創業23年、「支那そばや」出身の店主が繰り出すラーメンは、優しくも味わい深く、どこか懐かしさを覚える一杯！ : 支那そば あおば

この日訪問した先は、創業23年、武蔵野市関前の
「支那そばあおば」。

店主さんは鵠沼海岸時代の「支那そばや」ご出身。
佐野実氏が暖簾分けした店舗は「支那そばや○○」
という屋号がほとんどだと言う。その中でも長く
続く人気の老舗「支那そばあおば」に6年ぶりに
訪問した。

場所は、武蔵野大から程近い下り方面の五日市街
道沿い、新関前ハイツ1階に位置し、赤いテント式
屋根看板と店頭の赤い立て看板が目印。

交通機関は三鷹駅又は武蔵境駅からバスを利用。
武蔵野大停留所で下車して向かうのが最短ルート。
そう言う私は、自宅から五日市街道沿いをひたす
ら東へ向かえばチャリで20分程の道のり。

思い起こせば、6年前は食べログを始めたばかり
でラーメン食べ歩きも初心者。しかも「あおば」
で食べる前に「進化」「しば田」など流行りの名
店ばかり食べ回っていたので「あおば」の味は平
凡にすら感じられた。あれから場数を踏んで果た
して印象はどう変わるのか？、それを楽しみにお
伺いした。

到着した時刻は平日の12時過ぎ、先客4名が外待
ちしていましたが、前回も同じシチュエーション
だったことがふと思い出されました。武蔵野市の
中でもアクセスが悪く車の往来は多くも人通りの
少ないエリアで23年間も人気の衰えないラーメン
店というのは稀有な存在だと思う。

暫し待ったところで入店！、店内は厨房と向き合
う横一直線のカウンター6席のみ、中待ち用の椅子
が3席あります。厨房は以前と変わらず店主さんの
ワンオペ。一見厳つく無口で怖そうなところは、
師匠譲りな面も感じなくはないが、淡々として、
店内は静まりかえり、麺を啜る音だけが店内に響
き渡る。食べ終えたお客さんは、器を付け台の上
にのせると、雑巾でテーブルを拭き、ごちそうさ
までした！と丁寧に挨拶しささっと退店する。
鵠沼海岸時代の「志那そばや」もおそらくこんな
雰囲気だったんじゃないか？と想像を掻き立てる。
こんな独特な雰囲気は現代のラーメン店には無い
タイプだ。

店内待ちしていると、店主さんから「お客さん、
注文は？」と聞かれるが、先客に聞いているのか
と思い答えずに居ると、声高に「お客さん、注文
言って下さい！」と私の目を見て聞かれたので、
焦って張り紙のお品書きを見ることもなく、"塩
チャーシュー、大盛で！"と告げると"大盛りね！"
と念をおされた。

ちなみにメニューは、ノーマルが"ラーメン"¥800
・"塩ラーメン"¥800・"つけめん"¥800の3種。
ネギ増し+¥200・チャーシュー増し+¥200。
大盛+¥100。ワンタンは販売されていなかった。

厨房には大きな寸胴が二つある。鶏と豚の出汁は
別々に炊いて掛け合わせる所謂Wスープという情
報もあるので、この二つの寸胴がそうなのかもし
れない。また、各々の寸胴で乾物や香味野菜も加
え出汁をしっかりとっているようだ。

ワンオペでも4杯分同時に作るので、提供まで待た
される感覚はほとんど無かった。

器は大ぶりな青磁反高台丼、スープは出汁色の濃
い清湯塩。具は、大判の焼豚4枚・短冊メンマ・
フライドオニオン・青ネギ/白ネギといった構成。

早速スープから頂くと、油が強めだが、豚鶏の動
物系の出汁の旨味と厚み感があり、そこに煮干し
や節系の風味もある。ただ、出汁は混然とした旨
味でコレといって際立ってくるものは感じられな
いけれど、飲み進めるほどに引き込まれていくよ
うな深みがあり、意外と飲みやすく気が付けば、
飲み干していたほど。

シャープで出汁感が鮮明な現代風のラーメンとは
違い、じわじわと五臓六腑に染み渡っていくよう
な味わい深き一杯、そんな印象がある。もちろん
現在の「志那そばや本店」@戸塚の味とは違い、
その意味では1990年代の「志那そばや」の味に
近いのかもしれない。

麺は、小麦の風味としなやかさが何とも心地よく
志那そばらしさを感じる。適度なコシでスイスイ
といくらでも食べられそうな気さえする。大盛で
も食べ終えてみれば、もう無いの？と思えるほど
に美味しかった。

具のチャーシューは、大判の焼豚でホロホロと口
の中で崩れていくような柔らかさ、タレが染み渡
った味わい、にホッとするような感覚になる。
メンマもシャキシャキで美味しかった。

食べ終えてみれば、ボリューム感あるのにあっと
いう間に平らげてしまったような気がする。

そして、流行には左右されない「志那そばや」の
看板を背負った風格のようなものも感じ、また食
べに来たいと思わせてくれる一杯でした。

ごちそうさま！(^^ゞ

《味の評価》
・スープ★★★★☆
・麺★★★★☆
・チャーシュー★★★★☆
・他の具★★★☆☆

《全体の評価》
・ビジュアル★★★★☆
・ボリューム★★★★☆

今日は休日で天気も良いので少し遠いのですが、自宅から自転車で五日市街道沿いを走り支那そばのあおばさんに向かいました。開店時間に到着しましたが既に5人ほど先着客がいてさすが地元では有名店だと感じました。場所はどの駅からも遠く、車で来ても道路沿いにしかとめられないので訪れる客層の多くは地元客だと思います。さて、入店して注文したのは塩ラーメン。先客がいましたが、数分待ちですぐに出来上がりました。店主一人なのに非常に手際がよく感心してしまいました。さて、登場したラーメンですが、見た目、器は大きめで普通盛りでも重量感があります。スープの色はぐずんでいて脂身も多く濃い味だと推定できます。早速、スープを一口… しっかりとした塩味と鶏ガラでしょうか、こくと旨味もあり美味しい。麺はストレートの細麺でかなり柔らかめ… 個人的には好きな麺ですが、意見が分かれるところだと思います。チャーシュウも味がしっかりついていてほど良い固さで美味くいただけました… ただ、ノーマルなラーメンですね、 スープも味に変化がないので一口めは美味く感じた塩味も最後の方では塩が強く感じるようになり、飲みきるのが辛くなりました。数日前に町田の進化さんで絶品の塩ラーメンを食したばかりなので物足りなさを感じた次第いです。塩ラーメンは鶏ガラベースに魚介系で味に変化が出るのでそこを楽しみにしてましたが、ラーメンに主張が無いというかそこは期待外れでした。