冷やし沖縄そば : 首里製麺

代田橋の沖縄タウンにあるお店です。

京王線代田橋駅は、
甲州街道と環状7号線のふたつの大きな通りが交差する場所にあります。
新宿を始発とする京王本線にあっては、新宿から2つめの駅ですが、
お隣の笹塚が渋谷区で環7を越えたこの代田橋からは世田谷区ということもあってか
駅前は昔ながらの商店街がまだ残る下町といった雰囲気の街です。
小さなお店が軒を連ねる駅の北側の商店街を過ぎると、
突然目の前に大きな通りの甲州街道が現れます。
上には首都高速の高架もあって
代田橋駅からここまでののどかな雰囲気が一変します。
商店街から出たこの場所の目の前には歩道橋があって
その幅40mの甲州街道を渡ることができます。
歩道橋を渡って、甲州街道の北側へと降りると、
その目の前に沖縄タウンと書かれた看板が目に入りました。
そしてそこには杉並区の文字があります。
ややこしいですが、甲州街道を渡った北側は今度は杉並区となります。
以前からこの場所に沖縄料理屋さんなどが集まっていることは
この界隈では知られていました。
沖縄好きとしては気になってはいましたが
今まで来たことはありませんでした。
ここ最近はテレビなどでも取り上げられているのを目にすることがありました。
というわけで、最初からこの沖縄タウンを目指してこの日はやってきました。
しかし、こんな看板があることは知りませんでした。
杉並区の文字があるということは、区の公認というより
区が主導的になってこの地域を盛り上げているということかもしれません。
看板に書かれた矢印に従い、左の方へ向かうと
すぐに今度は立派なアーチが目に入りました。
沖縄的な装飾が施され、その柱にはシーサーが載っていました。
しかしそのアーチのある路地に入ると、想像とは違った景色でした。
沖縄的な明るいにぎやかさが感じられるかと思いましたが、
まっすぐ伸びる通りも通り沿いも普通の住宅街の路地といった雰囲気です。
沖縄関連のお店の看板も目に入りませんが、
その通りを奥へと進むにつれて
ぽつぽつと沖縄関連のお店が並んでいることに気づきました。
飲食店も夜の営業のみなのか、看板はあっても
昼間の時間帯はどこもシャッターが閉まっていました。
そんな中で、こちらのお店はガラス張りで店内も営業されている様子が見えました。
こちらのお店は有名です。
まさに以前から行ってみたいと思っていたお店でした。
人気のお店だと認識していたので行列でもできているかと思いましたが
伺ったときには店頭には誰もいませんでした。
但し、入店待ち用と思われる椅子はいくつか店頭に並んでいました。
ガラスの引き戸を開けて店内に入ると
目の前のカウンター奥にいた店員さんからどうぞと
その目の前のカウンター席を指示されました。
空いていた席に着き、店内を見渡すと、左手に通路があって
その先にテーブル席が並んでいるのが見えました。
カウンター席は5人分くらいしかありませんが、
奥はそれなりの広さがありそうです。
テーブルの上にあったメニューには、冷しそばの文字がありました。
たくさんあるそばメニューが+\100で冷しにできるとのことです。
注文を取りに来た店員さんに確認すると、
フーチバーすばだけは出来ないが、それ以外ならどれでも冷しにできるとのこと。
というわけで、いろいろあって迷いますが
店名の付いた首里製麺\980の冷し+\100をお願いしました。

料理・味　3.6
待つこと15分して料理が登場しました。
その間、後から来たお客さんに先にそばが提供されていたりしたので
やはり冷しは温かい普通のものより手間がかかるのかもしれません。
目の前にはどんぶりに入ったおそばと、
お皿に載せられた具材が置かれました。
白いものが麺の上に載っていて、にこごり状のものかと思ったら、氷でした。
かき氷のような細かな氷がそのまま載っています。
そういえばメニューに出汁氷という文字がありましたが
それがこのかき氷状のもののようです。
早速麺をいただいてみます。
箸を入れ、麺を持ち上げると
しっかりとした太くて縮れのある沖縄そばの麺が現れました。
いただいてみると、もっちりとした食感が冷されることでさらにアップしているようです。
麺もスープも氷が入っているだけあってとっても冷たくなっています。
但し味が薄いというようなことはありません。
しっかりとした沖縄そばの味わいが感じられます。
どちらかと言えばとんこつの脂分はほとんど感じませんが
かつおだしの風味がしっかりと感じられる味わいです。
もちもちとした麺には冷たい出汁とアーサーやもずくなどが絡んでおいしいです。
お皿に別盛りされた具材は、ソーキとらふてーにかまぼこでした。
こちらは温かいものでした。
ソーキは軟骨がとろとろに溶けて透明な状態になっていました。
しょうゆ味のたれが染みてとてもおいしかったです。
らふてーももちろんとってもやわらかくおいしくいただけました。
どちらかと言えばこの具材は塩気もしっかりあるので
冷たいそばに合わせるというよりは
おかずとしていただく感じになりました。
具材のボリュームもあり、もちろん麺のボリュームもあって満足の沖縄そばでした。

サービス　3.4
店員さんの応対は丁寧でした。
麺はこれでもかと冷やしてあり、冷やし好きとしては満足でした。
具材はその性質上冷すことは難しいようですが
おいしくいただけました。

雰囲気　3.4
店内にはあまりたくさんの沖縄らしい装飾はされていませんでしたが、
カウンターの上にあった楊枝さしには個人的に好きな
魚紋柄の器が使われていたりして、さりげなさがむしろ沖縄らしいお店だと思いました。

CP　3.5
ボリュームがあっておいしい首里製麺が
+\100でキンキンに冷していただけるならお得だと思います。

酒・ドリンク　3.2
お水がいただけます。

総合評価は、3.6くらいです。
冷し沖縄そばは食べた記憶がありませんでしたが、おいしかったです。
もちろんこんなメニューがあることは知らずに伺いましたが
まさかの冷しでとてもうれしくおいしくいただきました。
真夏の沖縄でも基本的に温かい沖縄そばが提供されるのは
沖縄でも同じですが、こんなおいしい冷やしなら、
他のお店でもやっていないかと気になりました。
ちなみにこちらのお店の定休日は水曜なので、
伺う場合には注意が必要です。