安定した美味しさの揚州商人 : 中国ラーメン揚州商人 武蔵小山店

この日は、先日逝去した父親の葬儀でした。
1年半ほど前に母親を送ったのに続き短期間での身内の葬儀ということになりましたが、誰もが経験することでもありますし、コロナ禍の影響もそれほどなく平穏な中で執り行うことが出来たのは何よりだったと思います。

午前中の葬儀式典、午後からの火葬を終えてお骨と仮位牌、遺影と共に住まいに戻ってきたのは13時半頃になりました。
父親は、最期は老人ホームで息を引き取りましたので、骨になって3か月振りに我が家に戻ってきたことになり、そう考えるとお帰りという声を掛けたくなりますね。

そんなこの日のランチは、少し遅い時間になりましたが、思い出が詰まったこちらのお店で家族でとることにしました。

思い出が詰まったと言ったのも、当店は生前父親が愛用していたお店で、特に母親が逝去した後は、我が家族と一緒に何度か会食をしたことがあります。
また、私の不在時などに父親が私の家族にこちらでご馳走してくれたりということもあったようで、家内にも娘たちにも父親と言えば当店と思うくらいに結び付きが強かったお店です。
特に父親は杏仁豆腐が大好物だったようで、娘たちにも杏仁豆腐を食べるようにしつこいくらい勧めていたらしく、娘たちには「おじいさんの杏仁豆腐の店」というインプットがかなり強いみたいです。
そんなこともあり、葬儀の日のランチスポットとしてはこれ以上ない存在のお店ですので、誰からともなく当店でランチということになったわけです。

当店＝揚州商人は、杉並区の永福町に本社を置く株式会社ホイッスル三好が展開している中華料理店のチェーンで、詳しい経緯等は過去のレビューで触れているので多くは語りませんが、直近の情報では、首都圏に37店舗（東京都17店、千葉県9店、埼玉県3店、神奈川県8店）を数える中堅チェーンに成長しています。
揚州商人の1号店(目黒本店→現存)は、1990年(平成2年)7月ですので、間も無くそれから32年を迎えることになり、この業界のブランドのライフサイクルの短さを考えると、30年を越えるというのは立派なものだと思います。

目黒に本店があることから自然なことなのかもしれませんが、私の住まいの近くにも当店のほか、「イオンスタイル碑文谷店」などもあります。
食べログ評価については、例のチェーン店の評価重しの影響（韓流村との訴訟で当事者にはアルゴリズムが公開された由）で、それほどの伸びは見られませんが、いずれもなかなかの人気店で、当店は店頭待ち客がいることも当たり前の繁盛店です。
中華そばチェーンは、幸楽苑グループの大苦戦に見られるように優勝劣敗の厳しい世界ですが、一応、勝ち組のチェーンと言っていいのではないかと思われます。

当店の場所は、不動前を走るかむろ坂通りの延長で、目黒区中央体育館入口の交差点手前になります。
この道路、補助46号線と呼ばれており、目下拡幅工事がどんどん進められているところで、電柱地下化も同時に進められていると聞いています。
暫く先にはちょっとしたお洒落スポットとなる可能性もあって、お洒落系の飲食店の出店等も期待しているところです。

この日は13時45分頃の訪店となりました。
当店は、平日に限って11時～15時の間はランチタイムを設けており、店頭にはそのランチサービスメニューの立て看板が置かれています。
ざっとそれを眺めてから入店します。
かなり遅めのランチタイムでしたが、店内には4〜5組の先客がいましたので、相変わらず繁盛しているみたいですね。

空いていた4人用テーブル席に座り、卓上のランチメニューを眺めます。
以下の通り、家族それぞれ思い思いの注文となりました。
・塩ワンタン麺の炒飯、杏仁セット@1,230円(私)
・野菜ラーメンの杏仁セット@960円(家内)
・揚州濃厚塩ラーメンの杏仁セット@1,030円(長女)
・タンタン麺の炒飯セット@1,160円(次女)
麺類の麺は3種類から選べるのですが、我が家は全員刀切麺の大ファンなので、当然それを注文します。
何故か次女は杏仁豆腐を付けなかったのですが、実は我が家の次女は不思議なことに杏仁豆腐嫌いで、父親から勧めらるる度にウザいと思っていたそうですw

待つこと7分ほどで杏仁豆腐以外の料理がほぼ同時に運ばれてきました。
私の塩ワンタン麺は、ワンタンと半切り味玉、ワカメ、ネギがトッピングされています。
ワンタンはシンプルな肉ワンタンですが、私はワンタンの具に変な味付けがされているのは好きでないので、このワンタンは好みです。
刀切麺は、期待通りのもっちり食感でとても美味しいです。
我が家的には、この刀切麺なかりせば当店はこれほど流行らなかったのではないかと思われるくらいの存在でもあり、美味しさは不変ですね。

炒飯は、ミニサイズですが、パラっとした仕上がりのオーソドックスな炒飯で、これもまたワンタン同様シンプルイズベストみたいなところがありますよね。
作り置きの再加熱なのだろうとは思われましたが、味は悪くなかったです。

杏仁豆腐は、クリーミー系です。
大きめのダイス状にカットされており、柔らかくてプリン風の杏仁豆腐です。
恐らく杏仁豆腐の本流は、もう少し杏仁風味が強いのだとは思いますが、私的にはこのタイプの方が断然好きですね。
フルーツなどは入っていませんが、私のいつもの杏仁豆腐ランキングでは最上位のA評価を与えられる杏仁豆腐で、私以上に下戸で甘いもの好きだった父親が好みというのもよく分かります。

そんなことで、40分ほどのランチタイムでしたが、父の思い出話に花を咲かせながらもゆったりと過ごすことが出来ました。
前記の通り、当店の場所も道路拡幅工事により周囲の雰囲気がこれからガラッと変わることが想定されますが、我が家にとってはとても使い勝手の良いお店ですし、息長く頑張ってもらいたいですね。

例年GWは、1日家族での外食を計画するのですが、今年＝2020年は、世間一般がご承知のような情勢ですので、基本的に外食は自粛しました。
その代わりと言ってはなんですが、家内の発案で、1日くらいテイクアウトで外食気分を味わおうということになり、この日の夕食は、住まいからほど近いこちらのお店のテイクアウトを利用することにしました。

当店は、近場ということもあって、過去何度と無く利用しているのですが、レビューしたのは、2012年3月の一度切り。
これは意外でしたが、ズバリ言って、サボっていたということかと思います。
あと、いつも同じメニューを注文していたということも、レビューを書かなかった要因かもしれませんね。

揚州商人は、杉並区の永福町に本社を置く株式会社ホイッスル三好が展開している中華料理店のチェーンです。
昭和63年2月に「活力ラーメン元氣一杯」を開業したのが嚆矢で、揚州商人は、平成2年7月にオープンした目黒店が1号店。よって、現在でも目黒店が本店と呼ばれています。
さすがに競争の激しい業界だけに、スクラップ＆ビルトを繰り返したり、FC店を展開したりと紆余曲折はあったようですが、現在は首都圏に35店舗（東京都17店、千葉県7店、埼玉県3店、神奈川県8店）を数える中堅チェーンに成長しています。
ブランドのライフサイクルが短いこの業界で間も無く30年を迎えるというのは、立派なものだと思います。

目黒に本店があることから自然なことなのかもしれませんが、私の住まいの近くにも当店のほか、「イオンスタイル碑文谷店」などもあって、比較的馴染みの存在です。
食べログ評価はチェーン店の宿命でそれほどの伸びは見られませんが、いずれもなかなかの人気店で、当店なども新型コロナウイルス騒動前は、店頭待ち客がいることが当たり前だったなかなかの繁盛店です。
中華そばチェーンは、幸楽苑の苦戦に見られるように優勝劣敗の厳しい世界ですが、一応、勝ち組のチェーンと言っていいのではないかと思われます。

ところで、揚州商人では、平成27年5月からテイクアウトを開始しており、従前のラーメン中心の飲食営業から新たな業態へと進化しました。
その時のキャッチコピーでは「三毛作店」という表現を用いており、ラーメン＋テイクアウト＋ちょい飲みを三本柱にということのようですね。
つまり、テイクアウトも通常営業に組み込まれたビジネスモデルということになります。

今般の新型コロナウイルス感染防止対応としては、その三本柱の一つであるテイクアウト部門を拡充し、割引セールやメニュー追加などを行っています。
我が家にもチラシが入っていましたので、早速これを利用しようと考えた次第です。
本レビューは、テイクアウトレビューになりますが、前述のようにテイクアウトは当チェーンの通常営業に組み込まれていることから、テイクアウト自体は通常営業のレビューが妥当だと思います。

当日のランチのピークを過ぎたと思われる14時半過ぎに電話で予約して、18時半ちょっと前に受け取りに行きました。
電話のやり取りは極めてスムーズでした。
この日の注文は以下の通りです。
・上海焼きそば（刀切麺）（私）通常820円⇒650円
・野菜ラーメン（刀切麺）（家内）通常870円⇒690円
・醤油ワンタン麺（刀切麺）（長女）通常910円⇒720円
・スーラー油麺（刀切麺）（次女）通常840円⇒670円
以下、共通で
・揚州炒飯　通常840円⇒670円
・餃子（6個）　通常390円⇒310円
・春巻き　通常320円⇒250円
・皿蝦ワンタン　通常390円⇒310円
〆て4,270円（一人当たり1,067円）ですからなかなかリーズナブルですよね。

指定時間の18時20分に受け取りに行きましたが、調理が間に合っておらず、10分ほど店内で待たされたのはちょっと誤算でした。
テイクアウトを志向する客は、店内で長時間いることを敬遠するものですので、そのあたりは良くわきまえてもらえればと思います。
それでも汁物は出来立てを提供してくれ、持ち運び時間2分ほどでしたので、出来立てに近い状態でいただけたのは良かったです。

私は、上海焼きそばを中心にサイドメニューを適宜つまみました。
上海焼きそばは、以前は刀切麺バージョンは無かったと記憶していますが、今回はそれが出来たので、初チャレンジしてみました。
刀削麺が大衆化している中で、刀切麺は、刀削麺と同じタイプの生地を削るのでは無くて、伸ばして切る揚州商人のオリジナル麺で、今や名物麺としてすっかり定着しています。
上海焼きそばと言えば、深蒸しの細麺というのが相場ですが、刀切麺もとても良く合いますね。
オイスターソースベースのコクのある味付けも美味しくとても満足出来ました。

揚州チャーハンは、パラッと炒められており、テイクアウトであっても、家庭ではなかなか出せない仕上がりなのは分かります。美味しかったです。

後は、餃子と春巻き、皿蝦ワンタンを少量づついただきましたが、さすが揚州商人で、サイドメニューも手抜きはありません。

家族の注文は汁物麺類が多かったのですが、店頭で待たされたのと引き換えに出来立てを提供してくれたこともあってか、皆結構満足していたようでした。

もちろん、店内飲食で作り立てを食べた方が美味しいには決まってますが、料理自体は全く同じものですし、割安になっていることを考えると、テイクアウトのメリットもあると思います。

しっかりこちらの地域に根付いているお店ですし、コロナ対策も徹底しているようで、それほどのダメージは無いように見受けました。勝ち組チェーンは、色んなことが良い方に出るのは、運も無関係ではないと思いますが、これもビジネスには重要な要素かもしれませんね。

先日、Ｄファクトリーを訪問した時に向かいにある当店が気になっていたのですが、再び所用で出向くことになり、念願かなって初訪問となりました。
黄色みがかった照明の店内は、いかにも中国のお店という雰囲気を醸し出しています。
一人客は入って左手にある厨房際のカウンター（５席）か、その手前にある長方形の１０人席に案内されるようです。右手にはテーブル席がかなり多くあり、多人数の飲み会にも使えそうです。

グランドメニューを見ると、ちょっとひとひねりしたメニューから順番に並んでおり、基本メニューのラーメン（６７０円）は後ろの方にあるため、そこまでたどりつく前にひとひねりメニューを頼んでしまうお客さんが多そうです。
今回はメニューをじっくり眺め、直前に軽く飲っており、お腹のすき具合とも相談して豚玉ラーメン（７８０円）というのを注文しました。麺は、細麺の柳麺と極太の刀切麺（削りながら湯に放り込む刀削麺ではないが、生地をぶつ切りしたもの）から選べます。
太麺好きの私は当然に刀切麺をオーダー。
待つこと10分ほどで豚玉ラーメン登場です。
透明感のある塩味のスープに蟹玉ならぬ豚玉が乗っています。
麺、スープ、豚玉の相性が抜群で、大変気に入りました。色んな麺類メニューがありますが、今回のチョイスは大正解。野菜が入っていないので、栄養の偏りは気になるものの、次回訪問があっても同じメニューを頼んでしまう可能性が大です。