素敵なコンセプトに感動！ : サステナブルシーフードレストラン BLUE

甲州街道沿いにあり、車の流れが早い場所なので、なかなか停まりにくいという欠点がある。その店の30メートルほど手前に安いパーキングがあるので見逃さないようにしたい。

一見、お洒落な小さなレストラン。「ガラス張りの素敵な店ができた。」程度の認識ならもったいない。

なかなか、手作りの雰囲気ながらお洒落な美味しい料理を出しているし、なかなかないほどの素晴らしいライフスタイルを提唱している店なのだ。

言葉に書くと少し難しくみえるので、簡単に書くと、水産資源を枯渇させないような魚の取り方を支持し、また、水産資源の養殖の際に自然環境を保全できる生産者からだけ仕入れている。

MSC、Marine Stewardship Council：海洋管理協議会
ASC、Aquaculture Stewardship Council：水産養殖管理協議会
という、認証を取得した水産資源しか使わない一本筋の通った店である。

ウチのメンバーが「この店、惚れましたー！」と言って、教えてくれた。

僕らは100年後、200年後の人類に今の資源や自然環境遺産を枯渇させないようにし、譲り渡していく役目がある。

いや、むしろ泡沫(うたかた)の中に消えていく命の役目としては「繋ぐ」ということが一番重要な役目かもしれない。

歴史の中の世代の役目としても、繋ぎきれなかった世代ではあまりに不名誉。
後の世代になんと言って繋げばいいのだろう。

自分たちの食のために種を滅ぼし、環境破壊したとしたら
胸を張って死ねないではないか。

満足度もそうである。
グリーディーに「私が良ければいい。」のではなく、
ネイティブアメリカンのイロコイ族の話のように
「何事を決定するときも7世代先を考えて決断する。」

こんな繋がりの中に生きている。「バトンのつなぎ役で存在しているだけ」程度の謙虚な意識こそが今、一番重要な世代としての考え方の軸ではないかと思う。

当然、自らの人生を楽しんではいけないわけではない。
楽しみの中に倫理的な意識もしっかり持てると面白いではないか。

ただ、何気なく過ごすだけでは問題から目を逸らしているだけ。
一見、不都合なことに見えるかっも知れないけれど、
長い目で見ると一人勝ちの図式を作るグリーディーさのほうが不都合である。

いま僕らにある常識的な倫理観では全てがシナリオ通りにいかなくなってきているのかもしれない。

僕らの世代は全てを「黒い絨毯」の軍隊蟻のように食いつくし、種を滅ぼし、自分に都合の良い解釈をしていくのだろうか？

また、日本人は世界が気付いていることを、自国の利権を守るために主張し続け、万が一滅んだ種が出てきた時に、どんな言い訳をするのだろうか？

倫理意識が強い弱いの問題ではない。昔のままの社会課題ではないということ。

課題は常に変わる。
もしかすると、昔、重要に見えたルールも今は重要ではないかもしれないし、
最も適当に扱って良かったことが最重要になっているかもしれない。

決められたことを守る頭では現代のパズルを解けないし
このレストランが解を教えてくれるわけでもない。

でも、考えるきっかけや、今とても重要なことに注目させてくれるシーフードレストラン。

素敵なアレンジレシピで各国料理を堪能させてくれる。

料理のほうは中々すてきなアレンジで
一緒に行っていた友人が奇しくも言った
「こんな料理を家で作れたら素敵ですねー。」
という言葉に象徴される。

ロブスターのマリネもおいしい仕上がりだったし、
サラダはホタテとグレープフルーツをトマトを使い上手にまとめたサラダとか。

フィッシュ&チップスはカダイフで巻いて揚げてあり、高級感ある仕上がり。
…魚もこんな仕上がりで食べてもらえるならきっと幸せだろう。

パスタもリクエストにこたえてくれて牡蠣とクリームソースで見事に仕上げてくれた。

内装もコンセプトもカッコ良いだけでなく、
興味を持てば、水産資源保護の資料もあり、知識もつけられるので素晴らしい。
まさに環境、社会課題のリーダーレストラン！

素敵です。徹底したコンセプトに感動します。

追記ですが、店長も凛々しいイケメンの若者でした。フレンドリーにたくさん話をしてくれて素敵な夜でした！

知的なカップル、素敵な事が好きな仲間、子供を素敵な人に育てたい人、旨いシーフードを食べたい人にオススメの店です！