近隣に根付いたカジュアルフレンチ　＠西武池袋線桜台 : レストラン エヌ.ルトゥール

以前から伺いたいと思っていたお店の一つ。

西武池袋線桜台駅南口を出て千川通りに突き当たったら横断して右折、一つ目の交差点を左折して斜めに走る道を直進。
練馬桜台郵便局を左に見てさらに進み、目白通りに出る少し手前の左側にお店があります。

前に植木があり、やや奥まったところに入口があるお洒落な外観。
入ると通路があり、右側に厨房、奥両側にテーブル席が並んでいてゆったりとした空間が広がります。
奥にはコの字型にベンチシートがありますがテーブル２卓のみ並んでいたので、席数を減らしているのかも？しれません。
テーブルにはグリーンのクロスが敷かれ、壁には画や食器、植物が置かれ、お洒落で落ち着いた雰囲気。
間接照明にして温かみのある店内です。

平日１２時少し前に伺うと先客２名いらっしゃいましたが空いていました。

ランチメニューは以下の通り。
＊すべてのメニューにオードブル、スープ、コーヒーor紅茶付き。

本日のパスタ（パン）　1,400円
　ベーコン、白菜、ダイストマトスパゲッティ
本日のお魚料理（ライスorパン）　1,700円
　鮮魚のムニエル　柿とフレンチケッパーソース
本日のお肉料理（ライスorパン）　1,700円
　青森県産チキンもも肉ソテー　オレガノ風味トマトクリームソース
お魚料理とお肉料理のハーフ盛り合わせ（ライスorパン）　1,950円

★ライスの上にマグロとアボカド、自家製ソースをかけた定番メニュー
インドマグロのマウンテン　1,500円
国産牛ロースのマウンテン　2,100円

■お得なランチセット　2,950円
本日のお魚料理とお肉料理の盛り合わせ（パン）+ミニマウンテン、プチデザート

■ステーキランチセット
豪州産牛フィレ（100g）のステーキ　2,800円
国産牛ロース（100g）のステーキ　3,800円
+プチデザート

下記よりソースを選択
ワケギと三つ葉とリンゴの和風ソース、ワサビ・醤油、ガーリックチップと昆布塩、福岡の森山さんが作った柚子胡椒、ハーブバターソース
＊バター（無塩、バニラビーンズ入り）は+100円
＊+550円にてマウンテン（お寿司二貫分程の大きさ）を追加可
＊ライス大盛り、パンのお替り　+100円


席に着くと、本日のお魚はカサゴと告げられました。
入店する前から決めていたので、本日のお魚料理、パンでお願いしました。

５分程してオードブルが運ばれて来ました。

オードブル：　彩りよく、とても綺麗に盛り付けられています。
（画像右奥から時計回りに）
ポテトサラダ：　ポテトらしいホクホク感ととろりと解ける舌触りで美味しいです。
マヨネーズ風味は軽く、後味にマスタードを感じる絶妙な味付けでした。
ミックスビーンズ：　インゲン、ヒヨコ豆等のトマトソース煮をフランスパンの薄いスライスにのせたもの。
トマトソースに少しチリを効かせてあり、パンがカリカリで香ばしかったです。
鴨のロティ：　やや硬めでしっかりした噛み応えでしたが、粗塩が振ってあり、旨味がありました。
鮮魚の炙りの土佐醤油かけ：　鯛（おそらく）の薄切りを炙り、みじん切りの葱を合わせた醤油を軽くかけてありました。

敷かれていたレタス、トレビス、添えられていたプチトマト、キュウリ、スイスチャードリーフ、ラディッシュ、セルフィーユも新鮮で美味しかったです。

スープ：　カレー風味を付けてある野菜スープとのこと。
細かく切ったフランスパン、チャイブが散らされていました。

湯気と共にカレーの香りがふわっと立ち上がり食欲アップします。
さらっとしたテクスチャーですが、白インゲン豆、トマト、玉ネギ、キャベツ、ニンジン、フランスパンも入って具沢山。
野菜の旨味がスープに溶け出し、いただきがいがありました。

鮮魚のムニエル　柿とフレンチケッパーソース：　手前がカサゴ、奥がアカマツダイとのこと。
マッシュポテトや添え野菜と共に彩り良く盛り付けられていました。

カサゴは皮目がパリパリで香ばしく、上品な脂を感じます。
上にのせた柿がとろりと柔らかく、ケッパーの塩加減良く、さらにトビコものせてあって粒が弾けて食感が楽しかったのですが、せっかくの柿の風味が魚の脂（あるいはバター？）にやや負けてしまっていた印象。
それと、わずかに魚に火が入り過ぎていました。
アカマツダイの方が身に厚みがあったせいか、ふっくらしていて美味しかったです。

マッシュポテトは刻んだチャイブが入っていて彩りも綺麗、滑らかで美味しかったです。
添え野菜は大根、ニンジン、カブ、アスパラ菜（？）でスイスチャードリーフ、豆苗、セルフィーユも添えてありました。
素材の味を活かす程度の塩加減で良かったのですが、ややオイリーに感じてしまいました。
（バターの風味も悪くなく、しつこいほどではなかったのですが、元々バターが苦手なこともあるのでよけいにそう感じてしまったのかもしれません。）

自家製パン：　クラストがパリパリになるよう炙ってあり、噛むと粉の風味も感じられて美味しかったです。

レモンティー：　櫛型に切ったレモンが添えられて来ました。
レモン好きなのでこれは嬉しいです。

運ばれて来たとき紅茶の色が濃いなぁと思ったのですが、やはり苦味が出ていました。
レモンを絞ってもかなり濃かったので、普段入れない砂糖を入れてちょうど良くいただけました。


やや惜しい点がいくつかありましたが、概ね美味しくいただくことができました。
食材が新鮮で、一つ一つ丁寧に作られていることが伝わってくるような内容でした。

ランチはパスタ、魚、肉、ステーキの他に、ライスの上にマグロとアボカド、自家製ソースをかけたマウンテンという定番メニューがあるところが面白いです。
通常のセットメニューにマウンテンを追加して二人でシェアしていらっしゃる方も見受けられました。
こちらのシェフはカリフォルニアキュイジーヌを確立させた先駆者だそうです。

場所柄もあるかもしれませんが、前菜だけでなく、フルサイズのスープ、ドリンクも付いて1,700円はコスパも良いと思います。

それほど混んでいませんでしたが、ご夫婦と思われるお二人のみの営業でも、食事の提供もスムーズでした。
入口には手指消毒用のアルコールが置かれ、席間もゆったりしており、入口を開けて換気にも気を配っていらっしゃるので安心して食事できました。

お店を出る際、厨房からご主人がわざわざ挨拶に出てきてくださいました。

カジュアルでも少し改まったシーンでも幅広く使えそうな佳店。
近隣に根付いたフランス料理店としてこれからも是非頑張っていただきたいです。
機会があれば、再訪させていただきたいと思います。