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食べログ そば EAST 百名店 2024 選出店
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味はもとより庭の風情やサービスを含めて満足度が高い
味とともに雰囲気も楽しむには、平日の昼下がりがおすすめ
早く再訪したいと思いつつ、4年近くも間が空いてしまった。
いつものように平日の午後、時間を作って出かける。
時刻は一時半過ぎだが、左手のテーブル席はほぼ満杯状態。
右手の8人掛けの大テーブルの一角に通された。
手渡された品書きには、季節を感じさせる種物や料理、さらに酒にも心浮き立つ品々が並んでいる。
アラカルトでの注文とも思ったが、やはり少量ずつ色々と楽しめる「昼膳」にする。
好みのものがどれでも選べる蕎麦には、旬物の「はまぐりと九条葱蕎麦」を頼んでおく。
酒は'おすすめ'から山形の「裏・雅山 香華」という銘柄にしたが、これがなんとも風雅な味わい。
庭の景色を愛でながら、ちびちびやっているうちに「料理三品」が登場。
今回は「蛤しぐれ煮・湯葉豆腐・うるいのお浸し」で、いずれも丁寧な仕事が認められ、目にも舌にも楽しい。
やや間があって「天ぷら」が運ばれてきた。
大粒の「帆立」一個分「穴子」一切れ、それに青味の「ピーマン」という内容。
この中ではホタテの揚げ上がりが秀逸で、元々水分の多い帆立を中心部のレア感を残しながら、表面をカリッとさせた技術は見事。
酒にこれも山形の「惣邑」という銘柄を追加するが、こちらもなかなか結構。
酒が尽きかけた頃、蕎麦をお願いする。
深めの鉢は、大粒の蛤と食感も色見も鮮烈な九条葱が表面を覆っている。
まず醤油色の淡い出汁を一口啜ると、蛤の味が濃い。
蕎麦は熱い掛けつゆの中でも、適度な歯ごたえが保たれている。
蕎麦湯は、湯桶に空の湯呑が添えて出される。
やや粘度は感じるものの、ゆっくりと啜れば充足感が体内に浸みわたっていく気分だ。
食後の甘味は「蕎麦餅」で、小さく丸められた餅の中に炒った蕎麦の実が混ぜ込まれている。
黄粉が塗されているが、好みで黒蜜を垂らさせる趣向。
「昼膳」は以前に比べてば幾分値上がりしているが、この内容であれば割安に感じる。
実に満足度の高い「蕎麦屋酒」となった。
実は今回は、門をくぐった正面の枝垂れ桜の花盛りを期待していたのだが、未だに蕾は固い様子。
ソメイヨシノに比べれば、枝垂れ桜は一週間ほど花時が早いという認識だったため、帰り際に花番さんに'今年は遅いですね'と訊いてみたら、年によってずれることがあるとのこと。
この点はちょっと残念だったが、これは次回のお楽しみに取っておきたいと思う。
清廉な雰囲気の中、実に優雅な時間が流れた。
味にも店構えにも、これだけハイレベルな蕎麦屋は都内では貴重な存在。
これからも通い続けたい一軒である。
(新規に15枚の写真を追加掲載)
≪2012年4月のレビュー≫
穏やかに晴れ渡った4月半ばの昼時、近くでの用事が早目に済んだので、久々に閑静な住宅街に在るこちらへ足を向けた。
濃いめの藤色の暖簾が掛けられた瀟洒な門構えを抜け、敷石を踏みながら入口へ向かう。
4人掛けのテーブルに通してくれた。
まずは「エビスの小瓶」で喉を潤す。
料理は何にしようかと思い倦んでいたら、花番さんが「昼膳」というおまかせのミニコースを勧めてくれたのでお願いした。
最初に洒落た小皿で「三種盛り」が出された。
「穴子煮こごり・鴨ロース・筑前煮」という組み合わせで、味にも盛り付けにもセンスが光る。
次の「天ぷら」は「大ぶりの牡蠣・帆立・菜の花・椎茸・茄子」というラインナップで、塩と天つゆの2通りで味わえるところが嬉しい。
揚げ上がりも見事で、食べ応えも十分。
酒に‘季節限定’の文字に魅かれて「にごり酒」を追加し、ゆったりとした気分で蕎麦前を楽しむ。
酒が尽きた頃、蕎麦を頼む。
コースの蕎麦はメニューの中のどれでも好きなものが選べるということで、「福井挽きぐるみ」を大盛りにしてもらった。
星も見えるやや黒っぽいいわゆる「田舎そば」で、短く切れていたものが多少気になったが、香りや食感はなかなか良い。
普通の「もり」の蕎麦もこちらでは最初から「常陸秋そば」と限定しており、時期によって産地や品種を変えることが多い手打ちの世界では珍しい。
欲張って「大盛り」にしたが、こちらでは「中盛り」が標準の量なので少々多めくらいの盛り。
つゆはやや甘めだが、上品な味わい。
今回の蕎麦湯は白濁が濃いが、嫌みなドロドロ感が無いため後味はさっぱり。
デザートは「そば餅」で、しみじみとした美味さに顔がほころぶ。
質量ともに、この内容であれば極めてお得である。
庭の眺めも含めて、実に満足度の高いひと時を過ごせた。
≪2010年12月のレビュー≫
「代沢」の閑静な住宅街に、趣のある立派な門構え。江戸前鮨の名店「小笹すし」と背中合わせのような立地。
手入れの行き届いた隣のオーナー宅の庭を望む、大きな一枚ガラスが見事。
内部も凝った意匠で調度なども洗練されており、都内の住宅地でこれだけの贅沢な造りの蕎麦屋は少ない。
この店の前身は「下高井戸」の極狭の蕎麦屋で、そこに立ち寄ってその主人の腕前を気に入ったさる素封家が、自宅の敷地の一角に立派な店を設けてくれたという逸話から、4年ほど前に誕生した店。(今はその職人はこの店から離れたという話も聞いたが)
料理は季節物を含め実に多彩で、迷ってしまうほど。簡単に「蕎麦屋酒」を楽しむには「お通し三品盛り」が好適で、味にも盛り付けにもセンスの良さが感じられる。
今回は「きのこのお浸し」と、「本日の天ぷら盛り合わせ」を注文。
蕎麦の種物に天ぷら系は無く、料理の欄に並ぶ幾種類かの「天ぷら」と組み合わせるシステム。
「本日の天ぷら」は穴子・帆立・牡蠣に数種類の野菜で、揚げ上がりも味もまずまずで量もたっぷり。
酒は「上喜元」他2.3種類で、あまり拘りは感じられない。新潟の「笹祝」という銘柄を選ぶ。
酒器は洒落た陶器で、特注品だという。
蕎麦は「常陸秋そば」と称する一般の「せいろ」にあたる、細挽きの二八と思われる白っぽいものと、やや太めで星の見える「田舎」に当たる「福井挽きぐるみ」の2種類。
何れも適度なコシが心地よく、それぞれの特徴が際立つなかなかの仕上がり。
もりは「小盛・中盛・大盛」の3種類がそれぞれあり、「小」でも一杯やった後では十分の量である。
これも水切りを考えた小さな穴のある特注の陶器の皿で供される。竹笊や蒸篭に比べ耐久性や手入れのし易さという点では、良い方式だと思う。
「つゆ」はやや甘めだが、バランスのとれた味わい。
薬味の葱が「白髪ねぎ」であるのは珍しい。辛味が適度に抜かれ苦味も出ないため、これは良いアイデアだと思う。私の経験上でも、このスタイルの蕎麦屋は少ない。
「蕎麦湯」は流行りの重湯状。寒い時期にはこれも‘あり’と思わせるが、やはり正統的なナチュラルの方が後味は良い。
2階には座敷があり、休日や夜は会食の席に予約して訪れる客も多いようだが、値段的にはそれほど敷居の高い店では無い。
接客も気取ったところが無く、昼は近隣の主婦が買い物帰りに利用する光景も見られる。
土・日曜などは忙しない状況もあるようだ。
庭を望みながらゆっくりとした時間を過ごすには、平日の昼下がりがおすすめ。
今回の冬枯れの風情もなかなかだが、次回は「しだれ桜」が見頃に訪れてみたい。
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蓼喰人
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店名 |
打心蕎庵(だしんそあん)
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受賞・選出歴 |
そば 百名店 2024 選出店
食べログ そば EAST 百名店 2024 選出店
そば 百名店 2022 選出店
食べログ そば 百名店 2022 選出店
そば 百名店 2021 選出店
食べログ そば 百名店 2021 選出店
そば 百名店 2019 選出店
食べログ そば 百名店 2019 選出店
そば 百名店 2018 選出店
食べログ そば 百名店 2018 選出店
そば 百名店 2017 選出店
食べログ そば 百名店 2017 選出店 |
ジャンル | そば |
予約・ お問い合わせ |
03-5431-0141 |
予約可否 |
予約可 コースの場合は予約可能 |
住所 | |
交通手段 |
下北沢駅南西口から茶沢通りへ、三軒茶屋方面へ下ります。 下北沢駅から641m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥3,000~¥3,999
¥2,000~¥2,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA) 電子マネー可 |
席数 |
50席 (1階は、全席テーブル席(4人X4、6人X1)。2階にお座敷(25人程度)あり。) |
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個室 |
有 (10~20人可) |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 近隣に複数のコインパーキングがあります。 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、座敷あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 景色がきれい、隠れ家レストラン、一軒家レストラン |
お子様連れ |
子供可 乳幼児含めて可 |
ホームページ | |
オープン日 |
2006年11月22日 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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こちらを訪れるのは、いつも春先のこの時期に限っている。
庭の中心にある枝垂桜の見ごろを狙って足を運ぶが、ちょっとした気候のいたずらで丁度良い時に当たったことはほとんど無い。
3月末ですっかり散ってしまった時もあれば、4月に入ってもちらほらのことも有った。
今ではすっかり人気店となり混雑も予想されるため、開店時刻の5分ほど前に到着して一番客であったが、すぐに2組ほどが後に続いた。
趣ある門構えを抜けると、お目当ての枝垂桜はここ数日肌寒い天候が続いたためか、今回も2分咲きというやや期待外れの状況。
しかし椿やミツマタなどの花が彩りを添える、手入れの行き届いた庭の風情は相変わらず。
入り口脇の縁台に腰を掛けて景色を楽しむうちに定刻になり、花番の女性が店内に導いてくれた。
一人なので大テーブルでもよかったのだが'どこでもどうぞ'の声に、庭の様子が素通しのように眺められる巨大な一枚ガラスの前の、4人掛けテーブルに座らせてもらった。
まずはビールの小瓶(ヱビス)で始める。
お通しは、いつものように「揚げ蕎麦チップス」。
偶には違ったものとも思うが、今回もこちらの仕事がコンパクトにセットされた「昼膳」を注文。
値段は3,800円と以前に比べると大分上がっており、コースに含まれる蕎麦もかつてはどれでも選べる鷹揚さを見せていたが、さすがに現在はもり・かけ以外は300~500円の加算が必要となっている。
昼膳の内容は次の通り。
「前菜」は「鶏腿肉ローストの酢味噌かけ・湯葉とうふ・菜の花お浸し」が盛られた小皿が、3つ並んで登場。
いずれも丁寧な仕事で、見た目も味も上々の出来栄え。
「天ぷら」は帆立と鱧に、野菜3種(南瓜・茄子・しし唐)。
帆立は少し火が通り過ぎていたが、揚げの技術は概ね良好。
野菜類も美味しかった。
酒には前回良かった、山形の「惣邑」を一合。
センスの良い錫の酒器で供される。
庭の景色を愛でながら、ゆるりとした時間が流れる。
'声がかり'で頼んだ蕎麦は「もり」を選択。
以前は品書きに野趣のある「挽きぐるみ」も載っていたが、現在は「常陸秋そば」のみで、これを'二八'程度で打ったやや白っぽいタイプの一種類。
香りはしっかり、食感も喉越しも申し分のない仕上がり。
底に3個の穴のある丈高の特注の器で出されるが、下に水が滴ることは一切なかった。
「つゆ」の味わいも揺るぎない。
濃い目だが'かえし'と出汁のバランスは取れており、これを舐めるだけでも酒が飲めるほどの、私にとっては嬉しい江戸前の仕事。
蕎麦湯は手が加わっており白濁が濃いが、嫌みなほどの粘度は無いため〆としては悪くなかった。
食後の「甘味」はいつもの「蕎麦団子」。
温かい状態の団子に黄粉が塗され、好みで黒蜜を垂らす味はなかなか宜しい。
期待通りの、実に快適なひと時を過ごせた。
客の出入りに途切れは無いが、慌ただしさを感じることはなく、落ち着いて「蕎麦屋酒」が楽しめた。
お得感のあった「昼膳」のCPはやや悪くなったが、サービスの良さや庭の眺めを含めれば、満足度への影響はほとんどない。
最近下北沢には新鋭の蕎麦屋も誕生しているが、居心地の良さではやはりこちらが一番。
これからも定期的に足を運ぶことは確実である。