や鶏白湯つけ麺の常識を覆した革命的(?)な七彩の「鶏白湯つけ麺」にほれ込み、帰省時に1週間連続して食べたこともありました。
しかし、東京ラーメンストリートへの移転後は、当初こそ12月~2月にかけて提供されていたようですが、ターミナル駅地下の集合店舗では、この複雑なメニューを提供したり、提供後のフォローをするのが難しかったようで、いつしかメニューから消えました。
都立家政に残った「食堂七彩」でも、「鶏白湯つけ麺」は提供されませんでした。
私が最後に食べたのが、東京駅移転前の2010年の年末ですから、何と5年も前のことでした。
この幻の「鶏白湯つけ麺」が東京軍鶏の鶏ガラを使い、3日間だけながら、実家(西武新宿線野方)から徒歩わずか7分の食堂七彩(都立家政)で提供されるとは!
ただし、限定15食という高いハードル。
そこで、2月28日(日)はオープン30分前の11時ジャストに実家を出発。
11時7分に食堂七彩に行くと、既に行列。
15人以上並んでいたら、アウトと覚悟しましたが、幸い私が7番目。
オープンの11時30分には、15人を超す大行列に。
店内に案内され、「9周年限定 東京軍鶏の白湯つけ麺」(900円)のボタンを震えながら、押しました。
カウンターのみ10席の店内はあっという間に満員。
1人を除いて残り全員が「鶏白湯つけ麺」を注文。
1回に3食提供されますので、私は2巡目。
先客の「鶏白湯つけ麺」や彼らの食べ方をじっくり観察。
そうこうするうち、着席約30分で、ようやく東京軍鶏の「鶏白湯つけ麺」(中盛)が完成。
普通の鶏白湯つけ麺は、水切りをした極太の麺を濃厚な鶏白湯のつけ汁につけて食べます。
ところが、七彩が2007年12月から冬期限定メニューとして提供をはじめた「鶏白湯つけ麺」は全く違います。
朝一番で打った手打ち麺をドロドロとした東京軍鶏の白湯スープに煮込み、煮込みうどんのようなかたちで提供されます。
ぐつぐつと煮込んでも、コシが全然失われない太目平打ちの手揉み縮れ麺は、「純手打ち 喜多方らーめん」の麺と同じ。
鶏白湯スープは丼一杯に並々と入っています。
白湯スープは、もちろん無化調・無添加。
味は全くついていません。
具は鶏肉のみというシンプルなもの。
まず東京軍鶏の旨みが凝縮されているトロリとした白湯スープを飲みます。
身体全体がポカポカしてきます。
そして、麺を食べると、たしかにスープに味はついていませんが、東京軍鶏の素材の旨みと麺が一体となった極上の味わいに声を失います。
鶏白湯スープに煮込んだ麺が出る前に、別皿で塩とすだちが提供されます。
では、塩を少しまぶしてみましょう。
ほのかな塩味がついた白湯スープとともに味わうつけ麺は、格別。
その後、すだちを絞ると、さっぱりとした味わいになります。
鶏白湯煮込みつけ麺が出たあと、少し時間を置いて、つけ汁が提供されます。
つけ汁は、あっさりとした醤油味の清湯スープ。
具は、サイコロ状の鶏肉と豚バラ肉チャーシュー、
七彩特有の細いメンマにネギというこれもシンプルなもの。
それでは、つけ汁をすすってみましょう。
醤油の良い香りが漂う本当にさっぱりとしたスープです。
いま流行の濃厚ドロドロのつけ汁とは真逆です。
いよいと鶏白湯スープで煮込んだ麺をつけ汁につけます。
これがクライマックス!
食べるにつれ、徐々に鶏白湯スープが醤油味のつけ汁と混ざり合い、つけ汁の味も変化します。
この味を変化を楽しみながら、麺を食べる過程こそ、鶏白湯つけ麺の醍醐味です。
そして、とうとう麺がなくなってしまいました。
残ったのは、鶏白湯スープとつけ汁。
ここで最後の楽しみが待っています。
それが「アレ」(100円)の注文。
「アレ」をお願いしますと言って100円を支払うと、「鶏白湯スープ」に卵を溶き、盛岡じゃじゃ麺の「チータンスープ」のような卵スープをつくってくれます。
食べ足りない方は、「アレセット」(150円)を頼むと、白米が出てきます。
これをアレに入れると、白湯スープの卵雑炊になります。
アレを半分ぐらい食べたところで、最後のお楽しみ。
残った醤油味のつけ汁をアレに全量投入。
醤油と卵と白湯がミックスしたスープは見た目は悪いものの、味は最高。
これを飲み干すとき、七彩の「鶏白湯つけ麺」を食べ終えた満足感に浸ることができます。
私は中盛のラーメンなら、5~6分で食べてしまいます。
中盛のつけ麺でも7~8分。
しかし、鶏白湯つけ麺は、アレの調理時間を含め、完食15分を要します。
それだけ手の込んだメニューを、東京軍鶏でとった白湯で提供してくれるとは!
やはり、七彩はやってくれますね。
絶品です。
しかし、私のように、最後にアレを注文してチータンスープにして完食していた方はいなかったですね。
都立家政の「麺や 七彩」当時に確立された「ルーティン」が、客の間で継承されていないのは、さびしいかぎり。
鶏白湯スープのみ→塩をまぶす→すだちを絞る→つけ汁につける→アレを食べる→最後にアレにつけ汁を入れるということで、6段階にわたる味の変化を楽しめる食堂七彩の「東京軍鶏の鶏白湯つけ麺」を食べることができて、本当に良かった。
前夜、八丁堀に行かなかったら、こんな幸運に遭遇できなかった考えると、本当に良いタイミングだったと思います。
藤井社長に感謝。
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hidey803164
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店名 |
食堂七彩(ショクドウシチサイ)
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受賞・選出歴 |
ラーメン 百名店 2020 選出店
食べログ ラーメン TOKYO 百名店 2020 選出店
ラーメン 百名店 2018 選出店
食べログ ラーメン TOKYO 百名店 2018 選出店 |
ジャンル | ラーメン |
お問い合わせ |
03-3330-9266 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
西武新宿線「都立家政」駅(北口)から徒歩3分 都立家政駅から120m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
~¥999 ~¥999 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード可 (AMEX、JCB、VISA、Master) 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)、楽天Edy、nanaco、iD、QUICPay) QRコード決済可 (PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAY) |
席数 |
10席 (L字カウンター) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 新青梅街道に1カ所、駅周辺に数カ所コインパーキングあり。但し道路が狭く一方通行が多いので要注意 |
空間・設備 | カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
サービス | テイクアウト |
お子様連れ |
子供可(乳児可、未就学児可、小学生可)、お子様メニューあり、ベビーカー入店可 ちびらーめん750円 |
公式アカウント | |
オープン日 |
2007年2月27日 このお店はリニューアルしました。※リニューアル前の情報は最新のものとは異なります。 |
備考 |
2018年2月現在は昼と夜共通のメニュー(一部限定を除く) |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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12月27日(金)
今日の盛岡は穏やかだった昨日と一変。
前夜から横殴りの雪が降り続き、昼の時点で15センチの降雪。
雪は昼頃がピークで、テレビが消えたりついたりする瞬間的な停電も頻発。
よくやく夕方になり雪も小ぶりになったので、タクシーを呼んで盛岡駅へ。
なんとか東北新幹線(ガラガラ)に乗ることができました。
中央線・中野駅到着が20時すぎ。
今日は疲れたのでおとなしく、実家(野方)に近い都立家政の「食堂七彩」(中野区鷺宮)で遅い夕食をとることに。
○「TOKYO味噌らーめん(ハイカラ)」(1070円)
吹雪の盛岡から来ると、東京の冬の暖かさが本当にうらやましい。
それでも、味噌ラーメンが食べたくなり、久しぶりに「TOKYO味噌らーめん(ハイカラ)」を食べることに。
未食の「辛味噌らーめん」にも未練がありましたが、「しっかり辛いタイプ」とあっては、今回は敬遠。
「TOKYO味噌らーめん」は、もともと「TOKYO味噌らーめん江戸甘」として、都立家政の「麺や 七彩」開店2年目の2008年に登場した人気メニュー。
当時、「七彩」は、喜多方らーめんを提供する昼の部の「麺や 七彩」と、「TOKYO味噌らーめん江戸甘」「TOKYOタンメン」「トマトタンメン」などを提供する夜の部「TOKYO味噌らーめん江戸甘」からなる二毛作店でした。
この営業形態は「麺や 七彩」が東京ラーメンストリートに移転してからも踏襲。
しかし、「麺や 七彩」が八丁堀に移転してからはメニューから消え、都立家政の後継店「食堂七彩」でも、封印されていました。
それが数年前にようやく復活。
無化調味噌ラーメンのパイオニア復活を喜んだものです。
今日は20時30分頃に「食堂七彩」に入店。
意外にも、先客は1人。
先客が退店。私が1人で食べていると、ようやく後客が入店する程度。
厨房では若い店長のワンオペ。
「TOKYO味噌らーめん」に粉チーズをたっぷり振りかける「ハイカラ」の食券を購入。
麺量150g(並盛)、200g(中盛)、250g(大盛)が同一料金。
私は中盛を選択。
「食堂七彩」では、注文があると麺帯を取り出し、目の前で包丁で裁断してくれるパフォーマンスが嬉しいのですが、私の分は既に裁断済み。
楽しみにしていた麺切り実演を見ることができず、残念。
丸鶏と魚介のスープに江戸甘味噌100%の味噌ダレを合え、麺を盛り付けたあとラードを加えます。
次いで、茹でたモヤシをたっぷり積み上げます。
あっという間に、モヤシタワーが出現。
モヤシタワーに粉チーズを、これもたっぷり振りかけ(ハイカラ)、最後に一味をかけてできあがり。
濃い茶褐色のスープを飲んでみると、割とさらっとしたスープ。
甘味とコクのあるドロドロの味噌スープという記憶があるのですが、今回は若干違います。
さらっとして味噌は大豆の風味が良く出た赤味噌風。
甘味はそれほど感じられず、さっぱりとしたライトな味噌味。
ラードをもってしても、味噌ダレのコクが少々不足する印象。
飲みやすいスープで、塩分濃度も適度ですが、「甘めでコクのある」イメージが強かっただけに、「落差」にやや戸惑います。
それでも、濃厚すぎる味噌全盛のなか、このさっぱりとした飲みやすい無化調の味噌は貴重。
モヤシのボリュームが圧倒的。
それと、たっぷりふりかけられた粉チーズが味噌にこってり感を与え、コクを加えています。
その意味で、味噌と粉チーズの相性は良好。
麺は、国産小麦を独自にブレンドした「麺や 七彩オリジナルブレンド小麦粉」を使用した手打ち麺。
平打ち麺を手で揉み、縮れをつけ、茹でています。
店長に聞くと、加水率は50%から60%までの間というアバウトな回答(笑)
茹で上がった麺は、麺幅5ミリほどの手揉み縮れ麺ですが、麺の厚みが不規則なことから来る食感の違いが楽しめるかと思ったら、やや茹で過ぎたのか、麺が柔らかすぎて、ピロピロ麺の醍醐味を楽しめず、残念。
柔らかくて、一様にコシのない麺は、味噌スープに負けています。
注文する場合は、麺固めをお願いした方がいいかも。
具の豚肩ロース肉低温調理チャーシューは、やや脂身が多めですが、香ばしい味付けと、しっとりとした食感は悪くはありません。
ただ、「TOKYO味噌らーめん」全盛期のあの大きなチャーシューと比べると、物足りなさは否めません。
トータルとして、「TOKYO味噌らーめん」が随分さっぱりし、ライトになったなというのが正直な感想。
その意味で、コクを添える粉チーズがのる「ハイカラ」は必須でしょう。