ALL SAINTS : ロートンヌ 中野店

3年ぶりのスイーツ会！

…と、いうことは私はほとんど食べてないので、画像のキャプションに記した品名をご参考にm(_ _)m

最近サンマルクにハマッてる関係で当店のことを思い出してしまった。何度か買ってるが、自分では食べられないパターンの土産か、スイーツ会では自分以外の人に配当されちゃって。女性ばかりの場では茶色いものは残る傾向があるけど、これは何か見た目の訴求力があるんだな。お、これは何か柑橘系の香りが仕込んであるような？ギュッとした酸味というか、こないだの稲村シェフのところのチョコケーキにも似た感覚が！味の総和は軽やかなのに、濃密さが仕込まれたパートがある。こういうメリハリが名店たるゆえんか。

コータツロール：シェフの名をここに持ってきたか！どっちかというと華美な印象の当店ですが、お店を象徴する存在にこのシンプルなロールケーキをもってきたということか。なるほど、口中わずかに押し返してくるようなしっとり×もっちりした生地の触感！D島ロールのようにはクリームばっかりじゃないところなどにも、このビスキュイにパティシエの本領や矜持が詰め込まれてるんだぜ！というメッセージが感じられる。

アテネ：ミニ四駆世代ならつい手に取っちゃうようなピニオンギアが入ってるｗ。これはメレンゲの絞り焼き。サク…シュワっとほどける。メレンゲ＝卵白の印象から、焼く前はほわほわ頼りないもんなのかと思ってたけど、こういう形にも成型できるということはある程度まとまった硬度？軟度？なのがわかる。ヴェリーㇴの中身はプリン。おや、チーズ…プリン？どえらくチーズが主張しますね。んんん濃厚！こりゃあうまい！

シェフの気まぐれ（ショコラ）：当店店頭には必ず何かがシェフの気まぐれとして売られてる。この日はこれともう一つ、忘れてしまったけど用意されてた。何か通常レシピとは異なる仕掛けが用意されてるのだろうか？む！このガナッシュには慣れ親しんだ香りがするような…ウイスキーですかね？かつてチョコとウイスキーで呑んでたものとしては黄金の組み合わせ！こりゃまた超絶うまいね！

ミゼラブル：我が家の優秀な冷蔵庫に半日、ビシッと冷やしていただく。なぜなら、冷た～いバタークリームの層がスッと溶け、ゼイタクな味わいが広がる…。これを味わいたかった！名前の意味合いと全然違う豊かなケーキ。他店の経験も含め、このカタチ＝この味が条件反射のように記憶されつつある。今後ハマる気が…！

サンマルク＝聖マルコ。かの国はカトリックの文化だと、のだめカンタービレで読んだけど、お菓子にも聖人シリーズみたいなもんが揃ってるんだろうか？ブロンディールにもサンジャック（ヤコブ）というお菓子があったし。12使徒＝聖人ならわが国でいう七福神みたいなもんかｗ。…人形焼かっ！

今回は土産物アイテム。ただし「自分も食べられるパターン」。

お店の商品説明にある通り、焼き菓子なのにパッションフルーツのジューシーさが味わえる！これはどういったカラクリなのだろう、不思議だ〜。

おそらく、他の材料との対比効果や糖分の比率などで、もっともフルーティーに感じるポイントが計算されてるんじゃなかろうか。あまりにおいしいもの食べると、どういう仕組みで美味しく感じるのかが知りたくなる。

お菓子じゃなくてしょっぱい話になっちゃいますけど、ラーメンのスープも濃厚なら濃厚なだけ美味しいってもんじゃなくて、相応のところを狙うことで出汁感がもっとも強調されますので、甘味の世界にもなにかそういう秘密の計算がある気がしてならない。知りたいけど、なんの役に立てられるわけじゃないしw

うわ、やっぱり当店から特大のアタリアイテムが出た！その名もミゼラブル。昭和少年少女なら誰しもが読んだであろう文学、レ・ミゼラブルのミゼラブルだ。90年代のヴィジュアル系バンド、マリスミゼルのミゼルだ。何がそんなに美味しかったのかというと、冷たく滑らかなバタークリームがスーっと滑らかに溶けゆく様が、なんとも美しいのであります！

これのどこが悲惨なもんかって？ええ、全くその通りです。ただ、調べてみると、これってベルギーの伝統菓子のひとつで、昔はカスタードクリームを練るのに牛乳じゃなく水を使ってたからチープな味だった、という説に基づく。調べると他にもあって、あまり美味しいので食べ終わるのが悲しくなることをいうとか。こっちは私の思考回路と違うので、前者を支持w。ベルギーとはサッカーでは昨年煮え湯を飲まされたばかりの強豪国だが、ベルギーを舞台にしたずいぶん前の映画で見た、ヨーロッパ中堅国の庶民の暮らしぶりは今もって楽ではないという話を思い出してしまった。

ギリ²。ギリギリと読むのか。KYON²みたいなもん？生まれはその頃だったりして？なかなか奇抜なカタチしてます。中身はカシス×マロンという逆相の組み合わせで刺激的です！これはイイね！見た目も土産に向いてる。

モルガン：これまた見目麗しいアイテム。カシス×ショコラのベースにブルーべリーのトッピング。その色合いがゴージャス。インスタでは変なエフェクトかけてupしたら毒々した色合いになっちゃったが、お味の方はいたって爽やかです！

コラージュ：チョコレートのムースとピスターシュのムースとの間にフランボワーズのジュレ。これまたおっとりしたものの間にグキッと刺激的なもの入れるパターンですね！たまたまこういうのをいくつも買ったのか、シェフのお考えでこういう構成がお好きなのか。更に探求してみたくなる店ですね。　

暑いと傾いちゃうからパティスリー探索はお休みとか言っておきながら、かなりネタがたまってて、でもひとまずこれで終わり。夏の電車やバスは冷房がゴーゴー効いてて結構大丈夫だったりして？

ご近所の美しいマダム達とのスイーツ会。お忙しい毎日に一握りの憩いを。

ムラングシャンティ：口当たり滑らかなのにビシッと甘いシャンティに、ホロリと軽い口当たりの、これまたより甘いムラング。なんてトゥーマッチなんだ。それでいて調和があって、ハーモニーを奏でる。

これより先は、私は食べられませんでした。彼女らのおしゃべりから拾ったインプレッション。

サンマルコ：あっ紅茶の味だわっ、なんてステキなの、チョコ？でもあるかしら。へー、この2つで味が合うのね～。

和栗のモンブラン：へーーーー、こ、これは…これは…(放心状態)。

オペラ：うわ～オトナの味。この中のが苦っ！

アップルパイ：う～んアップルパイっそしてコレなんのクリームかしらね～。

とまあなんとも楽しいひとときでした。これ全部一人で食べたらたいへんなことになる。そんなやり方より、多少不正確なレポートになってもみんなであーでもないこーでもないと言い合う方がいいね。しょせん興味本位のレビューにすぎませんし。