ズッキーニのソテー、フォアグラクレープ、鮎のコンフィ、夏鹿のロティ : sio

通い続けている数少ないお店の一つ。
9回目の訪問です。

8月中旬までの初夏コース。
週末のディナーでしたがお店は言うまでもなく満席。

結論から言うと、昨年からも登場していたフォアグラのクレープと鮎のコンフィが目玉的なコース構成でしたが、個人的に刺さったのはズッキーニを主役に添えた前菜。
5味プラス1を野菜のみで見事に体現した皿だったかなぁと思います。

■冷製ガスパチョ風セミドライトマトのエキスのスープ
■馬肉のタルタル
■ズッキーニのソテー　ワカモレソース
■フォアグラのクレープ　とうもろこし　トリュフ
■冷製トマトパスタ　茗荷のサラダ
■鮎のコンフィ　きゅうりのエキスとヨーグルトのソース
■夏鹿のロティ
■しらすご飯　にら醤油
■ホワイトエール、パンナコッタ、パイン、パッションフルーツのグラニテ
■プリマサヴァランのアイス
■小菓子　カフェ

いつも通りコース全体の緩急をしっかり考えられた構成で始まりの一皿からフィニッシュまで気持ち良い食後感で走り抜けます。
ポーションや素材の原価率云々をいえばここよりも上のお店は数あると思いますが、それでも難しい味の組み合わせをわかりやすく因数分解し、新しい組み合わせで提供してくれ、こちらなみの完成度で楽しめるお店はやはり中々ないという感想は変わりません。

知名度が上がることで様々な人の目に触れる機会が多くなり、責任もプレッシャーも大変な環境になっているなぁと陰ながら見てますが、必死にコース構成を考え挑戦しているスーシェフ、ソムリエをはじめとしたスタッフの姿を見ると、これからも引き続き応援していきたいなぁと勝手に感じてます。

次のコースは8月のお盆明けから10月中旬までの予定とのこと。
また伺うのが楽しみです。

ごちそうさまでした。

8回目の訪問。
2ヶ月毎のコース変更に合わせて再訪しているミシュラン一つ星の代々木上原のフレンチ。

今回のコース（おそらく4月下旬から6月下旬まで）は
sioらしい五味の組み合わせを堪能できる皿だったり、これまでお目見えした代表的皿のアップデート版だったりと、多種多様な方にお勧めできる王道なコース。
前回のコースが個人的にはイマイチだったのに比べて、今回は悶絶級が複数ありました。

ノンアルペアリングにも以前同様力を入れているので、今の時勢に合ってますね。
ソフトドリンクのメニュー表も新しく作られており、口頭で説明されてよくわからず注文して失敗することがないのがGOOD。
言うまでもなく満席です。

■鴨のスープ　椎茸の香り
■馬肉のタルタル
■大根のラビオリ　ずわい蟹　ホタテ
■スフレオムレツ　ビスクソース
■ホロホロ鳥のガルガネッリ
■金目鯛　中華粥ソース
■合鴨のロティ　
■〆　チーズリゾット　ホワイトアスパラ　雲丹【+1000円】
（シンプルなチーズリゾットorそれにウニを入れたものor新生姜のパスタor雲丹のパスタ【+2000円】）
■ブラッドオレンジ　トマト　ブッラータチーズ　生姜のグラニテ
■プリマサヴァランのアイス
■カフェ　小菓子

特筆すべきは大根のラビオリ。
ゴーヤの苦味の存在の大きさたるや。
味覚の組み合わせのセンスはさすがで唸ります。

続くスフレオムレツは濃厚で柔らかなビスクソースと合わせて、洋風カニ玉的な印象ですがまぁ不味いわけがないやつ。
パスタも手打ちであり、シンプルではあるが煮込まれたホロホロ鳥の旨味など、そんじゃそこらでは間違いなく味わえない一品でした。
〆はプラス料金のものも含めて4種から選択で、リゾットのウニinバージョンを選択しましたが、別にウニはいらなかったかも（ウニの風味、旨味がなくても美味しいリゾットだった）。

個人的には、以前から段々と縮小し続ける魚・お肉メインのポーション（一歩間違えるとエスキス並にまでいきそう）に若干の物足りなさを感じますが、とはいえ一つのコースとして皿の強弱、組み合わせが考えられ、それぞれしっかり外さない味になっているのは素晴らしいなぁと感じました。

お伺いした日は奇跡的に鳥羽シェフがいらっしゃる日で、いつも通り元気いっぱい楽しく会話される姿を見て、このお店にはレストランとは別軸の魅力があるなと再確認した次第です。
表参道の意欲的な新店も気になりますが、また次回のコースをいただきに再訪させていただこうと思います。

ごちそうさまでした。

7回目の訪問。
今や超有名になった鳥羽シェフのフレンチ旗艦店。
昨年から2ヶ月おきに変わるコースメニューに合わせて訪問を重ねているお気に入りのお店。

今回のコースはテーマがイタリアンとな。
4月中旬には入れ替わるとのことなので結構ギリギリでした。
今回も鳥羽シェフ不在ですがその点は全く関係ないことは把握済み。

結論から書くと、毎度ながら全皿しっかり美味しい。
エスニックなど結構挑戦的なメニューも多いsioですが、テーマからも分かる通り、今回はかなり定番というか、他のモダンフレンチなどでも出てきそうなコース構成というか、皿というか、そういう印象を受けました。

ただなぁ、毎回一皿ある「今回のコースはこの皿を食べるためにある」みたいな、目玉になる（印象にガツンと残る）皿がなかった感じかなぁ。
サラダから鰆のカルパッチョの流れも、同じ冷前菜で魚介系で淡白な印象。
サラダの完成度も浅草オマージュなどに比べるとまだコースの前菜として張るには若干弱い感じ。

パスタは椎茸、魚メインは鱈と、それぞれソースの味付けなどはもちろん素晴らしいんですが、素材を考えると盛り上がりにかける印象。
メインは豚肩ロースを濃厚なブルーチーズのソースと合わせていてこれはメインにふさわしい一皿でした。

とまぁちょっと辛口ではありますが、今月末にも次のコースをいただく予定なのでそれを楽しみにしたいと思います。
次回もそこまで、、、という感じなら訪問ペースは考えようかなぁと思っております。

■ポンディケージョ　からすみ
■馬肉のタルタル
■ホタテ、ベーコンのサラダ　じゃがいものピューレ
■鰆のカルパッチョ　ブラータチーズ　蓮根
■椎茸のマルタリアーティ
■鱈　菊芋とアンチョビのソース
■豚肩ロースのロースト　ゴルゴンゾーラチーズ、山椒のソース
■山舎しらすのご飯
■酒粕、苺、チーズのデザート
■プリマサヴァランのアイス
■カフェ　小菓子

ごちそうさまでした。

12月下旬にコースが変わったので再訪。
恐らくフレンチでは1番の訪問回数&お気に入りのsio。

最近は至る所でシェフとsioという店名を見かけるようになり、1ファンとしては嬉しく、陰ながら応援してます。
そしてミシュランの星も維持。まぁそうだよなぁ、抜群に美味しいもん。

今回のメニューは私達がこれまで食べたコースの中でも挑戦的な皿が多い構成でしたが、メインまでの盛り上がりも考えられ、それぞれの皿もしっかり美味しく仕立てられてました。

■蕪のブロード
■ビーツ　馬肉
■鰤　生姜焼き　じゃがいも
■ラビオリ　グリーンカレー
■牡蠣のオムレツ　スイートチリ
■鰆　蕪
■大山鶏　カリフラワー
■パスタ　バター　白トリュフ
■バナナケーキ　カルダモン
■ブリヤサヴァランのアイス

和、タイ、フレンチと様々なテイストを織り交ぜられたまさにフュージョン系。
ジャンル関係なく純粋に美味しいものを作って提供する、という姿勢をひしひしと感じます。

魚と肉を合わせ、苦味に紅茶の茶葉と甘味にじゃがいものピューレを使った3皿目は特にインパクトと存在感ではメイン級ですが、グリーンカレーのラビオリとオムレツ（通称お好み焼き）の流れから、優しい甘みの蕪のソースと合わせた繊細な鰆の旨味につなげるのがにくい。
メインの鳥も、皮目を乾燥させてパリッと、中はふっくらジューシーに仕上げられ歴代のsioのメインの中ではナンバーワンかも。

サービスの方々も時々出てきてくださる料理人の方々もいい人ばかりで何のストレスもなく美味しい料理が食べられるのも嬉しい限り。
でも最近はほんとに予約が取りにくくなりました、、、がんばろー。

ごちそうさまでした。

コースが変わる毎に必ずお伺いしているこちら。
10月中旬からスタートした秋コースをいただいてきました。

結論から言うと題名にもある通り、今回のコースは過去史上最高のコース。
いい意味でフレンチらしい皿が多く、改めて僕はフレンチが好きなんだと実感。

今回もオーナーシェフは不在でしたが、ダブルスーシェフ的な体制で全く心配なし。
とてつもなく有名になってしまいましたが、味が本当に素晴らしいので、噂で来店した人たちも必ず満足して帰れるだろうなぁと思います。

■舞茸のスープ
いつも通りの駆けつけ一杯的な温かく素朴なコンソメのスープ。

■馬肉とビーツのタルタル
南高梅を合わせて少し進化しているスペシャリテ。
美味しい。

■スフレオムレツ
半熟のトロトロオムレツ。
チーズと少しの酸があるソースが凄まじく合う。

■フォアグラマロンのクレープ
フォアグラ、バナナ、ブルーベリージャム、栗の甘露煮など、まさにsioの五味＋1を体現したような皿。
情報量が多く複雑ですが口に入れたときにシンプルに美味しいのがすごい。

■根セロリのラビオリ
複雑でこってりした皿から一旦爽やかに。
りんごと根セロリの食感と酸と甘味。
スフレオムレツからここまでの3皿は史上最高の流れ。

■鰆のポワレ　ヴァンブランソース
蓮根のピクルスがアクセント。
蛤と味噌のソースにふっくらと火入れされた鰆もグッド。

■岩中豚の豚カツ
まさかのとんかつ。
ブラータチーズ、黒ニンニクのソースと一緒に。

■キノコのタリアテッレ
秋らしくバターとクリームをしっかり効かせたこっくりとした味。

■雲丹のタリオリーニ
前回感動した雲丹は迷うことなくリピート。
醤油が入ってることでそこらへんの雲丹クリームパスタとは全く違う、一つ上のレベルの旨み。

■ブラックオリーブ　ガトーショコラ　マスカルポーネ
これはまあまあ。

■sioアイス
いつもの〆。

とにかく素晴らしいコースでした。
濃厚な味付けが好き、フレンチが好き、という方に1番お勧めできます。
冬のコースは12月中旬以降から。
また伺います。

ごちそうさまでした。

4回目のsio。
今回もオーナーシェフは不在でしたがスーシェフの方でも悶絶ものの皿が出てくるので素晴らしいですね。

焼き茄子も印象に残るさっぱりした皿でしたが、個人的にはニョッキが素晴らしかった。
ムール貝と枝豆とポルチーニにカラスミのコンビネーションにsioらしさを感じました。
逆に穴子のフリットは魚メインを張るには若干トーンダウンした印象。根セロリのソースは美味しかったけど。

またプラス2000円で頼める〆の雲丹のタリオリーニは悶絶の一皿。
まぁまずくは決してならないパスタではありますが、著名なイタリアンでも早々いただけない素晴らしい味でした。
これはプラス料金になっても頼むべき。

いつも通り凄まじく美味いルルソールのフォカッチャをお代わりしてお腹は心地よい満腹感。
やはりここはメニューが変わるごとに伺いたいレストラン。
どんどんイケウチオーガニックのハンドタオルが溜まっていきますが笑

客単価にしては若く、尖った客層と雰囲気のため、ハマる人にはハマるし、フィットしない人にはもしかしたら色んな意味でキツイ環境かもですが、計算された味の組み合わせはやっぱり美味しいです。
またお伺いします、ごちそうさまでした。

3回目の訪問。

今回のメニューは夏を感じる爽やかかつ苦味をうまく作用させた皿が多く、より複雑性が増した印象。
でも理解不能な皿は一つもなく、ばっちりハマっているのが凄いところ。
個人的に好みの味覚なんだろうなぁ。

今回も印象に残ったのは前菜。
鰹の漬けの生春巻、アボカド、ウニ、りんごを合わせたボタンエビは説明ができない味だけどしっかり美味しい。

そして今回はメインのお魚とお肉も秀逸。
鮎のコンフィとイチジク、そしてヨーグルトソースの抜群の相性と、鹿のシンタマのロティに添えられたリンゴとベリーの2種のソースは唸るおいしさでした。

ルルソールのめちゃくちゃうまいフォカッチャもお代わりを勧めてくれるようになり、締めのご飯の量も調整できるようにサービスもブラッシュアップしている部分も、よりお客さんの満足度を上げるチューニングなんだろうなぁと感じました。

メディアに出る機会がかなり増えたことで大変な部分も多いのかなと思いましたが、根本の部分の料理の美味しさと、一生懸命なサービスをまた感じることがができ楽しいディナーとなりました。

8月中旬にはメニューが変わるであろうということで次回は9月。
またここにしかない味の組み合わせを楽しみにしておこうかと。

ごちそうさまでした。

時差投稿。
前回好みにバッチリハマり、メニューが変わったタイミングを見て再びディナーに。

今回の出色の一皿はホワイトアスパラとビーフジャーキー。
味の組み合わせで、なんてことない素材をしっかりとフレンチの一皿に構成してくるところがすごいなぁと。

今回のコースは前菜付近でピークに到達したイメージ。
デザートもなかなかよかったですが、前のコースの方が個人的には好きだったかな。

次は7月。
また楽しいメニューであることを期待して。

ごちそうさまでした。

【まとめ】
驚きある食材や調理法にも関わらず、全ての皿がシンプルに、ど直球に「美味しい」。
カジュアルでリラックスできる雰囲気で安すぎると感じるディナーは大満足でした。

【感想】
絶対に再訪したい
☆×4.7

ミシュランの星も獲得され、姉妹店もオープンされたことにより注目度がかなり増しているであろう当店。
日曜日のディナーに3週間前ほどにネット予約。

ディナーメニューはメインのお肉の違いで金額が分かれており皿数は同じ。
個人的にはジビエや牛肉にこだわりがないなら1番お手頃の豚肉のコースだと満足度がかなり上がる気がします。
これだけの皿数で1万円ですから破格です。

お店はカトラリーが机に常備されていたり、音楽がかなりイケイケだったり、おしぼりにかなりのこだわりがあったりと、特徴を挙げるといとまがないようなお店ですが、それぞれの皿は変な方向にこだわりが向いているのではなく、シンプルに「美味しい料理」という方向に進んでいる気がします。

あと特徴的なのはお水をかなりの頻度で、料金なしで注いでくれるのもポイントです。
ミネラルウォーターを半ば強制的に勧めてくることは全くありません。とはいえマナーでお酒が飲めない僕はガス入りを頼みましたが、チェイサーとしてお酒を飲む方には嬉しいのではと。

お店もカジュアルな雰囲気で、こちらもそこまで服装を考えずお邪魔できる感じ。
そしてサービスの方々がかなり丁寧に一つ一つの料理を説明してくれるのも嬉しいポイントでした。

今回いただいたメニューはこちら。

■蕪と丸鶏のスープ
なんの変哲もないスープ。これがびっくりするぐらい美味しい。
「この薄味の滋味深さを味わいなさい。わからない奴はウチの料理を味わう資格はない」のような押し付けみたいなものではなく本当に美味い笑笑
この一口で一気に期待が高まる、そんな一皿。

■馬肉　ビーツ
スペシャリテ。
肉肉しさをしっかり感じます。

■蟹のアップルパイ　ココナッツソース
蟹の質素ながらも存在感ある味わいにリンゴの甘さ、そして酸味、そしてココナッツの風味。

■豚の生姜焼き　鰤
本日1番の一皿。
豚肉の濃い味わいを鰤が受け止めるという他ではみない組み合わせ。
ル・ルソールのフォカッチャは「お米のようなパン」を目指したということで、これもびっくりするぐらいの美味しさ。
このパンはおかわりしたかったなぁ。

■ブルーチーズのリゾット
くどくなりがちなブルーチーズですが山椒でさっぱりと。

■鰆
完全に火を通しながらもパサパサしない極限を見極めたような火入れ。

■発酵バターのパスタ
塩と発酵バターのみという超シンプルな味付け。旨味いっぱい。

■メイン　豚肉
豚肉もそうですが添えられた椎茸の厚みがすごい。いわば肉。

■オリーブ　ガトーショコラ
チョコレートとカカオのコラボレーション。
お酒とも合いそうな一皿。

■sioアイス
定番のアイスでフィニッシュ。
最後にはカフェと板チョコで〆。

若干デザートでフェードアウト感を感じましたが、スープから始まりメインまでの流れはどんどん想像を超えてくる味の連続で驚嘆。
同伴者もすこぶる気に入ったようでした。

帰る頃にはもう再訪したいと思えるお店。
メニューが変わってまた新しい発見がありそうな時期に再度伺いたいです。

ごちそうさまでした。