充実感のお店 : ビヤンネートル

休日のお昼に伺いました。

月替わりのパフェが有名なお店、イートインは予約で埋まっている旨張り紙があり予約必須。
ケーキの種類は10種強とやや少ないが、イートイン客は私含めほぼパフェを食べていたと思う。

――――――――――――――――購入した商品等（税込）――――――――――――――――

◇さくらんぼ/杏仁/シトロネル＋有機アップルジュース（1,840円）　☆×3.2
　構成：さくらんぼ・ソルベ＋アメリカンチェリーロティ＋レモングラスグラニテ＋
　　　　シュトロイゼル＋杏仁ミルクアイス＋ココナッツブランマンジェ＋アマレットジュレ
　さくらんぼは果実とソルベになっており強すぎず弱すぎず、シュトロイゼルの塩気と合う。
　あまり強い甘さ押しではなく、自然な範囲のさっぱりさに上部のレモングラスグラニテの
　爽やかさを足し。上部はかなり食べやすい軽い引き。寧ろロティの味が濃く感じるかも。

　杏仁ミルクアイスが物凄く強く、ここで味が他構成を全て押し流して杏仁ミルク味になって
　いる＝商品名的にさくらんぼを期待していたので、流石に調和面でアンバランスに思う。
　滑らかなココナッツブランマンジェは甘め＋アマレットジュレの香りも強く下部が味の芯。
　下部は水分量で滑らかになるように考えられているが、引きは杏仁ミルクアイスが強め。

　見栄え重視なのか構成を多くして複雑化しているが、構成と調和意図の説得力がうーん…

◇モンブラン（540円）　☆×4.0
　構成：マロンクリーム＋生クリーム＋ガレットブルトンヌ
　最近逆に少ない気がするような正統派モンブラン、マロンクリームは甘く洋栗と洋酒？で
　薫り高い。繋がりは強めながら、量があまりない＝マロンクリームの繋がりは強くはない。
　コクのある生クリームは、構成比率高め＋甘さや味は強いが引きは軽い、バランスが上手い。
　ガレットブルトンヌのサクサクで粘度以外の食感を出し、多少の塩気で甘さを引き立たせる。

◇カプリス（560円）　☆×3.8
　構成：いちじくムース・ジャム＋ビスキュイ＋フランボワーズムース？＋サブレ生地
　いちじくムースはふんわりエアリーな口溶け＋香りも味も優しく、万人向けの範囲。
　甘さや粒々の食感は下部のジャム部分で担当している、いちじくは優しいものだと好き。
　ビスキュイはふわふわでしっとり、ここのお店は食感面では攻めずに優しい纏まりが多い。
　フランボワーズムースで甘酸っぱさを足し、サブレ生地で食感を足す＝構成の調和が上手い。

◇フランボワジエ（560円）　☆×3.8
　構成：フランボワーズバタークリーム・コンフィチュール＋ビスキュイ
　滑らかなフランボワーズバタークリームが1/2近く贅沢に使われている、優しい甘さと香り。
　この部分が滑らかな口溶けで重さが殆ど無く、見た目以上に万人向けのフランボワジエ。
　中心部にあるコンフィチュールでフランボワーズの濃さを出し、味はしっかりだが優しい。
　ビスキュイの密度が高く食べ応えがある、ここのケーキは見た目以上に存在感がある味。

◇季節のフルーツタルト（600円）　☆×3.6
　構成：フルーツ＋ディプロマットクリーム＋タルト台
　タルト台のダマンドの密度がかなり高く、食べた瞬間に香りと甘さが襲ってくる＋食べ応え
　が高い＝タルト台がベースで、クリームやフルーツをアクセントとする好きなタイプ。
　甘さのあるディプロマットクリームは適度に水分多目、フルーツの水分と合わせて力強い
　タルト台と調和する。構成一つ一つは、ベーシックな基礎に忠実になっており安定している。

◇シャンティフレーズ（520円）　☆×3.5
　構成：メロン＋生クリーム＋ジェノワーズ生地
　生クリームはサワークリームが入っているため甘さ控えめの軽め、やや油分は感じるものの
　口溶けは軽い。量が多めなので、クリームをたっぷり楽しみたい時に良さそう。
　メロンはシャキシャキでここが食感担当、適度な甘さで意外と甘さ一辺倒ではない。
　スポンジははちみつでアンビベされておりしっとり滑らか、食感は限りなく軽くなっている。

◇セルジュ（560円）　☆×3.4
　構成：チョコクリーム＋ガナッシュ＋ヘーゼルナッツクリーム＋ビスキュイ
　濃いガナッシュと軽いチョコクリームが甘い、ここでチョコが揺るぎない味の芯になってい
　るが、大きさがあるせいでやや単調に感じる。チョコが深みに作用せず軽いからだろうか。
　アーモンド香るビスキュイの密度高めの食感も、軽いヘーゼルナッツクリームの良い香りも
　悪いわけではないのだが、どこか既視感がある。取っつきやすい方向性なのかも。

◇ミルフィーユ・オ・スリーズ（560円）　☆×3.3
　構成：パイ生地＋カスタードクリーム＋アメリカンチェリー
　パイ生地は超攻めた焼きが強い香ばしい生地、焦げ臭レベルまで突入しているので好き嫌い
　分かれそう。焦げ臭が強い云々ではなく、リッチさが抑え目なので調和面で弱く感じる。
　カスタードクリームはかなりもったりだが、パイ生地と喧嘩して負けている＝パイ生地一強。
　アメリカンチェリーはジューシーだが味が強く無いので、果実が主体ではない感がして微妙。

――――――――――――――――購入した商品等（税込）――――――――――――――――

レストランデセール出身との事だったので、奇抜なセンスや組合せがくるのかもと思っていたが
ケーキに関しては意外にもクラシックの下敷きを感じ、当たり外れはあるものの割と好み。
全体的に甘さのメリハリがついているので、後味の引きは重くならないが濃さがあるのが好き。

ケーキの大きさは普通で価格はほぼ500円台、食べ応えが高くコスパは普通位に思う。
パフェは当たり外れある物だと思っているので、機会があれば再訪できたらいいな。