とことん手作り！こだわり料理のロンドンパブ : ビスポーク

東中野からほど近いところにあるこぢんまりしたロンドンパブ「ビスポーク」。
女性シェフが一人で切り盛りするお店だが、こちらの料理へのこだわりがかなりすごいのだ。
スモークサーモンやベーコンも手作りだし、カナッペを乗せるパンまで手作り。
この日いただいた羊のソーセージまでも手作りというからすごい。しかも全てお一人で！

料理本も出されているほどの腕前の料理、メニュー数は少なくともどれもこれも手が込んでいる。
カナッペはだいたい2種ほど用意されているが、スターターとしては最適なので是非頼むべし。
この日は手作りスモークサーモンと鶏レバームースの2種。
ふわふわと滑らかな食感の鶏レバーがかなりやばい、分厚く切られたスモークサーモンはサワークリームの酸味と程よく合わせていい酒のつまみになる。
フィッシュ&チップスもそこいらのものとは次元が違う。カリッカリのクリスピーな衣に白身魚のさっぱりとした味わい。
油っぽくて味気ない印象しかなかったフィッシュ&チップスへのイメージがきっと変わるはず。

この日は2人でビールとワインをガンガン飲みつつ料理を楽しみ、
楽しくて美味しくて案の定二日酔いレベルへ突入した。
女将はひとりでやってるにも関わらず、お客さんと一緒に会話も楽しんでくれて
なんだか余裕もある感じがいいなあ。
東中野ってこういう隠れた名店があるからたまには各駅停車に乗ってみようと思うよ。

東中野駅から程近い静かなエリアにあるカウンターだけのビアパブ。
８人も入ればいっぱいになるこぢんまりした店は女将ひとりで切り盛り。
小さなキッチンしか設えていないのに、驚くほど繊細で本格的な料理がいただける。

メニューは日替わりで、その日の仕入れや女将の気分で決まる。
種類もそれほど多くないから、３人で行けばほぼすべてのメニューを制覇できる。
中でも名物はフィッシュアンドチップス、ペールエールや各国のビールとともにいただける。

とにかく女将のキャラが濃い（笑）
「このスモークサーモンは最高なんだよ〜」と言ったかと思えば「おいしい…？」と不安げな顔に。
料理を作りながら客と一緒になってしゃべり、ツッコミを容赦なく入れてくる。
いい感じの天然さがなんともこの店の雰囲気を和やかにする。
この女将に会いたくて来る客も多いだろうに。

この日は３人で訪問、ビールを中心にフードを色々注文した。
※結局キッシュとローストビーフサンド意外すべて注文

●セミドライトマトとブリーチーズのカナッペ1つ300円
●鶏レバームースのカナッペ1つ300円
●アボカドとフレッシュチーズ650円
☆フムスと焼きたてのピタ（アリッサ乗せ）750円
●スモークサーモンのサラダ850円
●スパイスポークチョップ1300円
☆フィッシュアンドチップス（カレイ/タラ）各1000円
☆レモンチーズケーキ500円

とにかくひとつひとつの料理が驚くほど丁寧でこだわっている。
フレッシュチーズもピタも、スモークサーモンやローストビーフも自家製だし、
レバーが嫌いという割にはものすごくいいあんばいに仕上がったレバームースなど
ちょいちょい驚かせてくれる。

いやあ、もうどれもおいしい。何を頼んでも間違いない！
その中でもベスト3をあげるとすると☆の3品だった。

ひよこ豆のフムスに赤ピーマンの風味を加え、
モロッコの豆板醤といわれるアリッサを乗せてスパイシーに仕上げたペーストを、
熱々のピタ（もちろん自家製）に乗せて食べると、これがもううまいのなんの。

そして名物のフィッシュアンドチップスは、女将曰く「かなり研究し尽くしている」そうで、
もう衣とか魚がどうこうではなく、揚げ方の域。
アンダースローで”油に気づかれないように”こっそり半身投入し、浮いてきたらひっくり返すという
独自の技をあみだしたとほくそ笑んでいた。
その努力の甲斐あってか（？）、からりとうまそうに仕上がったフィッシュアンドチップス。
ビールが入っているという衣はさくさくふんわりと軽く、中の熱々でしっとりとした白身魚とのコントラストがいい。
添えられた濃厚なタルタルもいいが、ビネガーを軽くふりかけるだけでもうまい。
添えられたきたあかりのポテトもサイドながらすごい存在感。

デザートにレモンチーズケーキを1皿だけ頼み、３人でシェア。
これまたチーズとレモンの風味が絶妙でなめらかな舌触りと適度な甘味がすこぶるいい。
色々食べた後でもくどくないどころか、さっぱりする。

メニューは日替わりなので、フィッシュアンドチップスを除いては次に出会えるのかわからない。
でも今日は何があるんだろうとワクワクしながらこの店に向かうのもまた楽しいだろう。
料理も、女将のキャラも、クセになってしまうくらいの不思議な吸引力のある店だった。