中野のオアシス、変わらず : フランクストン

中野といえばワタクシ的にはフランクストンさんです。
この日も肉だらけのパエリアとシェリーをいただきに伺いました。

おっと、久々にお姉さまが出ていらっしゃる。


いつもの通りオロロソで飲みやすいものを選んでいただき、でてきたのがカイドサ。
甘い香りの後味がまさに好みぴったし。

パエリアまでのつなぎでトマトとピンチョスを。
ピンチョスに載ったアンチョビがまたオロロソに合うんだなー、これが。

肉だらけのパエリアはここでもうなんど頂いたでしょうね。
あいかわらずねっとりした甘みというか旨みが安心できます。


ごちそうさま。
忘れられないうちに上原のほうにもいかないとね。

素敵な場所で素敵なお店に出会いました。
ふらっと立ち寄りもOK、2人でしっぽりもいいねぇ。
待ち合わせや秘密の作戦会議にもいいかもしれない。
もしかすると地球防衛隊の秘密基地はこんなところにあったのかもしれません（←考えすぎ）。


中野サンモールの終点はそのままブロードウェイに続きますが、
その一つ手前を右に。
細い路地を入った所、この辺りは狸小路と呼ばれる場所です。
中野駅前でもかなりディープな場所。
キャバクラやカラオケパブから80'sしか流れないカフェとか、
そんな猥雑な感じが昭和の下町情緒を駆り立ててくれる、そんな場所です。

その狸小路の中央あたりに三叉路がありますが、その三叉路に建つ雑居ビルの3階に今日のお店はあります。
三叉路に看板が立っていますが、入り口がわからない。。。
実はその看板の裏にある鉄階段を上った先にあります。

アプローチもそうだし、お店のドアもそう、そして店内もそうなんですが、
なんだかハードボイルド小説の舞台みたいな。
あるいは、イギリスの探偵もののワンシーンのような。
不思議なものです、ここは21世紀のふつうの日曜夜の中野なんですが。


これまでなかなか更新されなかった私のパエリア名店リスト、ついに更新する店が現れました。
久々に美味いパエリアの店に出会いました。

とはいってもここは半端ない数のシェリー酒が置いてある、シェリー酒推しのカフェバーです。

ロンドンのパブでよくわからんイギリス人に飲まされて以来かなぁ、10年ぶりくらいにシェリー酒飲みました。
おすすめを伺ってチョイスされたのが、ラ・イーナ（750円）という銘柄。


ブランデーとも日本酒とも思えるような深みのある香りがものすごい。
注ぎ方も独特。これはうちの後輩を連れて一度みせてやりたい。
もちろん動画や写真を撮るのははばかれたので載せていません。
一度デキャントして空気を含ませて香りを立たせてるんだね。
強いお酒なので、ちびちびとなめるように。


アテは、タコのさっと焼き（300円～）。
特に指定はしていませんが、シェリーに合うように、と、塩でシンプルに味付けをしてくださったみたいです。
ほとんど経験のないお酒の時には、お店の方に任せるのが一番と思いますが、
こうして黙っていても特に聞かずに出していただけるのが、ほんとのサービスかなと思うのです。


タコとシェリー酒がちょうど同じタイミングでノドと口寂しさを満たしたところで、
今宵はもう一杯、モスクワのラバを。
すると「ジンジャーエールはどうなさいますか？」
さすが、わかってますね。もちろん辛口で。
やっぱりモスコミュール（逆算すると900円のはず）はwilkinsonの辛口でなくっちゃ。
スミノフの銅のマグカップで出てくるところもうれしい。


その間にお目当てのパエリアができるのを待ちます。
1人前からご用意があるのもうれしいところ。
5種類くらいありますが、今宵は肉だらけのパエリア（1,350円）を。
もちろん生米から炊き上げるので時間かかります、当たり前。
出来上がったパエリア鍋。まず香りでうまいのがわかる。
お、これは久々のアタリかな？

肉だらけの中でひときわ目立つ赤パプリカ。
実はほとんど火が通っていません。
パプリカは火を通した方が甘みが出ますが、
火を通さないほうがみずみずしさや食感には優れていると思うのです。
ここまで生野菜を一切口にしていないだけに今回はこれで正解な気がします。

さて、一口パエリアを。
ん？ものすごいコク。まるで溶き卵を入れて作ったかのようなまろやかさと強烈なうまみ。
どうやらその立役者は、このお店のもう一つの看板メニューである厚切りベーコンにあるようです。
この厚切りベーコンも具として入っているんですけど、
これがすさまじくうまい。
ベーコンステーキもメニューにあったんで、次はぜひこれもいただきたい。
今まで味わった記憶がないくらいうまい。

フォークでハリつたお米までそぎ落として食したくらいうまかったです。


ふっと息をついたらもう22時を回ってました。
今度はおなかをすかせてもっと早い時間がらじっくりいろいろ味わってみたいな。


中野の雑踏の中にひっそりと構える隠れ家。
合言葉は「フランクストン」。
いいお店を見つけました。
ごちそうさまでした。