素材の持ち味を素直に活かした清湯つけ麺。 : カネキッチン ヌードル

2022年1月29日（土）

本日は娘のリクエストで約1年2ヶ月振りにこちらの店を訪問です。

開店38分前に到着すると、店の前に待ち客は誰も見当たらない状況です。

因みに、開店時の待ち客は10名程度で、退店時の待ち客も概ね同程度でした。

開店と共に店内に案内され、私は「昆布水の淡麗つけめん」、娘は「地鶏丹波黒どり醤油らぁめん」の食券を購入しました。

そして、食券を渡すとつけ麺の味の選択を尋ねられたので、今回は「醤油」を選択すると待つ事6分ほどでつけ麺が到着です。

水で締めた中細平打ち麺は昆布水に浸かっていて、傍らにはチャーシューと穂先メンマが添えられています。

一方、透明なスープは醤油の色味を強く帯びていて、表面には鶏油が膜を張ると共に三ツ葉が浮いています。

また、薬味皿には塩や岩海苔と共に柑橘が添えられていて、柑橘は仄かな甘味や果肉の色から恐らくシークヮーサーと予想されます。

先ずは麺を食べてみると、多加水寄りの中細麺が適度な硬さに茹でられていて、グルテンのコシや風味をバランス良く兼ね備えています。

また、昆布水は粘度を緩めに帯びていて、塩味を殆ど伴う事なく昆布の旨味だけが緻密に凝縮されています。

次にスープを飲んでみると、生醤油の香ばしい風味が鮮明に効いてはいるものの、その反面鶏出汁の存在感は至って希薄である印象です。

一方、つけ麺に有りがちな甘辛酸は殆ど感じられず、調味料で味を整えた形跡すら伴う事なく醤油の風味が極めて素直に保たれています。

そして、麺をスープに漬けて食べてみると、麺の甘味の上に醤油の風味や昆布の旨味が重なる事で味わいに突如として膨らみが増します。

次にチャーシューを食べてみると、コンフィで絶妙に味付けされた豚肩ロースと鶏胸肉が低温調理で若干レア気味に仕上げられています。

豚肩ロースは些か薄めにスライスされていて、若干生ハムに近い歯応えを感じると共に赤身の旨味や脂身の甘味が舌に鮮明に伝わります。

一方、鶏胸肉は厚めにスライスされていて、瑞々しい歯触りを感じると共にハーブの香味を帯びた肉質の味わいが舌に素直に伝わります。

食べ終えた感想ですが、素材の持ち味が素直に活かされてはいるものの、私個人的には若干在り来りな味である印象が否めませんでした。

尚、娘の「醤油らぁめん」を少し食べましたが、前回に比べて醤油のキレが若干落ち着いた様な気がします。

改めて訪れる機会があれば、次回は今一度「醤油らぁめん」を是非試してみたいと思います。

ご馳走さまでした。

2020年11月23日（月・祝日）

本日は前々から気になっていたこちらの店を初訪問。

14時21分に到着すると、閉店40分前にも関わらず店内は既に満席の状況です。

先ずは「特選醤油らぁ麺」の食券を購入してから一旦外に出て空席を待ちました。

すると、待つ事15分ほどで店内に案内され、席に着いて待つ事3分ほどで待望のラーメンが到着です。

若干燻んだ醤油スープには鶏油と平切りネギが浮いていて、全粒粉入り細麺の上にはチャーシュー、味玉、メンマ、三ツ葉が乗っています。

先ずはスープを飲んでみると、醤油の香ばしい風味と共に出汁のコクに満ちた味わいが口の中に広がります。

出汁は恐らく鶏のみと思われるものの、単純に濃厚と言うよりも旨味が緻密に詰め込まれた様な味わいです。

一方、鶏油も少なからず使われてはいるものの、決して鶏油に頼り過ぎる事なく出汁が鶏のコクや旨味を充分に持ち上げている様に感じます。

次に麺を食べてみると、中庸に加水された細麺が柔らかめに茹でられていて、尚且つ提供の時点で若干スープを吸い込んでいる様な印象です。

そして、麺にはスープと共に鶏油が存分に絡み込み、噛み締めるとそれらの旨味が小麦の甘味と重なる事で味わいに一段と奥行きが増します。

次にチャーシューを食べてみると、豚肩ロースは釜焼きで仕上げられていて、尚且つ鶏胸肉や鴨胸肉は低温でレア気味に仕上げられています。

鶏胸肉は極軽めに味付けされていて、歯触りにレア肉特有の瑞々しさを感じると共に、鶏胸肉の淡白な味わいが舌に至って素直に伝わります。

そして、鴨胸肉は肉質の弾力を存分に保っていて、噛み締めると滲み出た肉汁の旨味と共に鴨脂の独特なコクや甘味が舌に鮮明に伝わります。

一方、豚肩ロースは小振りな厚切り肉と大判の一枚肉に分かれていて、何れも噛み締めると燻煙を帯びた肉質の旨味が舌に存分に伝わります。

ただ、私個人的には何方かと言うと一枚肉の方が一段と肉質の旨味を味わい易い様に感じました。

食べ終えた感想ですが、鶏と醤油の風味が一際鮮明さを保っていて、画一的になりがちな鶏水系の中でも個性が光る素晴らしい味わいでした。

改めて訪れる機会があれば、次は「塩らぁめん」か「煮干しらぁめん」の何方かを試してみたいと思います。

ご馳走さまでした。