お酒がすすむおつまみ : 三稜

2019年10月
　日曜日の午後のこの店は、消費税増税もなんのその、ずっと満席である。蕎麦味噌と板わさという定番に加えて、この日は豚のホロホロ煮も注文。これが柔らかくて味がしみていて、かなり美味しい。ビールよりも日本酒ということで上喜元をいただく。上喜元は飲みやすいお酒でついつい飲みすぎる。酔っ払うより前に野菜の天ぷら盛り合わせと海老天種を注文。サクサクの衣を楽しみつつお酒をいただく。
　締めはいつもの冷たい蕎麦に代わって温かいそばを選択。カレー南蛮と卵とじそば。カレー南蛮は予想通りの味だが、卵とじそばはとじた玉子が出汁の味たっぷりで美味しい。ほろ酔い加減でお腹もいっぱい。そぞろ歩きで腹ごなし。いい休日になった。

2018年4月
　随分久し振りの投稿だが、何度か利用している。この間に小上がりがなくなったり、店主が怪我で休んだりしていた。残念なのは日本酒のラインナップから黒龍がなくなっていたことだが、代わりに上喜元が加わっていた。
　さて、日曜日の三稜はいつにも増して混んでいる。大抵は食事だけの客だが、中には我々と同じく蕎麦屋で一杯やるのが目的の人もいる。そういう者にとって、玉子焼きが平日の夜だけに限定されているのはかえすがえすも無念である。
　そば味噌はそばの粒の食感が楽しい。板わさの蒲鉾は並みの代物だが、添えられているのがわさびではなくわさび漬けなのが嬉しい。海老天と野菜天は文句なし。
　上喜元は山形の地酒で、独特な風味がある。このお酒があるなら黒龍がなくてもまあいいか。
　蕎麦はコシがあって香りもよく、蕎麦湯も美味しい。天丼のつゆも甘過ぎずしょっぱ過ぎずでご飯に合う。
　ビールとお酒を二本ずつ、つまみを沢山頼んで〆の天丼セットまで食べて会計が二人で一万円とちょっと。相変わらずコスパは抜群だ。

2011年6月
尾山台の改札を出て左に行くと、最初の角に亀屋万年堂があります。そこを左に曲がってわりとすぐの左側にあります。
数年前に店内が禁煙になってから定期的にお邪魔しています。店内は4名席が5席と小上がりにやはり4名席がふたつ。合計28名が座れるようになっていますが、もし実際に28名が座ったら、店内大混雑の様相になると思います。1名客や2名客などがポツポツといて、入れ替わり立ち替わり来店退店があるのがいい感じですね。

ＢＧＭはあるかないかの静かな感じで、客の会話も抑揚が抑えられて、大声を出したり高笑いしたりはお互いにＮＧという雰囲気。子供が騒ぐなんてもってのほかという暗黙の了解のある店です。実際に子供が騒ぐ場面には一度も遭遇していません。しかし最近はときどきそういうことが起こるようになったのでしょう、メニュー立ての中の小さな紙に、子供が騒がないように注意を促す言葉が書かれてありました。淋しい限りです。他人に迷惑をかけないことを一番に考える日本人の譲り合いの精神は、どこに行ってしまったのでしょうか。
飲食店では、店対客だけではなくて、客対客の関係もあります。それがわからない人が増えました。特に子供連れ。他の客の迷惑など関係なしです。そして子供が騒いだ場合、うるさいと文句を言われるのはお店の人です。直接親に注意すればいいものを、立場の弱い人にしか言えないというか、客としての立場を利用して、言い返すことができない店の人に言う。だから店も自己防衛でこんなことを書かざるを得なくなったんでしょうね。

閑話休題。ここには、酒飲みを満足させるおつまみがたくさんあります。いたわさには、ワサビでなくてワサビ漬けが添えてあるところがいい。玉子焼きはおろしをつけて食べると風味豊かでさっぱり。天種はサクサク。そばみそは塩梅が絶妙で、これだけで日本酒がすすみます。柔らかく仕上がった鶏焼きもしみじみ美味しい。そして日本酒は黒龍が置いてあるのです。この店に行くのは黒龍を飲みに行くという目的も兼ねています。

サービスは可もなく不可もなく。店内はきれいにしてあるのでその点でプラス0．5としました。ビールの残量を見て次の飲み物を聞くなど、もう少し踏み込んだ接客がさりげなくできれば言うことないのですが。
価格は都心に比べたらかなりリーズナブル。

そばはそのまま食べてみると香りのよさが分かります。タレは控えめ。そば湯で〆て、家路のそぞろ歩きを楽しめば、夜風も心地よく一日が終わります。

2012年3月
近所ですが、仕事が遅いので営業時間に間に合わないことが多く、たまの休みにいければという感じです。
久しぶりにそばがきをいただきました。おそばと同じようにそばつゆでいただきます。
そして天種についてくる天つゆは、熱い天つゆです。
天ぷらをいただくときには、常温くらいに冷めた天つゆのほうが、衣に浸みにくいのでサクサクのままいただけます。温かい天つゆはすぐに衣にしみてデロデロになってしまいます。こちらはおそば屋さん。天つゆが熱いものが出てくるのは仕方ありません。
しかし、天つゆの他に塩の皿も出していただけるので、天ぷらの大半は塩でいただきました。海老天は大きくてよろしい。

おそばは相変わらずの出来栄えです。ちょくちょく来たいものですね。